2011年7月31日日曜日

ビックリ朝顔大集合



申し上げたように今日は子供たちと植物観察をするために日比谷公園に出掛けた。
天気が心配されたが、どうにかこうにか濡れない程度に楽しく2時間を過ごすことができた。

次回は 「茎・根について」 で、9月4日ですので、ご興味のあるかたは是非お申込下さい。
(詳細は追って花咲ジジイHPにアップいたします)

さて準備もあったので、ちょっと早めに日比谷公園に着いたらば入り口に大変興味深い看板があった。

日比谷公園名物
超大輪朝顔展

「~名物」ってのがなんともB級グルメっぽいノリで面白いと思ったし、超大輪の「超」ってあたりもちょっと垢抜けないカンジでそそられた。

どんなものかちょっとだけ覗いてみたのだが、これがなかなか面白かった。


会場にはたくさんのアサガオの植木鉢が並べられていて活気があった。

どれどれ、どんなアサガオなのかなと見てみてタマげた。

超大輪っていうだけあって、花のひとつひとつがデカイのだ。

直径はそうだなぁ、大きいやつは30センチくらいあったかなぁ。

淡い色、濃い色など色のバリエーションも豊富だ。


アサガオはつる性の植物で、アサガオ市なんかで売られているアサガオは行燈仕立てという仕立て方でつるがうまい具合にコンパクトにまとまるようになっている。
ところがこの大輪朝顔は、鉢からそんなに大きく長くつるを伸ばすことなく支柱もなく咲いているというあたりが、アサガオっぽくないのだ。

へー、色んなアサガオがあるもんだ。

大輪朝顔は普通のアサガオの花が巨大化したようなイメージだが、その展示会では変化朝顔といって、突然変異したアサガオを選抜して創りだされた風変わりなアサガオも見ることができる。

この超大輪朝顔展は3日まで。
8:00~11:00という時間なので早起きして行くと良いと思う。

アサガオだけに、、朝咲いて萎んでしまうのでこういう時間帯設定になっているのも楽しいね。

2011年7月30日土曜日

サンショウとミカンの意外な関係


涼しいのは良いのだけど、天候がこう不安定なのはチト困る。

そう、明日は花咲ジジイが子供たちと植物を観察するイベント開催日なのである。
両手を合わせて念じるしかあるまい。

さて、ついこの前に土用丑の日ってことでウナギを食べた方も多いことだろう。
最近はウナギの稚魚がとれないとかなんとかいって、エラく高くなっていると聞く。

うな重、うな丼を食べるとして欠かせないのはもちろんタレだと思うが、タレ並に重要なのがサンショではなかろうか。

そりゃサンショなんかウナギを食べるのに要らないもんね、って人もいるだろう。
個人的には欠くことのできない必須アイティムである。

あのピリッとした辛さとさ爽やかな風味はたまらない。

サンショは他にも麻婆豆腐なんかでも欠かせないだろう。

サンショ Zanthoxylum pipieritum は案外身近なところに雑草のように生えているものだ。

この前、八王子の森にいったときもあちこちに元気に育っていたのをみた。

ピリッとした辛さと、爽やかな風味・・・・
実はサンショはミカン科の植物なのである。
言われてみれば、あの爽やかな風味はどことなく柑橘系の雰囲気が確かにある。


写真は京都に行ったときによった気の利いたうどん屋さんで撮ったもの。

ちょとしたコースになっていて、前菜のなかに 「筍と京とうふの揚出し」 というものがあった。
その揚出しとうふの上にはサンショの葉がちょこんとのっていた。

〆にでたうどんの上ににもサンショの葉が。


いいねぇ、こういうのは。

でもね、できればうどんの上にのったサンショの葉を出してもらいたいなぁ。
サンショは奇数羽状複葉といって、小さいな葉(小葉)が対でついていて、先端の一枚があることで全体の小葉の数が奇数になるのがなんともサンショらしいとおもうのだ。

揚出しとうふの上のサンショのように途中でブツっと切られたサンショはちょっと残念な気がしてしまうのは僕だけだろうか?




2011年7月29日金曜日

意外な発見



漢字が流行っている。
いや、そんなに流行ってないかな。

よく分からないけど、漢検があったり、クイズ番組で難読な漢字がとりあげられるのをよく見る。

植物に関する難しい漢字といえば 薔薇 が最右翼だろう。

そんな前置きをふっておいて今日の話がスタートする。

健康に関する漢字もなかなか難しい。
皮膚科の 「皮膚」 なんてのも、皮は書けても膚が書けない。

蕁麻疹なんてどうだ?
読めない人がいるといけないので、一応書いておくと、これは 「じんましん」 である。

バカにするなって? 
ごめんなさい。
でも書けないでしょ。

広辞苑によれば、疹というのは 「皮膚に生ずる小さなふきでもの」 をいう。

じゃぁ蕁麻っていったい何なのサ。

蕁麻とは 「イラクサの漢名」 であると広辞苑にある。

イラクサ!!

そうだったのかぁ、知らなかったよ。

イラクサについては身体が覚えているのだ。

英国にいたときに庭仕事に精を出していて鬱蒼とした茂みに入ったりすると、突如ピリッとした痛みに襲われることが頻繁にあった。

なんだ、なんだ、と思って慌てて痛みのある箇所を見るが何もない。
ハチかなにかに刺されたのかと思ってかなり戸惑うのだが、何もない。
その痛みが半日くらい続く。

それがイラクサだと知ったのはかなり後になってからだった。

だって日本でそんな経験はなかったものなぁ。

調べてみるとイラクサは日本にもある。
イラクサ Urtica thunbergiana である。

僕の身体が覚えてるのはセイヨウイラクサ Urtica dioica で、微妙に種が異なる。

蕁麻疹はこのイラクサに刺されて皮膚がヒリヒリすることから付いた名前であるという。

へーーーーー。
本当に知らなかった。

イラクサの存在に気付いたのはかなり年をとってからだったが、蕁麻疹ってのは子供の頃から知っていた。
それらが繋がることをこんなタイミングで知るだなんて。

酒でも飲みながら誰かにウンチクを垂れたくなってしまった。

着々と・・・



ハッキリしない天気が続いております。

ムシムシするカンジがとても東南アジアらしいなぁと思います。
育つ植物だって、そりゃぁ影響されるよね、これでは。

ハイビスカス、ブーゲンビリアなどは当たり前に外で育つようになったし。
だんだんトロピカルな植生に変わっていくのだろうか。

さて、最近 「スバラシキ英国園芸ノススメ」 を見た方はいますか?

そうなんですよ。
着々とエピソードを重ねて、順調に前進しています。

もうそろそろ英国に渡って丸一年経つころでしょうか。

たまに覗いてみてくださいね。

2011年7月28日木曜日

イタドリの困った問題


イタドリ Fallopia japonica をご存知だろうか?

タデ科のとても強い植物である。
強いというのは、不死身のように生命力が強く、一旦はびこると駆除がなかなかできないという意味だ。

学名で japonica なんてついていることからも日本を原産としていることが分かる。

実はこのイタドリが世界的に大変評判が悪いのである。

学名は上に記したとおりだけど、英語の一般名は Japanese Knotweed という。
ジャパニーズとついた名前で、現地では目の仇にされているので、日本人である僕は聞いていて良い気分にはなれなかった。

そもそも英国では観賞用に持ち込まれたらしいが、その後はあらくれ者の本性を現して英国中を席巻しているのだ。
道路のアスファルトなんかも軽々と突き破ったりもするので、イタドリによる道路補修などの費用が英国では年間数百億円もかかっていると聞いたことがある。

英国ではかなり深刻な社会問題となり、あの手この手でイタドリを駆除しようとしているらしいが、どれもうまくいかない。

業を煮やした挙句に行き着いた方策というのが 「虫に頼る」 という方法。

どういうことかというと、イタドリマダラキジラミというカメムシの仲間のような虫がいて、彼らがイタドリを主食にしているのだ。

イギリスははるばる日本からこのイタドリマダラキジラミを空輸、輸入してイタドリ駆除に当たっているのだという。

そんな外来生物を空輸したら他の生態系になんらかの問題を与えるのではないか?
それは誰でも思うことで、英国政府はこのあたりを慎重に調査・モニターして導入の決定をしたらしい。

そんなわけで厄介な雑草にきくのは農薬ではなく虫であるという意外なお話。


で、この前たまたまイタドリの上に何やら虫がいるのを見た。
しかもイタドリの葉は著しく食害されている。

もしや、これが噂のイタドリマダラキジラミでは??
と思って近寄ってみたのだけど、それはカナブンの仲間のなにかのようであった。

イタドリマダラキジラミはカメムシの仲間ってことで、注射針のような口を茎に差し込んで樹液を吸うわけで、ご覧のように葉っぱを食い散らかすことはないわけだ。
言い換えれば彼らの口は「吸う」ことに特化していて、「齧る」ことはないというわけだ。

樹液を吸って枯らしてしまう・・・。
静かなる暗殺者といったところだろうか。




2011年7月27日水曜日

森へ・・・


今朝はちょっと早起きして日比谷公園に出掛けてきた。

今週末にある子供たちとの自然観察イベント
「自分だけの植物図鑑を作ろう!!」
の下見である。

霧雨のようなまとわりつくような雨が降っていたが、それもじきにやんだ。

すがすがしさの微塵もない、蒸し暑い朝だった。

蒸し暑かったけど、緑ゆたかな都心の公園を歩くというのは気分がとてもヨロシイ。

ここにこんなものが、あそこにあんなものが・・・ としばし一人興奮して歩いていた。
カメラも持っていったのだけど、珍しくシャッターを切ることはなかった。

なんというか、とてもリラックスして歩くことを楽しんだのだった。

いくら日比谷公園が緑ゆたかといっても、本格的な森にはかなわない。

最近は行ってないなぁ、森へ。

イヤ、行ってはいるのだけど、ちゃんと歩いていないんだ。
この前、蓼科方面に行ったときも、八王子方面に行ったときも、森へは踏み入れているのだけど、別の用事があって森を堪能してはいないのだ。

もう夏休みのシーズンなので、時間をちゃんととって改めて森へ行きたいと思っている。

そういえばこの前の蓼科の森ではヒグラシが鳴いていた。
都会ではもっぱらアブラゼミ、ミンミンゼミばかりでヒグラシを聞くことはまずない。

遠い昔をふと思い出すような、胸の奥がゾワゾワする鳴き音だったなぁ。



2011年7月26日火曜日

トウモロコシ


今が旬の野菜といえば・・・・
いろいろあるなぁ。

でもトウモロコシはその代表と言っても間違いはなかろう。

採りたてのトウモロコシをサッと茹でて塩を振っていただく。
シンプルなウマさ、甘さが口の中に広がってシアワセな気分になる。

あるいはバターをちょっとたらしてもヨロシイ。

ともあれ、トウモロコシは間違いなく今が旬と言えよう。
東京だって郊外に足を伸ばせばここそこにトウモロコシが植えられている。
案外身近な植物なのである。

さて、最近の花咲ブログは植物的視点からちょっとズレているような気もしていて反省している。

そこで今回はトウモロコシを植物的視点からアレコレと考察してみよう。

トウモロコシは学名を Zea mays といい、イネ科の植物である。
イネ科ってことはコムギ、イネなんかと同じ仲間である。

一般的に言って植物たちは優れた遺伝子を残すべく、うちうちで交わるのではなく、他のものと交わろうとしている。
うちうちで交わることを自家受粉と言い、他のものと交わることを他家受粉という。

植物たちは他家受粉するためにいろんな工夫をしているのだけど、トウモロコシもなかなか健気でユニークな工夫をしている。

その工夫とは、自家受粉を避けるためにオシベとメシベのつく場所を離しているのだ。


つまり、トウモロコシとして食べられる部分はもちろんメシベの部分。
タネになるんだからメシベだというのは分かるでしょ。
写真の赤い部分がメスの花でメシベのかたまりだ。


ではオシベはどこにあるのかといえば、トウモロコシのてっぺんに咲いている地味な花がすべてオスの花でオシベだらけなのだ。
写真の青い部分がオスの花でオシベのかたまりなのだ。


こうやって離れた場所にそれぞれ咲くことによって自家受粉を避けているのである。
だって近くに咲いていたのでは偶然にオシベとメシベが触ってしまうことがあるでしょ。
これを離れることで避けているというわけだ。

トウモロコシって背が高いでしょ。
大きいものだと2メートル以上ある。

そんな大きいものをあの程度の茎で支えているってスゴクないか?

そう思った方はトウモロコシの足元を見て欲しい。


地際から幾つかの根っこのようなものが地中に向かって伸びているのが分かるでしょ。
これは根っこなんだけど、ただの根っこではない。
トウモロコシそのものを支えるための根っこで、これを支柱根といっている。

こうやって乾いた大地にシッカリと根を張ってトウモロコシは頑張っているのだ。
そんなことを考えながらトウモロコシを頬張ると味もちょっと違うかも。



2011年7月25日月曜日

「自分だけの植物図鑑をつくろう!!」のお知らせ



最近は朝夕と涼しくなって、ちょっとホッとしている。

しかし夏はこれからが本番。
まだまだ予断はゆるさない。

さて、こどもたちもそろそろ夏休みではないだろうか?
近所を散歩すれば、町の掲示板に
「ラジオ体操のお知らせ」
「プール開放のお知らせ」
「区の保養所のお知らせ」
などなど、夏休みらしいニオイのする告知が沢山貼ってある。

こどもたちも、塾へ行ったり、宿題に追われたり大変だとおもう。

夏休みの自由研究どうしようかなぁ・・・・ 
そう思われた方、一緒に植物を観察してみませんか?

「自分だけの植物図鑑をつくろう!!」
花咲ジジイと一緒に日比谷公園を歩いて、さまざまな種類の葉っぱをみて歩きます。

そして葉をスケッチしたり観察して気付いたことを書き込んだりして、それらをまとめると自分だけのしょくぶつ図鑑ができるという仕組み。

これは「花」「葉」「茎・根」「実」の4回シリーズで、今度は第2回目になります。
第2回からの参加でも大丈夫ですし、一回だけの参加も歓迎です。

まだお申込していただけますので、是非ご参加下さい。



花咲ジジイ主催の親子参加型自然観察プログラム

「自分だけの植物図鑑をつくろう!!」
第2回 葉っぱについて

7月31日(日)に日比谷公園で開催されます。

詳細・お申込は event@hanasaka-engei.com までお願いします。
(花咲園芸総研 http://hanasaka-engei.com)




2011年7月24日日曜日

木登り


昨日の興奮から一夜明けて少し落ち着いたのでちょっと書き足してみようと思う。

番組では巨木にロープをかけてスルスルと登っていく様子が取り上げられていた。

これは ツリー・クライミング Tree Climbing というもので最近日本でも見掛けるようになった。

簡単に言ってしまえば木登りなのだけど、まるで山登りのような装備と技術でより安全に効率よく木に登っていくことをさして言っている。

従来の木登りは幹肌にしがみつくような形で、よじ登るような感覚であるが命綱もなく大変危険である。

それに対してツリークライミングはヘルメット、ハーネス、ザイルを使う。

英国でこのツリークライミングを何回かやったことがあるのだが、恐らく自分には合っているのだと思う。
案外、要領良く登ることができた。

バカとナントカは高いところが好き、なんて言うではないか。

この技術を使って高木に登って枝を剪定したり、古枝を落としたりするのだ。

一応仕事で登るのだが、カメラなんかこっそり持っていって普段見ることができない角度からパチリとやったものである。

上の写真はロンドン郊外キューガーデンのジャイアントセコイアの上からと撮った写真。
園内西端にあるパゴダと呼ばれる塔を見ることができるし、上からはジャイアントセコイアの実が垂れ下がっているのが分かるだろう。


この2枚目の写真はケンブリッジ大学植物園のジャイアントセコイアの上から撮った写真。
白い温室がハッキリ見えるし、彼方にはケンブリッジの街の中心部もちらちらと見える。

いずれのジャイアントセコイアも高さ30~40メートル程度で、昨晩の100メートル越えのものとは大人と子供くらいの差がある。

ジャイアントセコイアに登るのが大変な理由のひとつとして 「枝ぶり」 があげられる。

ジャイアントセコイアの枝はかなり太くて頼りになるが、全て 「なで肩」 なのだ。
いかり肩の枝であればその上に立つことも座ることもできるが、極度のなで肩だと、立てないし、座ったら滑り台のようにすべり落ちてしまう。

番組でもやっていたけど、上からの落葉を途中で受け止めて、そこに新たな生態系ができるなんていうのも、言い換えればそれだけゴミやホコリが溜まっているということで、登っている間にそういったものを吸い込めば咳はとまらなくなるし、目に入れば痛くて涙がでてくる。

そういう厄介な一面もあるけど、巨木の上に立ったときの景色や達成感などは格別なものがあると思う。

セコイア国立公園のセコイアには登れないのだそうで、登れなくても良いのでやはり死ぬ前に一度はこの目で天に届かんばかりのジャイアントセコイアを見てみたいと改めて思いを強くした次第である。

2011年7月23日土曜日

生命のゆりかご



NHKグレートネーチャー観ましたか?

もう圧倒されてしまって、正直言葉がないくらい感動して観ていた。

人間ってちっぽけなんだなぁ
色んな生き物が一本の樹に頼っているんだなぁ
スゴく長生きなんだなぁ

などなど、色んなことを感じながら、考えながら番組に見入ってしまった。

ちょっと正直に告白すると、ちょうど夕飯時と重なってしまって、食事のときはテレビを消すという方針に従って一旦テレビの前から離れた。
でもビデオに撮っているのでいいかな、と。

樹のスゴサはモチロンなんだけど、それに魅せられた男たちがとても活き活きとしていたのが印象的だった。

番組に出てきたのはジャイアントセコイアとセンペルセコイアだった。
日本で見掛けるのはメタセコイアとラクウショウであって、上記2種はあまり見掛けることはない。

センペルセコイヤはまぁまぁ見るかな。

英国ではもちろん自生ではないが、ジャイアントセコイヤを見掛けることが多い。

今日の写真はかのコッツウオルズ地方に行ったときに見かけた立派なジャイアントセコイアである。
これでも樹高はせいぜい30~40メートルなので100メートルを超える本場カルフォルニアにジャイアントセコイアのジャイアントぶりはいかばかりであろうか。


番組でも言っていたけど、図体は大きいが樹皮はフカフカである。

もっと色々書きたいとは思うけど、なんちゅうか番組で観た樹木のスゴサに打ちのめされてしまって、あまり言葉が出てこないのだ。

明日、もうちょっとほとぼりがさめたら改めて書いてみようと思う。

いやーいい番組を観たなぁ。



(一番上の写真はちゃんとタテに見えますか?
いろいろとうまくいかないのでイライラしてしまいます)



2011年7月22日金曜日

楽しみな番組のお知らせ


今日も涼しくて何より。

たまたまNHKを見ていたら明日の番組宣伝をしていた。

NHK BSプレミアム
体感!グレートネイチャー 「世界一の巨樹の森 アメリカ ~カルフォルニア~」
23日(土)19:00~20:27

でました!
巨樹というあたりにグググッとひかれる。

カルフォルニア、巨樹・・・・ といえば
ジャイアントセコイア Sequoiadendron giganteum
センペルセコイア Sequoia sempervirens
である。

大きい樹は大好きなのである。

死ぬまでに一度この地にあるセコイア国立公園に行きたいと思っているので、この番組はなんとしてでも観るつもりだ。

番組ではこの巨樹へのツリークライミングの様子なども映っていたので楽しみは倍増する。

いやー楽しみだなぁ。
モチロン録画して何度も繰り返して観ちゃうもんね。

NHKの回し者ではないが、絶対に面白いと思うのでお時間の合う方は是非観てみて欲しい。
オススメであります。

2011年7月21日木曜日

問題解決しました





こんばんは。

honaさんとおっしゃる親切な方からコメントを頂戴しました。

「最近バナーをクリックしてもなんら反応がない」 とのことで、試してみたらば確かにウンともスンともいいません。

自分でこのバナーを押すことはなかったので今まで気付きませんでした。

ブログランキングには参加しておりますが、あまり順位そのものには執着しているわけではなく、順位が上にあることで花咲ジジイを知らなかった人にも読んでもらえるチャンスが広がるのではないかと思ってバナーをつけてあります。

そう言われてみれば最近は100位以下にズルズルと下がっていったので 「つまらないのかなぁ」とちょっと心配しておりました。

インターネットエクスプローラに不調が出て、ファイアフォックスに変えて、さらにグーグルクロームへと設定を変えていったあたりからこの不具合が出ていたのだと思います。
本当にあとからあとから色んな問題が出てくるものです。

今日もさっきまであれこれと設定をいじっていて、ようやくバナーのリンク先に飛ぶようになりました。

これで問題ないと思いますので、よろしければ是非このバナーをクリックしていただければと思います。

同様に花咲裏ブログとでも申しましょうか、
「スバラシキ英国園芸ノススメ」
も更新した場合にバナーをつけてお知らせしておりましたが、これも毎回だと鬱陶しいかなと思って2~3回に1回くらいの割合にしてみました。

ですので、更新があったかは時々「スバラシキ英国園芸ノススメ」をのぞいていただければと思います。
結構進んでいますよ。

今は2000年7月まできました。
もうすぐヨークでの一年を終えて、ケンブリッジに移るころだと思います。

徐々に面白くなってくるはずですので、こちらもどうぞお楽しみに。

そんなわけで、色んな不具合を調整しつつなんとか更新を続けて参りますのでこれからもよろしくお願いいたします。
お気づきの点などございましたら是非コメント欄にお願いします。

花咲ジジイ拝



野生のホップ


そんな訳で蓼科方面の高原に出掛けたときのこと。

曇天ということもあったと思うけど気温はやや低めで、連日の猛暑にウンザリしていた僕には天国に思えた。
加えて都会とは異なる植栽群。

いやがおうにもテンションはあがる。

耳を澄ませば小鳥たちのさえずりも聴こえるが、相変わらず何の鳥なんだかはサッパリ分からなかった。
沢に水が流れる涼しげな音が聞こえてきたので身を乗り出して下を覗き込んだ。

いっぱいの緑が目に飛び込んできたが、その中のひとつに目が留まって 「おっ!」 とうなってしまった。


それはこの前書いたホップであった。
学名は Humulus lupulus と書いてフムルス・ルプルスと発音するカワイイつる性の植物である。

野生のホップかぁ・・・ となんか嬉しくなって写真を撮ってみた。
こんなものが野生に育っているだなんて、つくづく日本って国はスゲエなぁ、と感心せずにはいられない。

早速ブログで書こうと思ったのだけど、一応ちょっと調べてみることにした。

すると意外なことが判明した。

日本で野生のホップが育っているのは北海道のみで、それ以外はホップに似ているカラハナソウ Humulus lupulus var.cordifolius である、ということだった。

そんな!
何の疑いもなくアレはホップに見えたぞ。

カラハナソウとは葉の感じがことなるように見えたし。

まぁ、どちらも Humulus lupulus でありカラハナソウは変種ってことなわけだから、似ていてもおかしくないし、区別することに躍起になるのも労力の無駄かもしれない。

あっ、こんなところにホップ見っけ!! 
それで良いじゃないか。

そう今更ながら花咲ブログはそんなゆるいブログなのである。


2011年7月20日水曜日

生 還


台風6号。

テレビで近づいてきているのは知っていた。

でもなんとなく当事者意識が希薄であったのだ。

所用があって長野県の諏訪方面に出掛けていた。
1泊して19日の夕方には東京に戻っているはずだった。

談合坂SAで休憩して一路東京を目指したのだが、すぐに渋滞につかまった。
工事、もしくは事故渋滞だとタカを括っていたのだが、渋滞は激しくなり上野原IC近くで
「通行止め 降りろ」 という電光掲示板の指示に従って中央高速を降りた。

そこからが大変だった。

甲州街道(国道20号)を行けば東京に戻れるはずだった。

ところが数キロ行って相模湖の脇でびくとも動かなくなってしまった。

雨足は強まり前が見えないほど。

マンホールから水がドボドボッと吹き出している。

・・・・細かく書いても仕方ないので詳細は割愛するが、結局どうしようもなく車中で一夜を過ごし、今朝どうにか動き出した甲州街道をノロノロと運転してどうにかこうにか家に戻った。

すでに昼過ぎだった・・・。

信じられないと思ったのは、どこにも行き場がなくなり往生してしまったこと。
外国でもあるまいに、なんらかの迂回路があってなんとか帰れるものと思っていたのだが、中央高速ダメ、甲州街道ダメ、道志方面ダメ・・・・ とにかくどの道を行ってもその場から抜け出すことが出来なかったのだ。

あたりは漆黒の闇だし、物凄い勢いで雨が叩きつけるし、風も強い。

20日は仕事もあるので車を諦めて電車で帰ろうかとも思ったけど、中央線も運休。

万策尽きたというわけだ。

ハンドルを握って8時間ほど経っていたので、疲労もかなりのものだった。

そして今日、八王子あたりから東京っぽくなってきたと思ったら晴れ間がのぞいているし、混乱の様子もあまりない。
都内はまったく普通だった。

いったいアレはなんだったんだろうか、とにわかに信じ難い。
でもニュースを見れば台風は関東地方にも接近中のようで、まだ予断を許さないのだとか。

諏訪では都内ではなかなか見れない高原ならではの木々が見れて心躍った。
とくにシラカバとカラマツ。

花咲ジジイはこのふたつの木が大好きなのだ。

シラカバの美しい樹皮、しなやかに垂れ下がる枝と美しい葉。
カラマツの柔らかな枝、素晴らしい紅葉、
カワイイ松ぼっくり。

そんなことも吹っ飛んでしまうようなハプニングだったなぁ。

明日もまだ台風には警戒しないといけないと思うので、皆様どうぞ気をつけてくださいね。








2011年7月19日火曜日

更新不能

こんばんは。
今、甲州街道の相模湖近辺にいます。
訳あって諏訪方面に出掛けたのですが帰路、中央道が大雨で閉鎖。
甲州街道もびくとも動きません。
毎日更新の花咲ブログですが今日はどうもアップは難しそうです…
果たして家には何時に帰れることやら。
疲労困憊の花咲ジジイが大渋滞の甲州街道より22:10にお伝えしました。

2011年7月18日月曜日

アサガオ 


おはようございます。

今日は珍しく朝にブログをアップしてみようと机に向かっている。

毎日暑いけど、気付ば7月も後半。
子供たちもそろそろ夏休みということで、そわそわしていることと思う。

一方、親御さんは毎日家にいる子供をどうしようか
、と別の意味でそわそわしているのではないだろうか。

そんな方には、花咲ジジイと親子で植物観察をするイベント 
に参加するのはいかがでしょうか?
7月31日(日)日比谷公園ですので是非おいでください。

詳細・お申込は コチラ まで。
        ↑↑↑↑

さて、宣伝はそのくらいにして、夏休みといえば花咲ジジイが子供の頃はアサガオやヒマワリの観察日記のようなものをつけていた気がする。

朝近所を散歩すればアサガオがつるを伸ばしているのを見かける。

ところで 「アサガオの花びらは何枚でしょうか?」

何をバカげた質問を・・・・ と思わないで頂きたい。

1枚、5枚あるいはそれ以外など、案外色んな答えが返ってくるものだ。


アサガオの花をみると、花びらは漏斗(ロート)状になっていて、楽器のホルンのような形をしている。
あらためて花びらが何枚なのかを見て欲しい。

どうです?

正解は5枚。

花びらが5枚あるのだけど、お隣同士の花びらがくっついて(合着)いて、あたかも1枚のように見えるのだ。
こういうタイプの花を合弁花という。
ペチュニアなんかもそうだ。

これに対して1枚1枚の花びらが独立しているものを離弁花という。
サクラなんかがそうで、サクラは花びら1枚1枚がヒラヒラと舞い落ちてくるので趣があるわけで、これがお隣同士花びらがくっついていて5枚いっぺんに落ちてきたら、ハラハラ、ヒラヒラではなくボトッと落ちてくることになる。

花びらは何枚かな?
なんて気にしながら散歩すると楽しいよ。


2011年7月17日日曜日

ナデシコ

今一番熱い花といえばこれではないだろうか?

ダイアンサス Dianthus であります。

ダイアンサス??知らないなぁ・・・ という方、ダイアンサスは日本語でいうとナデシコ属の植物です。

カーネーションもダイアンサスの仲間です。

そうやってみると、今日の写真の花とカーネーションは似てなくもない。

なんでダイアンサスか?
それは和名 なでしこ を知ればハハーーンと頷けるはずだ。

日本女子サッカーの日本代表の愛称をなでしこジャパンなんて言い方をする。
ラグビーのニュージーランド代表がオールブラックス、オーストラリア代表がワラビーズ、南アフリカ代表がスプリングボクスというのと同様、愛称があるというのは名誉なことだと思う。

そしてこのなでしこジャパンが大活躍して今晩(というか明日未明)にアメリカと決勝をあらそうのだそうだ。

なでしこは、もちろん大和撫子からとった愛称だとおもうけど、なでしこって実際どんな花なのかピンとこない方もいるかもしれない。

このピンク色の花がダイアンサスであります。

ピンク色しているあたりからも英語でナデシコ科全般を指してピンク(pink)という。

この猛暑でナデシコもバテバテで、もう花も終わりかなと思う。
しかしサッカーのナデシコは暑さにも負けずとても元気に活躍している。

明日の朝、どういう結果が出ているのかをナデシコ・ジャパンになぞらえてダイアンサスに思いを馳せてみたい。
朝3:30に起きてサッカーを見るほどにはサッカー好きではないのがバレちゃうかな。

ラグビーだったら絶対起きて見るんだけど。


2011年7月16日土曜日

窮屈な大木

昨日はちょっと変わった仕立て方をしたイチョウをご紹介した。

しかし、そのくらいで驚いていてはいけない。
世の中は広いもんである。

今日のを見たらさらに驚くに違いない。

いかにもイギリスという写真。

恐らく三角に刈り込まれたイチイに目がいくかもしれないが、そこではない。

その下にある白っぽい緑をした横長の植物を見て欲しいのだ。

なんでしょうか、これは?
真ん中からスッと出て、そこから左右に枝が分かれていてこのような樹形になっている。

これは当たらないと思うよ。
だって、本来の樹形を知っていれば、まさにありえない姿だから。

正解は聞いてビックリ! なんと ヒマラヤスギ であります。

ヒマラヤスギといえば、樹高40メートルにはなろうかという大木である。
枝ぶりも大きく垂れ下がるような、円錐形のいかにも針葉樹という風格漂う木であります。

それがですよ、壁に這うように横長に仕立てられてしまっているってんだから驚きである。

上の写真では大きさが良く分からないと思うので、下の写真をみていただきたい。

人がいるでしょ。
その人の胸の高さよりももっと低い。

しかしながらチラリと見える幹の太さはなかなかのものである。

何年こうしてここにあるだろうか?
30年か、50年か。

昨日のイチョウも大木。
今日のヒマラヤスギはもっと大木。

そんな大きなやつらを、意のままに仕立てる技術はなかなかスゴイ。

なかなかスゴイけど、窮屈な思いをしているであろう樹木にとってはなんだか気の毒なカンジがする。

纏足(てんそく)みたいだよなぁ。





2011年7月15日金曜日

平べったいイチョウ


場所はイギリス。

避暑ってわけでもないけど、ちょっと気分を変えてみよう。

白い建物があるでしょ。

その煙突の下あたり、白い壁に沿うように何かの木があるのが分かるだろうか?
高さはちょうど白い建物の屋根までの高さだ。

さて、これは何の木でしょう?

ちょっと小さくて分かりづらいと思うので、下の写真を見てほしい。


・・・・答えは イチョウ であります。

イチョウといえば円錐形をした樹形が美しい大木であるが、このイチョウはどうだ?

円錐というか、団扇(うちわ)のようにぺったんこで平べったい。
高さも屋根まで、幅も壁のでっぱり分だけ。

そう、これは人間が意図的に剪定を施してこういう樹形を作っているのだ。

エスパリエ仕立のような感じである。

日本には盆栽という文化があって、限られた空間で植物の生命力を表現している。
これは盆栽とは全く異なりながらも、剪定、誘引をかなり厳密に施してこのような樹形を作っている。

もちろん秋になれば黄葉するし、落葉する。
オスの株なのでギンナンはできない。
立派なイチョウなのである。

イギリスにおいては、建物の壁にこのように大型の植物を這わせるというスタイルをよく見かける。

イチョウがこんなに平べったくなって家にもたれかかっている姿なんて日本人の我々にとってかなり珍しいのではないかと思い、謹んでご紹介する次第である。