木の実収集癖がある。
今は新緑の季節だけど、秋には下を見ながら「これは!」と思う木の実を拾ってはタッパーなどに入れて保管しているのだ。
ただし気をつけないといけないこともある。
例えば、ドングリ。
ドングリはその造形美も手伝って、各種取り揃えたくなる。
とくにアベマキやクヌギのような大型のドングリにはグッと惹かれるものがある。
でも気をつけないと、そのドングリの中に虫が卵を産みつけている場合があるのだ。
もちろん拾った時点で明らかに虫の食ったあとがあれば、それは対象外としている。
でも彼らは巧妙に卵を産みつけるのだ。
なので、拾ってきたドングリを放置していたらば、気付くとイモムシがウニョウニョと、という事態は大いにありうるのだ。
これを防ぐためにドングリを煮沸せよだの、冷凍せよだの色んなことを言う人がいるのだけど、効果のほどは確かではない。
それによってドングリ本来の質感が損なわれては意味がないのも、躊躇の理由のひとつだ。
このクヌギのドングリも嫌な予感がしたので、しばらくベランダに放置(乾燥)しておいた。
そうしたらばどうだ、イモムシが中から出てきているではないか。
いわんこっちゃない。
イモムシの母としては、卵からかえってすぐに潤沢な食糧に囲まれ、外敵から襲われる心配のないドングリの内部は絶好の産卵場所だ、というのは素晴らしいアイディアではある。