実は街は植物で溢れている。彼らは色、カタチ、ニオイなどで「ここにいるよぉ」と静かなるメッセージを出している。そこには時として胸を打つドラマがあったりもする。そんなやもすると見過ごしてしまいそうな愛すべき彼らにあまり肩肘張らずにゆる~いカンジでスポットライトを当てる。日々の「あれ何だろう?」という好奇心に素直に向き合うブログ。
2008年10月31日金曜日
古くからやっている酒屋さんの店先や、造り酒屋の軒先にちょうちんのように丸い物体がぶら下がっているのを見たことがないだろうか?
僕はこれが何なのかまったく知らなかった。
蜂の巣? ちょうちん? 分からん・・・。
で、最近知ったのだけど、これは杉玉といって
酒造期に入って一番最初のお酒が搾られたときに、「今年の分が搾られました」と知らしめるためにぶら下げるものらしい。
ぶら下げたときは杉の緑色をしているのだが、だんだん枯れていって茶色になっていく。
これはこれで、酒が熟していっていますよ、と知らせる役目があるのだという。
なんとも粋ではないか。
恥ずかしながら花咲ジジイはビール党で、日本酒は飲めない。
飲めないことはないが、美味しいと思えないのだ。
寒くなったなぁ。おう、オヤジいつもの燗で。
なんていって魚ををつまんだりそばを食ったりする高倉健的世界には憧れるが、僕には遠い夢である。
日本酒は寒仕込み といってこれからが本番だろう。
大人の世界に憧れつつ、相変わらずビールを愛す毎日である。
2008年10月30日木曜日
かねがね御紹介したいとあたためてきたのだけど、満を持しての登場である。
ムラサキシキブ。
まずその名前がふるっている。
見ての通り、ムラサキ色の実からその名前がついたのだろう。
上の写真はまだ9月前半に撮ったもの。
そして下が昨日。
ムラサキ色が本当に濃くなって、熟してマス! というのが分かる。
赤、オレンジ、黄色などの実がなるのは理解できるのだけど、こういった一見アーティフィシャルな雰囲気の色を持った植物も珍しい。
これと似た色の実をつけるものに同じクマツヅラ科のコムラサキ(Callicarpa dichotoma )というのがある。
今度見かけたらば御紹介しよう。
このコムラサキで白い実をつける園芸品種があって、「シロシキブ」と呼ぶらしい。
ナメてんのか?と思わず噛みつきたくなってしまうネーミングのユルさである。
ムラサキシキブにあやかって今日はムラサキ色でいってみた。
2008年10月29日水曜日
今日も大変気持ちの良いカラッとした一日だった。
朝晩はちょっと冷えるようになったけど、なんのなんの花咲ジジイは暑がり なのでこれくらいが丁度良い。
日差しは透き通り、暑くもなく寒くもなく、ただひたすら気持ち良い。
つくづく外働き冥利ってやつを感じずにはいられない。
今日はとある高級住宅地の庭の手入れ仕事だった。
僕は陽だまりに座り込んで雑草取りをしていた。
まさに無心。
こういった単純作業が別に退屈だとも思わないし、雑草を引っこ抜いていくうちにだんだん心が無になっていく。
無になったなぁといった瞬間にヘンなアナウンスが鳴った。
「警備会社の×××です。あなたたちの行動は全て記録されています。今すぐ犯行をやめなさい。」
のようなことを言っている。
家のオーナーがセキュリティシステムをセットして外出てしまったようなのだ。
犯行って言われても、こちらは草むしりをしているだけだ。
何もやましいことはない。
親方と 「まいったなー」などといって3時のお茶をすすっているときに警備会社の若者がやってきた。
彼も我々を見て、泥棒にしてはやけにくつろいでいるなぁと思ったに違いない。
事態を説明して、現場を確認して彼は帰っていった。
庭の手入れを「犯行」という表現をする事態に生まれて初めて出会った1日であった。
とうとうやってしまった・・・。
毎日更新を旨としておりました、当花咲ブログでございますが、今日は知り合いの方と会食をして話が弾み、フト気付いたら日付が変わるチョイと前。
大慌てで家に戻ったのですが、日付が変わる前の更新はなりませんでした。
4分遅刻です。
別になんら罰則があるわけでもなく、もっと気楽にやれば良いものなのでしょうが、なんとなく1日1エピソードにこだわっていたので、ちょっと残念であります。
さて、ここ数日続いていたイチョウ・ギンナンネタをひと段落させようと思います。
今日はその会食の席でギンナンを知人がオーダーしました。
ウッ、ギンナン!
とちょっと構えないことはなかったのですが、口の中に放り込むと美味しかったです。
相変わらずネチョッとした食感はありましたが、一旦含んだ口からプッと吐き出すほどのことは全くなく、かなり箸がすすみました。
こうやって趣向というのは年とともに変わっていくのだなぁ、などと他人事のように思っておりました。
とはいっても何度チャレンジしても跳ね返されてしまう手強い食材(植物)もあります。
今度はその辺も書いてみようと思います。
さて今日は反省しながら、もう寝ます。 オヤスミナサイ
2008年10月27日月曜日
昨日靖国神社に出掛けたときに菊花展をやっていた。
菊と日本刀という本があったような気がするけど、日本人と菊には深い関係がありそうだ。
我々のパスポートには菊のマークがついているし。
菊を仕立てて菊人形を作るなんてのはまさに日本文化の素晴らしさだ。
若いころは「菊人形なんてよぉ・・・」なんてちょっと斜に構えていたのだけど、植物のことを知るようになってその凄さに驚いてしまう。
菊展に飾ってある菊はすべからく3つ花がついている。
根元を見てみると、ひとつの株を3つに分けているのが分かる。
早い段階で3つの枝というか茎を選抜して、それを横の支柱まで引っ張る。
あとはそれをひたすら大事に育てる。
腋芽はことごとく摘んで真っ直ぐ真っ直ぐ育てるのだ。
ここまでやるのはかなりの技術、忍耐、そして愛情が欠かせないだろう。
仕立てた菊なんてオレの趣味じゃあない、なんて言わないでそれぞれをジックリ観察して、その裏にあるであろうストーリーを想像するだけでも結構楽しい。
2008年10月26日日曜日
ここがどこかお分かりだろうか?
都内の名所なのでスグにピンときた方も多いのではないかと思う。
そう、靖国神社である。
ここで何を撮っていたかというとイチョウの樹々である。
イチョウのネタ続きで恐縮だが、もうちょっとだけお付き合いいただきたい。
実はこのイチョウはオスの樹、メスの樹とハッキリ分かれていて、ギンナンがなるのはメスの樹だけなのだ。
春先に花が咲くときに、僕はオスの花を写真に収めて当花咲ブログにアップした。
しかし、そのときにかなり真剣にメスの花を探したのだけど、どうしても見つけることが出来なかったのだ。(5月13日参照)
クヤシイ。
で、何が言いたいのかと言えば、今ギンナンがなっているイチョウをチェックしておいて、春先の花が咲くころに今度こそメスの花を写真に収めよう、という壮大な作戦である。
こうやって今の季節、改めて靖国神社のイチョウを見てみるとオスの樹が圧倒的に多い のに気付く。
そりゃオスの樹をいくら見たってメスの花なんか見つかるはずがない。
聞いた話だけど、ヨーロッパなどではギンナンの異臭を嫌ってオスのイチョウしか植えない地域もあるのだそうだ。
しかし仮にメスの樹を特定できても、ギンナンが樹のどのへんになっているかを観察すると、かなり樹の上のほうだったりして、簡単にメスの花が春先に見つかるようにはなっていないように思われる。
こうなると樹に登って探すしかない。
散歩の途中でいきなり樹に登ったのでは通報されかねない。
ああ、春先にイチョウの剪定仕事などが入らんもんかなぁ・・・・。
植木屋としてなら堂々と樹に登れるのに。
2008年10月25日土曜日
昨日は久し振りに朝から雨がシッカリと降った。
ちょっと用事があって出掛けた先から駅に向かって雨の中を歩いていると、どこからともなく臭いニオイが漂ってきた。
これはギンナンのニオイだ。
すぐにピンときた。
しかし辺りを見回そうにもイチョウの樹は見当たらない。
オカシイなぁ、誰か放屁でもしたのか?
そんなことを思いながら歩いていたら、僕の前を傘をさして足早に歩く男性がいた。
手には白いビニール袋を持っていて、中にはギンナンがギッシリ入っていた。
見たところ3~5キロくらいの重さはありそうだ。
その袋のギンナンがニオイの正体だった。
しかし、よくぞ雨の中こんなにものギンナンを拾ったのだ。
よっぽどのギンナン・フリークなのだろう。
どこかの国では果物の王様ドリアンをホテルに持って入ってはいけない、と聞いたことがある。
ニオイがあまりにもキツイせいである。
このオジサンもこの袋を持ったまま電車に乗ったりしないことを祈るばかりである。
2008年10月24日金曜日
花金の今日はシッカリと雨が降った。
株価も7000円台ということで、世情は波乱の様相を呈している。
家計もやりくりが大変である。
花をいけたり、植物を愛でたりするというのはある程度「余裕」があってから、やろうかという気になるもので、最近は「花どころじゃあないわよ」なんて声も聞こえてきそうである。
そんな貴兄、貴姉にオススメなのが名付けて 増やして楽しもう、節約園芸のススメ である。
植物を増やそうとした場合、どうやって増やすだろう?
一番一般的なのが「種を播いて増やす」というものだろう。
えっ、それ以外に何かあるんスか?
という方も多いかもしれない。
好きな方なら良く御存知だと思うが、他にざっと以下のものがある。
*挿し木
*接ぎ木
*取り木
*株分け
これが何なのかを書き始めると、かなり長くなってしまうので詳細は今後花咲ブログで少しずつ御紹介しよう。
簡単に言うと 親株と全く同じ遺伝子をもった子株を増やす ということ。
上記の方法は人間が意図的にやらないといけないけど、自然界には種によらすに勝手に自分のクローンで増えるやつらがいる。
それの身近な代表が オリヅルラン Chlorophytum comosum である。
あっ、ウチの会社の事務所にある という方もいるかも。
そのくらいよく室内で育てられているのを見かける。
モチロン、外で育ててもOK。
彼らは花を咲かせたあと、その花柄の先に自分のミニチュア版をつける、
この花柄はランナーと呼ばれて、これがどんどん伸びて、伸びた先でミニチュア版が根を張りどんどん増えていうという寸法である。
他にこうやってランナーで増えるものにイチゴがある。
親株となるオリヅルランの先に出来た子株を切り取って鉢に植えればそこで別のオリヅルランのイッチョあがりである。
お友達の家から、あるいはオフィスから、この子株を貰ってきて自分の家で鉢に植えれば実質的に出費ゼロでオリヅルランがアナタのものになる。
どうです、まさに節約園芸の真骨頂でしょ。
是非お試しを。
アッ、お友達でもない他人の家の軒先にあるのを勝手に切ってきてはダメよ。念のため。
2008年10月23日木曜日
2008年10月22日水曜日
なんだぁ、花咲ジジイ、一本取られたなぁこりゃ と一人苦笑いをして散歩を続行した。
2008年10月21日火曜日
普通われわれの目を楽しませてくれるのは花であるが、中にはこうやって花以外で楽しませてくれるものもある。
これはコリウス。
シソ科の植物だ。
そう言われてみると葉っぱがシソそのものに見えてくる。
葉っぱには、緑、黄色、赤、ピンク、紫などが混ざり合って実にさまざまなバリエーションがある。
ちょっと好みの分かれるところだ。
で、花はどうかというと、シソ科なので5枚の花びらが合着した左右相称花である。
しかし、葉っぱの圧倒的な存在感からすると、色も淡いしなんとも目立たない。
花は目立たないばかりか、放っておくと花に栄養がとられて、葉の色があせてしまうという説もあって、早めに花は取ってしまったほうが良いという人がいる。
咲く前に摘まれてしまうなんて。
ナンカかわいそうだ。
2008年10月20日月曜日
いつからなのだろう、ランの花が贈答用として珍重されるようになったのは。
贈答用というより、ホステスさんへの贈り物としてバブルのころは引っ張りダコだったのではないだろうか。
そのせいか、いまだにちょっとバブリーなカンジがしてしまう。
ホステスさんは、多くの場合育て方も分からず、花が散るとあたかも切花を捨てるかのように鉢ごと元気な葉っぱを捨ててしまったのではないか。
ホステスさんに限らず、ランを貰ったが良いがどう育てたものか困ってしまう人が多いと思う。
南方の出身だけに、冬場の温度管理も大切だったりして、確かに難しい。
一方で愛好家が多いのも事実。
コチョウランに限らず、シンビジウムやカトレアなどの一般的なラン、更には どこでこれを手に入れたのだ?!ひょっとして違法では?!というようなきわどいレアなランを収集している人もいる。
コチョウランをまだ野生で見たことはないのだけど、それでもインドのゴアに行ったときに大きな樹の上にくっつくようにランらしき葉が育っているのを見たことがある。
これを着生植物といって、大地に根を張るのではなく、樹の上のほうの枝にくっついて、空気中に含まれた水分、栄養分を吸収するのだ。
もし貰ったコチョウランがあったら、鉢からそーっと出してみるといい。
鉢の中には土なんか入っていないから。
水苔なんかが良く使われるが、水苔の下は発泡スチロールが入っていることがある。
別に偽装ナントカではない。
要は根が何かにつかまっていれば良いのだから。
写真は開店記念に送られたのだろう、大量のコチョウランの鉢たち。
花が終わっても次の人生が続くよう、ちょっと祈ってしまった。
捨てないでね。
2008年10月19日日曜日
この前蒲田駅に用事があって行ったときに、花壇に目が留まった。
まだ朝の通勤時間帯で皆足早に通り過ぎて行く。
詳しくそれぞれの花が何だったか正確には覚えていないのだけど、真ん中に何やらコニファーがあって、その周りに青のサルビア、赤のサルビア、そして外側にパンジー・・・といったカンジではなかったかと思う。
ジッと見てみると、真ん中に背の高いもの、外側に向かって背が徐々に低くなっていったり、色もバラエティに富んでいて、なかなか配慮の行き届いた植栽である。
これが蒲田駅前にあるのであるが、そんなことはお構いナシに皆駅に向かってスタスタと行く。
ノンビリこんなところでカメラを構えているのは花咲ジジイくらいのものである。
カメラを構えながら「ンー、これはどこかで見た植栽に似ていなくもないなぁ・・・」と思い当たる場所があった。
それが、これ。
場所はロンドン、バッキンガム宮殿の前の花壇である。
赤と紫がメインの色の花で、周りを背の低いオリヅルランのような、斑入りの草のようなもので囲ってある。
どうでしょう?
似てませんか?
何が違うかというと周りが緑の芝で囲まれている点であろうか。
ヨーロッパが何故かステキに見えてしまうのは、一年を通して青々とした芝に理由があるのではないか、という気がするのである。
絵画に例えるなら、常に立派な額縁に絵を飾ってあるということだろうか。
蒲田駅前の花壇も良いセンだと思うのだけど、生憎額縁がイマイチなのかもしれない。
逆に言うなら、立派な額縁に入れるとショボい絵もステキに見えるのではないかということ。
そんなことを蒲田の朝の雑踏にもまれながら考えた。
2008年10月18日土曜日
サンショウ様、2回目のご登場である。
でもこれだけ赤く実が熟してくると触れないわけにはいかないだろう。
サンショウを使った料理となると、麻婆豆腐、そしてサンショウをふりかけて食べるウナギとともに大好物である。
あのピリッと舌の先が痺れるような刺激がたまらないわけである。
実はよく見ると赤い外側の皮が裂けて中の黒い種が出てきていた。
どんな味だろう? 好奇心が頭をもたげる。
この前ヤマボウシの実を食べずにあれこれと知ったかぶりをしたことを反省して、今度はその場でこの黒い実を口にしてみた。
予想に反して、辛くともなんともない。
それもそのはず、普段我々がウナギにふりかけるサンショウの粉はこの実の外側の赤い皮をすりつぶしたもので出来ているらしい。
秋も深まり、これからスースーと涼しくなる季節。
ここはひとつ辛口の麻婆豆腐でも食べて汗をかくのも悪くなかろう。
2008年10月17日金曜日
2008年10月16日木曜日
日本庭園に散歩に出掛けた。
そこには水鉢があって、澄んだ水をたたえていた。
秋の爽やかな光線が水の中を通り抜けていた。
こういった静かさ、ピースな気分を提供してくれるのが和の庭園であろう。
そして水鉢の脇にはスギゴケが生えていた。
芝生が一年中青々としているヨーロッパとは違って、日本では冬場は芝は茶色に枯れてしまう。
でも何か、緑で覆われていたほうが見た目にもステキである。
そんなときに見直すべきなのがこのコケ類ではなかろうか。
コケの上でサッカーをしたりすることはできないけど、灯篭や蹲などと一緒に和の落ち着いた空間を演出する上では不可欠な地被類(グランドカバー)だ。
しかしこのコケとて温暖化の影響を受けているようで、ちょっと前の新聞記事で「京都の名庭園でコケが枯れてきている・・・」というのを読んだことがある。
コケはこれまで紹介してきた植物のように種で増えるのではなく、胞子で増える。
胞子から芽を出して成長するためには、適度な湿気と温度が必要となる。
それが最近の不順な気候でコケにとってはツライ状況になってきているのだという。
街にはハイビスカス、ブーゲンビリアなどの南方系植物を当たり前のように見かけるようになったが、こうやって失われていきそうな植物もあるわけだ。
2008年10月15日水曜日
紅白のどこかめでたい花。
それが今日の花、サルビアである。
サルビアといっても、900を超える種類があって、それがサルビアの何なのかを判別すのは至難の業だ。
でもサルビアであるこが分かればそれでいいじゃぁないの、という程度のリラックスした態度で植物と向かい合う余裕が肝要である。
サルビアであることは
- 葉が対生
- 全体に細かい毛がある
- 茎の断面が四角、あるいは角ばっている
- 花が左右相称である
- 触ると手にニオイが付く
といったシソ科に見られる共通の性質を踏襲しつつ、以前このブログで触れた「ミツバチなど花粉を媒介する虫などがくると、テコの原理で雄しべがニョキッと出てくる」あたりにサルビアらしさがあると思われる。
で、いいじゃぁないのサルビアで、とそのままなのもどうかと思って調べてみました。
すると、これは Salvia microphylla 'Hot Lips' という品種のようである。
Hot Lips・・・、熱い唇ってことですか。
何やらムラムラしてきてしまいますね。
熱い唇というよりは、なにやら紅白のハトのように見えないでもないのだけど。
その辺は、月にいるのがウサギだというお国もあれば、いやインディアンでしょうというお国もあるのと同じことだろうか。
たかがサルビア、されどサルビアである。
2008年10月14日火曜日
今朝は涼しくて植木屋日和だったけど、お弁当を広げていたらポツリポツリと雨が降ってきて、その後はシトシトとしつこくまとわりつくような雨がずっと降って寒い1日となった。
天気予報で降ると覚悟していたので、カッパを持って行ったのだけどちょっと甘く見ていてカッパは上着しか着なかった。
ズボンはそのままでいたところ、徐々に濡れていって、30分もしないうちにパンツまでグッショリという状態になってしまった。
もうこうなってしまうと、今更カッパのズボンを履いても意味は無い。
半ばヤケクソで、冷たいお尻のまま家路に着くまで頑張った。
当然、電車でも座りませんでしたよ。
ちょっと前まで暑い暑いとボヤいていたのに、もう寒いくらいである。
そんな今日、これまでズッと気になっていた植物の名前が判明した。
今日、丁度手入れをしていたら、鉢にそれが植わっていたのである。
ここぞ、とばかりに親方に尋ねた。
「これは何ですかね?」
「おっ、これか。これはデュランタってのよ」
初めて聞く気がした。
英国ではこれは見たことが無かった。でも最近、近所を散歩しているとあちこちでこれを見かけるものだから、何ていうんだろうこれは・・・・、と悶々としていたのである。
それが、ツーと言えばカーではないが、サッと「デュランタ」という答が返ってきて 「サスガ、親方・・」とシビれてしまった。
家に戻って調べてみると確かにあった。
クマツヅラ科なんだそうで、和名をタイワンレンギョウというらしい。
レンギョウは知ってるけど、レンギョウとは似ても似つかないゾ、と和名のアテにならない緩いカンジを改めて認識する。
雨には濡れたけど、それなりに収穫大の1日であった。
2008年10月13日月曜日
ナナカマドなんかもそうだけど、こういった赤い小さな実は鳥の大好物だ。
2008年10月12日日曜日
2008年10月11日土曜日
パンパスグラスを御存知か?
唐突で恐縮ですが、パンパスグラスという響きを耳にしたことがある人は結構いるのではないかと思う。
グラス(grass)っていうくらいで、イネ科の植物だ。
ただしそんじゅそこらのイネ科と違ってその大きさ がスゴイのだ。
背丈は3メートルくらいになるだろうか。
イギリスではこういった異国情緒を好む傾向があって、一般家庭の庭先にこれを植えてあったのを思い出す。ただその大きさを当初想定していなかったのか、手に負えなくて困っているという相談を受けたことがある。
とにかくデカイのだ。
パンパスって何だろう?
パンパースというオムツは知っているけど、何か関係でもあるのだろうか?
調べてみると、パンパスは「南米、特にアルゼンチンの大草原」を指すんだそうだ。
アルゼンチンの大草原にはこの大きなパンパスグラスが沢山はえているのだろうか。
そんなまだ見ぬアルゼンチンの草原に思いを馳せる。
2008年10月10日金曜日
巷の花屋さんの店頭には今こんな風にカボチャが沢山並んでいる。
これは来るハロウインに向けたものである。
そもそもハロウインとは一体何??
この疑問に一発で明快に答えられる人が一体どれだけいるだろうか?
かく言う花咲ジジイも良く分からん、のである。
そこで辞書を引いてみる。
「カトリック教会の万聖節の前夜祭」とある。
それでも良く分からん、のである。
ハロウインに関しては、まあ、それほど深く知ろうという姿勢がそもそも僕には欠けているかもしれない。
大体誰が「うわーい、ハロウインだぁ」と騒いでいるのだろうか?
少なくとも僕の身の回りにはいない。
クリスマスはもはや全国的に受入れられたように見える。
なんの、僕も小さい頃はショートケーキを食べたり、サンタが枕元に置いてくれるプレゼントを心底楽しみに興奮してなかなか寝付けなかったクチだったけど。
でも、やれハロウインだ、やれイースターだ、と西洋のものをそのバックグラウンド、あるいは思想や文化を抜きにどんどん持ってこられても一体どう振舞っていいのやら困ることがある。
なんちゅーか、付和雷同というか、日和見主義的な一環性の無さを感じてしまう。
でも、こういったイベントのお蔭でモノが売れたりすると、不景気の昨今としては有難い経済効果があるともいえるのだろう。
多くのカボチャはアメリカあたりから輸入されているようである。
「このカボチャは食べれません」なんてラベルも貼ってあったりもする。
食えないのではなくて、美味しくない の間違いではないかと思うのだけど。
ともあれ1年でカボチャが一番脚光を浴びる時期であることは間違いなさそうである。
一体幾らだと思いますか?
ナント 7500円ですよ。
ホラね。経済効果ありそうでしょ。
2008年10月9日木曜日
実りの秋ということで、実のついた植物をバンバン御紹介していきたい。
今日はザクロ。
道路標識がうっすらと見えるようにまさに都会のド真ん中で立派なザクロが育っていた。
大きさは拳くらいは楽にあった。
以前、別のザクロ前を通ったときは、幼稚園の敷地から往来にはみ出ていて 「園児達が収穫を楽しみにしています。採らないでください。」という張り紙がしてあった。
いつ以来ザクロを食べていないかなぁ、と考える。
大きな実を割って中の赤いツブツブを口一杯に頬張る。
そして種をプププッと吐き出す。
それはかなり遠い思い出かもしれない。
便利な時代になった最近ではザクロジュースなんてのも売ってたりするし、八百屋やスーパーでザクロを売っているのもあまり見かけない。
是非園児たちには、ザクロがどうやって木になっていて、どういうカタチをしていて、どういう味がするのかを体験してもらいたいものだなぁと思う。
写真に撮ったザクロはまだキレイで立派だったけど、他のザクロは既に傷んでしまって収穫の時期を逸しているように見えた。
なんか、もったいない。
2008年10月8日水曜日
10月2日と4日にヤマボウシの実について触れた。
このヤマボウシと近い親戚で、ソックリの花をつけるハナミズキというのがある。
これは花咲ブログで4月24日に御紹介したのだけど、最近は街路樹なんかでも結構見かけるようになった。
さて、ヤマボウシとハナミズキはとても似ているけど、実がまったく違う。
ヤマボウシはイチゴのような大きさで、食べられる。
しかしハナミズキはご覧のようにコーヒー豆のような大きさで、食べるというのは聞いたことがない。
実りの秋。
これからあちこちで赤やオレンジ色の実をつける植物を見かけることだと思う。
似てるものも沢山あるけど、とても興味深いので発見次第ここで御紹介していこうと思う。
2008年10月7日火曜日
2008年10月6日月曜日
秋の定番といっても良いであろう。
コスモス。
満を持しての登場である。
何故、秋の定番なのか?
それは和名を秋桜と書くからだろう。
昭和の人、花咲ジジイが小学生のころ、山口百恵というアイドルがいた。
彼女の歌に秋桜という、さだまさし作詞作曲の歌があったのだ。
まだ小学生の花咲ジジイは歌詞の意味も分からずに ♪明日嫁ぐわたしに~♪ などと歌いながら縁側でアルバムを開いたりしたものである。
それはそれとして、コスモスは秋の、どちらかというと他の植物達の勢いがやや衰えてきた頃に赤、白、ピンクなどの花を咲かせて、一人気を吐いている感じがする。
背丈も1メートルくらいにはなるので、主張が強い花といえる。
花びらは太陽光線がほのかに透けるくらいに薄くて、可憐なカンジがする。
ああ、今年も残り少なくなってきたなぁ、などと風に揺れるコスモスを見ながら思った。
2008年10月5日日曜日
この前、植木屋仕事をしに出掛けた先で、昼休み散歩をしていたらアケビを見かけた。
つるが一階から二階までぐるぐると伸びた立派なアケビで、実も沢山なっていた。
残念ながら実はなっていたけども、ひとつも開いていなかった。
このアケビというやつは、実が熟すると果実がパカッと割れて中の種が見えるようになる。
「聞くところによると」この種を包む部分が甘くて美味しいらしい。(花咲ジジイ未体験)
英語名も Chocolate vine というらしく、チョコレートのような味がするのだろうか、などと想像してしまう。
そして、今日の夜。
お蕎麦屋さんに夕食を食べに出掛けた。
なかなか高級、本格的なお蕎麦屋さんで、壁にはナント、アケビが実をパカッと開けた状態で飾ってあった。
夕食を食べに出掛けたので、特にカメラは持っていなかった・・・。
「くっそー、なんでこんな時に!アケビが実を開いているんだゾ!」
カメラを持ってこなかった自分を呪った。
そばを食べにきて、恨めしそうにアケビを眺める僕を気の毒に思ったのだろうか、知人が「携帯のカメラで撮ったら?」とアドバイスしてくれた。
自慢じゃぁないが、僕の携帯は「話す」「メールする」の基本機能にほぼ特化したシロモノで、写真を撮っても全て心霊写真のようにしか写らない。
「じゃあ、これ使いなさいよ」
と言って親切に貸してくれた。
それを自分のメールアドレス宛に送っったものが今日の写真の2枚目である。
おおーっ、キレイじゃあないの。
スゴイ!
あまりに鮮明に撮れているので腰が抜けそうになった。
これじゃあ、一眼レフなんかいらないじゃぁないの、と。
この前のヤマボウシではないが、是非どんな味がするのかアケビを口にしてみたかったけど、店のディスプレーに手を出したのではシャレにならない。
今後出入り禁止になりかねない。
そういった訳で自分の携帯の使えなさと、目の前のアケビを目で愛でるだけというストレスにちょっとフクザツな気持ちで店を後にしたのであった。
本当に最近のテクノロジーってやつには残念ながら付いていいけていない。
花咲ジジイをやめて、浦島太郎に改名しようかなと思う今日この頃である。