昨日の興奮から一夜明けて少し落ち着いたのでちょっと書き足してみようと思う。
番組では巨木にロープをかけてスルスルと登っていく様子が取り上げられていた。
これは ツリー・クライミング Tree Climbing というもので最近日本でも見掛けるようになった。
簡単に言ってしまえば木登りなのだけど、まるで山登りのような装備と技術でより安全に効率よく木に登っていくことをさして言っている。
従来の木登りは幹肌にしがみつくような形で、よじ登るような感覚であるが命綱もなく大変危険である。
それに対してツリークライミングはヘルメット、ハーネス、ザイルを使う。
英国でこのツリークライミングを何回かやったことがあるのだが、恐らく自分には合っているのだと思う。
案外、要領良く登ることができた。
バカとナントカは高いところが好き、なんて言うではないか。
この技術を使って高木に登って枝を剪定したり、古枝を落としたりするのだ。
一応仕事で登るのだが、カメラなんかこっそり持っていって普段見ることができない角度からパチリとやったものである。
上の写真はロンドン郊外キューガーデンのジャイアントセコイアの上からと撮った写真。
園内西端にあるパゴダと呼ばれる塔を見ることができるし、上からはジャイアントセコイアの実が垂れ下がっているのが分かるだろう。
この2枚目の写真はケンブリッジ大学植物園のジャイアントセコイアの上から撮った写真。
白い温室がハッキリ見えるし、彼方にはケンブリッジの街の中心部もちらちらと見える。
いずれのジャイアントセコイアも高さ30~40メートル程度で、昨晩の100メートル越えのものとは大人と子供くらいの差がある。
ジャイアントセコイアに登るのが大変な理由のひとつとして 「枝ぶり」 があげられる。
ジャイアントセコイアの枝はかなり太くて頼りになるが、全て 「なで肩」 なのだ。
いかり肩の枝であればその上に立つことも座ることもできるが、極度のなで肩だと、立てないし、座ったら滑り台のようにすべり落ちてしまう。
番組でもやっていたけど、上からの落葉を途中で受け止めて、そこに新たな生態系ができるなんていうのも、言い換えればそれだけゴミやホコリが溜まっているということで、登っている間にそういったものを吸い込めば咳はとまらなくなるし、目に入れば痛くて涙がでてくる。
そういう厄介な一面もあるけど、巨木の上に立ったときの景色や達成感などは格別なものがあると思う。
セコイア国立公園のセコイアには登れないのだそうで、登れなくても良いのでやはり死ぬ前に一度はこの目で天に届かんばかりのジャイアントセコイアを見てみたいと改めて思いを強くした次第である。

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