実は街は植物で溢れている。彼らは色、カタチ、ニオイなどで「ここにいるよぉ」と静かなるメッセージを出している。そこには時として胸を打つドラマがあったりもする。そんなやもすると見過ごしてしまいそうな愛すべき彼らにあまり肩肘張らずにゆる~いカンジでスポットライトを当てる。日々の「あれ何だろう?」という好奇心に素直に向き合うブログ。
2008年12月31日水曜日
いよいよ大晦日。
子供の頃、異常に興奮したあの気持ちはもうない。
サバサバしすぎちゃって、単なる月末という気もしないでもない。
さて、この一年の多くを植木屋の親方の手伝いをして過ごした。
僕は自称パートタイム植木屋なんていっても、かなりの稼働率であった。
そこで見えてきた(今更ながら)植木屋という職業について深くあれこれ考えることが多かったので、ちょっとその辺を一年の締めくくりとして。
12月に入ってから御近所を散歩していて植木屋さんをあちこちで見かけなかっただろうか?
あの家も、こちらのお宅も、といった具合で、世の中にこんなに植木屋がいるのかと思うくらい見かけた人もいるだろう。
僕は昨日(12月30日)自転車に乗って家の近くを走っていて、あちこちで店のシャッターをたわしでこすっている人、店の棚の下を雑巾がけしている人、など大掃除に精をだしている人をあちこちで目にした。
ここがポイントである。
どうやら日本人の気持ちとして、新年はさっぱりキレイにして迎えたい というのがあるのだろう。
そうなると、どうなるか?
12月の声を聞くと「ウチの庭の手入れをお願いしますね」という依頼が殺到する。
植木屋さんは仕事なので出来るだけ日程調整してこれに応えようとする。
まさに書き入れ時ってやつである。
ウチの親方は11月半ばくらいから文字通り休日返上、無休で手入れ仕事をしていた。
風邪を引いたり、インフルエンザになっている暇はないのだ。
そしてようやく新年を迎えるとどうなるか?
a まだまだ引続き忙しい
b 通常ベースの仕事量になる
c 仕事がガクッと減る
答は c の仕事が減る、もしくは無くなってしまうだ。
植木屋仕事というのは本当に季節によって閑期と繁忙期の差が激しい職業だと思う。
皆、正月前にサッパリしたいというのに、正月を過ぎるとパタッとそういう気持ちが失せてしまうらしい。
とっても不思議だ。
植木屋さんは「不思議だ」なんて呑気なことを言ってられない。
まさに死活問題だ。
手入れ仕事は1月~3月頃までほぼ開店休業状態で、4月頃から少し上向き、夏に一旦ピークを迎え、初秋にスローダウンし、暮れに一気に爆発する・・・・というのが一般的なパターンであると聞く。
そうなると閑期に何をするか、何が出来るかが問題となる。
マンションやオフィスビルの外溝植栽の定期的メンテナンスの契約なんかがあると、季節を問わず定期的な仕事が見込める。
あるいは季節に関係がないのが、庭の手入れではなく「庭造り」である。
とにかくいかに仕事量の平準化を図るかが分かれ目となる。
もし、従業員を数人抱えているような植木屋さんであれば、仕事があろうとなかろうと人件費は待ったなしで発生するし、事務所や資材置き場を借りていれば、家賃が発生する。固定費を負担しなければならない場合、致命傷になる場合がある。
植木屋さんは木を切ってれば良いのか?となると、まぁそれはそれがメインなので間違いはないのだけどもっと問題は奥深い。
木を切るのはある程度経験すれば出来るようになる。
問題は切ったことで出てくる ゴミ なのだ。
大きなポリ袋に入れて家庭ゴミとして出せる量ではない。
となるとトラックに満載したゴミをどこかに捨てねばならない。
産業廃棄物の不法投棄の問題もあって、やたらにどこかに捨てたり、燃やしたりも出来ず、それを引き取ってくれる業者に引き取ってもらう。モチロン有料である。
草刈りをする機械、生垣を刈り込む機械、トラック、各種ハサミ、ハシゴ、などなどTPOに合わせた色んな設備を持たねば効率の良い仕事はできない。それらを購入する金額も並みではない。ケチって安い道具を使ったのでは仕上がりに差が出たり、怪我をするかもしれない。
持った設備、備品はどこかに保管せねばならない。
・・・・とまあ、一言で植木屋さんといっても本当に大変な職業なのである。
さらに自然には逆らえない。
株価やスポーツの結果を熱心にチェックする人がいるのと同様、われわれは天気予報をマメマメしくチェックする。
植木屋殺すに刃物はいらぬ、雨の3日も降ればいい と誰かが言ったとか言わなかったとか。 確かに。
雨でもカッパを着てやることもあるけど、足元が悪いと滑ったりして怪我をしかねない。作業効率も下がる。
親方の判断で、雨ではやらないことが多い。
怪我も付きまとう。
知り合いの高木剪定を専門にしている植木屋さんは、昨年木から落ちて肺に穴が開いて骨も折ったらしい。同じ人なのだが今年はノコギリで自分の手の甲を切って、手の腱まで切れる大怪我をしたらしい。
聞くだに恐ろしい。
まあ、植木屋を取り巻く様々な環境は決して楽観できるものではないけど、外にいることが好きだし、植物と向きあう毎日は本当に楽しい。生きている実感がある。
こうやって12月31日に今年を振り返って怪我もせず楽しく充実した一年を送れたことを本当に有難いと思う。
そして、1月25日にスタートしたこの花咲ブログはこれで350エピソード目となり、無事に2009年を迎えられそうである。
毎日、立ち寄って拙い文章を読んでいただき心から感謝感謝である。
身近な植物のアレコレを取り上げつつ、2009年はちょっと新しいことも考えていて花咲流「 change 」にご期待いただければと思います。
今後とも花咲ブログをよろしくお願いたします。
皆様どうぞ良いお年をお迎えください。
花咲ジジイ拝
2008年12月30日火曜日
2008年12月29日月曜日
2008年12月28日日曜日
ヤドリギの中でも今回取り上げているオウシュウヤドリギ(Viscum album)についての疑問として
2008年12月27日土曜日
2008年12月26日金曜日
- イチリョウ Ardisia pusilla
- ジュウリョウ Ardisia japonica
- ヒャクリョウ Ardisia crispa
- センリョウ Chloranthus glaber
- マンリョウ Ardisia crenata
2008年12月25日木曜日
12月24日付、産経新聞に「野菜工場普及へ法改正」という記事があった。
これは何かというと
野菜を室内の設備を用いて育て収穫量を10~20倍に生産量を増やすというもので、これに伴って農地法を改正していく というものだ。
メリットは自給率を上げていくことができるらいしのだが、デメリットとしては施設の建設コストがビニールハウスの20倍、光熱費も50倍掛るということらしい。
らしい、らしい、で恐縮だがそうなのらしい。
で、昨晩夕食にサラダを作るためにレタスを買ってきた。
何と一玉258円。
レタスが258円もするのかぁ、とタメ息が出てきてしまう。
たかだか葉っぱなのに。
サンドイッチにもレタスがあると美味しさが増すが、レタスはあくまでも脇役であって、主役ではない。
なのに主役並みのお値段だ。
昼ゴハンは節約だ、エコだ、といってお弁当を持っていくのが流行の兆しをみせつつあるが、これではそこらでお弁当を買ったほうが安上がりな場合もありうる。
困ったもんである。
野菜工場が普及したとして、生産量が上がることで供給量増による価格の低下は期待できるが、それを成し遂げるために必要な設備費、光熱費が野菜の価格に転化されると逆効果だ。
さらに、光を年中あたえるため、あるいは温度を一定に保つために化石燃料を燃やしていたのでは、なんのための野菜工場計画なのか分からなくなってしまう。
3Rという言葉をよく聞くようになった。
- Reduce
- Reuse
- Recycle
例えば日本に季節というものがありながら、人間のエゴで季節にかかわらずいつでもミカンを食べたいというニーズをわざわざどこからか掘り起こしてきて商売に結びつける。
何でも金さえ払えばなんでも手に入るようになり、便利な暮らしを求めて人々は競い合うようになった。
その結果が今の我々の回りに起きている問題として返ってきていると思うのだ。
ここはひとつ、便利なもの、楽なもの、などを短絡的に求める気持ちや生活を改めて、あるべき暮らしに戻る(Reset)必要があるように思うのだ。
野菜工場も悪くないけど、それはちょっとオカシイ発想のような気がするのだけど、いかがなものだろうか??
2008年12月24日水曜日
2008年12月23日火曜日
とてもステキな名前の公園をみつけた。
くさっぱら公園・・・。
花咲ジジイが小学生だったころ、すなわち昭和40年後半から50年前半ころは、都内でもまだまだ空地があった。
記憶が定かであれば、田んぼ もあった。
学校を終えてランドセルを家の玄関に放っぽり出して、日が暮れるまで友達と遊んだ。
遊び場所は、神社の境内だったり、マンションの駐車場だったり、そして空地や原っぱだったりした。
「はらっぱ」「くさっぱら」・・・なんとも懐かしい響きである。
ポイントはアスファルトで地面が覆われていないこと。
雑草などがボーボーにはえてたりして、その中でかくれんぼをしたり、バッタをとったりした。
植木屋仕事に向かう電車で、めがねを掛けて任天堂DSなんかに没頭している私立小学校に通う子供を見て、なんとなく気の毒になってしまう。
子供なんだから遊ぼうよ、と。
でも、どこで遊べば良いのサ、と反論されてしまうと答に窮してしまう。
たしかに遊び場が減ってきている。
はらっぱなんかありゃしない。
そんな中で、見つけた「はらっぱ公園」。
元気に遊ぶ子供の姿を想像しながら誰もいない公園に向けてシャッターを切った。
2008年12月22日月曜日
今日は本当にヘンな1日だった。
朝起きて新聞を取りに外にでると、なにやら暖かった。
植木屋の現場に向かうために地下鉄に乗ると、車内は暑かった。
午前中は半袖のポロシャツで快適に仕事が出来た。
夕方近くになると、それまで吹いていた南風が北風に変わり、急激に気温が下がってきた。
慌てて上着を着た。
家路に着く途中で雨がポツポツと降ってきて、最寄の駅から自宅までは濡れて歩いた。
所用があって出掛けたのだけど、もう冬支度アゲインである。
よくイギリスの変わりやすい天候を指して four seasons in a day すなわち一日に春夏秋冬があると例えられる。
今日の東京はそんな感じだったのではないだろうか。
やはり何かが狂ってきていると感じずにはいられない。
さてさて年内の植木屋仕事もあと数日となった。
夏のクソ暑いなか、ヒーヒー言いながら脱水症状にならないよう、水筒の水を飲みながら汗だくになって仕事をしたのが昨日のようでもあり、遠い昔のようでもあり、とても不思議な感覚である。
まぁ年の暮れが押し迫るとこういった気持ちになるのは毎度のことなのだけど。
でも何やら今年は本当に早かった。
このままでは人間としての賞味期限がもうすぐ切れてしまうのではないか、と不安な気持ちになる。
冬至も過ぎて、クリスマスまであと3日。
年をとってきたせいか、クリスマスということで異常に興奮したあの感覚はもうないなぁ。
ちょっと寂しいカンジもしないでもない。
2008年12月21日日曜日
「ハナイカダの葉は、葉なのか茎なのか?」というスルドイ質問を今日頂戴した。
なんでこんな質問を受けたかというと、ナギイカダ Ruscus aculeatus というのがあって葉っぱの上に小さい花が咲いて赤い実をつけるのだけど、この一見葉っぱに見えるのは実は茎なのです、なんて説明をしたからである。
じゃあハナイカダもそうなのね?
実にごもっともな御質問である。
正直言ってその場では自信がなかったので、そうかもしれないけど後で調べてみます とお答えした。
そして帰宅して調べてみると・・・
ハナイカダHelwingia japonica は
「葉腋からでた花柄が葉の主脈と合着している」
とあった。
何を言っているのか分かりにくいと思うので図解してみるとこのようになる。
つまり葉のつけ根部分から本来は花柄が出ているのだけど、これが葉と一緒になってくっついちゃっているってことになる。
すると、ハナイカダの葉はあくまでも葉であって、ナギイカダのように茎が変形したものではない、ということになる。
ヨカッタ 「ええ、ハナイカダもアレは葉ではなく茎です」などといい加減なことを言わなくて。
これだから植物の多様性のスゴサには恐れ入ってしまう。
学んでも学んでもまだまだ知らないことだらけだ。
植物のことを勉強してきたってったって所詮はこの程度である。
まだまだヒヨッ子である。
ちょっと悲しくもあるが、これを励みにもっともっと知ってやろうと思う。
今日質問してくれた方はこのブログをご覧いただいているだろうか。
スミマセン、ハナイカダの葉は立派な葉っぱです。
2008年12月20日土曜日
花屋さんに行くと、ポインセチアやシクラメンの陰にかくれているのがカランコエだ。
今くらいから春まで咲き続けるので、冬の間の植物的にさびしい時期にはオススメの一品である。
オススメの理由は幾つかある。
まず冬に花が咲く こと。
次にベンケイソウ科の多肉種であり、お手入れが楽。もっと言うなら水遣りが楽。
逆に水のやりすぎは、根腐れ を起こすので要注意である。
この厚手の葉っぱの中に水分を沢山蓄えているので、もし氷点下などの冷気にさらすと内部の水が凍って組織が破壊されてしまって枯れてしまう。
要は 「室内で水をほどほどで楽しむべし」 ということなので、一部の面倒くさがりの植物ファンには朗報である。
以前ご紹介した ポインセチア と同様、短日性の植物であり、花を咲かせるには一定以上の暗い時間が必要だ。
来年も花を咲かせたい、と思われる方は覚えておいて欲しい。
花の色もオレンジ、赤、黄色、白などバラエティに富み、通常のものに加えて八重咲きのものもあるので好みで色々と試してみるといい。
まだ他にも冬に楽しめる花はあるので、また追々このブログでご紹介していこう。
2008年12月19日金曜日
今日は年末ジャンボ宝くじ の売り出し最終日だった。
買いましたか?
で、今日のカラスウリの実は11月2日の花咲ブログで スペースインベーダーのようだ とか 犬の顔のようだ などと書いた。
でもその後で うちでの小槌に似ていてお財布の中に入れておくとお金が溜まる なんてことが書いてある記事を目にした。
そこで庭仕事のついでにカラスウリの実をみつけて、そっと財布の中にしのばせてみた。
最初のうちはコインを入れるところにカラスウリの実を入れておいたのだけど、小銭を出すたびにカラスウリの実が出てくる。
ちょっと煩わしくなって、同じ財布のカードを入れる場所に押し込んだ。
スイカと同居させてみたのだ。
そして1週間も経ったころだろうか。
カラスウリの実が程よく乾いたことと、財布に僕のケツ圧がかかったために気が付いてみたら財布の中のカラスウリの実は粉々になってしまっていた。
もはや原形をとどめておらず、粉をはらってオシマイにしようかと思ったのだけど、縁起を担いでしたことだけにムゲにもできない。
とりあえず年内は年末ジャンボもあるし、そのままにしておこうと思いとどまった。
幸運がおとずれますように・・・。
2008年12月18日木曜日
一昨日ひと足早い日本の伝統 かどまつ をご紹介したので、今日は西洋の伝統クリスマス・リースである。
まぁ一言で言ってしまえば 花輪 である。
クリスマスの時期にモミの木などの常緑針葉樹をベースに、アイビー、松ぼっくり、などと赤い実のついたもの、更には英国ではヤドリギなども飾ったりする。
最近のカルチャースクールやお花屋さんの教室でも 手作りリース なんてのを教えてくれる。流行っているのだろう。
以前お伝えしたプリザーブドフラワーを使ったリースなんてのもあって、これは1年はもつ。年がら年中クリスマス気分でいられる。
それにしても英語の試験があったとして クリスマスリースと綴りなさい なんてのがあったらアナタは大丈夫だろうか?ちゃんと書けるだろうか?
正直に言うと、僕はこの綴りを正確に知ったのは割りと最近だ。
花咲ジジイと一緒にしないでよ、とお叱りを受けそうだが、書けそうで書けない単語ではないだろうか。
余談だけど英語を母国語とするイギリス人も綴りに滅法弱い人がいる。
漢字に弱い日本人のようなものだろうか。
何度かイギリス人から ××××ってどうやって書くんだっけ? とマジメに聞かれて、教えてあげたことがある。心の中では なんで外人のオレに聞くんだよ って思っていたけど。
彼らが案外苦手なのが address =住所 というもので、書いているうちに アレッ?d は幾つ?sは幾つ?と混乱するらしい。
他にも diarrhea =下痢 なんてのも聞かれたことがある。どうやら文字が幾つか連続するのに弱いようである。
話が逸れてしまった。
もう幾つ寝るとクリスマス。もう幾つ寝るとお正月。
いよいよ年の瀬、植木屋仕事も佳境に入った。
2008年12月17日水曜日
Welly とは何だ?
最近長靴が主に女性を中心に流行っているようで、割とこのハンターのブーツも見かける。
ハンターのブーツでトラディッショナルなのはこの緑色なのだが、赤、ピンク、紫などカラーバリエーションも増えてきた。
花咲ジジイはこの緑と紺の2色を持っていて、雨の日なんかはかなり重宝している。
長靴全てにいえることだと思うが、欠点は蒸れること。
防水と通気性は相容れないものなのだ。
よくオシャレな雑誌などを見ていると ガーデニングの足元はコレで決まり なんて記事があったりするけど、夏場の庭仕事で1日中そんなものを履いていたらエライことになる。
以前六本木アークヒルズに行ったときも、かなり暑い日に庭師のお姉さんの足元がゴム長だったのを見てこちらが心配になった。
クサイんじゃないのか? カユイんじゃないのか?
この前さる現場で3日間に渡って植え込み・花壇の土の入替え などを行った。
土はやや湿っていたので、地下足袋ではそのうち滲みてくるし、この前ご紹介したLLBean のビーンブーツではくるぶしまでしかないので土が入ってきてしまう。
そこでこの長靴の出番となった。大活躍である。
さて、冒頭書いた Welly とは何かというと、このブーツを買った英国ではこの手のブーツを Wellington Boots という。で、日常会話においては略して welly と言うのである。
英国の田舎に行くといわゆるカントリーな娘が金髪をサラサラとさせ、このウエリーを履いて犬を数匹散歩させて、ヒースの荒野をノッシノッシと歩いていく、あるいはその散歩の途中にパブに寄って泥のついたブーツを履いたままビールを飲んでいる、なんて場面を何度も見た。
くっそー、むちゃむちゃカッチョエエなぁ、とドキドキしながら振り返ってしまったものである。
2008年12月16日火曜日
2008年12月15日月曜日
変則的な時間ではあるが今日の分をアップさせていただく。
12月に入り、今晩は忘年会なのである。
この前日付が変わる前に家に戻ることが出来ずにその日の更新を逸してしまったことから教訓を得たというわけである。
飲む前に書け、と。
で、今日はウメモドキ。
黄色い実がキレイだ。
この実は葉っぱが落ちた後もしばらく枝から離れずにくっついているので、茶花として床の間などに良く飾られたりする風流なやつなのだ。
これはたまたま黄色いが、多くあるウメモドキの実は赤で、ときどき白なんてのもある。
学名の serrata は 鋸歯状の という意味があって葉の縁がギザギザになっている・・・・ハズなのだが写真を見る限りではあまりハッキリとは分からない。
この葉がウメと似ているのでウメモドキとなったらしい。
今どきの言葉で命名するなら ナンチャッテウメ となるか。
ウメモドキはモチノキ科(AQUIFOLIACEAE)
ウメはバラ科(ROSACEAE)
ということで、実は全くの別ものだ。
今イチョウと同じくハラハラと散っている葉っぱにケヤキがある。
表参道に沢山ある、アレだ。
ケヤキの学名は Zelkova serrata で、地面に落ちた葉っぱを見てみて欲しい。
これは間違いなく葉っぱの縁がノコギリのようにギザギザしているから。
さぁ、これで今晩は心置きなく飲めるゾ。
2008年12月14日日曜日
2008年12月13日土曜日
申し上げましたように、昨日は有明であったエコプロダクツ2008という大イベントを見にいってきた。
とにかくスゴイ数のブースとモノスゴイ数の人に圧倒されて、熱が出そうになってしまった。
ひとつひとつのブースを丁寧に見るべきだし、またその価値もあると思うのだけど、とにかくその数の多さに徐々に気持ちが萎えてしまって、最後には会場をただ散歩するオッサンと化してしまった。
そんな中、某写真機メーカーのブースにはそれぞれの地方の小学校で撮った植物や虫などの写真を撮って紹介してある場所があった。
ホホー、と感心して見ていたら、ある学校で撮った写真にふたつの花を被写体にしたものがあって 「2つの可愛いお花」というタイトルがついていた。
それはこの花咲ブログでも以前ご紹介したことのある花だった。
ヘクソカズラ。
その植物から発せられる独特のニオイが屁のようであり、糞のようでもあり・・・というところからついた名前だ。
「2つの可愛い花」と何も知らずにメルヘンチックなタイトルをつけて、後でそれがヘクソカズラというイケていない名前だったらちょっとショックではなかろうか。
以前、アジサイとシソを間違えて食べて中毒にあった、なんていうニュースもあった。
色んな意味で植物のことをより知っていたほうが、人生をより楽しめるのではないかなぁと思った出来事だった。
現在12月13日午前0時25分であります。
12月12日の更新がなりませんでした。
実は12日は有明で開催中のエコプロダクツ2008を見に行っていました。
そのあと、ワシントンホテルであったエコジャパンカップ2008の表彰式を見学し、さらにその後関係者の方々と親交を暖めていたところ、気がづくともうこんな時間になっておりました。
このブログは「毎日更新」にこだわると時に厄介な場合があるなぁと思います。
今日のような大人の社交の場であれば時に日付を越えそうになることはママあることで、ブログの更新をせんがために走って家路につくというのは、まさにシンデレラのようなカンジであります。
30分遅れてしまいましたが、これをとりあえず12日分として認めていただいて、明日(というjか今日)の分はまた改めて書きます。
もう寝ます。
オヤスミナサイ。
花咲ジジイ
2008年12月11日木曜日
今日植木屋仕事に伺ったお宅にサルビアがあった。
ボーボーに伸びていたのでバッサリと切った。
あとは捨てるだけ、のはずだったのだが、ジッと見ていたらキレイなので突然モッタイナイという気持ちがググッと沸き起こってきた。
チョイと脇へよけておいて、お茶の休憩時間に葉っぱをとって、適当な長さに切ってブーケにしてみた。
おおっ。
買ったら結構なお値段がしそうなカンジだ。
僕はこれを手に、ルンルン気分で家路についた。
今日の現場へは電車で行ったので、帰りも当然電車である。
いかついオッサンがこのサルビアのブーケを持って電車に乗っている・・・。
周囲の視線をバシバシと感じた。
別に悪いことをしているわけでもないのに、ミョーに後ろめたいのは何故だ?
家につくやいなや、早速花瓶にこのブーケを生けてみた。
なかなかイイ線いっているのではないだろうか。
問題はハラハラと花が散って机の上に落ちること。
あと2~3日は楽しめると思う。
2008年12月10日水曜日
ヤシの木か? いえ、これはシュロっていうヤシ科の木だ。
この前新聞にシュロの育つ北限がどんどん北上してきているなんて記事が載っていた。
繊維質の樹皮は、シュロ縄といって植木屋さんが竹垣を作ったりするときに使われる。
シュロ縄についてはまた今度詳しく書こう。
さて、今日見たシュロはちょっと特筆に値する。
何故ならば、高さおよそ6メートルほど、2階建ての家の屋根ほどの高さのシュロを支えていたのはわずか60センチ×60センチほどの小さな花壇(?)だった。
このサイズのシュロになると重さは100キロを軽く超えると思う。
シュロは結構中味が詰まっていて重たいので300キロ以上あるかもしれない。
それをこんなに小さな根っこが支えているのだ。
台風が来たりして、いつ倒れてもおかしくはない。
想像するにこれを植えた家の人はまさかここまで大きくなるとは思わずにホンの軽い気持ちで植えたのだろう。
植物のパワーをあなどってはイケナイのだ。
2008年12月9日火曜日
2008年12月8日月曜日
当花咲ブログでこれまで街中で見かける植物にかかわる看板を取り上げてきた。
- 心あるヒトvs心ないヒト (2月3日)
- 木からのお願い (4月17日)
- 七夕 (7月5日)
- 花を愛しましょう (8月19日)
まあ、それぞれ色んな目的で人々に喚起をうながしているわけだが、時に笑えるものがあり、時に考え込んでしまうものがある。
そして今日見かけたのがこれだ。
家の前の植え込みにツツジが植えてあるのだが、そこにあったのがこれ。
「夜間ツツジを何度も抜いている者へ 器物損壊罪(最高懲役3年)で刑務所行きになってもいいのか。 現在調査中」
なんかスゴイことになっている。
まぁこの方が言うことが本当だとすると、心ない人は一度ならず何度も何度も繰り返してツツジを抜いていて、これに嫌気がさしたのであろう。
嫌がらせか、ツツジ嫌いか・・・。
世知辛い世の中になったということだろうか。