実は街は植物で溢れている。彼らは色、カタチ、ニオイなどで「ここにいるよぉ」と静かなるメッセージを出している。そこには時として胸を打つドラマがあったりもする。そんなやもすると見過ごしてしまいそうな愛すべき彼らにあまり肩肘張らずにゆる~いカンジでスポットライトを当てる。日々の「あれ何だろう?」という好奇心に素直に向き合うブログ。
2008年9月30日火曜日
9月15日に銀座のド根性キリというのをご紹介した。
そして先週末、近所を散歩していたら「ご近所のド根性キリ」を発見してしまった。
大きさも、自然と生えた様子も銀座のそれと遜色ない。
しかし、誰にも騒がれることなく、ひっそりと、そして黙々と成長を続けている。
銀座のデパートの玄関前に生えたからニュースになって、そうでなければニュース・バリューはないということか。
当たり前といえば当たり前だが、なんか物悲しさを感じてしまう。
根元を見ると、アスファルトを突き破ってはえてきたかのようにも見えて、こっちの方がスゴイと思えてしまうのだが、どうだろうか。
スズカケノキがガードレールに食い込みそうになりながらも、頑張っていたり、キリがコンクリートやアスファルトの間で育っていたり、植物たちは本当に根性がある。
見習わねば。
2008年9月29日月曜日
今日は雨が一日中降って、気温も上がらずに寒かった。
暑い暑い とヒーヒー言っていたのはつい数週間前のはずなのに、なんなのだこの落差は?
天気予報で雨が降ると知っていたので雨合羽を上下で持参して植木屋仕事に臨んだ。
写真は雨でグッショリと濡れた花咲ジジイの膝である。
身体を動かしているあいだは良いのだけど、お茶の時間となると濡れているせいもあってか、体温がグングンと下がる気がした。
お茶の時間は、これまで冷たい麦茶1リットルとかゴクゴク飲み干していたのに、今日は温かいお茶を探した。
自販機にはまだ「コールド」の青い表示しかないものが多く困った。
お昼はオリジン弁当を買ったのだけど、食べるさきからゴハンがどんどん冷めていく・・・。
ちょっと大袈裟か。
でもホントだよ。
着替えるのも面倒で濡れネズミの状態で電車に乗ったらば、途中で寒くて寒くて着替えなかったことを後悔した。
家に帰るやいなや温かいシャワーを浴びたのだけど、なんか風邪の兆候がみられないわけでもない・・・。
明日も雨らしい。
暖かくして出かけよう。
2008年9月28日日曜日
昨日の赤いヒガンバナに続いて、今日は白いヒガンバナである。
赤と白・・・・ ヒガンバナとはいっても、なんか めでたいカンジもしないわけではない。
さて、ヒガンバナをどこでよく見かけるか?
どうも田舎の田んぼのあぜなどでよく見かけるのではないだろうか。
日本のよき田園風景ってやつだ。
でも夏場の田んぼのまわりは草刈が何度も行われているのに、秋になるとムクムクっとヒガンバナが何事もなかったように咲くのはちょっと不思議ではないか?
これはヒガンバナの成長サイクルに由来する。
秋の彼岸のころに花を咲かせて枯れてから葉っぱが出てくる。
葉は冬の間中日光を浴びて光合成を行って栄養分を地中にある球根部分に蓄える。
夏のころには葉っぱも枯れて、休眠してまた秋に花を咲かせる・・・といった生活を送っている。
なので夏場の休眠中に幾ら草刈をしても、ヒガンバナは球根状態で地中にて休眠中なのでなんら影響を受けないのだ。
うまく出来ているね。
因みにこのヒガンバナは毒性が強いので、間違っても食べたりしないように。
2008年9月27日土曜日
出ました、秋の花の王道ヒガンバナ。
またの名を曼珠沙華。
暑さ寒さも彼岸までなんていって、暑さも落ち着いたころにビビッドな赤い花が我々の目をひく。
この時期になると新聞でも「×××でヒガンバナが満開」「ン百万本のヒガンバナは圧巻」などという記事をよく目にする。
「ウーン、その赤いカーペットのような辺り一面ヒガンバナってやつを見てみたいゾ」と魅かれるものの、あまり騒がれると逆に興味がそがれてしまうというアマノジャクの僕は都内の意外な場所でヒガンバナをカメラに収めた。
それが上の写真だ。
すぐ脇には高さ10メートルくらいの滝があって、その清らかな水が流れる中州にこのヒガンバナは遠慮がちにひっそりと咲いていた。
さて、どこでしょう?
分かった方はかなりスルドイ。これは、椿山荘の庭園だ。
接写ばかりが能ではないので、たまにはちょっとロングで引いた花ってのも悪くないんじゃないかと、近くによって撮れなかった負け惜しみを書いてみた。
それにしても都会の真ん中にも静かな場所ってあるもんだ。
2008年9月26日金曜日
以前、某TV局の夕方のニュース番組内で「街路樹がガードレールを飲み込んだ!?」のような内容を取り上げていたのを見たことがある。
それによると、江東区の某所で街路樹が生長し、横にあったガードレールを完全に包み込んでしまった、ということだった。
その街路樹はお寿司屋さんの前にあって、その寿司屋はTVが取材に来たためかは定かではないが、これにちなんだ巻き寿司を作っていた・・・というのが番組の内容だったと記憶している。
僕はこれを見て「ナルホドねぇ」とは思ったけど、特にこれを見るためにわざわざ江東区まで繰り出そうとは思わなかった。
この辺はこのまえ書いた「ど根性キリ」と同じ展開である。
で、今日。
都内某所(江東区ではない)でスズカケノキの剪定をしていたらば、ご覧のような、あとちょっとでガードレールを飲み込む状態にあるスズカケノキに遭遇した。
スズカケノキは大木だ。
木の高さは30メートルほどになりうるし、幹まわりは直径2メートルを越えることもある。
それをこれだけガードレール近くに植えたらどうなるか・・・・
ここは狭いから引越そう、と樹木は自分の意思で動くことは出来ない。
ある環境で生きる最大限の努力をしている。
そうやって考えると、こうやって頑張っているスズカケノキにスポットライトをあてて、皆の注意を喚起するというのはあながち無駄なことではない。
2008年9月25日木曜日
昨日の補足でございます。
メカニカルな花の動き・・・ってどんなだ?
という疑問にお応えしたいと思います。
上の写真でつぼみのすぐ下にある花(6時の位置)を、軽くグイっとひねってみるとその花は8時の位置でとまった。
「えー、こんな程度? 大袈裟な」
と怒らないでいただきたい。
実際に御自分の手でグイっとひねってみると良い。
ちょっと興奮するから。
メカニカルな動きとはいっても植物なので可動範囲はせいぜい90度。
マシーンのように360度ぐるっと回ったら、それこそビックリだけど。
ビックリといえば、当ブログのアクセス。
申し上げているように、大体1日あたり50人前後の方にご覧頂いているのだけど、どういうわけか昨日は240人を超えるアクセスがあった。
これが実態を伴う数字なのかは分からないけど、ちょっとビックリである。
2008年9月24日水曜日
2008年9月23日火曜日
今日は晴れて爽やかな休日である。
最近は去りゆく夏と来る秋が丁度重なり合うビミョーな季節といえるのではないだろうか。
朝方寝ていてヒンヤリしたり、昼間歩いていてジワッと汗をかいたり。
朝起きてセミが鳴いている日もあれば、コオロギが鳴いている日もある。
暑さ寒さも彼岸まで。
これから本格的な秋になる。
そしてこれからどんどん日が短くなっていく。
さて、街を歩いていても色んな場面で実りの秋を実感できる。
この前書いたイチョウは既に銀杏を沢山つけていた。
そして、ソヨゴ、タラヨウ、マユミ、ザクロ、ピラカンサ、ナンテン、クロガネモチ・・・など赤い実をつけるやつらは既に赤いか、赤くなる日を待っている状態だ。
今日御紹介するのは サンゴジュ だ。
サンゴジュは光沢のある割と厚い常緑の葉を持つ。
生垣に良く使われる。
ただ葉っぱをサンゴジュハムシという虫に食われて穴だらけになるのをよく見かけるが、これはもうサンゴジュの運命といえよう。
なので、食害されていないきれいな葉っぱのサンゴジュを見るととても新鮮に思える。
さらにこの赤い実はなかなか魅力的。
サンゴジュの名前の由来となっているのも、この珊瑚細工に似た赤い実からきているといわれている。
学名 awabuki とあるように、この樹は枝の太いところを切ると泡を吹いたようになる、と言うのだけど、実際に剪定したことを思い出して「ハテ、そうだったかしら?」とハッキリ思い出せないのがちょっと悔しくもある。
2008年9月22日月曜日
コンパニオンプランツという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
コンパニオンとは「仲間・友達」といった意味合いがあり、プランツとは言うまでもなく「植物」である。
仲間の植物・・・?
これは共生作物、あるいは共栄作物、というもので 「種類の異なる植物を近接して植えることで植物の成長が良くなり、病害虫の予防になる」ことである。
言い換えると「複数の植物を組み合わせて植え、お互いの性質の違いによって病気や害虫の発生を防いだり、生育を促したりすること」 (コンパニオンプランツで野菜づくり 木嶋利夫)となる。
今日の写真にあるマリーゴールド Tagetes はコンパニオンプランツの代表格で、トマト、ナス、ジャガイモなんかと一緒に育てると虫がつきにくい。特に土中にいるセンチュウに対して効果が高いといわれている。
マリーゴールドのニオイを嗅いでみると、ちょっとキツいツンとしたニオイがするのが分かる。
これが効くのだ。
あるいはニンジンとタマネギを隣り合わせに育てるといったのもある。
害虫がついているから殺虫剤をまく、ということをすると、薬品にさらされた野菜を口にすることとなり、オーガニック野菜とは呼べなくなってしまう。
強い薬を使うと、虫たちはそれに耐えうるように少しずつ進化して結局薬が効かなくなってしまう。
そういう意味では、コンパニオンプランツは、環境に優しく、見た目もよろしく、ある意味理想的な農法であるといえる。
「防ぐ」だけではなく、例えばトマトは水分を控えると糖分を増すといわれていて、トマトの横に落花生を植えるとトマト周辺の水分を吸い上げてトマトへの水分供給を制限して美味しいトマトが採れるようになるという効果もあるらしい。
9月も残り僅か。
もはや何か新しい野菜を育てたりする季節ではないけど、覚えておいて損はないコンパニオンプランツのお話でした。
2008年9月21日日曜日
ゴーヤチャンプルーはすっかり市民権を得た、とういか、かなりポピュラーなメニューになったと思われる。
さらに、ゴーヤを育てて緑のカーテンをつくろう! そして地球温暖化を防ぐのだ! などというキャンペーンもあったりして、ゴーヤはちょっとした人気者だ。
ゴーヤのまたの名をニガウリというだけあって、独特の苦味が特徴だ。
この苦味は モモルデシン momordicin という物質がもとになっているようだが、このモモルデシンがゴーヤの学名 Momordica のもとになっているのではないかと想像される。
ゴーヤは熟すと今日の写真のように黄色になって、実が裂けて赤い種が露出するようになる。
黄色と赤。
その色のコントラストが鮮やかで、普段食べているゴーヤとのギャップにちょっと驚く。
我々が食べているゴーヤはまだ熟していないもの、ということになる。
そうなると、初めてこの植物を食べた人は「ウーン、苦い。熟するまで待とう。」とは思わなかったのだろうか?などという疑問が沸いてくる。
「苦い、硬い、だけどこれはこの状態が一番美味いのだ」というのはなかなか独創的な判断だったのではないかと思ってしまうのだ。
焼き魚のはらわた、ビールなど苦味が旨いというものはいくつかある。
味覚の秋、収穫の秋である。
2008年9月19日金曜日
台風の中、何の樹を切っていたのか、といえばコレである。
グレーと肌色のカモフラージュ柄、一体何でしょう?
ヒント1: 街路樹として日本で一番多く植えられている樹である。
ヒント2: 葉っぱのカタチは掌状で、デカい。
ヒント3: 落葉樹である。
ヒント4: 花咲ブログで既に登場済みである。
・・・・答は 「スズカケノキ」でした。
正確にはモミジハスズカケノキ(Platanus acerifolia) といってスズカケノキ(P. orientalis)とアメリカスズカケノキ(P. occidentalis)の交配種である。
幹肌に特徴があって、一番表面が剥がれ落ちてご覧のようなまだら模様になる。
確か僕の記憶だと、カリンもこのようなまだら模様の幹肌だったと思う。
植物を見て、それが何なのかを判断するのは花、その色、カタチ、大きさ、植物としての全体の形、葉の形状、などなど様々なアプローチがあるのだけど、幹肌を見て判断ができるものもある。
このプラタナス(スズカケノキ)はそんな幹肌で判断ができる代表格であろう。
ヒント1で日本の街路樹で一番多く植えられているものだと書いたけど、ものの本によると
第一位 スズカケノキ
第二位 イチョウ
第三位 ヤナギ
なんだそうだ。
個人的にはヤナギよりもケヤキのほうが多いような気がするのだけど、現実はそんなものだろうか。
前にも書いたけど、このプラタナスにはグンバイという小さな虫がいて首筋をチョロチョロと這い、プラタナスそのものからでる細かい粉が目に入ったり、吸い込んでむせたりして、本当に厄介な樹だ。
せめてもの救いは、最近気温がやや下がってきたこと。
それでも汗だくである・・・。
今日も雨が降ったりやんだりの不安定な天気だった。
ここ2日間ほど都内で街路樹の剪定仕事をしていた。
普段は地下足袋なのだけど、防水性がない ため、雨の日はご覧のような足元で仕事をしている。
Bean Boots 懐かしのアイティムである。
これは買ってから既に15年以上経っていると思う。
特に洒落っ気があって履いているのではなくて、単に防水性があってくるぶしまで隠れるので雨の日の植木屋仕事では重宝している。
雨であっても、滑りにくくなっているし。
防水性と通気性は合いいれないようで、1日履くと靴の中はムレムレだけど。
台風接近中とのことで「秋の台風」ということだろうか。
こんなところでも秋接近中である。
2008年9月18日木曜日
2008年9月17日水曜日
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2008年9月16日火曜日
こうやって見ると、どんな植物もしかるべきお洒落をすると印象がガラっと変わるのが分かる。
2008年9月15日月曜日
2008年9月14日日曜日
2008年9月13日土曜日
このブログのページの下にカウンターを設けてあるのにお気付きでしたでしょうか?
ブログを始めた当初からこれをつけてあったわけではなくて、ちょっと後になって、どれくらいの方に見ていただいているのか、という目安を得るためにつけてみた。
それによると大体1日あたり50~60人の方に見ていただいているようである。
本当に有難い ことだ。
そしてこのカウンターがいよいよ10,000の大台に乗せようとしている。
世の中には色んなブログがあって、一日で10,000アクセスしてしまうようなものもあるようだけど、この花咲ブログは「手作り感覚」とでも申しましょうか、植物を愛する人たちが集まってジワジワとその輪を広げていけばいいなぁと思っています。
毎日何かしら書くことにしているので、時には退屈な内容の日もあるとは思いますが、「面白かった」「為になったゾ」という声が聞こえてくるようにこれからもコツコツ書いて参りますので、今後とも宜しくお願いいたします。
花咲ジジイ拝
10,000人目だったゾ、という方はコメント欄に書き込みをしてみてください。
一緒に祝いましょう!
2008年9月12日金曜日
アボガドをスーパーで買った。
シールが2枚張ってある。
①「特許品 登録第3579661号 このアボガドの栽培方法は、特許庁に登録されています」
②「こだわりアボガド 通常よりも樹上で長く熟成しコクのある旨味を引き出しました メキシコ産」
そこでどんな特許なのか調べてみた。
特許の名称は「アボガドの収穫法」というもので、こんなものが特許になるのか、とちょっとしたオドロキである。
更に特許請求の範囲、すなわちどんな特許なのかという説明については
「産地で所定の大きさに生育したアボカドを樹木から収穫し、この収穫されたアボカドを前記産地から加工場まで輸送し、この輸送されたアボカドを加工場で加温追熟した後、消費者に提供されるアボカドにおいて、前記アボカドの表皮の一部が黒色になった以降にアボカドを収穫することを特徴とするアボカドの収穫方法。」
とある。
なんとも分かりにくい。
花咲ジジイ的に解釈するなら、上記文章の前半は全て無視して、要するに「アボガドが黒くなって熟してから収穫する特許なのだ」 と言えるのではないかと思う。
そうなると更に「??」が深まる。
熟してから収穫するというそんな当たり前のことが特許になるっているのだから。
この特許を詳しく見ると、従来のアボガドは実がなってから2~8ヶ月で収穫、出荷してしまうのだが、それではアボガドに十分な脂質と風味が蓄えられる前になってしまう。それを当初青い実の黒い部分が5~80%になったときに収穫するようにした、ということが「特別」なのだという。
それにしても5~80%って幅がありすぎやしないだろうか?
まぁ、実際に美味しいアボガドを選ぶときに、どのくらい熟しているかというのがカギであることは間違いない。
僕はそれを色で判断するのではなく、触って、軽く押してみてその感触で熟れ具合を確認する。
確かに青くて、硬いアボガドは美味くない。
この特許によってハズレ・アボガドをつかむ不幸な人が減ることを祈ってやまない。
2008年9月11日木曜日
新宿伊勢丹に出掛けた。
屋上にはアイガーデンという屋上庭園がある。
秋晴れの澄んだ空気がとても気持ちが良かった。
新宿というとゴミゴミしていて、高層ビルに囲まれた息苦しい場所というイメージがあるのだけど、この屋上の芝に座って、お弁当でもつついた日にはここが新宿であることを忘れてしまうのではないかと思うほど気持ちが良かった。
何がそうさせるのだろうか?
まずは緑が眩しい青々とした芝生、そして高い空、すなわち解放感ってやつだろう。
最近はヒートアイランド現象を幾らかでも和らげようと、屋上緑化全盛である。
なかには「??」というものもあるけど、これくらいシッカリとした屋上庭園は都会の楽園となりうると感じた。
植栽もかなり凝っていて、季節に応じた花が咲くらしい。
更に子供向けに「キッズ菜園スペース」もあったりして、植物に親しめるような工夫が凝らしてある。
都会のど真ん中にこんな場所があるのを利用しないテはなかろう。
電車代もそんなに掛からないし、安上がりでかなりノンビリできること請け合いだ。
花咲ジジイであれば、初デートはこんな場所で、地下の惣菜売り場で買ってきたちょっと贅沢な弁当を広げたりなんかして、なんてイメージがバリバリ沸いてきた。
これからも身近な緑のスポットをちょくちょく紹介していこうと思う。
2008年9月10日水曜日
2008年9月9日火曜日
今日は晴れたけど、これまでのような蒸し暑さはなかった。
カラッとした気持ちの良い天気で、秋を感じてしまった。
つい昨日までミンミン鳴いていたセミが、今日はパッタリと聞かれなくなり、虫が涼しげにリーリーと鳴いている。
昨晩は代々木公園の横を自転車で通ったのだけど、涼しげな虫の声というよりは大合唱に圧倒されるほどのボリュームで虫が鳴いていた。
植物達も一息ついているのでないだろうか。
水はまさに死活問題で、人間に頼らないと水分補給できない場所に植えられている植物が沢山ある。
彼らに水をやるのは、今日の2枚の写真のように、作業着を着た目立たない人たちである。
黒子のようなものだが、植物達は彼らなくして生きながらえない。
さて、今日の話題は水遣りである。
水遣りはどうすべきか、というのは以前ちょっと触れたので、今日は言葉について。
この前、植木屋の親方とさる場所の芝張りをした。
一通り芝を張り終えて、親方が僕に言った。
「おーい、水打ってくんねぇか」
僕はそれが芝に水をやることだと理解して、ホースをもって水を撒いたのだのだけど、水を撒きながら「水を打つ」って良い表現だなぁと思った。
水を打ったような静けさ、なんて表現はあるけど、それ以外で水を打つという言葉を使ったことがない。
しいて言えば「打ち水」というのがあるので、今更ながら「ああ、そういうことか」などと思ってしまうのである。
後で「水を打つって良い言葉ですね」と親方に言うと、
「昔の言葉だよ」と教えてくれた。
日本語の良さ再発見の瞬間であった。
2008年9月8日月曜日
2008年9月7日日曜日
今日も蒸し暑く、狂ったゲリラ豪雨はまだ続いている。
でも夜になるとどこからともなく、リーリーと虫の鳴き声が聞こえてきて、暑さもあとちょっとの我慢だと思われる。
さて、秋の味覚のひとつとしてカキがあろう。
まだ葉っぱが付いているけど、11月~12月頃であれば、全ての葉っぱが落ちてカキの木にオレンジ色のカキが鈴なりになっているという光景を見たことがある人も多いことだろう。
一番上の写真が5月31日、二番目が6月5日、そして三番目が9月5日に撮ったものである。
同じ樹ではないので悪しからず。
こうやってみると季節は確実に進んでいるなぁと実感できる。
まだ小さかった頃、祖父が庭にあったカキの木から葉っぱを取ってきて、他の果物と一緒にミキサーにかけてゴクゴクと飲んでいたことを思い出す。
カキの葉療法なんて民間療法もあるようで、花咲ジジイのじいさんは当時としては先端をいっていたのだろう。
カキの木はもろくてポキっと折れやすいので、「ヨーシ、お父さんがカキを取ってやろう。こう見えても昔は木登りが得意だったんだぞう」などと言ってスルスルとカキの木に登るととんでもないしっぺ返しを受けることもありえるので要注意である。
そんなカキに関するアレコレでした。
2008年9月6日土曜日
「おーい、これなんだか知ってる?」
親方が僕に聞いた。
「ハテ、なんでしょうねぇ・・・」
「おう、これはヨ、へクソガズラってのヨ。ニオイ嗅いでみ、くせーからヨ。だからへクソ(屁糞)カズラってのヨ」
親方の知識はスゴイ。学ぶことが沢山ある。
でも、ときどき笑っちゃうようなことをマジメな顔をして言うので、どこまで信じていいか、そのさじ加減が微妙なときがある。
しかし、いずれもウソはなく、あとで調べてホーと勉強なることがいつものことなのだ。
例えば「ションベン虫」というのがあって、これもツマグロオオヨコバイという名前で実在した。(花咲ブログ 3月5日 「啓蟄」 参照)
そんなわけで、家に帰って調べたら、ヘクソカズラはやはり実在した。
解説も、親方の言ったとおり「茎や葉をもむと嫌なニオイがします。それで、こんな名前がついてしまいました。」とあった。
おそるべし親方の博識。
僕の永遠のアイドルである。
2008年9月5日金曜日
今日、とある御宅の手入れにうかがった。
そこはそんなに大きい敷地ではないながらも、実に色んな木が植わっていた。
しかも食べられるものが多い。
モモ、カキ、ミカン、カリン、ブドウ、カラスウリ、クリ、ビワ・・・。
よっぽど好きなんだろうな、と知れた。
でもそれらが限られたスペースにひしめくように植わっていたので、ちょっともったいないけど、かなり思い切って剪定した。
そしてお茶の時間に撮った写真がこれだ。
ブドウ、クリ、カラスウリ、カリン、カキだ。
まだまだ青くて、熟すまでもうちょっと時間が掛かるけど、ブドウなんかは甘くて美味しかった。
こうやって見てみると、収穫の秋は間違いなく近づいてきてる。
今日もまだまだうだるほど暑かったけど。
2008年9月4日木曜日
昭和のころ、ナメ猫ブームというものがあった。
ネコちゃんたちが「なめんなよ」といって、学ランを着ていたりするやつである。
僕はこのテントウムシを撮って、思わず「なめんなよテントウムシ」 略して「ナメテン」と命名することにした。
吊りあがった目、鋭い眼光・・・・、に見えるではないか。
正式にはナミテントウという種類の、テントウムシらしく、やはりアブラムシを食べるらしい。
写真を撮って、モニターを見るまで気付かなかったのだけど、改めてモニターを見て一人でフフフっと笑ってしまった。
どうしたって、にらみを利かせたテントウムシに見える。
漫画のようだ。
自然界には結構オモシロイことが多いよな、ということで4日間に渡る、アブラムシ、アリ、テントウムシを巡るアレコレについては一応お開きにしたいと思う。
また機会があれば、追加情報を随時お知らせして参ります。
お付き合い有難うございました。
2008年9月3日水曜日
2008年9月2日火曜日
昨日に続いてアブラムシである。
実はアブラムシについてはいつか書こう、と日々写真を撮り溜めたりしていた。
アブラムシは園芸が趣味の人、植物好きな人にとってはとても知られている代表的な害虫であるが、その生態を知れば知るほど、スゲーと驚嘆してしまうのである。
早速、お二方からコメントを頂戴した。
「アリが間違ってアブラムシを食べる・・・」というのはまさに間違ってしまった場合で、あまりそれはないと思う。アリの好物はあくまでも甘い汁なのだから。多分。
そして今後のストリーを見透かしたかのようなぴーさんのコメント。
実はこのアブラムシには天敵が幾つかある。
代表的なのがテントウムシで、その辺はまた後ほど述べることにする。
ぴーさんのコメントにあったようにアブラムシには色んな色がある。
昨日のは黒。今日のは赤だ。他に緑もよく見かける。
因みに英語でアブラムシは一般的には Aphid だけど、黒いやつは blackfly 緑のやつは greenfly という。では、赤いやつは redfly というかといえば否で、この辺がちょっとややこしい。
それそれのアブラムシには「ワタシはこの植物にしかつきません」という、好みが明らかにある。
英国で勉強していたときの、害虫に関してのバイブルと言われている「Pests, Diseases & Disorders of Garden Plants」という本には62ものアブラムシについて解説してあったりする。
これでもまだ氷山の一角だろう。
今日申し上げたいのは、彼らの増え方だ。
スゴイので心して聞くように。
ムシとは、タマゴを生んで、幼虫になり、さなぎになって、成虫っていうのが普通のパターンだろう。
アブラムシも当然そういう一面を持っている。
が!
初夏の頃は、アブラムシは胎生といって、親のお尻から子供が小さいアブラムシとして続々と出てくるのだ。しかも交尾もせずにバンバンと。
ちょっと前、「子供を生む機械」なんて言葉が問題になったけど、彼らはまさにマシーンである。
ミニチュア・アブラムシをバンバン生んでいって、その数が爆発的に短期間で増えるのだ。
しかも生まれてくるのはメスだけ。
これでどうしてこんなに増えるのか、という説明がつく。
今日の写真も縮小率を下げてあるので見てほしいのだけど、羽のはえた赤い大きいアブラムシの脇に数匹いる小さいのは、羽がないだけでそのまんまミニチュア・赤アブラムシではないか。
しかし、これだけではない。秋ごろになると不思議なことに突如オスを生んで、胎生から卵生、すなわち普通のムシのパターンに戻ってタマゴを産み、それが越冬する。
更に続くぞ、アブラムシの驚異。
そんなにアブラムシが増えたら、食べ物がたりなくなったり、居住スペースがなくなったりして問題があるのではないか?という疑問を持ったアナタ。なんのなんの、彼らはスゴイのだ。
それは、ある一定数以上のアブラムシの数になると、彼らはある種のフェロモンを出す。このフェロモンは、彼らの天敵が好むフェロモンで、敢えて天敵を呼び寄せ、増えすぎた仲間達を食べてもらうことで、快適な人口(?)の維持に努めているのだ。
どーです。ビックリでしょ、アブラムシ。
あなどれないですね。
アブラムシ話は尽きないけど、今日はこの辺で。