2012年8月8日水曜日

Welly


オリンピックたけなわであります。

英国との時差は現在サマータイムなので8時間。
なので、ライブで気になる試合があるとすると夜更かしを余議なくされる。

僕はそれほど熱心ではないので、夜通常どおりにベッドに入って朝目覚めると結果が出ているというのは何となく効率的で有難い気がしてしまう。

勝った・負けたという結果と点数差などはネットですぐ分かるし、あとは朝のテレビニュースを見ればハイライトを繰り返し繰り返しイヤってほど流しているので、そこそこオリンピックをフォローしつつ生活に支障をきたさない適正な距離感をもって日々過ごしている。

オリンピックといえば、アメリカ代表チームのセレモニーなどで着用するユニフォームは、かの馬にまたがって棒を振りかざしているブランドのものらしいのだが、それら全てがメイド・イン・チャイナであることが米国議会で大きな問題になったという新聞記事を読んだことがある。

いまや我々の身の回りの製品の多くはメイド・イン・チャイナで占められているのは疑いのない事実である。

そんな中国も最近は人件費が上がってしまい、さらに別の国での生産に頼るという時代になっている。

さて、この前LL.BeanのビーンブーツやBlundstoneのワークブーツの話をしたので、ついでにハンターのゴム長靴の話をしておこうと思う。

ゴム長靴には間違いないが、それでは築地にて魚河岸のおじさんたちが履いているイメージになってしまう。

ハンターのブーツは明らかにそれとは異なる。
ゴム長靴ではなく、Wellington Boots もしくは略して Welly と愛着を込めて呼ぶのが良いだろう。

これは Duke of Wellington によって考案された、履き口の前面がひざの上までくるゴム長靴のことをさす。

実際にはひざの上まではこないけど、確かにすね全体をほっそりと覆うのが特徴だ。

僕の園芸生活は英国のヨークでスタートしたのだが、ヨークは言わずもがなヨークシャー州に位置し、押しも押されぬ英国のカントリーサイドであります。

舗装されていない道も沢山あって、ぬかるんだ小道を金髪のお姉さんが颯爽と犬を散歩させていたりするのを見て、単純にシビれたものだ。
カッコええー、と。

そんなカッコ良いお姉さんの足元は常にこのハンターのウェリーだったんであります。

当然、憧れた。

あのハンターって長靴が欲しいものだ、と。

ガーデナーが履いているハンターに憧れてハンターが欲しくなったのではなくて、犬を散歩させていたワイルドなカントリー風のお姉さんに憧れたいうあたりがちょっと情けなくもあるけども。

ある日、町で店先に並んでいるハンターを見つけたのだけど、その値段を見てちょっと尻込みした。

貧乏学生には、たかだか長靴ごときに・・・というビックリ価格だったのであります。

しばらく悩んだ。
3ヵ月くらい悩んだ挙句、清水の舞台から飛び降りるくらいの覚悟で買ったのがこのハンターだった。

色はもちろんド定番の緑色。

嬉しかったなぁ。

その数年後、紺色も買い足した。

大切に履いているので、今もまだまだ現役であります。

問題点は、まず日本の夏には適していないこと。
通気性という発想は排除してあるわけで、蒸れ蒸れになってしまう。

あとは、収納場所。
折り曲げたり、畳んだり出来ないので収納スペースをかなり食う。

最近はかなり値段も下がってきたようだし、スッカリお洒落長靴として市民権を得たように見える。
町中でもよく見かけるようになった。

でもどうやら現在日本で出回っているハンターのほとんどはメイド・イン・チャイナのようなのだ。

向う脛あたりにあるハンターのロゴには HUNTER とあるだけというのがほとんどだ。

僕のハンターは緑も紺も HUNTER のロゴに MADE IN SCOTLAND と書いてある。

HUNTER 緑

HUNTER 紺
オリンピックアメリカ代表のユニフォームが中国製であるように、ハンターもまた中国製で占められてしまったようなのだ。

僕の好きな靴に英国製の Clarks というメーカーがあって、ここのワラビー、デザートブーツ、ナタリーなど色違いで幾つか持っているけど、これも最近は英国で作られなくなってしまって、ほぼ全てベトナム製になってしまった。

靴箱に収納されている MADE IN ENGLAND と書いてあるクラークスはもったいなくてなかなか履けなくなってしまった。

このあたりメチャメチャ庶民の感覚であります。
まぁ庶民なんだから当たり前か。

ちょっと話が飛んだけど、庭仕事に何を履くか。
これだけでもちょっとした大問題なんであります。




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