2014年8月31日日曜日

Passion



日本の園芸熱は英国のそれと比べて劣っているのか?

僕個人の回答としては「否」である。

イギリス、たとえばコッツウォルズなんか行くと素敵ねぇ、何でも絵になるわ・・・

それはある意味正しいとは思う。

しかしそれがすなわち園芸熱そのものなのかというと違うと思うのだ。

コッツウォルズをはじめ、英国は国として街の景観に統一感がある。

それが全体の雰囲気向上に一役買っている。

翻って日本の場合は、武家屋敷風の家あり、スイスの山小屋風の家あり、ドイツのお城風の家あり・・・となんでもござれなんであります。

言ってみれば「自由」といえるのだが、それが街の景観の不統一感を作り出している。

言い換えると「カオス」なんであります。

仮に僕が下手な絵を描いたとして、上等な額縁に入れるのと、100均で買ってきた安っぽい額縁に入れるのとどちらが上手い絵に見えるだろうか?

そういう意味において英国の場合は見栄えのする額縁を持っているだけのことだと思う。

肝心の絵のそのものについては、流派的な違いは多少あるものの、情熱に関してはまったくひけをとらない。

町を歩けば、通りにはみ出さんばかりに植木鉢をおいてある家をときどき見かけるでしょ。


普通であれば「庭がないから・・・」と植物を諦めるところかもしれない。

しかしそんなことにはメゲずに往来にまで植木鉢を並べて楽しむというのは「パッション(情熱)」以外の何ものでもない。

これって誇るべきことなんではないだろうか、と思っている。

2014年8月30日土曜日

痛々しいサクラ


昨日仕事で出かけた自由学園明日館。

たしかに重要文化財にもなっているという建物は素晴らしかった。

でも、それ以上に関心をそそったのは敷地以内に植えられたサクラだった。

サクラの幹にはご覧のように薬液の瓶が幹周に沿って差し込まれていた。

あたかも点滴患者のようで痛々しかった。

病気に犯されてその治療のためなのか、はたまた寿命の短いソメイヨシノに活力を与えるために処置なのか分からないけど、なんとも異様な光景だった。

最近注目を浴びつつある職業に樹木医というものがある。

その名の通り、樹のお医者さんである。

樹の健康状態を正確にはかって、それに対して最善の処置を施す・・・。

どういう理屈が働いて、そういう手法があるのか、などなど興味は尽きないなぁ。


2014年8月29日金曜日

ユリの話


今日も曖昧な天気。

気温低いながらも、雨が降るような、降らないような、はっきりしない天気。

夏でもなく、秋でもない、微妙な一日でした。

夕方からは英国王立園芸協会主催のイベントがありました。

英国からユリの大家を招いて、日本のユリについてお話いただきました。

僕はその通訳を。

彼が言っていた
「Carrying coals to Newcastle」
という冒頭の話が印象的でした。

ニューカッスルはその昔英国では石炭採掘の中心地でした。

あるモノが豊富にあるその場所にあえてその豊富なものを持ち込む・・・・

すなわち、日本のユリについて日本人の我々に話をするというのは彼にとって石炭をニューカッスルに運び込む思いだったのでしょう。

ユリを育てて50年以上という彼の豊富な知識と経験に裏打ちされた話はとても勉強になりました。

小学生のころ、あの甘い香りに酔ってしまい吐きそうになった経験もあって、ユリについて深く考えたことはなかったですが、今日の話を聴いて、日本は世界の植物好きが羨むそんな素晴らしい場所なんだと誇りに思いました。

会場である自由学園明日館はフランク・ロイド・ライトの手によるもので今は重要文化財。

建物も見ごたえがあって、とても良い雰囲気でした。


2014年8月28日木曜日

完全復活

7月22日

こんにゃろ、と言わんばかりにアカメガシワが伐採されたのは7月22日のことだった。

剪定とか伐採というよりも「なぎ倒した」という感じの荒っぽい傷跡が生々しかった。

さすがのアカメガシワもこれで息絶えるのだろうか、といえば大間違い。

アカメガシワの生命力をナメてはいけない。

2番目の写真は8月1日のもの。

8月1日

僅か10日たらずで、すでに復活の様子が伺えるでしょ。
新たな芽を吹いて緑緑している。

それからさらに3週間後、アカメガシワはどうなったか?

ご覧のような感じで、青々と葉が生い茂り、なぎ倒されたということさえ忘れてしまうくらいに完全復活している。

8月25日
もはや「軌道に乗った」というところで、これからはこれまでにようにグングン生長してその勢力を拡大していくことだろう。

改めて植物の生命力には驚かされるよね。

例えば我々人間が、手足を引きちぎられて、数ヶ月後に何事もなかったかのように元に戻るなんてことはありえないわけで。

スゴイ、スゴイ。



2014年8月27日水曜日

夏の最後っ屁

蜜に誘われて小さなハチが集まる

夏は終わったのか?

あまりに唐突な終わり方ではないか。

今日なんかちょっと肌寒いくらい。

極端過ぎるゾ、ちょっと。

8月もそろそろ終わりだものね。

今日は夏の植物に今更ながらちょっと書いてみよう。

これが何の花だか知っている人は多いと思う。

ヤブカラシというブドウ科のいわば雑草で、そこらじゅうにある。

「ああ、知ってる、知ってる」という人も今一度その花をジックリ見ていただきたい。

花それぞれはとても小さくて直径3ミリくらいのもの。

さらによく見ろと花びらのあるもの(赤丸)と花びらの無いもの(白丸)があるのに気付く。



実はヤブカラシは朝に開花するときには「花びら」「雄しべ」「雌しべ」はあるのだけど、午前中いっぱいくらいで、花びらと雄しべは落ちてしまって、雌しべだけが「花盤」に残るというわけ。

昼下がりにヤブカラシの下を見ると落ちた小さな花びらが散らばっているのを見つけることができる。


なので午後にヤブカラシを観察しても花びらのついた花を見つけることは難しいということになる。

ヤブカラシは雄性先熟といって、雄しべが雌しべよりも先に熟する性質を持っている。

雄しべは花粉を生産し、自らの役割を終えるとハラハラと落ちてしまうというわけ。

雄の命のなんとはかなきことか・・・

知ってました?



2014年8月26日火曜日

Wood Job!


便利な時代になったものである。

飛行機にては、自分の好きな映画を好きなときに好きな箇所から好きなだけ見ることができる。

新作、旧作それぞれあって、もちろん全部なんて観ることはできない。

今回シンガポールに出張して乗った飛行機の番組表をパラパラと見ていたらば、ある映画のタイトルに目が釘付けになった。

『Wood Job』(神去なあなあ日常)

ご存知ですか、この映画。

今年公開されたばかりの映画。

若者がふとしたきっかけで林業にハマっていくという映画。

ずっと気になっていながら、なかなか観る機会がなくて今に至ってしまった。

昨年、英国で木登りの資格を取ったけど、別に遊びのために資格を取ったわけではない。

より安全に樹上でさまざまな作業ができる技術を身につけたかったのだ。

かといって林業に特化しようというつもりもない。

普段、自分の仕事のなかで木に登って安全に作業できれば、ちょっとした可能性が広がるのは間違いない。

そして、木登りが純粋に好きだし、またチェーンソーを使って樹木剪定を行うことにも大きな興味を持っている。

常日頃から、街のどこかでチェーンソーの音がすれば、許す限りその音源を探ってその現場を探す。

そして誰が、どこで、何を相手に、どんな作業をしているのか、大いなる関心を持って見つめてしまう。

もう、これは性(さが)だと思うので仕方がない。

分かりやすく言えば「血が騒ぐ」のだ。

映画そのものは、分かりやすく、単純な内容で可もなく不可もなく楽しめたけど、一点、とても印象的だったシーンがある。

それは主人公の若い男の子が林業に対して興味もないのだけど、鍛えられた山の男がチェーンソーを使って大木を倒す様子を見て心が動かされていくという箇所。

実は自分にもまったく同じ経験があった。

キューガーデンで「木こりチーム」と過ごした期間に、幾つかの木を倒す仕事があった。

ベテランのスタッフが、スルスルと木に登って手際よく大きな木を伐採していく様子をみて、単純ながら「カッチョ良いなぁ・・・」と憧れたのが、木登りや、樹木に関する仕事に興味を深めたきっかけだったかもしれない。

今も相変わらず木登りへの関心は薄れないけど、日常の他の仕事で忙しかったり、またこの暑さで木登りどころではなかったりしたけど、また秋~冬に向けて季節が良くなったらば精力的に技術を磨いていきたいと思っている。



2014年8月25日月曜日

リチャード逝く


フジが壁につたうこの家、誰の家だか分かりますか?

そりゃ分かるわけないですね。

これは英国の映画監督、俳優であるリチャード・アッテンバラの家です。

キューガーデン近くに彼の家はあって、彼の庭の手入れにときどき行っていたのでした。

もちろん彼にもお目にかかったことがありますが、とても気さくで優しいおじいさんでした。

ちょうど2004年にスマトラ地震で津波があったときに、休暇でインドネシアを訪れていた彼の孫が亡くなったんですが、そのときは意気消沈であったことを思い出します。

芝を刈って、花壇を手入れし、生垣を刈り込んで・・・

晩年は老人ホーム暮らしだったとか。

当時30代だった僕も50歳目前なわけで、確実に時は進んでいっているんですね。

合掌。


2014年8月24日日曜日

日曜放談 08月24日


奇しくも今日もビールの写真となった。

でも今日はホラ日曜日だから、ちょっと脱線してもいいかな、と。

こう毎日暑いとホトホトぐったりしてしまうけど、良い点としてはビールが美味しいね。

冷えたビールをきゅーっと喉に滑らす感覚は最高!
生きてて良かったと思うよ、ホント。

御当地ビールが一番美味しいというのが僕のポリシー。

なので行った先々でその国の、その土地のビールを飲むようにしている。

今回繰り出したシンガポールといえば、タイガービール。

確かに美味しかったけど、なんとなく物足りなさを感じてしまって、
「あれっ、こんなんだったけな?」
と首をかしげてしまった。

でも滞在期間中はほぼ毎日タイガー、タイガーでありました。

申し上げたように審査の仕事中はホテルに帰る時間も遅かったので、近所のなんの変哲もないフードコートに出かけて腹を満たすことがあった。

何気なくはいったのが韓国料理店。

真っ先にビールを注文したらばタイガーとコップが運ばれてきた。

しかし、運ばれてきたコップを見て僕はギョッとした。

コップいっぱいに氷が入っていたのだ。

これにビールを注げということらしいが、ビールのオンザロックはこれまでに飲んだことがなかった。

別に構わないといえば構わないけど、自分のなかで「これは違う!!」という声がした。

店員さんを呼んで、氷の入っていないコップをくださいと頼んだ。

冷静に考えれば「構わない」ことはないな、大いに構うゾ、これは、という思いが募ってきた。

所変われば・・・・

ビールのオンザロック、かなりのカルチャーショックでありました。

2014年8月23日土曜日

世間は秋に向かって・・・


なんだか毎年この話題を取り上げている気がしないでもない。

ビール好きゆえご容赦のほど。

コンビニに行くと、各社から「秋」限定のビールがズラッと並ぶようになった。

大体が「カエデ」が紅葉したデザイン。

秋ですねぇ、これは。

気の早い一部のコンビニではすでにおでんの販売を開始している。

この暑さでは、おでんは食べる気にならんなぁ・・・。

デパートなどに足を運べば、秋冬物の衣料が並んでいるし、ユニクロでもダウンを売っていた。

買う人はいるのか?

むしろ季節が秋っぽくなる前に売り切ってしまえ、と安くなった夏物衣料のほうにまだ目がいくけどね。

夜も相変わらず「もわっ」と蒸し暑いけど、耳を澄ませばリーリーと虫の鳴く声と、セミの声が入り混じって不思議な感じがする。

でもリーリーと鳴くあたり、季節は確実に秋に向かっているんだなぁ。

最近は夏と冬が長くて、秋と春が短いと言われるようになったけど、猛暑の夏であった分、快適な秋をできるだけ長く堪能したいなぁ。

植物たちにもどういう変化がでてくるか、これから楽しみ。


2014年8月22日金曜日

発想の転換


毎日ワンパターンで恐縮な書き出しで言いたかないけど
「暑いねぇ・・・」

都内は今日も気温が34度を超えた。

僕が子供のころ、ここまで厳しい暑さはなかったんではないかと思うんだけどどうだろう。

そして最近フト考えることは、
「気温はどこまで上がるんだろう?」

そして
「僕らは何度まで耐えられるのだろう?」
という他愛のないこと。

でも考えてみて欲しい。

ここまで気温が上がるのは、機械の故障などではなく自然の現象でしょ。

別に最高気温に「キャップ」があるわけではない。

だからひょっとすると45度とか、50度なんてのが当たり前になる時期がくるのかもしれない。

そうすると我々人類は生きながらえることができるのだろうか??

そんなことをボーっとした頭で考えるのだ。


さて、まだ少しシンガポールを引きずっている。

写真はシンガポール植物園の立派な正門。

ここの開園時間を知っていますか?

なんと、早朝5時から深夜12時まで。
つまり1日で5時間しか門が閉まらないのだ。

スゴクない??

そして僕が行ったシンガポール・ガーデンフェスティバルは朝10時から夜10時まで。
夜の10時までやってるガーデンフェスティバルってのもスゴクない??

そういえばシンガポールにはナイト・サファリという夜間専門の動物園もある。

ここでハタと思いついたのが、これって暑さとの折り合いをつける中で生まれた工夫なんじゃないかってこと。

つまり日中の暑さ厳しいときにわざわざ屋外で活動することを避けて、朝夕、はたまた夜の日差しがなくて涼しい時間を有効活用しようってことなんではないだろうか?

熱中症だなんだといって、照りつける太陽の下で活動することは危険だしナンセンス。
ならば太陽が沈んでからあれこれとやろうよ、というこではないのか。

まさにコロンブスの卵的発想。

火曜日の朝11:50の飛行機に乗って帰ってきたけど、シンガポール植物園にはその日の朝6:45に着いて園長の案内で園内を回ったのだった。

園内では散歩、ジョギングはもちろんのこと太極拳やらなにやらで植物を鑑賞する人はほぼ皆無にみえた。

こんな発想もあるんだねぇ。


2014年8月21日木曜日

暑し


それにしても暑いね。

赤道近くのシンガポールのほうが涼しく感じるってのもオカシイでしょ。

シンガポールは朝夕なんとなく涼しいと思うのだけど、東京は一本調子でずっと高いレベルで暑いのが堪らない。

朝起きても、寝るときも、寝ているあいだも暑さから開放されることはない。

わが国には四季があるので、この暑さももうちょっと耐えたらば凌ぎやすくなる・・・と思えるから頑張れるのだ。

もし日本に四季がなくて、ずっとこの調子で暑いのであれば「亡命」を真剣に考えなくもない。

今日の写真はランタナとブーゲンビリア。

なんてことのない写真でしょ。

これらはいずれもシンガポールで撮ったものだ。

本来、赤道近くのシンガポールで本領を発揮すべき花たちなのだ。

それが東京でも元気そのもの。

ということは東京の気候(気温や湿度など)が、シンガポールのそれと大差ないということを如実にあらわしていると思うのだけどどうだろう。

それにしても暑いなぁ・・・


2014年8月20日水曜日

シンガポールから戻りました

今回ベスト・ショウガーデンに選ばれた庭

昨晩、出張先のシンガポールから戻りました。

ちょうど一週間。

盛り沢山でアッという間でした。

一言で表現するなら「収穫の多い旅」でありました。

ガーデン審査で招待されるだなんて、それは名誉なことですし、審査員として招かれていたこの業界の大御所やら、一線で活躍するデザイナーと知り合うなど、新たなネットワークを築くことができたことはまさにプライスレス。

審査の期間中は濃厚な内容で毎晩ホテルに戻るのも遅く、「あっ、朝食以来何も食べてなかった」ということもシバシバでした。

「毎日食べてやる」と思っていたチキンライスも結局2回しか食べるチャンスがありませんでした。

そんな訳でかなりの疲労度で、ブログまで手が回らず仕舞いでした。

東京に戻ってみると、その暑さに改めてビックリ。

シンガポールよりも暑いと思います。

シンガポールは朝夕はなんとなく涼しい感じですが、東京は深夜になっても暑さはまったく変わらないというあたりが東京に軍配が上がる理由かな。

そして連日連呼される「館林」という地名。
なんか他人事に思えないんだよねぇ。


2014年8月15日金曜日

シンガポールにきました


現在仕事でシンガポールに来ています。

およそ一週間の滞在になりますが、今日明日とかなりたてこんでいるので、落ち着いたらば詳しく書きたいと思います。

15年ぶりのシンガポール。

その変貌ぶりに唖然であります。

2014年8月12日火曜日

アンデスメロンの事実


アンデスメロン。

知ってる、聞いたことある、食べたことある、などかなり周知度の高いメロンではないだろうか。

その名前がさすように、南米アンデスに由来するのだろうなと思っていた。

ところが、この前子供たちと夏休みスペシャルイベントを世田谷市場で行ったときに驚愕の事実を知った。

その日は、午前中に植物観察会、クラフトーワークを行い、お昼を挟んで午後から市場の方の案内で市場見学をさせていただいた。

花卉部門を見たのちに、青果部門へ。

それは青果部門でおきた。

山と積まれた野菜や果物の段ボール箱の中にご覧の「アンデスメロン」があった。

すると市場の方がアンデスメロンの知られざる真実を語ったのだった。

「アンデスメロンは南米のアンデスとは全く関係ありません」

なんと大胆な!?

「種苗会社のサカタのタネが作り出した品種で、作って安心、売って安心、買って安心ということからネーミングを【安心ですメロン】としたが、これがイマイチだったので、メロンは芯をとって食べるのでネーミングからも【芯(心)】をとって【アンデスメロン】となったのです。」

ええっ~!!そんな理由なのぉ?!?!

もうビックリするやら、あきれるやら。

なんともユルいネーミングに関する背景があったんだねぇ。

知ってました?

もちろん僕は知らなかったし、少なからず衝撃を受けた。

これからは心して食うぞ、アンデスメロン。

2014年8月11日月曜日

市民菜園


台風一過でやれやれと思ったら、また厳しい暑さも一緒に戻ってきた。

暦のうえでは立秋を過ぎたんでしょ。

最近思うのは、この二十四節季なる風流はもはや今の時代にそぐわなくなってしまったのではないだろうかということ。

秋の気配なぞ微塵も感じられない。

最近は9月一杯猛烈に暑くて、10月頃にようやく秋の気配は感じられるものの、紅葉は12月近くになってようやく・・・というのが実態ではなかろうか。

12月近く、11月の終わりといえば二十四節季でいけば「小雪」でしょ。

雪だなんて実態のイメージとかけ離れてしまっている。

エボラなどの疫病もそうだし、こうった天候不順、異常気象、はたまた地震、津波など我々のコントロールのきかないところで不穏な動きがあることはとても不安だ。

コントロールがきかないだけに身をゆだねるしかないんだから。

農家の方はもちろん、家庭菜園など植物を育ている人はそういった天候の異常を肌身で感じているのではないだろうか。

作物はそういったところの影響をモロに受けるからね。

今年の大雪でも、さらには最近降った大粒の雹などでも深刻な被害があった。

我々の乗る地球号はいったいどうなってしまうのだろうか・・・。

さて、菜園の話をしたので、ついでにこの前見かけた世田谷区の市民菜園の写真を。





区など地方自治体が貸し出す菜園は、都内であれば23区すべてにあるのではないかという人は大間違いであります。

むしろそういう制度をもっている区のほうが少ないと思う。

実際、僕の住んでいる区では市民に菜園を貸し出す制度はない。

あればなぁ、あれこれと楽しみながら野菜部分については自給自足しちゃうんだけどな、と思って調べたことがあるんだけど、実際なかった。

世田谷で見かけた市民菜園はご覧のとおり結構なサイズで、皆いろいろなものを育てていた。

こうなると毎日が楽しいだろうなぁ。

実に羨ましい。

さまざまな園芸理論は実践を通じて身に付くものだし、勉強は置いておいても屋外で畑仕事をするだけでかなりのリフレッシュになるはず。

ストレスの多い都心にこそ市民菜園が必要だと思うけどどうだろう?


2014年8月10日日曜日

お盆


日曜だし、お盆なので、いつもとちょっと違う話題を。

祖父母の家があった関係で僕は神戸で生まれた。

住まいは東京だったけど、夏休み、冬休み、春休みなどの長期の休みになると決まって神戸に遊びに行っていた。

年明けは決まって神戸。
こどもにとってのお正月はお年玉をもらったり、特別に興奮する一大イベントでしょ。
そんな楽しくて、興奮した記憶が神戸を訪れるたびに蘇ってくる。

おじいちゃん子、おばあちゃん子だったんだなぁ、などと今になると思う。

そんな祖父母もともに亡くなり、今となっては神戸との繋がりが希薄になってしまった。

今はかつての自宅は他の人に渡ってしまい、今はもっぱら墓参りに行く。

じいさんはとても準備の良い人で、存命中から墓を建てて散歩のたびに僕を連れていった。

墓参りだけのために新幹線に乗って出かけることはなかなか難しいので、大阪で仕事があると早めに家を出るなどして年に数回足を運んでいる。

墓は六甲山の中腹にあって、神戸港が見下ろせて、振り返ると六甲山や摩耶山が見える。

夏は蝉しぐれ。

小遣いをやるからと言われて家のカイヅカイブキの生垣を刈り込んだのが僕にとっての園芸原体験だったのかなぁ。

写真は墓参のときに撮った六甲山。

正確には撮ったのはお墓の写真なんだけど、それもどうかと背景に写った六甲山をクロップしているので、こんなに不自然な形になっている。

世はお盆。

ご先祖に手をあわせ、日々の報告をするのも悪くない。

2014年8月9日土曜日

高崎名物を赤城で食すなり


今日は久し振りの曇り空。

九州、四国、近畿、中部あたりでは大変なことになっているようでお見舞い申し上げます。

不謹慎ながら、照りつけるような日差しもなく、気温もそこそこだったので、東京暮らしの僕としてはややホッと一息つきました。

そんな中、今日は群馬・赤城自然園で植物観察+昆虫観察がありました。

今日からお盆休みということもあって、往路観閲自動車道はかなり渋滞していましたが、自分がハンドルを握らないとういうのはかなり気が楽なものです。

雨が降るかとヒヤヒヤしましたが、我々の自然園滞在中にはほとんど雨にも降られず、涼しく快適でした。

オミナエシ、レンゲショウマ、キキョウなど咲いていたのですが、あいにくカメラを忘れて、辛うじて撮ったのはお昼のお弁当。

携帯で撮ったので画質がエラく悪いのはご容赦ください。

赤城自然園でのお弁当はいつもは上州名物とり飯なんだけど、今回は高崎名物だるま弁当。

だるま弁当なんて30年以上振りだろうか・・・。

でも美味しかったよ。

遠路、バスで帰京し自宅に着いてみるとすでに21:00を回っていました。

明日は朝から池袋で毎月恒例の園芸英語です。

さぁあとひと踏ん張り。

2014年8月8日金曜日

save the plants


今日は曇り空で暑さもいくらか和らいだ気がするけど、それでもまだまだ暑い。

暦のうえでは昨日が立秋ということだけど、秋なんてまだまだ先のまた先。

暑さにヒーヒー言っているのは我々だけではない。

植物たちだってツライのだ。

それでも地植えされていれば、根を伸ばすなりしてどうにかこうにか生きながらえることもできるかもしれないが、植木鉢、プランターに植えられている植物たちにとってはその器にある水分が全て。

これが尽きたときが彼らの命の尽きるときなので、事態は深刻である。

天気が良くて、風が強かったりすると、もうあれよあれよと蒸発していく。

こうなると朝と晩の2回は水をやらなければならないだろう。

植木鉢やプランターは移動できることが特徴なので、あまりに日差しがキツイときには日陰に移動してあげる、なーんていうコロンブスの卵的な発想もアリだと思うな。


ご覧のような状態であれば、水を沢山あげる、場合によっては大きなタライのようなものに水を張って植木鉢ごと漬けることでギリギリ復活できる範囲内だと思うが、これ以上となるとご臨終となる。

どうか植木鉢・プランターの植物たちには特段の目線を投げかけてあげていただきたい。


2014年8月7日木曜日

植物フルコースで満腹


昨日の子供向け植物観察は自分にとっても新境地と申しますか、なにか一皮剥けたような、そんな感じのする一日でした。

朝9:00から15:00まで、昼食を挟むといっても6時間の長丁場。

そこに「植物観察」(理科)、「クラフトワークショップ」(図工)、「市場見学」(社会)と盛り沢山な内容。

参加者がバテてしまってもおかしくないボリュームと時間でしたが、変化にとんだメリハリのある構成でどうにか乗り切ることができました。

なんと言っても市場見学をお許しいただいた東京都中央卸売市場世田谷市場さまのご理解とご協力があったことが一番の要因だったと思います。

改めまして御礼を申し上げたいと思います。

クラフトワークショップと昼食には市場内の会議室を貸していただき、空調の効いた部屋で快適に過ごすことができました。

植物観察は通常回よりも短縮バージョンでしたが中味を濃く味付けし、フォーカスしたつもりです。

朝9時からの植物観察でしたので、まだなんとか気温が上がる前。
まさに早起きは三文の徳。

工作は第一線で活躍するグラフィックデザイナーを講師に向かえ、これまでにない花咲イベントになりました。

つまり、オサレでソフスティケイテッドってことね。





参加した子供も、付き添いの大人も、皆真剣で夢中になって工作を楽しみましたよ。

昼食前には出来上がった作品を並べてプチ展覧会も。


イヤー本当に素晴らしい力作揃いでした。

この「うさちゃん」のかばんカワイイでしょ。


まず「うさちゃん」を描こうというその発想が自分にはなかったので、やっぱり子供は天才だな、と。

しかもこのうさちゃんは耳だけではなく、顔の輪郭も全て葉っぱを使って表現してるんです。

スゴイなぁ、子供って。

お昼のデザートには市場の方のご厚意で冷え冷えのスイカをいただきました。

巨大なスイカでなんと12キロもあるんだとか。

皆カメラをもってケーキ入刃ならぬスイカ入刃を見守りました。


午後は市場の方の案内で花市場、青果市場を見学しました。

すでに業務を終えているセリ場の電源も特別に入れていただき、セリの仕組みを教えていただいたり、青果のセリ台に実際に立って、手信号によるセリ値を真似てみたり、それはそれは盛り沢山かつレアな体験のオンパレードでした。



こういう企画を考えついて実現できたことは夢のようですが、多くの方々にご理解、ご協力いただいてのことだったと本当に有難く思います。

また皆がワクワクするようなアイディアを考えて実現していきたいと思います。