実は街は植物で溢れている。彼らは色、カタチ、ニオイなどで「ここにいるよぉ」と静かなるメッセージを出している。そこには時として胸を打つドラマがあったりもする。そんなやもすると見過ごしてしまいそうな愛すべき彼らにあまり肩肘張らずにゆる~いカンジでスポットライトを当てる。日々の「あれ何だろう?」という好奇心に素直に向き合うブログ。
2019年4月26日金曜日
寄植え初心者
寄植えをつくったことがありますか?
僕はいちおう「ある」のだけど、世間でいうところの寄植えとは異なり、もっと原始的でシンプルなものだけしか経験がなかった。
つまり用意した鉢のサイズに見合った数の苗を寄せて植えるということで、これはこれで間違ってはいないと思う。
ただ園芸雑誌などで見かける寄植えとは、どこか違う。
植え込む苗の量が異なるのだ。
これまでそういう寄植えを見て「あーあ、あんなに詰め込んじゃって」と思っていた。
鉢に植えたときがスタート時点で、これから植物たちが育っていったらどうなるんだろう?という疑問が拭えなかった。
いや、育たないのかな、スペースがなくて。
なんとなくそれは植物たちが可愛そうに思えた。
もっと伸び伸び育ててあげたい、と。
でも一度自分でもそういう混み混みの寄植えを作ってみようと、先日初めてつくってみた。
7~8号鉢に、ローダンセマム(白)ローダンセマム(ピンク)、ネメシア、オステオスペルマム、ブラキカム、バコパを植え込んだ。
ただ植えるのではなく、まず地際から数センチは意識的に葉をすいて蒸れないようにする。
さらにポットから出した苗の根の余分な土を落として、必要に応じて変形させて鉢の中に全部の苗が納まるようにする。
ポットから出したままのサイズでは絶対に全部の苗は入らない。
で、出来たのが写真のようなもの。
一応、上に伸びるもの、下を這うもの、その真ん中を埋めるものということを考え、色にも配慮してみたつもり。
初の試みだけに、正直なところ出来栄えは60点。
何回か繰り返せば練度も上がると思う。
写真は植えてから20日くらい経ってのもの。
やっぱり植えたてよりも時間が経つと馴染む感じはする。
ただね、やっぱり沢山植えればそれだけコストも上がるし、どうにも窮屈な感じは拭えない。
それはまだ下手だからかな。
2019年4月25日木曜日
イチョウの雄花
春爛漫。
花が止まらない、とういうか次から次へと花が咲き、こっちがついていけないくらい。
ジャスミンが咲き、ヤマブキが咲き、シャガが咲き・・・それはそれで良いのだけど、それらはいわゆる虫媒花といって虫が花粉を媒介する花たち。
虫たちを惹きつけるために派手だし、目立つし、蜜も出すし、香りも放つ。
一方、風に花粉の媒介を頼るのは風媒花。
花粉症の元凶スギやヒノキはその代表格だけど、他にも身近な風媒花がある。
イチョウ、ケヤキといった街路樹たち。
彼らもまさに今花盛り。
写真はイチョウの雄花。
イチョウは雌雄異株ゆえ、雄株には雄花だけ、雌株には雌花だけ咲く。
どうでしょう、葉っぱと同じ色をしている時点でカモフラージュかっていうくらい目立たない。
ニオイもない、小さい、地味。
これが風媒花たる所以。
イチョウの実「ギンナン」はお馴染みだけど、イチョウの花をご存知の方はどのくらいいるだろうか。
今、まさにそれを目の当たりにできるチャンス期なんであります。
是非、ご覧あれ。
2019年4月24日水曜日
最近の心配事
とあるマンションの2階。
ここのベランダにはたくさんの植木鉢、プランターが並べてあって、色とりどりの季節の花が咲いていた。
最近ハタとこのベランダの異変に気付いた。
花がない、緑もない。
いや、緑がないのではなく茶色く枯れているのだ。
ときどきせっせと水遣りをする女性の姿を見かけたことがあった。
狭いベランダにこれだけの植物を育てるとは、よっぽど好きなんだろうなと思っていた。
そんな人が急に飽きてほったらかしにするはずがない。
その女性の身に何かあったに違いない。
健康を害したか、夜逃げをしたのか、なんにせよ身を案じずにはいられない。
それにしても茶色く枯れた植物、とくに地植えではなく100%人間に頼っているプランターの植物が枯れている様子を見るのはなんとも辛いものだ。
2019年4月18日木曜日
終わった苗?
たしかに根はビッシリだけど、枯れたり腐った根はなく、ある意味健全 |
花壇づくりの苗を選ぶとき「これからの苗」を選ぶか「もう終わりに近い苗」を選ぶか、という問題もあると思う。
誰が考えたって「これからの苗」「これから見ごろを迎える苗」を選んだほうが良いと思うだろう。
でも案外そうばかりでもない気もするんだよなぁ。
元気がまったくなくて、葉のほとんどが黄色くあせて、花芽もほとんどない、のは止めたほうがいい。
でもそこそこ元気があって、葉も立派に広がって、花芽がまだまだあがってくる気配があれば、それはまだ活躍できる苗だと思う。
長く店先に置かれ、小さな仮のプラスチックポットに入れられていると、徒長しヒョロヒョロになってしまっている場合もあるだろうが、そうでないものもある。
一般に節間が詰まってコンパクトな草姿が良い苗といわれているが、あまりこだわらないほうが良い場合もある。
例えば今回選んだローダンセマム。
これは市場からはすでに姿を消し、あるだけ、つまり在庫処分品だと思う。
でも値札を見ると安易な値下げはされずに売られていた。
「もう終わりに近い苗」なんだからちょっと安くなっていれば良いのにと思わないでもなかったが、草全体が健全で、花芽もまだまだ下から上がってきていた。
これは買っても良いなと判断したわけ。
いざ花壇に植えようとポットから取り出したら、案の定、根がグルグルに巻いていた。
いわゆる根詰まりで、あまり良いことではないけど、軽くほぐして植えてやれば問題ない。
見ごろを過ぎた苗であっても「宿根草」であれば、来シーズンに期待して植えるという考え方もある。
今はクリスマスローズなんかは、結構割引して売っているので、ある意味チャンス、お買い得。
夏の間も葉っぱで楽しませてくれるし。
ローダンセマムも宿根草なので、花のあとどうするか。
置いておいて、夏の暑さと冬の寒さを越す体力があるのであれば株はどんどん大きくなっていく。
そうすると新たな苗を植える楽しみは減ってしまうが、苗がどんどん生長する様子を楽しむことができるし、言い換えれば花壇自体を育て成熟させることにもなる。
たかが苗、結構悩ましいんであります。
2019年4月17日水曜日
楽しき花壇づくり
それまで植えていたサクラソウやプリムラジュリアンはもう随分くたびれてしまっていた。
園芸センターに行って物色する。
このプロセスは本当に楽しい。
あれこれと考えて買い物をするのは、服や食料を買うときと似ている気がする。
花壇の苗を入替える場合、「すでにギッチリと植栽プランを描いて必要な苗を買いに行く」「園芸店にあるものを見ながら選んでいく」の二通りがあると思う。
前者は結構難しい。
何時どんな苗が出回るのか、よく理解していないとできないし、それがその店にある保証はない。
どうしてもその苗といってこだわると、なかなか手に入らなかったり、コストアップに繋がってしまったりする。
あるものの中から選ぶほうが現実的ではある。
ただそれは言い換えれば行き当たりばったりということにもなるので、ちゃんと御施主様がいらして事前に内容について確約しなければならないような場合は適していない。
いわゆる「おまかせ」であれば大丈夫。
まずお店全体をくまなく歩き品揃えを確認する。
はやる気持ちを落ち着かせながら、その中から苗を選んでいく。
基準となるのは、もちろん価格の問題はあるけど、色、サイズ(幅・草丈)、風合い(テクスチュア)など。
サイズも購入時のサイズではなく、育っていった場合のサイズをイメージする必要がある。
幾つかの苗をカゴに入れて選びながら、それをお店の床に並べてみたりして様子を確認することもある。
今回選んだのはバーベナ、スカビオサ、イベリス、ローダンセマム、ヘリオトロープ。
もちろんこれがベストとは思わないけど、ある材料で工夫するのが腕の見せ所。
バーベナは成長とともに横方向(幅)にボリュームがでてくる。
スカビオサはひょろっとした花柄が良い感じのテクスチュアだなと。
本当は三尺バーベナ(バーベナ・ボナリエンシス)が欲しかったんだけどなかったので、その代わり。
ピンクのイベリスは珍しいけど、すでに白の定番イベリスが花壇にあるので、良いコントラストかなと。
ローダンセマムは、ちょっと草丈のある植物を入れたかったので。
だってそうじゃなきゃ全体的に平面的になっちゃうでしょ。
ヘリオトロープはなんといってもその色合いかな。
パンチのある濃い紫は花壇の良いアクセントになる。
花壇にはすでにアジサイ・アナベル、ギボウシ、アリッサム、エリゲロン、サルビア・ネモローサ、クリスマスローズなどがあるので、あとはこれらとうまく馴染んで見応えが出ればいいな、という狙い。
これ全部でざっと7000円ちょっと。
安くはないが、高くもない。
まぁまぁかな。
楽しみ、楽しみ。
2019年4月12日金曜日
サルビア咲く
これまで時折お知らせしてきたサルビアレウカンサ。
捨てられそうだった苗を「かわいそう」と救ってきてここに植えたのはもう4~5年位前だろうか。
株は順調に大きくなり、ご覧のようになったが、これまで花が咲いたことがなかった。
一番は植えた場所の日照の問題がある。
あまり日が当たらないのだ。
とくにサルビアの花が期待できる秋頃からは終日ビルの陰となる。
これまでもやっと花芽がついたと思っても、今度は雪に降られて枝が折れたり、寒風にさらされ葉っぱがチリチリになって枯れたりして、どうにも上手くいかなかった。
今回も最初の花が咲いたのは昨年の秋頃だったことは当ブログに書いた。
その後もパーッと全開とはならず、いわば不発状態が長く続いた。
よく見ると全ての枝先に花芽はついていたのだが、それが開かずに3ヶ月くらい経った。
そして最近、春めいて気温が上がってきたことと、季節が進んで一日1~2時間程度ではあるが日に当たるようになった。
するとどうだ。
ご覧のように待ってましたとばかりに花が咲いたではないか。
サルビアレウカンサの花を楽しむにはちょっと変な季節ではあるが、とにかく咲いている事実は事実。
申しあげたように咲かない咲かない、来年こそは、と思いつつ数年が経過したなかで、こうやって咲いた様子を見ると感慨深い。
花芽をつけるために短日処理をしたり、雪の予報で対策を施したりしたことが報われた気分だし、これを通じて本で読むだけでは得られないない貴重な体験(勉強)ができたと思う。
経験に勝る勉強はないと思う出来事でありました。
2019年4月10日水曜日
薄利多売のマリーゴールド
東京では冷たい雨が、地方によっては積雪もあったという肌寒い一日だった。
明日からはまた少しづつ暖かくなるそうで、本格的な園芸シーズンに突入しつつある。
園芸店に行けば色んな花が売っている。
もちろん値の張る苗もあれば、比較的廉価で売られている苗もあって、価格の幅は結構広い。
高いものはえてして品種登録された、いわゆるブランド苗。
たとえば普通のペチュニアは一鉢150円くらだけど、ブランド・ペチュニアである「サフィニア」などは一鉢350円~400円くらいする。
品種登録の有無に関わらず高い苗もあるし、お手ごろな苗もある。
お手ごろな苗としては、ニチニチソウ、パンジー、ビオラなどがあるが、マリーゴールドなんかも結構お手ごろ価格な部類だと思う。
末端価格で150円だとすると、仕入値は?仲買などの仲介が入れば入るほど中間コストが上がる。
150円で売られているマリーゴールドは生産者は30円とか50円くらいで出しているんじゃないのかと想像する。
タネをまいて、数ヶ月手塩に掛けて、毎日水をやって、それだけの手間を掛けて30円とか50円で果たして割りが合うのか?
他人事ながら心配になる。
まさに薄利多売の世界か。
ガラス温室いっぱいにマリーゴールドを育てているのを見て、ふとそんなやるせない気持ちになった。
野菜や果物もそうだけど、花を含めた広い意味での農業はもっともっと報われて然るべきと思う。
じゃないとやりたいという若い世代がいなくなってしまう。
だから付加価値のあるブランド苗なのかなぁ
花冷え
どなたかの敷地内なので、遠目に往来からパチリ |
なんというか、ゴージャス |
花冷えっていうのか、なんとも肌寒い。
風もけっこう強かったりして、はらはらと花吹雪。
散った花びらが川面に浮かんで花筏(はないかだ)。
花冷え、花吹雪、花筏・・・よく言われるがいろんな表現があるものだ。
パッと咲いてパッと散る、今年のサクラもそろそろ見納めかな。
サクラばかりが花ではない。
ウメ、モモ、サクラ、ボケ、ヤマブキ、ハナカイドウ、ピラカンサ、サンザシ、カリン、アンズなどなどこの時期に咲くバラ科の花は結構たくさんある。
イスラエルで見かけたのはアーモンドの花。
アーモンドチョコレートのあのアーモンドはバラ科の高木で、モモのような淡いピンクの花が咲くのをご存知だろうか?
初めて見たときは
「へー、これがアーモンドなのかぁ」
と妙に感心したのを覚えている。
前置きがずいぶん長くなってしまった。
この前見かけたバラ科の花、ハナモモ。
源平桃とかいって源氏と平氏それぞれ異なる赤と白の花が一本の木に咲くというのは知っていたし、白と赤の中間であるピンクが混ざることも知っていたけど、ここまでハッキリと、しかも沢山花が咲いているのは初めて見た気がする。
オシロイバナなんかも一株に異なる色の花が咲いたりするけど、不思議なものだよね。
どうなってんのか、どうしてこうなるのか知りたいものだ。
2019年4月4日木曜日
千鳥が淵のサクラ
なんだかサクラの名所案内みたいになってしまったが、東京の代表的なサクラといえば千鳥が淵。
昼間はお濠に浮かぶボートに乗る様子が有名だけど、夜はライトアップされた様子がなかなか壮観。
闇に浮かび上がるピンクのサクラ、お濠が鏡のようになってピンクのサクラが写るのもいい。
名所だけに上野動物園のパンダ舎みたいな人の多さだけど。
そんな人ごみのなかで、女性を口説いている男性がいたり、愛を語り合う恋人同士がいたりすのも興味深い。
サクラは人をロマンチックな気分にさせるのか。
2019年4月1日月曜日
石割桜
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