実は街は植物で溢れている。彼らは色、カタチ、ニオイなどで「ここにいるよぉ」と静かなるメッセージを出している。そこには時として胸を打つドラマがあったりもする。そんなやもすると見過ごしてしまいそうな愛すべき彼らにあまり肩肘張らずにゆる~いカンジでスポットライトを当てる。日々の「あれ何だろう?」という好奇心に素直に向き合うブログ。
2009年11月30日月曜日
2009年11月29日日曜日
今日は冷え込みましたねぇ。
でもこの位寒いほうがピリッとして好きだな。
個人的には暑がりであるので、気持ちも良いし。
それはそうと家から駅に向かって歩いてると道端にドクダミを発見した。
ご覧のように葉が緑、赤、黄色、褐色となんでもござれの色彩のオンパレードである。
これがまさにリアル・小さな秋見つけた ではなかろうか。
ジックリ見ればこの前25日に書いた紅葉の仕組み通りのことがここで起きているのだろう。
赤くなっている部分はアントシアニンが効いているのだろうが、それほど優勢ではなくそれが薄れてカロチノイドの黄色が盛り返し、それも失せて葉っぱの命を全うしたのが褐色へと変わり朽ちていくのであろう。
なんとも はかなさが伝わってきて胸がぎゅーっとなる。
ちょっと大袈裟か。
でもこうやって季節は巡っていくのだなぁ。
ドクダミは地上部は枯れても白くて逞しい根っこは地中で越冬して、春になるとまた元気に姿をあらわすはずである。
11月も明日限り。
そろそろ本格的な冬支度である。
2009年11月28日土曜日
この前出掛けた、とあるショッピングセンターに動物たちが沢山いた。
ネコ、ペンギン、ラクダ、リス・・・・
といっても本物の動物ではない。
ミズゴケのようなものを動物のようなカタチしてあるもののまわりに
ハツユキカズラ Trachelospermum asiaticum が這わせてある。
まだこれを作り始めてから日が浅いらしく、ハツユキカズラはそれぞれの動物の半分程度しか覆っていない。
ネコはまだチョッキを着ているようなカンジである。
これを見たときに あっ、トピアリーもどき!! と思って ブログネタになるなぁ と嬉々として写真を撮った。
このときに僕の頭の中にはトピアリーとはツゲやイチイを刈り込んで動物などの形を作るものであると思っていた。 動物の形を作りやすくするために、金属のワイヤー状のフレームを使っているものもあるけど、このようにミズゴケを使ったようなものは 正統派トピアリーとは言い難いと思っていたのだ。それもハツユキカズラだなんて・・・
で、今日このブログを書くのにトピアリーとは何ぞや?というのを調べてみた。
すると、
トピアリーとは植物を人工的・立体的に形作る造形物
である、と定義してあった。
さらに、立体フレーム型トピアリーとして
動物やキャラクターの形をカゴ状に立体的に作り、これにツゲなどの樹木にかぶせて、はみ出した部分をフレームに沿ってカットするトピアリー
であると説明があった。
これがまさに僕が当初思っていたトピアリーである。
でもこのショッピングセンターで見かけたナンチャッテ・トピアリーは、特にナンチャッテではなく、これもひとつのトピアリーの形であると、この定義は教えてくれていることになる。
この定義をしているが、その名も 日本トピアリー協会 である。
色んな協会があるものだと感心させられてしまう。
日本トピアリー協会のHPをさらに読んでいたら上記のナンチャッテ・トピアリーはスタッフド・モストピアリーであると分かった。
もう12月目前。
トピアリーのネコ君はチョッキだけでは寒そうなので、早く全身をハツユキカズラが覆う日が来ることを願ってしまうなぁ。
2009年11月27日金曜日
2009年11月26日木曜日
いよいよ今年もあと僅かとなってきた。
焦っております。色んな意味で。
この前銀座に出掛けたところ、ソニービルの脇で 愛の泉 というチャリティのためのディスプレイがしてあるのを見かけた。
これは1968年から始まったものだということなので、ナントもう40年以上も年の瀬になるとやっていることになる。
高さ10メートルの壁面緑化がなされていて、赤い部分はシクラメンである。
緑の部分は・・・・ 思い出せない。
困った。確かに写真をとったときは ホホウ、シクラメンと×××ね と頭の中で確認していたはずなのに、いざこうやって思い出そうとすると忘却の彼方に、といったカンジなのである。
最近年取ったことを認めざるを得ない出来事がたびたび身の回りで起きる。
細かくは述べないが、困ったものである。
ソニービルの脇のこのスポットは頻繁に植物に関する色んなイベントをやるので、ブログネタ収集先としてはなかなか有難い場所である。
暮れなると、この愛の泉も社会鍋などチャリティを呼びかける動きが盛んだが、ああ もうそんな時期になったのね と感慨しきりである。
それにしてもこの壁面緑化はシンプルであるが結構規模は大きくてさながら壁の花壇といった風情で近所を通るついでがあれば見てみるといい。
で、緑色の植物が何か分かったら教えてね。
2009年11月25日水曜日
秋本番ですねぇ。
年賀状の販売を見かけたり、年末ジャンボ宝くじなんかの宣伝を目にすると、すでに冬って気もする。
秋といえば 紅葉狩り に行かれる方も多いことだろう。
実は日本は紅葉の素晴らしい国のひとつである、と花咲ジジイは思っている。
えっ?紅葉なんてどこでも一緒じゃないの??
なんて声も聞こえてきそうだが、花咲ジジイは 違う と思っている。
まず紅葉もしくは紅葉するのは広葉落葉樹である。
まれにカラマツのような針葉落葉樹もあるけど。
そういった広葉落葉樹が生育するのは主に冷帯、温帯地域である。
イギリスなんかでも紅葉は十分見ることはできるし、そこそこキレイなのだけど、日本の日光、箱根、京都などの紅葉の名スポットの素晴らしさには及ばない。
そこでイギリス人がわざわざ紅葉を見に行くために旅行する人気スポットはアメリカ東海岸のマサチューセッツあたりなのである。
イギリスは西岸海洋性気候であり夏と冬の寒暖差がそこそこあって、夏は乾燥して冬には湿度が高いという特徴がある。
日本やマサチューセッツあたりは大陸東岸気候で夏と冬の寒暖差がより大きく、夏には湿度が高くて冬は乾燥している。
ここに紅葉の美しい秘密があるとにらんでいる。
寒暖差、植物が旺盛に育つ環境。
よく 寒暖の差が激しいと紅葉が美しい と言われる。
この仕組みはザッと以下の通りである。
晴れて条件が良いと樹木は光合成によってデンプンを大量に蓄える
↓
温度が下がり、水分の供給が減ってくると葉の根元に離層という壁ができる
↓
この離層が、葉でできたデンプンを葉に閉じ込めてしまう
↓
閉じ込められたデンプンが糖に分解される
葉緑素(クロロフィル)が分解される→葉の緑色が失せる
↓
糖をもとにアントシアニンという色素ができる→葉が赤くなる
↓
紅葉!!
ポイントは、いかに多くのデンプンが葉に蓄えられるか、葉緑素(クロロフィル)がいかに早く分解されるか という2点。
日中暖かいほうが光合成が盛んに行われてデンプンが多くできる。
冷え込みが大きいほどクロロフィルの分解が早くすすむ。
これが寒暖の差が大きいほうが紅葉が美しいという理由で、日本やマサチューセッツのほうがそれが大きいのだと思う。
マサチューセッツに行ったことはないけど、たぶんそんなカンジだと思う。
イギリスは夏もそんなに暑くないし。
一方イチョウのように葉っぱが黄色くなるものは仕組みがやや異なる。
葉っぱにはもともと緑色の色素(クロロフィル)と黄色の色素(カロチノイド)の2種類が同居している。
ただ春~夏はクロロフィルが勝ってカロチノイドは裏方に徹していて見えないのだ。
それが秋になって気温が下がってきてクロロフィルが破壊されると、それまで隠れていたカロチノイドが表舞台に出てくる。そして葉っぱが黄色く見える、という仕組みである。
昨日の新聞では神宮外苑の絵画館前のイチョウ並木も見ごろを迎えたらしい。
外に出て秋を堪能しようよ!
2009年11月24日火曜日
2009年11月23日月曜日
連休最終日、好天に恵まれましたがどこかへ出掛けましたか?
花咲ジジイは特に遠出もせず、仕事といえば仕事、そうでないといえばそうでない、なんとも曖昧な連休を過ごしておりました。
さて、皆様とともに考えてまいりました街路樹、一応今日で一旦お開きにしたいと思います。
言いたいことは 街路樹は我々の身近にある植物であり色んな意味で我々の役に立っている、 一方で街路樹を邪険にする人がいるのも事実で、それは然るべきものを植えることである程度問題は回避できるのではないだろうか ということである。
銀座のヤナギっていうくらいで、銀座~新橋界隈のヤナギはなんとも風情があるし、ご覧のように皇居のお堀端にもヤナギとイチョウが存在感を放っている。
悪くない。
悪くないんだけど、TPOというか、場所に合ったものを選ばないと悲劇が起きるわけだ。
まずあまり大きくなりすぎないことなど、外見的な適性もあるけど、それが都会という厳しい生育条件でも元気に育つかといったあたりも課題となる。
車の排気ガスや、コンクリートやアスファルトの照り返し、あるいは街灯やネオンのような光害もあるだろう。
街路樹も不眠症になるだろう。
この前、ある人が言っていたのは ドウダンツツジ。
ドウダンツツジは大体生垣や植え込みで見られるもので、たいてい四角にきれいに刈り込まれているが、自然樹形で育ったドウダンツツジというのはあまり見たことがない。
その人曰く ドウダンツツジはあまり大きくなりすぎず、生育スピードもゆっくりで、新緑や紅葉が楽しめるので街路樹として今後使っても良いのではないか ということだった。
どのくらい耐公害性があるのは分からないが、興味深いサジェスチョンではある。
ベスト10に挙げた中では ハナミズキとナナカマド以外は巨木になりうる。
プラタナスは木が大きくなるのもそうだけど、葉っぱ一枚がエラくデカイ。 上の写真がそうで、ハサミと比べていただきたい。
これがハラハラと散って落ちてきたらそれはちょっとうんざりするかもしれない。
木もハッピー、人間もハッピーないわゆるWIN-WINの良い関係を築けるといいのだけど。
2009年11月22日日曜日
一昨日 moon さんからコメントを頂戴した。
去年の今頃、地方の駅裏にタクシーで乗りつけたときに「イチョウが変に落葉しているなぁ」と思ったら運転手いわく、住民からの「葉が落ちる前に枝を切ってくれ」と言われたとのこと。寒々しい気持ちになりました。運転手さんも植物好きらしく「見てみい、お客さん。かわいそうやろ、まだ見ごろやというのに・・・のやりとりを思い出しました。
このコメントは当「街路樹を考える」シリーズを思いついたときに触れようと思っていたことだった。
花咲ジジイは自称パートタイム植木屋ということで、ときどき植木屋仕事をすることがある。
昨年は都内の街路樹剪定を精力的に行っていろいろ考えさせられた。
2008年8月1日の花咲ブログではそのときの様子をリアルに書いてある。
まぁそういった街路樹の剪定をしていて 「何でこの木を剪定するのか」 考えたり、親方に聞いたりしたことがあった。
①毎年やっていることだから
②毛虫が出たと苦情が出たから
③落ち葉が散らかると苦情が出たから
④マンションの自分の部屋に日が射さなくなると苦情が出たから
⑤信号・標識が見えないから
⑥枝が通行の支障になるから
などなどが主なところである。
①は区なり、都(県)なり、国なりに予算があってその範囲で作業が組まれる。
面白いのはこの行政単位ごとに作業が組まれることで 「この通りは区、あそこから先は国」とかいって作業分担、作業責任が違うのだ。ある通りの街路樹はキレイに剪定されているのに、角を曲がったとたんに様子が違うという経験がおありの方は、そういったことが原因になっている。
②一般の方々は毛虫に過剰に反応する。それは分かる。さらに区役所などに苦情を寄せる人がいる。そうなると、区も結構真面目なので、その問題の街路樹の毛虫のついた枝を取り除くなどの対応をする。区が対応するといっても、それを植木屋さんに依頼するだけのことだ。サクラについたアメリカシロヒトリを取り除いたときなど、ウニュウニュとおびただしい数の毛虫と格闘したのは良い経験だった(花咲ブログ2008年6月20日)。
③はあとで書こう。
④これは何とも個人的な理由で、この程度で行政が動くのか、といえば動くときもあるようなのだ。確かに度を越して鬱蒼としている街路樹もあるからね。
⑤⑥は公共の安全を考えれば十分ありえる話だ。
こうやって考えると、まず街路樹としてそこに植えることが適切なのか という点をよく考えれば避けられる問題が多いことに気付く。
道路幅の狭いところにケヤキやプラタナスなどの大きな木を植えれば、④⑤⑥のような問題は出るだろう。
でももっと困るのは③だと思う。
落葉樹である限りは、秋になれば紅葉もしくは黄葉し、落葉するのはこれ自然の摂理ってものだろう。
それを 掃除が面倒くさい という理由で どうにかしてくれ って言われても言われたほうも困るじゃないか。
それはどうにもなりませんなぁ と言っておけば良いものを 分かりました切っちゃいましょう なんて引き受けちゃうからややこしいことになる。
人間のわがまま優先なのだ。
以前、品種改良によって人間にとってより都合の良い植物が増えてきているなんてことを書いた気がするが、こうなると葉っぱの落ちないケヤキだとか、臭くないギンナンのなるイチョウなんてものがそのうち出てくると思われる。
実際、この前さる勉強会のようなところで イチョウの葉張り(木が枝を張る幅)が2メートル程度という品種が近々発表になるらしい なんて話を聞いた。
もし、そういう細いイチョウができれば街路樹として植えても、落ちる葉っぱは少ないだろうし、剪定の手間もかなり省けるであろうという人間側のメリットがある。
でも微妙な問題だよね。
そうかぁイチョウってこんななのね、と思った都会の子供が本当のイチョウを見てイチョウに見えなくなったりして。
話が逸れてしまった。
落ち葉が嫌だから枝を切るのではなくて、落ち葉を掃きながら ああ、秋ねぇ と思えないものだろうか。
落ち葉が嫌でも、昨日書いたように木があることによって我々は多くのメリットを享受しているのだ。
アナタの吸っている酸素は誰が作ってくれたものですか?
その辺をスッカリ忘れちゃっているんじゃぁないのか。
我々のために頑張ってくれた木に感謝して落ち葉を掃いたり、さらにオマケとしてギンナンを拾ったり、落ち葉で焼き芋を焼いたり、焚き火をしたりといったシンプルな愉しみを忘れちゃったのかもしれない。
ずいぶん熱弁をふるっちゃったが、今日の写真について。
これは昨日撮った街路樹のイチョウだ。
昨年は黄金色に輝いて、ギンナンを拾っている人が沢山いた。
春にこのあたりのイチョウが次々と丸坊主になっていたのに、何故かこの3本だけは剪定されずに残っていた。
ちょっと不思議に思っていたら、これから黄葉ってときにご覧のようにバッサリとやられてしまっていた。
もう黄葉を楽しむことも、ギンナン拾いも出来ない。
2009年11月21日土曜日
2009年11月20日金曜日
道を歩けば、何かしらの植物に出会う。
出会う確率が一番高いのは 街路樹 ではなかろうか。
そんなの当たり前だと言われそうだけど、ちょっと待ってほしい。
身近にある街路樹について我々はどれだけのことを知っているだろうか?
案外知らないことが多いのではないか。
でも知ると結構面白いこともあるのではないか。
数週間前の朝日新聞で街路樹について取り上げた記事があって、これがなかなか興味深かった。
この記事をもとに、身近だけど案外知らない街路樹について考えてみよう。
世間は連休だし、黄葉・紅葉を見るのにわざわざ遠くまで出掛けなくても街路樹でそのあたりがタンノーできる。
さてまずは 街路樹に使われる樹のベスト3 は何だろう?
1位 イチョウ
2位 サクラ
3位 ケヤキ
なんだそうだ。
しかし北海道では ナナカマド 沖縄ではフクギ といった具合に地域によって若干の差がある。
そりゃ気候が違えば植生も違うのは当たり前か。
でもこのベスト3は ~並木 というように当てはめてみれば景色が浮かばないだろうか?
例えば、
イチョウ並木・・・神宮絵画館前
サクラ並木・・・善福寺あたり
ケヤキ並木・・・表参道 もしくは 六本木ヒルズ横のケヤキ坂
私にとってはそんなんではなくて・・・ というマイ並木もあると思う。
写真はこの前出掛けた幕張メッセの横のイチョウ並木だ。
ここはもうあらかた葉っぱが落ちてしまっている。
でもこうやって見ると街のコンクリートジャングルにも結構緑があるもんだ。
2009年11月19日木曜日
おはようございます。
今日は珍しい時間にアップしております。
何故なら 旬な話題 なだけに早くお手元にお届けしたほうか良いかと。
昨日の夜、神楽坂をトボトボと歩いていた。
飲み屋では 「今夜0時解禁!」 なんて立て看板が至るとこrに出していたし、
スーパーでは 「今夜0時からヌーボー販売します」 なんて呼び込みもやっていた。
ボージョレー・ヌーボーとは言うまでもなく フランス産ワインの新酒 である。
毎年11月の第3木曜日を解禁として、その年のワインの出来をみる良い機会であるとされている。
どの辺が花咲ブログなのかと言えば、ワインの原料であるブドウがそうだろう。
説明によれば 今年は産地の昼夜の気温差が大きかったためブドウの生育が良くて50年に1度の当たり年 なんだそうで、ブドウには昼夜の温度差が大切なのだと知れる。
何十年に一度 ってフレーズに弱い人も多いのではないか?
「プレミアム」とか「限定」に近いものがある。
本当かなぁ。 年がら年中そんなことを言っている気がしないでもない。
で、今日の写真は昨晩神楽坂を歩いていて撮ったもの。
ボジョレー・ヌーボー今夜解禁 と書いてあるのは良いが、真ん中のあたりに
ただいまフライング中 とある。
商魂たくましい。
まぁ 「花咲容疑者 ボジョレー解禁前にフライングす」 なんて悪そうな顔つきの写真付きで新聞の見出しになったり、逮捕されちゃったりすることはないと思うけど。
2009年11月18日水曜日
この大きな洋ナシのようなものが何だか分かりますか?
表面は硬くてごつごつしている。
これは ハヤトウリ といって、ウリ科の植物である。
キュウリ、スイカ、メロン、カボチャ、ヒョウタン、などの仲間である。
これを何で取り上げたのかといえば、この前とある料理の大変お上手な方のところでご馳走になったときに食べたお漬物にこれが入っていたのだ。
淡い緑色をしていて、歯ごたえがしゃきしゃきとして、見た目以上に美味しかった。
漬物の味といえばそうなんだけど、昔駄菓子屋で食べたアンズの味をどこか彷彿させる懐かしい味がした。
これ、何ですか?
これはハヤトよ。
ハヤト?知らないなぁ。でも美味しいですね。
もとはこんななのよ。
と言って見せてくれたのが糠漬けになる前のフレッシュなハヤトウリだった。
フーン、ハヤトウリねぇ。
そして、今日。
お昼に最近よく行く定食屋さんに行ったら、このハヤトウリの漬物が出てきた。
ハヤトウリだという確信は80%くらいだったので、
オジサン、これ何?
これはさぁ、なんて言ったけなぁ・・・・
ハヤトウリかなぁ。
すると横にいた定食屋のおばさんが アナタ良く知ってるわね と感心してくれた。
ちょっと鼻が高かったけど、それをつい一昨日覚えたんだ とは言わなかった。
役立つぞ、花咲ブログ。
2009年11月17日火曜日
今日のお昼ごろ近所のハンバーガー屋にコーヒーを飲みに行った。
昼時だけに結構混んでいたのだが、あるオジサンの横の席が空いていた。
腰掛けようとしたらオジサンが 「荷物、よければ置いてください」 と親切におじさんの正面、すなわち僕の隣の席を譲ってくれた。
「有難うございます」 と礼を言って、荷物を置いてコーヒーをすすった。
・・・・なんか臭うのだ。
なんだろう、なんかニンニクのような臭いだぞ。キョロキョロして臭いの元をたどると、その親切なオジサンに行き着いた。
なんとビックリ!
オジサンは左手にハンバーガー、右手にはおろしニンニクのチューブを持っていて、一口ハンバーガーを頬張るたびにウニュウニュっとチューブからニンニクをたっぷり付けて食べていたのだ。
見たところ、どこかでこのチューブ・ニンニクを買ってきて一本丸々ハンバーガー1個に付けて食べきるつもりらしい。
あたりに凄いニンニク臭が漂っている。
気になっちゃって仕方なく、チラチラとオジサンを観察していたら、見事チューブは空になった。
満足そうなオジサン。
こんな人、初めて見た。
しかし、これだけではなかった。
お盆の上には、これもどこかで自分で買ってきたと思われる栄養ドリンクがあって、ビンのふたを開けて紙コップにトクトクトクっと注ぎだした。
黄色い液体が紙コップを満たしてオジサンは一気にこれを飲み干した。
なんなんだ、このオジサンは?
そんなにパワーを付けてどうしようっていうのだ?
イヤイヤ、これはひょっとして新手の宗教か?
ニンニクの話題はこれまでも花咲ブログでちょいちょい取り上げてきたが、まさかこんなアプローチの仕方があったとは新鮮なオドロキである。
ニンニクは、あの独特のニオイが料理を引き立てて食欲をそそるだろうし、あるいは栄養があると信じられて、スタミナ源として食されることもあろう。
しかし今日のオジサンはこういった概念を突き抜ける圧倒的な存在感を昼時のハンバーガー屋で放っていたのであった。
2009年11月16日月曜日
2009年11月15日日曜日
あれやこれやと書いてきたガーデンエキスポ。
まだまだ沢山お知らせできそうなことはあるが、ちょっとこればっかりってのもどうかという気もして、一応今日が最後です。
新樹種 って聞いたことがありますか?
シンジュシュ・・・・ なんか真珠に関係のある何かのように聞こえるが、真珠とはなんら関係ない。
新しい樹木の種類 ってことになるが、それでは分かりにくいだろう。
きちんとした定義は正直なところ良く分からないが、どうも 日本の在来種ではなく外来種の樹木で最近日本国内で流通する量が増え、また植栽される機会が著しく増えてきた樹木 というような解釈をしてみた。
簡単に言ってしまえば、外国でよく見かける樹木を日本で積極的に使っちゃおう ってことになるだろうか。
実は花咲ジジイは幕張メッセの横で日本植木協会主催で行われた 新しい造園樹木研修会 というセミナーを聞くために幕張まで出掛けたのだった。
メイン講師は農大卒の山本紀久先生とおっしゃる方で、この業界ではとても著名な方である。
色々ためになるお話があったのだが、とくに印象的だったのが
不味い素材で美味しい料理を作るよりも美味しい素材を使って美味しい料理を作るほうがずっと簡単
絵の具は色んな色をたくさん持っていたほうが良い絵が描ける
といったお話で、要するに何を植栽するか引き出しを沢山持ってその場に一番あった選択ができるようにするのがプロである ということだろう。
さらに強調されていたのが 植物を同定する力が造園家としての信用につながる ということ。
確かに木や花の名前を知らない植木屋や造園家はちょっと心配になるかも。
花咲ブログでは植物の名前を出すときには極力学名を付すことにしている。
このあたりも是非お役立ていただきたい。
皆様はどうお感じになられるか分からないが、花咲ジジイ的に深イイ話でありました。
2009年11月14日土曜日
広大な幕張メッセの旅はまだ続く。
一昨日、エラく大げさな剪定バサミの話を書いた。
今日は古風ないでたちの剪定バサミの話。
花咲ジジイは Felco の剪定バサミを使っているが、いわゆる植木バサミは祐天寺の金物屋さんで買った手打ち風のハサミを使っている(花咲ブログ2008年5月30日参照)。
このいぶし銀的な渋さに惹かれるのも事実。
良い道具はだまって良い仕事をするということだろうか。
で、見かけたこの剪定バサミ。
Felco と違って刃と柄が一体になっていて替えがきかない。
さらに面白いのは バネがない こと。
普通はハサミを握って閉じると、バネの力でハサミが自動的に開いて次の枝を切る・・・という仕掛けになっている。
しかし、このハサミにはバネが見当たらないのだ。
どうなっているのか聞いてみると、ネジ部分の奥にバネがコイル状になって入っているんだそうだ。
なんか良いようだか、内心はちょっと疑問を持った。
何故なら、こういった道具は構造がシンプルであればシンプルであるほうが手入れも楽だし、壊れにくい。
これだとネジが壊れちゃたらどうなるんだろう??
さて以上はすべて前置きである。
このハサミの最大の特徴であり、今日の花咲ブログで語らなければならないのは ハサミの柄 である。
写真では分かりにくいかと思うが、ツヤツヤなんとなく黒光りしているのが分かるだろうか。
実はこの柄が 漆塗り になっているのだ。
スゲー (出ました、スゲー)
こんなデリケートなものをこんなところにあしらったら、おっかなくて思いっきり使えないではないか。
もったいない。
その辺を担当の方に聞いたら
「そうなんですよ、飾っておくとか、室内で使うとか・・・・」
それじゃぁ何のための剪定バサミだか分からんではないか。
そして気になるお値段を聞いてみた。
2万5千円也。
・・・中途半端に高い。
色んなものがあるなぁ、ガーデンエキスポ。
2009年11月13日金曜日
ガーデンエキスポで、ちょっとした人だかりができているブースがあった。
そこには新聞などでも話題のサントリーが開発した 青いバラ が展示してあった。
皆、携帯のカメラなんかを熱心に向けていた。
僕もそこに混じってシャッターを切った。
噂になっていたものが実物として目の前にあるから写真に撮った。
これはブログ・ネタとして面白いのではないかと思って写真を撮った。
でも、美しいバラだから写真に撮ったわけでは決してない。
正直言って、かなりガッカリの色合いだった。
青を写真で表現するのは結構難しくて 「やっぱり実物を見ないと伝わらない」 ということはママあることなので、先月の花咲ブログで書いたように新聞のカラー写真であっても、それはあまりアテにならないと思っていた。 ひょっとすると素敵な青なのかも という淡い期待があった。
でも、僕が見た青いバラは、やはりどう贔屓目に見ても青には見えず、グレーっぽい淡い紫といった印象しか持てなかった。
これを一輪数千円出して買う人がどのくらいいるのか、はなはだ疑問である。
一説には匂いが柑橘系っぽくて良い なんて聞いたことがあって、このあたりも確認したいところだったけど、生憎鼻を近づけてクンクンとできる雰囲気ではなかった。
やはり一度は自分で買ってみて、納得のいくよう鑑賞・観察する必要があると感じた。
2009年11月12日木曜日
そんな訳で昨日出かけたガーデンエキスポで見かけた面白いもの。
花やショーガーデンなど綺麗でカワイイのも悪くないが、男子たるもの道具なんかにはかなりググッとひかれるものがある。
色んな道具屋が軒を並べているのだ。
その中で目が留まったのは剪定バサミのトップブランドである FELCO であった。
花咲ジジイも2本のフェルコを愛用している。
このあたりについては花咲ブログ3月10日、11日、14日にしつこく書いてある。
何か目新しいものはないか・・・・ と思って立ち寄ったのだが、ありましたよ、面白いのが。
店員さんというか、担当の人が大きなバリカンのようなものを持って、さらには背中に何かを背負っていた。
それが何かというと 大型電動剪定バサミ だったのである。
スゲー
やたら大きく、やたら大げさである。
思わず話しかけてしまった。
スゴイですね。
ええ、これは果樹園の人なんかが一日中剪定をするときなんかに便利なんです。
スゴく大きくパワフルに見えますが、何センチまで切れます?
3.5センチまでいけます。
スゴイですねぇ。指なんかアッという間になくなっちゃいますね。
ええ、でも安全面も考慮されていて、この拳銃の引き金のようなところで微妙な力加減が出来るんです。
なるほどスゴイですねぇ。 ちなみにこれはお幾らなんですか?
ええ、35万円です。
ナニっ!35万円??!!スゲーっ!!
もうスゴイですね、スゴイですね、のオンパレードなんである。
果樹園で朝から晩までリンゴやブドウの剪定を毎日毎日しなければならない人には嬉しいかもしれない。
街路樹でスズカケノキなんか、結構硬くて太いのを切っていると手にはマメができるし、関節も痛くなるし。
そんな人には朗報かもしれないが、35万円はちょっとねぇ。
植木屋の親方に是非教えてあげたい一品である。
ちなみにこの担当の方はとても気さくな方で 写真を取らせてくれますか? と頼むと快諾してくれて、更には背中に背負ったバッテリーパックの様子も撮らせてくれた。
この前の花屋さんといい、植物に関連する人は皆良い人たちだなぁ。
2009年11月11日水曜日
2009年11月10日火曜日
散歩をして見かけたのが今日の写真。
通りに面したじゃばら式の門の内側にはおびただしい数の植木鉢が並んでいた。
そもそもは駐車場なのだろう。
車一台分のスペースにギッシリと鉢が見える。
この写真から色んなことが言える。
あくまでも勝手に気ままに、無責任に言ってみよう。
①この家主さんはモノスゴク植物が好きなのではないか
②少しづつ揃えていって、気がついたらこんなに増えていったのではないか
③手前はじゃばら式の門なので風通しは良いが、奥の方は塀と家の壁に接していて風通しは良くなさそうではないか
④全体に鉢同士がくっついているので、蒸れてしまうのではないだろうか
⑤これだけあると手前の鉢には目が届くが、奥の鉢にはなかなか目が届かないのではないか
⑥これだけあるとすべての鉢に水をやるのも大仕事ではないか
⑦よって、オチオチ旅行にも行けないのではないだろうか
⑧自然の恵みである雨を活かしたいところだが、そもそも駐車場なだけに屋根が雨をさえぎってしまうのではないか
⑨エアコンの室外機は植物のためにわざわざあのような高い位置に設置してあるのではないか
⑩日当たり的にはどうなんだろうか
などなど思いは尽きない。
ここで申し述べたことは決して酔狂で言っているのではない。
植物を育てる場合に鉢で育てる場合と大地に植えて育てる場合があるが、鉢で育てる場合に考えなくてはならないことが、とめどない思いの中に散りばめられているのである。
詳しくはまた。
2009年11月9日月曜日
2009年11月8日日曜日
そんな訳で昨日はお祝いの席に出席し、ほろ酔い気分で帰宅して花咲ブログを更新したのは日付が変わってからだった。
日付が変わってからだったと気づいたのも今朝になってからのことで、それほど良い気分になっちゃっていたのかなぁ。
とても美味しいイタリアンのお店だった。
気の利いたお料理が次から次へと出てくる。
花咲ブログは植物、園芸、庭などを主に扱うことを旨としており、食べ物、ペットなどには走らないことにしてある。
この写真を見た方は 「あらら、ついに花咲ブログも・・・・」 と思われるかもしれない。
でもご安心を。
この2枚の写真をよく見てほしい。
上の写真は、赤い花びらが数枚ちりばめてあった。
すかさず店員さんに 「スミマセン、この花びらはなんですか?」 と尋ねてみた。
「ベゴニアです」 とのこと。
ベゴニアが食べられるとは知らなかった。
いわゆるエディブルフラワーという、花が食べられるというものがいくつかある。
ナスタチウムあたりがその代表格であるが、それだけ食べても美味しいとは思えず、料理に華を添えてさらにそれが食べられるという程度だと思っている。
このベゴニアの花びらも、ベゴニアの味はまったくせずにアンチョビのソースとともに口の中でとけていった。
デザートに出たケーキにも花が添えてあった。
見るとバラの花に見える。
しかしバラの花が食べられるという話は聞いたことがない。
バラに見えるが、他の何かかもしれない。
なにしろ結構飲んでいるからな。
「スミマセン、これは何ですか?」
「バラです」
「食べられるんですか?」
「イエ、見るだけです」
よかったよ、聞いて。
酔っ払った勢いでバラをむしゃむしゃ食べるところだった。
粉砂糖がかかった黄色いバラは美味しそうに見えた。
今日は友人の結婚の報告会のような会食があったので、花束を持っていこうと思った。
あまり大げさではなく、あまり派手ではなく、予算を伝えると店員さんは
「色はどんな感じにされますか?」と聞いてきた。
赤を使った暖色系も良いし、緑を使ったナチュラル系も悪くない、白を使った清楚系も捨てがたい。
悩んでいると 「何のお祝いですか?」 と聞いてきたので 「結婚祝いです」 と答えると 「では柔らかい感じで・・・」と提案してきたので、すぐに「それでお願いします」と決めた。
彼女は店内のフラワーベースから、あたかも花摘みの少女のように色んな花や葉っぱを選んであれよあれよという間に素敵なブーケを作ってくれた。
手際のよさに感心したし、このお値段でこんな素敵なブーケができるのかぁとなんとも有難い気持ちになった。
「この葉っぱはなんていうんですか?」と気になって聞くと「レモンリーフです」と教えてくれた。
「っていうとレモンのような匂いがするんですか?」と更に尋ねると 「いえ、葉っぱの形がレモンににているからなんですよ」とのこと。
レモンリーフ・・・ 初めて聞いた。
後で調べてみたら学名は Gaultheria shallon というらしい。
限られた予算で、お客さんの希望に近い花束をある程度の時間で作る。
さらには変な質問にも嫌な顔せずに答えてくれて 「せっかくなのでこの花束の写真を撮りたいんですが・・・」という唐突のリクエストにもすすんで花束を持って撮影に協力してくれた。
写真の花束を持つ手はその親切な店員さんの手である。
有難う、親切な花屋さん。
2009年11月6日金曜日
アゲラタムをご存知か?
花壇などでよく使われる花で、背は低く(15~20cmくらい)で淡い青というか紫のような色をしている。
実は花咲ジジイが初めて作った花壇の外周にはこのアゲラタムをあしらった。
ある意味思い出の花である。
なので花を見れば 「ああ、アゲラタムね」 とすぐ分かりそうなものだ。
で、この前見かけたのが、今日の写真のこれである。
背が低くなくて50センチ以上あった。
更に色が青や紫っぽくなくてピンク色なのだ。
なんだ?これは?
フジバカマ(Eupatorium fortunei)か?
ツワブキ(Farfugium japonicum)か?
いや違う。なんだ?
疑問は膨らむばかりで、分からずに悶々としていた。
何日か経って、たまたま近くに花に詳しい方がいて聞いてみたら 「アゲラタムじゃない?」 とのお答えをいただいた。
アゲラタム? ちょっと特徴的に違う気がするけど・・・。
でも細部をよく見てみると、そうだアゲラタムだった。
自分の中のアゲラタムの概念をブチ破るものだった。
アゲラタムには僕の知っている背の低いタイプと、そうでない背の高いタイプがあって、どうもこれは後者のようなのだ。
そうかぁアゲラタムかぁ と何なのか分かってスッキリした。
でも 「何ですかねぇ?」 と聞くとパッと正解が分かるっていうのは本当にカッコ良い。
「花の名前を知っている人はカッコ良いなぁ」と思って、そうなりたいという気持ちがこの道を志す理由のひとつだった気がする。
植木屋の親方も木の名前とか本当によく知ってるし。
花咲ジジイもまだまだ道半ばである。
いや、半分も来てないないなぁ。
2009年11月5日木曜日
夜の散歩に出掛けたときに、とある居酒屋の前にニンニクがぶら下げてあった。
最近はニンニクもかなりのお値段がして、特に国産は一個200~300円したりする。
もしぶら下げてあるものが国産だとして、一房3000円以上の価値があることになる。
それが3つ。
一万円近くの価値があるものが、何気なく店の軒先にぶら下げてあるだなんて、日本とはなんとピースフルな国なのだろう。
どこの国とは言わないけど、アッという間にこういったものが消え失せる国は沢山ある。
ドラッグストアなんかでも道路にはみ出して、歯磨き粉やら、ティッシュやら、お菓子やら置いてあるが、これも見るたびに よくなくならないなぁ と変に感心してしまう。
閑話休題
さて、ニンニクのみならずタマネギなんかも軒先にぶら下がっているが、何でだか考えたことがあるだろうか?
何で?
恐らく一番もっともらしく思えるのは 保存のため ということだと思うのだけど、置くのとぶら下げるのとではどう違うのだろう?
冷蔵庫と常温ではどう違うのだろう?
あるいはどっちが良いのだろう?
それにキッパリ答えるのが花咲ブログだと思うのだけど、正直申しあげてよく知らない。
今日は無責任に問題提議だけして、足早に去るのであった・・・・。