実は街は植物で溢れている。彼らは色、カタチ、ニオイなどで「ここにいるよぉ」と静かなるメッセージを出している。そこには時として胸を打つドラマがあったりもする。そんなやもすると見過ごしてしまいそうな愛すべき彼らにあまり肩肘張らずにゆる~いカンジでスポットライトを当てる。日々の「あれ何だろう?」という好奇心に素直に向き合うブログ。
2009年2月28日土曜日
色違いでよく似た野菜ってあるものだ。
グリーンアスパラガスとホワイトアスパラガスもそうだけど、このカリフラワーとブロッコリーもかなり似ている。
それもそのはず、お互い親戚同士というか 兄弟のようなものなのだから。
学名で表記するともっと分かり易い。
ブロッコリーは
Brassica oleracea var.botrytis
カリフラワーは
Brassica oleracea var.italica
ということで、ともにアブラナ科に属す。
もとは野生のキャベツからブロッコリーができて、さらにブロッコリーからカリフラワーが分化したといわれている。
僕個人的にはブロッコリーのほうがみずみずしくて好きだ。
カリフラワーはなんとなく食感がボソボソしているような気がして、どちらか選べと言われるとブロッコリに軍配をあげる。
でもこうやって八百屋に並ぶ前に畑で葉っぱごと育っている様子は本当に酷似していて、中心のツボミの色が白か緑かくらいしか違わないように見える。
因みにホワイトアスパラとグリーンアスパラは同じもので、育てる過程で光を当てればグリーンアスパラ、光を当てなければホワイトアスパラとなる。
2009年2月27日金曜日
1月18日に書いたイチゴシリーズの第2弾。
果実 というものがある。 英語でいうと Fruit。
果物というのは何か、ハッキリと定義するのは案外難しい。
子房が受精後に発達したもの が果実である。
そして果実の中に種子を含む、というのが一般的。
子房とは何か?
子房とは 雌しべの一部で花柱の下に接して肥大した部分 である。
子房の中に胚珠があって、種子をそだてるわけだ。
果実、種子、子房、胚珠・・・・ もうキーーっとなりそうなので、やや乱暴であるが、分かりやすく表現するなら
植物は子孫を残すために、実を結ぶ。これが果実。
果実の中には種子が入っていて、その周りを皮や果肉が覆っている
となる。
なんとなくイメージが伝わっただろうか?
例えば桃を頭に描いていただきたい。
桃は果実、そしてその中に種があって、その周りを皮と果肉が覆っている。
ここで更に次なるステップへ。
子房が大きくなって果実になったものを 真果 という。
桃は典型的な真果である。
でも世の中には子房以外のものが大きくなって実を結ぶものがある。
子房以外のものとは、花びら(花冠)やガクなどである。
この類のものを 偽果 という。
偽果の代表例が イチゴ なのである。
イチゴの食べられる部分は花床(花托ともいう)という部分が発達したもので、イチゴの表面にあるあのツブツブは果実なのである。
どう見ても種っぽいよねぇ。
でもあれは果実で、あの中に種子があるということになっている。
花床とは何か?
花の先っちょにあって、花の色んな部分をくっつけて支える部分をいう。
今日の写真はピンボケしていて申し訳ないのだが、よく見ていただきたい。
花の中心部に黄色いポツポツをくっつけた丸い部分があるでしょ。
あれが花床という部分で、無数の雌しべ を支えている。
あの黄色いポツポツは小さな雌しべであって、周りにある大きめの黄色いやつらが雄しべ である。
一つ一つの雌しべは受粉すると、後に受精して子房が成長する。
受精にともなって、花床もどういうわけか発達して大きくなる。
そしてどういうわけか、甘味と酸味を適度にもった美味しいイチゴになる。
文章にするとなかなか伝えづらいのだけど、イチゴとはそんなユニークなやつなのです。
でも写真の花の中心部の花床部分を想像力を逞しくしてよーく見ると、小さなイチゴのような形にすでになっているように見えませんか?
うまく伝えることができたのか、そうでなかったのか、ちょっと煮え切らず、歯がゆくもあるのだが、今日はこのへんで。
2009年2月26日木曜日
よく聴く夕方のFM番組のCMで何回も繰り返して耳にするうちに 「眠眠打破~」というフレーズが刷り込まれてしまった。
それが何なのかもよく知らずに。
どうも眠気を払うためのドリンク剤のようなものらしく、よくタクシーの後部ガラスに宣伝がしてあるのを見かける。
・・・・。
春一番が吹いて、ウメが咲き、各地から色んな春の便りが届くようになった。
こうなると皆の関心の矛先はサクラの開花がいつになるか、ということになるかもしれない。
今週で2月も終るわけで、そんな先の話ではない。
サクラの花が咲くにはあるメカニズムがあるといわれていて、その説明に不可欠なのが 休眠打破 という概念である。
サクラの春咲くツボミは前年の夏に形成される。
そして秋になるとツボミは休眠状態に入る。
秋から冬に一定期間以上、一定の気温以下の低温にさらされることでツボミは休眠から醒めて、開花の準備を始める。
そして気温がある水準以上に暖かくなったところで開花に至る。
低温にさらされて休眠状態から醒めることを 休眠打破 というのである。
こういったメカニズムによって日本のように四季がある国でこそサクラは美しく咲く。
ところが、茲許の温暖化によって冬場の平均気温が上昇し、サクラのツボミが十分に低温にさらされないということがあって、サクラが咲かなかったり、花振りが良くなかったり、といった問題が起きはじめている。
あと一ヶ月くらいでサクラが咲くだろうか。
今年の冷え込みは十分だったのだろうか?
ちょっとドキドキしながら、この先のサクラの動向を見守りたいものである。
2009年2月25日水曜日
2009年2月24日火曜日
昨日大麻について書いた。
頂戴したコメントを拝読していて、大麻とアヘンがごっちゃになってしまっているのではないかと思って、続編を書くことにした。
大麻は学名を
アサ科(CANNABACEAE) アサ属(Canabis indica)といい、、
アヘンは
ケシ科(PAPAVERACEAE) ケシ属(Papaver somniferum)という。
となるとこのふたつは全く異なるものであり、ケシから大麻は取れないことになる。
南米やアフガニスタンあたりにあるというケシ畑はアヘン、モルヒネ、コカインなどのハードドラッグのもとになっている。
一方大麻は字のごとく、麻からできる。
ということで、大麻とケシの関連はない といえるのだが、嗜まない人にとっては一緒に思えてしまうことだろう。
じゃあ花咲ジジイは嗜むのか?
当然ドラッグの類はやりませんし、タバコすら吸いません。
しかし、飲みます。
大のビール党で飲まない日は無いと断言できるほどである。
最近は懐具合も寂しいので発泡酒や第3のビールにも手を出すけど。
話が逸れたのではないかと思う人もいるだろう。
実は逸れていないのだ。
ビールの原料としてとても重要なのがホップであるが、学名を Humulus lupulus という。
そしてこれがなんと、アサ科なのである。
どうです、繋がったでしょ。
大麻は嗜まないが、ビールは好む。
しかしてこのふたつはともに アサ科 という点で共通しているのだ。
ビールの話は尽きることがないが、長くなるのでやめておく。
ただ今日の写真についてちょっとだけ。
大麻の写真も、ケシの写真も持っていないので、ストーリーの展開上ビールの写真を探していたら、こんなのが出てきた。
これは英国のパブでの写真だ。
ここで問題です。
一体このテーブルで何人の人が飲んでいるでしょうか?
1) 一人
2) 二人
3) 四人
4) 十人
答は・・・・
4人なんですね。
机の上にグラスがいくつあるでしょうか。
皆次の一杯のおかわりを先取りして、はちみつの壺に落ちたクマのプーさんのようなシアワセにひたりながら飲んでいたという、良き思い出であります。
2009年2月23日月曜日
予め断っておくけど、今日のブログは決して大麻問題を茶化したり、肯定したりするものではない ので念のため。
2009年2月22日日曜日
2009年2月21日土曜日
郵便受けにハガキが入っていた。
そうそう、これはこの前 「皇居吹上御苑での自然観察会」 に応募したものだ。
皇居という場所は不思議な場所で、東京都のド真ん中にありながら未だ手付かずの自然が残っているという。
ここだけでしか見られない希少な植物も見られるらしいいと聞いていたので、是非一度どんなものか見てみたかった。
残念なことに一般に開放されているわけではないので、こういった自然観察会といったイベントに応募するしか手だてがない。
最近はこの皇居吹上御苑の自然観察会がマスコミでも取り上げられるようになって、かなりの人気なのだろう。
ダメもとで応募したら、やっぱりダメだった。
残念。
もしこれでこの自然観察会に参加できていたらば、ここぞとばかりに写真を撮りまくって一週間くらいぶっ通しの特集を組んでやろうくらいに思っていたのに。
受験シーズンも後半を迎え悲喜こもごもだとは思うけど、この サクラ咲く、サクラ散る っていうのも本当に的を得た日本らしい表現だなぁと思う。
これに懲りずにまた機会があれば応募して、東京のド真ん中の秘境からのレポートを実現したいものである。
2009年2月20日金曜日
神やどる樹
2009年2月19日木曜日
ブロッコリーを見かけた。
それは八百屋に並んでいるものでも、食卓にあがっているものでもなく、まだ畑で成長過程にあるものだった。
我々が普段食べているのは花のツボミと茎を食べているのだな、というのがこうやってちゃんと葉っぱが付いているブロッコリーを見ると良く分かる。
こうやって見ると葉っぱはとても大きく堂々とした雰囲気がある。
しかも色がとても濃い。
スーパーで売られているブロッコリーは可食部分はこれよりも大きいが、どことなく色白で迫力に欠けるように思える。
ヨーロッパではこのブロッコリーやビート(テンサイ)を観賞用に花壇で育てることがある。
立体的で独特の色彩をもった野菜はユニークで見ても楽しめる。
僕はブロッコリーが好きでよく買ってきて食べるのだけど、買ってきて茹でるタイミングを間違ってしばし放置すると色が黄色く変わってきてしまったり、花が咲きそうになる。
すると当然ながら味がガクっと落ちてしまって 「もっと早く茹でりゃぁ良かった・・・」 と悔やむわけだ。
昨年ちょっとしたシリーズでアブラナ科の花を アブラナ一家 と称して幾つかご紹介したが、そろそろ菜の花をはじめとしてアブラナ一家が活躍する季節がやってくる。
2009年2月18日水曜日
花粉症の件も含め、最近ちょっと植物そのものから離れてしまったので久し振りに植物と向かい合ってみたい。
そこで近所を散歩していて見かけた カイヅカイブキが先祖がえり しているのを見つけたので 「おっ、今日はこれでいこう」 と思って帰宅してブログを開いた。
もしや・・・ と思って見てみたら 5月2日に既にカイヅカイブキの先祖がえりについて書いてあった。
折角の思いつきもボツとなった。
で、何を書こうかと思ったらスイセンがあったのではないかと思い至る。
しかし・・・ これも昨年の2月23日と29日に取り上げ済みだった。
結構書いてんだなぁ、などとヘンなところで感心する。
でも、折角なので別の切り口でスイセンを書いてみよう。
現在英国では 6ヶ国対抗ラグビーが始まって盛り上がっている。
ラグビーファンである花咲ジジイは英国滞在中は毎年これを楽しみにしていて、テレビの前で缶ビールを何本も開けながら手に汗握って興奮したものである。
現在はイタリアが入って6カ国対抗になったが、そのまえは英国+フランスの5カ国対抗だった。
英国+仏=5カ国 ということは英国が4カ国からなっていることを表わしている。
御存知の方も多いと思うが、日本にいると「イギリスでしょ」と一括りにしてしまってそれが4つの国からなっていることに気付かない場合が多い。
その4つの国とは イングランド スコットランド アイルランド ウエールズ である。
それぞれの国のユニフォームを見ると イングランド=バラ スコットランド=アザミ アイルランド=シャムロック(クローバー) がデザインされているのが分かる。
ウエールズはユニフォームには直接デザインされていないが、スイセンが国の花なのである。
やっとスイセンにたどりつきましたね。
そんな訳で、あまり日本に入ってこない6カ国対抗ラグビーのかすかな情報に耳をそばだてながら、スイセンを思い出してみたというわけである。
これではまだ植物に十分フォーカスしているとは言いがたいので、もうちょっと。
花の外側にある6枚の花びら。
このうち一番外側の3枚がガクで内側の3枚が花びら である。
でも、この区別がとても難しいので全てまとめて花被片といっている・・・・ なんてことを書こうとしたらば、ナントこれもすでに昨年2月3日にチューリップを分解して解説したときに書いてあった。
ウーム、ならばこの6枚の花被片の更に内側にある、ラッパ状の部分はなんだ?
これは 副花冠 といって花びらの一種である。
コレも花びら、アレも花びら、でもソレは花びらに見えるけどガクなの・・・。
花1個みてもそのつくりはフクザツ で、かつとても多様である。
2009年2月17日火曜日
今日の写真は花粉症の方にはにっくきスギ Cryptomeria japonica である。
生憎近所にスギの木を見つけることができなかったので、花咲植物写真ライブラリーの中から探し出してきた2004年に撮った英国のスギである。
富山県は16日、県森林研究所が、花粉を出さない「無花粉スギ」を、種子から大量生産する技術を確立したと発表した。無花粉スギは、全国でも人工交配されているが、高品質の無花粉スギを種子から大量生産させる技術は全国で初めて。富山県は2012年からの出荷を目指し、生産体制を整備する。
県は1999年から、無花粉の遺伝子を持ち、木材として優れた品種と、県内の森林に自生していた無花粉スギを交配。9年がかりで雪の重みに耐える優良な母樹1本を選別した。この母樹に、石川県で生育する無花粉の遺伝子を持つ「珠洲2号」を交配させ、08年に50%の確率で無花粉となる「新優良無花粉スギ」を作り出した。県は今年から人工交配で種子を取って苗木を育て、県内に大量生産するためのビニールハウスの採種園を設置。12年には苗木5000本を、民間の森林組合に出荷予定で、16年には出荷量を1万本に増やす。
(2月17日読売新聞)
ウーム、新優良無花粉スギに至るまでのプロセスがとてもフクザツなのと、10年以上の年月が開発までにかかっているあたりがスゴイ。
でも、花咲ジジイの個人的な意見としては 「いいのか、これで?」とやや懐疑的なのである。
種を吐き出すのが面倒臭いから種無しブドウを開発したりするのと同様、スギ花粉が花粉症の元凶となっているから花粉無しのスギをつくりだす。
なんか短絡的で、人間のエゴを感じずにはいられない。
もともと生命に宿っている機能を人間の都合で増やしたり減らしたりするのはおこがましいって気がするのである。
問題はもっともっと根が深いのではないか。
数日前にひるがおさんがコメントに書いてくれたように、スギの植林と伐採の関係に根本的な原因があって現在の問題が起きているのだとすれば、解決すべきはむしろそっちではないのだろうか。
よしんば無花粉スギによってスギから花粉が出なくなったからといって、花粉症の抗原はスギ花粉だけではない。ヒノキだって、ブタクサだって、そこらのホコリだって抗原になるというではないか。
結局花粉症はなくならない。
品種改良は人間の生活を豊かにしてきたし、育種家たちの努力と知恵には敬服する。
でもやり過ぎはいけない。
どうも神様が、人間よ、そろそろ考え直しなさい。わしが一番最初につくってやったものと随分かけはなれてきてしまってるじゃぁないのサ とメッセージを送ってきているような気がするのは僕だけだろうか。
2009年2月16日月曜日
昨日書いたとおり、花粉症になってしまったようである。
さっそくコメントには
「レンコンが効くのでは」
「漢方で体質改善」
「アルコールを飲むと悪化する」
などの書き込みをいただき、改めて花粉症への関心の高さが伝わってきた。
花咲ジジイをご心配いただいてのコメント、本当に有難うございます。
実はさるスジから 「テンチャを飲んでいたら治った」 という話を聞いたことがあったので、早速薬局に行ってテンチャなるものを探してみた。
テンチャとは何か? 気の効いたテンプラ屋さんに行ったときにシメで出てくる 天茶漬け(略して天茶)くらいしか頭に浮かばない。
薬局で店員さんに尋ねた。
「あのー、花粉症に効くというテンチャはどこですか?」
なんとも間の抜けた質問である。
それで手に入れたのが 甜茶 だった。
家に帰って早速説明書通りに5分ほど煮出して、期待を込めて飲んでみた。
感想は・・・
ハッキリ申し上げて あまり美味しいものではナイ。
なんとも中途半端に甘くて、薄味で、お茶という言葉から想像される苦味とか渋味は全くない。
うへー、これを毎日飲むのかぁ
ちょっと憂鬱になったが、信じるしかあるまい。
冷やして水筒に詰めて、持ち歩いて飲むことにした。
で、この甜茶たるものは果たして何なのか??
甜茶は バラ科のキイチゴの仲間のようで、学名的には Rubus suavissimus となるらしい。
ハーブティーに ローズヒップというのがあるけど、味はローズヒップのほうが数段上であると思う。
溺れるものワラをもすがる ってところだろうか。
2009年2月15日日曜日
花粉症の人、手をあげてー
沢山の方が手をあげることと思う。
春先になると、マスクを常にして、ひどいときは専用のメガネをかけたりして、それでもグスングスンとやっている様子を見るたびに、本当にお気の毒だと思ってきた。
昨日は春一番なんかも吹いて、世の中の花粉飛散量たるや凄まじいものがあるのだと思われる。
なんか他人事な発言で、真剣に悩んでいる方はちょっとムっとしてしまうのではないか。
御心配なく。
健康だけが取柄の花咲ジジイではあるが、どうやら花粉症デビューをしてしまったようなのである。
先週の月曜日に、なんとなく喉の奥がチクっと痛かった。
いやむしろヒリッとした痛みだった。
ちょっとイヤな予感がした。風邪をひいたのではないか、と。
火曜日にはその痛みが増大して、鼻もムズムズしてきた。
うがいをするとやはり喉の奥がヒリっと痛い。
その後徐々に鼻水の量が増えていった。
知り合いのお医者様に聞いてみた。
「それは花粉症です」
とむげもなく返された。
ええっ、そんなバカな。
生まれてこの方、花粉症なんて関係のないものだと思っていた。
ストレスも少なめ、睡眠バッチリ、三食キッチリ食べて、規則正しく、元気バリバリだったのに・・・。
なんとなく納得がいかなかったのだが、木曜日あたりから瞼が重たくなってきた。
それで自分が花粉症になってしまったと自覚せざるをえなくなった。
症状的には風邪に思われるのだけど、熱なんかはこれっぽっちもない。
典型的な花粉症なのだそうだ。
となると次の問題は、自分の職業との兼ね合い である。
私は時にパートタイム・植木屋であり、園芸全般のコンサル的なことを生業としている。
外にいてナンボの職業なのだ。
仕事にならんではないか。
これは困る。
本当に困る。
何とか治らんものか、と泣きたくなってくる。
お医者様曰く 「今回なったからといって毎年なるとは限らない」 というその言葉を信じるしかない。
憂鬱である・・・。
2009年2月14日土曜日
この前河津サクラについて書いたばかりだが、今日の新聞に出ていた広告に目が留まった。
河津桜大感謝祭!
日帰り 河津町町制施行50周年記念企画
とある。
更に読み進めると、この企画はスゴイ。
大感謝① 河津桜を満喫
大感謝② イチゴ皿盛り食べ放題
大感謝③ 駿河湾ミニクルーズ
大感謝④ にぎり寿司食べ放題
大感謝⑤ 海産物セットお持ち帰り(金目鯛の干物1枚、あじの干物2枚)
大感謝⑥ 寿太郎ミカン500g
大感謝⑦ おまけにちょっぴりお持ち帰り
(わさびのり1袋、くり茶1袋、わかめちょっぴり)
どうです?!
感謝、感謝のオンパレードで、エラく感謝されちゃって、もう盛り沢山でしょ。
それで驚くのがそのお値段。
ナント! 8970円均一!!
僕は別に阪急交通社の回し者ではないが、これは呆れるくらいスゴイと思う。
寿司腹いっぱいでもそのくらいの値段はするのではないか?
なんかアメ横で 「ええーい、持ってけドロボウ、これもこれもこれもつけちゃうゾ!!」 という威勢の良い啖呵が聞こえそうな気前の良さである。
あくまでもメインは河津桜を見ることで、交通費とサクラ鑑賞に加えてこれは、かなりお値打ちだと思う。
スグにでも飛びつきたいのはヤマヤマなのだが最近ちょっと忙しくしていて、日程的に難しそうだ。
サクラも見たい、寿司も食べたい、富士山も見たい、なんていう外国人観光客にはまさに願ったり叶ったりのドリーム・ツアーではないか。
価格破壊とでも申しましょうか。
注意してみると色々あるものですね。
2009年2月13日金曜日
ノッキ・・・・
イタリア料理にニョッキというのがあるのを御存知か?
発音・イントネーション的にはそのニョッキと同じである。
この前、植木屋の親方と話をしていた。
「この辺の木はあまり手入れしていないんですねぇ」
「おおっ、そりゃノッキだからヨ」
ノッキ・・・・??
「なんスか、そのノッキって?」
「アレ?言わねぇか、ノッキ?」
「エエ・・・」
どうも手入れをされていない野放しの木のことをノッキと言うのだそうだ。
漢字にすると「野木」。
そのまま発音するなら ノギ ではないか。
小さいツがどうして入るのかは不明だ。
でも親方が 「分かんねぇけど、ノッキってのよ」
野放しにされたノッキに対して手入れの行き届いた木は「庭木」となるらしい。
あくまでもこれは僕と親方の会話でのことで、世間一般的に正しいか、間違っているかなんてことは抜きにして、今日はノッキを覚えておきたい。
2009年2月12日木曜日
今日は風が強かった。
ひょっとしてひと足早い 春一番なのか?? と思ったほど、風は強く、気温も高かった。
今日の写真は
河津サクラ Prunus lannesiana 'Kawazu-sakura'
ソメイヨシノが咲くにはまだ一ヶ月以上あるが、サクラは一説によると11月を除いて一年中様々な種類が咲いているのだという。
河津サクラは、何で河津サクラか?
それは河津で咲くサクラだったからだろう。
では、河津とはどこか?
静岡県加茂郡河津町 というエラく馴染みの薄い場所にある。
そして、河津サクラのもととなった原木は加茂郡河津町田中の飯田さんのお宅 にあるのだそうだ。
現在の大きさは樹高およそ10m、幹周囲およそ115cm で推定樹齢50年だというらしい。
何かのついでがあれば、是非見に行ってみたいと思う。
その節には何卒よろしくお願いします、飯田さん。
飯田さん家から派生していった河津サクラの末裔がこうやって都内で花を咲かせている。
2009年2月11日水曜日
レタスを買った。
一玉298円也。
この値段をどう思いますか?
僕はとても高いと感じるのだけど・・・。
だって、レタスですよ、葉っぱですよ。
それがほぼ300円もしやがるのです。
まぁ、今は2月。
寒い最中で、暖かい頃に育つレタスを食べるということは、こういう値段になるということなのだろう。
高原で作られたレタスが供給過剰になって、トラクターで踏み潰されて処分されるということが中学校の教科書に書いてあってかなりの衝撃を受けたことを今でも覚えている。
トラクターで踏み潰すんだったらオレにくれ、と。
新聞を見ていたら 「東京市場卸値」 という欄があった。
これによると
野菜 もちあい
レタス(静岡)19玉 2415
とある。
もちあい の意味が何なのか、 この数字の読み方はどうなのか、よく分からないが想像力を逞しくすると・・・。
19玉で2415ってことは一玉あたりは2415を19で割れば出るのではないか。
およそ 127円。
127円が卸値として、スーパーでの販売価格が298円であれば、差額171円が中間マージンとなる。
どこにいくのか、171円??
2009年2月10日火曜日
花咲ジジイの趣味のひとつに料理がある。
料理ってったって、所詮は男料理。
大雑把なものである。
で、暮れに圧力鍋を買った。
かねてから興味があって、アレコレとリサーチした結果、某ネットショッピングで購入した。
イヤイヤ、もう大コーフンである。
連日、ビーフシチュー、カレー、豚の角煮など作りまくっている。
中でもやりたかったのが、玄米を炊く こと。
花咲ジジイも、年齢が年齢なのでいつまでも肉、肉と肉食に徹するのは如何なものか、と思っていた。
更に植木屋仕事に出掛けたときには、決まってコンビニ弁当で少々飽きてしまった。
しばし日本を離れていたので、帰国してゴハンの美味しさに感激した。
回転寿司で涙を流し、コンビニのおにぎりで感動していた。
生タマゴ掛けゴハンなんか何杯でもいける。
以前、ホンの短期間身を置いた、とある植木屋さんでは親方がお金を出して、若い職人さんに皆のお弁当を買いに行かせていた。
毎日決まってコンビニ弁当。
それでも僕は毎日「ウマイっ!!」と心底から感激しながらパクついていた。
ある日、その若い職人のH君と話した。
「イヤー、本当に弁当はウマイねぇ」
「本気で言ってるんスか。 僕はもう飽きてしまって、勘弁してくれってカンジです」
その時は、こんなに美味い物にそんなこと言っちゃって・・・、なんて思っていたんだけど、さすがに2年間かなりの頻度でコンビニ弁当を食べていると、さすがにちょっと飽きてきた。
加えて、最近はよく噛んで(咀嚼して)食べることを心掛けるようになってから、より味わって食べるようになった。
そこで感じたのは「コンビニ弁当は塩っぱい」ということ。
かなりの塩分を含んでいるのではないかと思われる。
あまりカネもないし、健康のためにも、玄米でおにぎりを作っていこうとかねがね思っていたのだ。
早速炊いた玄米は水加減を誤ったのか、べチョべチョだった。
その後試行錯誤をしても、食感がイマイチだったので、スーパーで見かけた「十八穀ごはんの素」を混ぜて炊いてみることにした。
すると、当初期待していたような食感に近づいたので、最近はこれをおにぎりにして持って行ってる。
良く噛むので、少量でもそこそこ満足感が得られる。
花咲ブログなので、ここで終ってはイケナイ。
十八穀とはなんぞや??
発芽大豆、黒米、赤米、黒豆、小豆、大豆、米粒麦、はと麦、黒ごま、白ごま、もちきび、たかきび、もちあわ、ひえ、とうもろこし、ホワイトソルカム、キヌア、アマランサス
・・・らしい。分かるものもあるし、何、それ?っていうのもある。
ここでひとつづつ詳細に述べると大変なことになるし、かといって一日一穀取り上げていくと18日間も掛ってしまう。毎日穀物の話ばかりというのも如何なものか、と。
そこで、十八穀ごはんはアミノ酸などを含んで身体にヨロシイ、(らしい)と出ました18番のゆる~い解釈で片付けてしまおうと思う。
最後の3つに関してのみ、なんじゃそりゃ?という印象が強かったので学名だけ調べてみた。
ホワイトソルカム Sorghum bicolor (イネ科)
キヌア Chenopodium quinoa (アカザ科)
アマランサス Amaranthus hypochondriacus (ヒユ科)
イメージすらわきずらい、不思議な十八穀ごはんおにぎりをジッと見つめつつお昼を過ごしている。
2009年2月9日月曜日
一昨日、昨日と連日で書いたキンポウゲ科に関するお話で、3人の方から深いコメントを頂いた。
有難うございます。
キンポウゲ科と言っても、全然似ていないものが同じ科に含まれている。
これは当然の疑問だ。
キンポウゲ科については実はちょっと特殊な事情がある。
普通のシンプルな植物分類学においては 科→属→種→品種 というものを抑えれば良いのだと思うのだけど、この世の植物全てを理路整然と分けていくと、これよりももっとスケールが大きくてよりフクザツな分類になってしまうのは仕方のないことだ。
それはあたかも大木の幹から枝が出て、それがどんどん枝分かれしていくのに似ている。
もとを辿るとそれらはすべて同じ幹から出た枝なのだと知ることになる。
今日の写真は、その 枝分かれ を表現してみたのだが・・・。
上に挙げた科→属→種→品種のもとを辿ると 界→門→網→目 となる。
一番のもとになっているのは界で、それはなにかというと 植物界 というもの。
我々人間は 動物界 に属しているので根本的に全く別モノといえる。
じゃぁ、界→門→網→目→科→属→種→品種 で全てが語れるか? といえば否というあたりがイヤらしいところである。
生き物には 例外 が常につきまとうし、 あるものとあるものの丁度中間にあたる なんていう中途半端なやつらもいる。
亜種なんてのはその例だ。
で、話を戻すと、キンポウゲ科の特殊な事情というのは2種類の 族 が含まれているという事情。
族・・・ 暴走族ではない、英語でいうところの Tribe というもので科と属の間に枝分かれして存在するものと思われる。
その2つの族とは
Helleboroideae クリスマスローズ族
Ranunculoideae キンポウゲ族
Helleboroideae は更に
Helleboreae (クリスマス・ローズ系)
Delphinieae (デルフィニウム系)
のふたつに分かれる。
「系」は僕がこの場で分かり易いように便宜的に言っているだけで、分類学上は正確な名前ではない。
頭からシューシューと湯気が出てきそうでしょ?
それら族の何が違うのか、となってくると更に専門的になってきてしまって、「花咲ブログを読んで植物嫌いになった」 と言われそうなのでやめておこう。
良いじゃないの、リンネ先生のおっしゃった 二名法(属名+種小名)にまず親しんでいけば。
カタイことは抜きにして、ゆる~いカンジで楽しもう。
2009年2月8日日曜日
2009年2月7日土曜日
2009年2月6日金曜日
なんだ、今日の写真は? 花咲ブログは植物・園芸に関することに限定して書いてるんじゃぁなかったの?花咲ジジイもついに焼きがまわったか・・・。
と、思わないでいただきたい。
実はこの前面白い新聞記事を読んだのだ。
「収穫お助けロボ」というタイトルで
東京農工大大学院の研究グループが作物収穫にかかる労力を軽減するロボットスーツの開発に取り組んでいる。現在、農作業現場で大根の引き抜きや、ミカンの収穫、箱の運搬などのテストや装着テストを行っており、2年後の実用化を目指している。
(中略)
大根を引き抜く場合はひざや腰などに約30キロの力がかかるが、スーツを装着することで6~7割もの身体的負担を軽減することができる。総重量は25キロだが、モーターやバッテリーの軽量化をはかり、将来的に12~13キロにする計画だ・・・・。
産経新聞より
どうです?
なんかスゴイことになってるでしょ?
つまりこの収穫ロボットスーツを着ることで力仕事が楽になる、ということらしいのだが、総重量が25キロというのはそれだけで疲れちゃうのではないか、と心配になる。
駆動時間が8時間らしいのだが、25キロを背負って8時間はかなりツライぞ。
確かに庭仕事、農作業でつかう筋肉は日常生活のそれとは異なる気がする。
今でこそ、身体が馴れたが、はじめた当初はもう腰痛と筋肉痛で泣きたくなった。
今思うと、力が全てではない。
すなわちあまり力を使わずして、同様の効果を得たり、あまり腰に負担がかからない工夫やポジションというものがある。
そっちを研究して広げていったほうがより現実的ではないだろうか。
農作業の結果、筋力が上がって健康でいられればまさに一石二鳥ではないか。
この記事を読んで、これでは未来の農民はガンダムになってしまう と思った。
ブログをしたためるについて、写真は是非ガンダムの写真を、と思ったのだが生憎この方面には滅法疎いため、いつもお世話になっている自転車屋さん あしびな
http://www.asibinaa.com/
に応援をお願いして今日の写真を送ってもらった。
東京農工大の研究グループはこの研究を伊達や酔狂ではなく、マジメに取り組んでいると思われる。
2年後の実用化がなるのか、楽しみにして経過を見守っていきたいものである。
2009年2月5日木曜日
2009年2月4日水曜日
今日は立春だし、春もすぐそこまで来ている。