2014年6月30日月曜日

狂った天気


昨日の気まぐれ報告会の後、約3時間にわたるゆったりとしたランチは本当に楽しく、そして有意義だった。

で、一日が終わったわけではなかった。

その足で向かったのは代々木公園。

7月6日の子供向け植物観察会の下見をするためだった。

下見開始予定時刻は16:00だったのだけど、15:30ころから突然暗雲が垂れ込めて俄然雲行きが怪しくなってきた。

代々木公園を歩き出そうかというころに、辺りが急に暗くなって、あとはバケツをひっくり返したかのような雨が降ってきた。

売店の屋根の下に避難したけど、横からも雨が吹き付けて大変なことに。

自然の驚異の前には人々はなすすべもない。

売店前の道は川のように濁流が流れていていた。

しばらくたって、雨脚が弱まったころに眼下の駐車場に目をやると、駐車場の一部が冠水していた。

その前の道路も然りで、道行く車はまるで水中翼船のようだった。

駐車場は馬の背のようになっていて、背にある車は辛うじて大丈夫だけど、下にある車は床下浸水といったところだろうか。

いやー凄かった、ホント。

半世紀近く生きてきて、生まれてこんなに激しい雨に遭遇したことはない。

雨というか「滝」のようだった。

その後気を取り直して一応下見を終えたけど、今度の日曜日はどんな天気になるのだろうと案じずにはいられなかった。

構想は固まりました。
あとは天気を祈るだけ。

そんなこども向け植物観察会は今度の日曜日です。

ご興味のある方は是非どうぞ。


2014年6月29日日曜日

気まぐれの会


今日は『行った気になる?!チェルシーフラワーショウ2014』、通称「気まぐれ報告会」を開催しました。

自分主催のイベントとしては異例(?)の速さで満員御礼となった今回の企画。

先月イギリスで集めてきた情報量は相当なものでしたが、その中から取捨選択するのはなかなか至難の業。

用意したスライドを削ったり、並び替えたりで、なんだかんだいって気がつけば昨晩は午前3時を回ってしまいました。

写真は手元にある最近のチェルシーフラワーショウのプログラム。
5年分あります。

ということは少なくとも5年連続でチェルシーを見つめてきたということ。

5年間、毎年通って見ていると色んなことが見えてくるものです。

その辺りのタテバヤシ独自目線の話、ここだけの裏話などもちりばめつつザッと2時間お話させていただきました。

その後に都合のつく方で近所のイタリアンレストランで昼食会となったのですが、これがとても楽しく、そして有意義でした。

参加した方同士で新たな交流が生まれて、小さな渦ができていた気がします。

そういうのってお金で買えないものです。

まさにプライスレス。

こういう機会が持てて、参加されていらっしゃる方々が楽しんでいらっしゃる様子を見て、「やって良かった!」と眠気も吹き飛びました。

またゲリラ的に(だから気まぐれなんですけどね)楽しいことを考えて実行していきたいと思います。

次回一番近いイベントは7月6日の子供向け植物観察会です。

まだ席に余裕がありますのでご興味のある方は是非お気軽にどうぞ。

基本的に子供向けなので、自分が来たいというオトナは子供をダシに来てください。

2014年6月28日土曜日

キノコ


キノコは植物でしょうか?

ちょっと戸惑う人もいるかと思いますが、キノコは分類学的に植物と分けて考えられています。

普段このブログで書いている植物は種で増える種子植物。

キノコは種は出来ずに菌糸体をつくって胞子で増える生物群で菌類と呼ばれます。

種子植物は「独立栄養」といって光合成をして自らエネルギーを作り出していますが、キノコは「従属栄養」といって生物の遺体などを分解してエネルギーを得ている点が決定的に異なります。

山を歩けば、キノコに出会い、それが食べられるのかという話題になりますが、正直なところ僕はキノコはあまり詳しくないです。

それじゃイカンなぁと思っておりまして、今後はキノコの知識も増やしていければなぁと思っています。

同様に鳥についても、もっと知りたいと思います。

ピピピーッと鳴き声を聞いただけで
「あれは××」とズバリ言い当ててしまう人がいますが、つくづくカッコ良いなぁと思っていました。

植物が専門だから他は知らん、ではなんとも了見が狭い感じ。

まだまだ勉強ですね。

2014年6月27日金曜日

スミレと愛


アスファルトの割れ目に何やらグリーンが。

どうやらスミレがこぼれ種で増えたらしい。

・・・スミレはこぼれ種ではなくて、実はある者が種を運んでいるのだ。

ある者とは、「アリ」であります。

スミレの種の周りにはアリの好きな物質(エライオソーム)が付いていて、これを目当てにアリは巣のあるほうへせっせと運ぶ。

巣の近くでエライオソームだけを取り出して、要らなくなった種をその場に捨てる。

するとスミレは元あった場所からアリの巣の近くまで旅をしたことになる。

これがスミレの種子散布作戦なのだ。

ということで、ちょっと唐突な感じの場所にスミレが育っていた。

白い石でその周りを囲んでいた。



これは人間がやったものだろう。

恐らく、ここに小さい植物があるので踏まないでね、というサインなのだろう。

こういう気遣いはステキだね。

何よりも「愛」がある。

世の中こういう人ばかりだったら平和なのにね。

2014年6月26日木曜日

小学生向け植物観察のお誘い


梅雨というにはあまりに不順な天気。

晴れたかと思いきや、突然の土砂降りだったり、はたまた竜巻、雹・・・

大丈夫か、わが地球は?と案じずにはいられない。

6月も残り僅かとなり、小学生は来月から始まる夏休みに思いを馳せているのかもしれない。

・・・もう夏休みですか。

早いねぇ、時の経つのは。

さてさて、今年度の植物観察はこれまでの「植物の部位」すなわち、葉、茎、根、花、実といったテーマから「季節」にテーマを変えて取り組んでいます。

第一回は春の植物たちについてすでに開催済みで、次回は7月6日(日)「夏の植物たち」であります。

まだ席はありますのでご興味のある方は是非お申込みを!

お問合・お申込は event@hanasaka-engei.com まで。

お待ちしています。



2014年6月25日水曜日

最新・虎ノ門ヒルズ


昨日、虎ノ門で仕事があったので出かけたついでに、話題の虎ノ門ヒルズに寄ってみました。

この手の話題の商業施設ともなれば、庭園や植栽などまさに最先端をいくわけで、いったいどんなだろう・・・と期待して出かけたのですが・・・。

芝を張ったオーバル広場、回遊できるムーンテラス、ビルに沿って歩くステップガーデンなど、それなり趣向を凝らしてはあるんですけど、正直なところややインパクトに欠ける気がしました。

ムーンライトテラス 色使いの好みが分かれるところ

オーバル広場 芝地は鑑賞用ではなく実用にしてほしい

ベンチではなく家具的な椅子とテーブル

ステップガーデン 日照が良くないせいか割と地味な植栽

別に奇をてらう必要はないので、落ち着いた雰囲気で良いといえば良いのですが。

あまり目新しさは感じられなかった、というのは僕の個人的な感想。

植栽も花がないというか「華がない」感じで、株と株の間隔も妙に開いていたり、妙に詰まっていたり。

商業施設だって、レストラン、ショップとはいうけど、そんなにウハウハと興奮するようなお店もなかったような気が・・・

屋内と屋外、同じ敷石パターンを使って一体感を演出しているのかな

オフィスとホテルで売っていくんでしょうね、恐らく。

オープンしてまだ間もないのに、わりと閑散としていました。

オーバル広場の芝がちゃんと根付いた後に、ここで野外コンサートをやったりすると良いのかもしれません。

現在は芝養生中につき、立ち入り禁止でしたし。

百聞は一見に如かず。

まずは足を運んで、感触を確かめてきました。

もうちょっと時間をおいて、再訪してみたいと思います。






2014年6月24日火曜日

知らなんだ


日比谷公園を歩いていたらば、こんな木を見つけた。

チシャノキ Ehretia ovalifolia (ムラサキ科)

ムラサキ科??
僕の知識では、ムラサキ科とは草本だったはず。

いったいムラサキ科にこんな立派な木本があるのか?

調べてみたらばあったのだ。

ムラサキ科はたしかにほとんどが草本だけど、このチシャノキだけが木本らしい。

へー知らなんだ。

そんなことも知らないくらいだから、もちろんチシャノキも初めて聞いた。

だいたいチシャって何さ??

チシャとはどうやらレタスのことのようで、この木の若葉を食べるとレタスのような味がするらしい。

へー知らなんだ。



どれどれと葉っぱを観察してみたいが、どの枝も高いところにあって手が届かない。

仕方がない、木の幹肌でも眺めて木の特徴を掴もうとしてみたらば、そこにも知らなんだ、が。

一番上の写真で別名カキノキダマシとある理由は、木の幹肌がカキの木に似ているかららしい。

言われてみればそんなような、そうでもないような・・・

とにかく公園を歩いていて、まったく新しい知識を獲得できたことは大変喜ばしいことであります。



2014年6月23日月曜日

ヤマモモ


帝国ホテルの横。

ここにはヤマモモ Myrica rubra が街路樹として植えられている。

今日歩いていたらば地面の一部が赤く染まっていた(ちょっと大袈裟か)。



赤いのはヤマモモの実であります。

もちろん食べられます。

劇的に美味しいというほどではないけど、まぁまぁ美味しい。


地面に落ちた実は通り行く人たちに踏みつけられて、挙句こんなふうになっている。

これはあまりキレイではない。

もうちょっとスマートに表現するなら、「美観を損ねる」となろうか。

実からジャムや果実酒をつくるというのでなければ、街路樹としては実は不要かもしれない。

このヤマモモは雌雄異株といって、オスの株とメスの株が別なので、街路樹に植えるのならオスの株を植えておけば美観は保たれるということになる。

ヨーロッパなどでも最近はイチョウが人気だ。

排気ガスなどにも強いし、なんと言っても黄葉がキレイだものね。

でも欧米人にはギンナンを食べる習慣がない。

ギンナンを食べない人にとっては、あの実の臭さは迷惑以外のなにものでもない。

なので欧州では、とくにイチョウのオスの木が好まれて植えれらていると聞く。

そういう発想もアリなのね。

2014年6月22日日曜日

たかがプランター


昨日書いた街路樹の植替えの写真にちょっと変わったプランターが写っていたのに気づいただろうか?

これにはビンカマジョール Vinca major が植えれれているのだけど、これが結構興味深い。

なぜならプランターの上面はもちろん、側面にも植えつけられるようになっているのだ。

これによってプランターの設置面を除いた5面に植栽が可能になる。

これの先駆けとして有名なのが「5×緑」(ゴバイミドリ)という仕組み。

5×緑は、特許や商標権も取得済みで、まさにアイディアの勝利といったところ。

いわば知的財産であり、こうやってみると知財ってのも身近に転がっているものだと分かるね。

シンプルながら、時代のニーズにもあって、とても良いと思う。

今回見かけたプランターもひょっとして5×緑なのかなと思ってみてみたら、「グリーンウェーブバスケット」と書いてあった。

似ているけど違うんだね。

ともあれ、世間の関心は都市の緑化に向いているし、さらにそれが安全で環境にも配慮されたものである必要があるということだ。




2014年6月21日土曜日

街路樹の植替え


都内にて。

大きな通り沿いにスッパリとやられた切り株があった。

1本ではない。

その通り沿いに何本もこんな感じで切られていて、何やら説明がされていた。



この樹木は植え替えします。

この樹木は、強風時に倒れる恐れがあるため、歩道整備工事で撤去いたしました。
根を腐らせるため幹が残っていますが、数年後には撤去し新しい樹木(カツラ+ビンカマジョール)を植える予定です。
皆様のご理解・ご協力をお願いいたします。

[カツラ]
葉が明るく樹形も美しい樹種で洗練したイメージにつながる。
落葉樹で秋に黄色く紅葉する。

[ビンカマジョール]
成長が早く地面を覆うことで雑草の侵入を防ぐグラウンドカバー樹種。
青紫の美しい花を咲かす。

そんな説明だった。
これはある意味、丁寧だ。

近隣の住民などにもいったい何が起きているのか、どうしてこういうことをしているのか、ということを周知することはとても意味がある。

しかし、強風時に倒れる恐れというが、いったい何がいけなかったのだろう?
そんな疑問もわいてくる。

残された幹を見るに、おそらくこれはスズカケノキだと思われるが、切り口を見てもとくに腐朽のあとも見られない。

スズカケノキは車の排気ガスに対しても強く、ヨーロッパなどでも街路樹として多用される木だけど問題も多い。

*とてつもなく巨大になる。

*落葉樹なので秋にいっせいに落葉。しかもその葉のサイズがでかい。

*幹、葉などから細かい粉状の物質が出てくるので、目に入れば痛いし、喘息などの原因にもなる。

とにかく放っておけばあれよあれよと大きくなるので、定期的な剪定管理が不可欠だ。

そうなるとコスト面が問題にもなってくるだろう。

カツラも状態がよければ大きくなるけど、スズカケノキに比べればおとなしくて扱いやすいと思う。

そこで、なのかそれは定かではないけど、この一帯はスズカケノキからカツラへと入れ替えが行われているのではないかと想像するのだ。

切られたスズカケノキはまだまだ若い木だったと切り口から知れる。

大きくなって厄介になる前に・・・
そんな思惑も感じられないでもない。


数十メートル先にはすでにカツラとビンカマジョール(要はツルニチニチソウのことね)が植えられていた。

植えられたばかりの街路樹は頼りないくらいにヒョロリとしている。

このヒョロリとした若木が数年後、数十年後にどうなるのか明確なイメージをもって植栽プランにあたっていただきたいものであります。

2014年6月20日金曜日

街路樹50年問題


数日前のテレ朝Jチャンネルの中で
「街路樹に忍び寄る50年問題」
という特集をやっていたのだけど見た人はいますか?

とても興味深い内容で食い入るように見てしまった。

内容を簡単に説明すると・・・

街路樹が植えられるようになったのは戦後、特に東京オリンピックのころ、戦後復興、新しい街づくりの一環として盛んに行われた。

ところが街路樹は根を十分に張れない、強度の剪定を強いられる、日照やビル風の問題などなどから、その樹種そのものが持っている寿命よりも早く衰退が始まってしまう。

それがいわゆる50年問題であり、最近各地で聞かれる倒木による事故のニュースがそれを裏付けている。

・・・というようなもの。

因みに写真にある表参道のケヤキ並木にはケヤキの木がおよそ160本植えられているが、それらもかなり老朽化が進んでいるらしい。

東京都では2014年度には約68億円の予算をとって街路樹の診断に当たっているというが、東京には約84万本の街路樹があり、うち調査対象は5万本。

全ての調査終了までには10年かかるという気の遠くなるような話。

こうなると樹木医など街路樹診断ができる人材を育てることも大切だろう。

最近はLCC(格安航空会社)の路線充実の一方で肝心のパイロット不足が問題になっている。

樹木診断も同様に、対象樹木は逃げも隠れもしないのだから、これを裁けるだけの人材を投入することが必要ではないだろうか。

番組内では、ついこの前倒木事故のあった神奈川県川崎市多摩区の例を取り上げていた。

多摩区街路樹はおよそ8万本で年間維持費(予算)は800万円。
(単純に考えると街路樹1本あたり100円!!)

樹木医が足りないのか、それともコスト高なのか、多摩区では区の職員が痛んだ樹木を目視で見つ出しているという話だった。

いろいろあるよなぁ。

樹木に関心のある自分としては、是非この輪に加わって、これまでの経験や知識、さらにはツリークライミングの技術など活かして役立てないものかと思わずにはいられないのであります。

2014年6月19日木曜日

嬉しいコメント


一昨日のブログで「樹木剪定のイロハ」ということで書いたらば、とても嬉しいコメントを頂戴しました。

普段コメントを活発に頂戴するというブログでもないので、たまに頂くコメントはスゴク嬉しいのであります。

なので、というわけでもないのですが勝手ながらそのコメントをご紹介をさせていただきたいと思います。

こんにちは。

目から鱗です。実は、1月に古梅の剪定を初めてしたのですが、無知が云え3のところで切りました。しかし、どうも最後がささくれて綺麗に切れないので、こういうもんかと思いながらやっていました。

こういった細かいコツは、親から子とか、師匠から弟子への伝達しかないような気がします。とても、興味深く拝見しました。教えて頂きありがとうございました。

どうです、僕が嬉しくなる理由が分かりますか?

それはちょっと大袈裟かもしれないけど、「人様のお役に立っている」という実感であります。

くだらない内容のブログもたくさん書いているけど、その中のどれかが、誰かの胸に届けば良いなぁと思って書いている。

だからこそ、6年間も毎日書いてこれたんだと思います。

誰も見てくれない、聞いてくれない、だったらひっそりと自分だけで日記を付けていれば良いだけのこと。

自分が普段気づいたこと、学んだこと、失敗したことなんかを分かち合えれば楽しいんじゃないかなと思う。

なのでこのコメントをくれた方が「目から鱗」とおっしゃってくださったのを見て鳥肌が立つほど嬉しかったのです。

ブログを書いていて御礼を言われるなんて・・・。

これを励みに、また有益ながら、ちょっと笑えて、ホロリと泣ける、そんな楽しいブログを書いていきたいと思います。

これからもどうぞよろしくお願いします!

2014年6月18日水曜日

自然治癒力


樹木自身が自分の傷を覆って治癒していくという話をしていますが。

えっ、そんなことあるんですか?

そんな声も聞こえてきそうなので、今日は実際に写真を見ていただこうかと。

これはウメの木だけど、剪定した枝の傷の8割くらいが覆われてきているのが分かるでしょ。

これは傷口がたかだか7~8センチのものなのでさして大きいって訳ではない。

大きいものは傷口の直径が70~80センチ近いものがカルスで覆われて治ってしまうこともある。

これは友人が撮った写真。



傷の大きさを示すために何やら赤いものが傷口に置かれている。

これが何なのか分からないと、サイズのイメージが全くわかないだろう。

この赤いのはプーリー(滑車)というもので、木登りの道具のひとつだ。

たまたま手元に同じものがあったので、今度は僕の手の大きさとも間接的に比べてみて欲しい。


ねっ、結構大きいでしょ。

これだけの傷を負っても、適切に剪定されていれば傷をふさぐ可能性があるのだ。

スゴイ。

植物は「挿し木」「接ぎ木」などで、繁殖させることもできるわけで、その再生能力はすさまじいものがある。

改めて植物のパワーを感じるし、それを導き出してあげる管理(剪定)の仕方もあるってことを書きたかった。

2014年6月17日火曜日

樹木剪定のイロハ

昨日は木の剪定の話をした。

ちょっと唐突だったかな。

ブランチカラーなどと専門用語を出したので面食らった人もいるかもしれない。

枝を剪定して落とすとして、どこで切っても良いですよというものではないですという話。

具体的には今日の写真のようなイメージ。

まずいきなり③で切ってはいけない。

③でいきなりノコギリの刃を入れると、最後まで切り終える手前で樹皮がはがれてしまう。

これは枝そのものに重みがあるので、その重みに樹皮が引っ張られて、ノコギリが枝を切断するよりも前に樹皮がはがれてしまうのだ。

こうなると傷口は粗くなるし、傷口をふさぐカルスの発達も阻害される。
さらには見た目にも美しくない。

昨日の写真を思い出して欲しい。

スパッとキレイな切り口こそが目指す切り口である。

そこでまず枝の適当な場所で下から切れ込みを入れる(①)。

入れた切れ込みから1センチ程度離れた箇所の枝の上部からノコギリを入れる(②)。

するとある程度ノコギリが入ったところで点線のようにメキメキっと枝が切れる。

こうなると剪定したい枝の重量が軽減されるので、あとはブランチカラーに沿ってノコギリをいれる。

すると昨日の写真のようなキレイな切り口になる。

街を歩いていて、剪定の痕を見ると、①と②のステップを省略していきなり③に取り掛かって、挙句木を傷めているケースが散見される。

手間を惜しんでいるというよりも、単純にこういうことを知らない人が多いのだと思われる。

是非、基本を理解して、樹木に優しい手入れをしていこうではありませんか。

2014年6月16日月曜日

たかが剪定


たかが木の剪定などとバカにしてはいけない。

ちょっとした作業のように見えるかもしれないけど、そこには奥深い理論が詰まっている。

枝を剪定する場合、どこで剪定しても一緒じゃない?と思っている方、大間違いですよ。

樹木は剪定されることで、傷を負うわけだけど、彼らはその傷口をふさいで、病原菌の進入を防ぎ樹勢を回復させようとする。

カルスという物質で覆って傷口をふさごうとするのだけど、最も効率的にそのカルスの作用するような剪定のしかたを心がけなくてはならない。

それはどの場所かというと、いわゆるブランチカラーを残したところ。

下の写真はまさにこれぞお手本という剪定。

「えっ?何?どこ?」

そうだよね。
話があまりに突然で面食らったかも。

ごめんなさい。

明日、もうちょっと詳しく、分かりやすく説明しますね。


2014年6月15日日曜日

日曜放談 06月15日


ワールドカップ開幕。

世間が騒げば騒ぐほど、引いてしまう自分。

あまのじゃくなのは分かっているけど、このノリ、ちょっとついていけないんだよね。

みんな普段からそんなにサッカー、サッカーって言ってたっけ?

ラグビーワールドカップのときもみんなよろしく頼むよ。

2019年ラグビーワールドカップは自国(日本)開催だよ。

2014年6月14日土曜日

主役交代


今日は久々の晴天。

ずっと雨続きでしたものね、お天道様の有難さが身に染みます。

ちょっと用事があって、園芸店へ。

ちょっと前までは売り場の3割くらいはパンジーとビオラで占められていたのですが、今はニチニチソウにとってかわられていました。

色は白と赤を基調にして、その間のピンク、紫など微妙ながらもカラーバリエーションはそこそこ豊富。

そしてお値段も手ごろ。

一鉢150円とか、まとめ買いするともうちょっと安くなったりして。

なんといっても、このニチニチソウはこれからの暑さにめっぽう強く、そして次々と花を咲かせる頼もしい存在。

最近の暑さは怖いくらいに異常でしょ。

そんな暑さにもビクともしない頼もしさ。

なんてったって原産はアフリカのマダガスカルと言われているくらいだから、日本の暑さなんて屁でもないってわけ。

あっ、日本の暑さがマダガスカル並み、あるいはそれを超えたら・・・・

うーん、今後はありえなくもなさそう。

2014年6月13日金曜日

登る人 (番外編)


一旦区切りをつけた「登る人」シリーズ。

確かに今日もビルの窓掃除の人がハーネスをつけてぶら下がっているのを見たが、もうキリがないのでいいかなと思う。

でも先日見かけた「登る人」はちょっと違っていた。

まったく異なる価値観。

まさに規格外の登る人だった。

ビルの看板の張り紙を張り替える職人さんなんだろう。

でも見てください。

ご覧のように「縄ばしご」イッチョで、命綱もつけずにぶら下がっていたんだから。

ビルの高さは3階くらいだったけど、それでも落ちたら命にかかわるだろう。

もうちょっとヒヤヒヤしながらしばし作業を見守ったのだけど、オジサンはまったく意に介さず。

淡々と、そしてユラユラとしながらビリビリと看板の張り紙をはがしていた。

写真、写真、と思ったんだけど、こういうときに限ってカメラを持ってきていなかった。

しょうがないので、とりあえず携帯のカメラで撮ってみた。

なのでなんとなくボンヤリした写真になっている。

それがかえってリアリティを増したりして。

とにかく申し上げたいことは、やはり命あっての物種でしょ、やっぱり命綱をつけるなり、安全に配慮した仕事をお願いしたいものであります。





2014年6月12日木曜日

満員御礼!



お知らせしております、6月29日「気まぐれ報告会」へのお申込みが定員に達しましたので、一旦締切りとさせていただきます。

有難うございました!!

告知から満席まで2日を要しておらず、こんなことはこれまでになかったことです。

こういう反応があると、毎年チェルシーに足を運んで良かったなぁと嬉しくなります。

今回定員を設けたのは、会場のキャパの問題からであり、まだご要望があるようでしたら別の機会を設けようと思っていますので、ご意見、ご要望などお寄せください。

ひとまず満員の御礼と御報告まで。

2014年6月11日水曜日

残り僅か!


昨日お知らせした29日の「気まぐれ報告会」ですが、花咲園芸総研のイベントとしては珍しい(?)くらいの反響をいただいています。

6/11 16:05現在、残席4となっています。
 ↓
6/11 20:45現在、残席2となりました。

会場のサイズの問題で、15人がめいっぱいですので今回は15人で締め切らせていただきますのでご興味のある方は今すぐ event@hanasaka-engei.com までお申し込みください。

あまりご希望が多かった場合は、また別の機会をもちたいと思っています。

ともあれ、有難うございます!!

2014年6月10日火曜日

気まぐれ報告会のお知らせ



チェルシーに行って仕入れたネタをいつ披露するのか?

お待たせしました、今年もやります「気まぐれ報告会」。

今年はpress pass(取材章パス)を使って普段見ることのできないショウの裏舞台も覗いてきました。

ここだけの話、ちょっとした裏話もアナタだけにそっとお話します。

ショウ以外にも今回得た英国最新事情もちりばめて・・・。

限定15名様、先着順です!!

講演が終わったら近所のイタリアンレストランで昼食をご一緒しませんか?ざっくばらんに日曜日の昼下がり楽しく過ごしましょう。

席を確保しますので、お申込みのときに「ランチ希望」とお知らせください。

*日時:2014年6月29日(日)9:30~11:30 <9:15受付開始>
*場所:高崎設計室1F 渋谷区幡ヶ谷3-37-16
*定員:15名(先着順・定員に達し次第締切)
*会費:3000円 (お茶・お菓子付き)
*お問合・お申込: event@hanasaka-engei.com

2014年6月9日月曜日

幸か不幸か?


仕事帰りにネットでニュースを見ていたらば、
「またしても!!」
という記事を見つけた。


記事によれば
富山県の国道沿いに生えていた高さ約30メートル、直径1.9メートルのブナの木が道路を横切るように倒れてたまたま通りがかった車を直撃したというもの。

ブナは根元から倒れたということで、その原因は調査中らしい。

最近はこういう樹木が突然倒れたり、枝が折れたりすることによる事故が相次いでおり、世間の樹木の健全性に対する関心も高まっていると思う。

公園や商業施設ならまだしも、国道沿いの樹木1本1本に目を光らせることは実際不可能だろうなぁ。

この場合は運が悪かったとしか言いようがない気がする。

でも樹高30メートルって凄い大木ですよ。

そんな大木が直撃して「軽症」だったってのはある意味運が良かったのではないでしょうか。

たまたまその車がトヨタ2000GTだったってのが悲劇ではありますが。

最近のこういうニュースに触れるたびに、自分の樹木に対する知識を向上させて、木登りの技術と組み合わせて世の中の役に立てんものだろうか、と真面目に考える今日この頃であります。