2012年5月31日木曜日

芝刈りルンバ?


チェルシーフラワーショウというのは、派手なショウガーデンの競演も見所だし、新品種など植物にフォーカスした部分も見ごたえがある。

しかし道具、書籍、小物など、さらには新製品なんてのも見逃せない楽しさがある。

事前に情報をキャッチしてあった『全自動芝刈り機』がどんなものなのかというのも密かな楽しみにしておいたことのひとつであった。

実はチェルシーフラワーショウの歴史をひもとくとナント1959年(昭和34年)に無線操縦による芝刈り機なるものが発表されたとの記録がある。

英国にしばらく暮していたが、そんなものは一切見かけたことはなかったので、まったく定着することなく廃れてしまったのだろう。

それから半世紀以上の時を経て、登場したのがこれだ。

室内においてはお掃除ロボとしてルンバなるものがすでに大ヒットしているが、その芝刈り機版と思えば良いだろう。
ちょっと悪くいうとルンバのパクりといえなくもない気がするけど。

ルンバを持っている友人宅でルンバの働き振りを見せてもらったことがあるが、ヒットするだけになかなか動きも機敏でちゃんと掃除している感が伝わってきた。

で、この芝刈りルンバ(ごめんなさい、正式名称はTANGO E5といいます)はどうかというと・・・・

ウィーンと弱々しい音がしてゆっくりと芝の上を進んでいく。
バリバリと力強く芝を刈る感じでは決してない。

芝生の下に予め特殊なワイヤーを埋め込んでおいて、センサーによってその範囲内を右往左往する仕組みだ。

そもそもは、夏場の芝刈りの季節に英国人が芝刈りに費やす時間をもっと別のことに有効活用しませんか?というコンセプトで開発が進められたという。

コンセプトは悪くないけど、まだルンバほど洗練されているとは言い難い気がする。

僕が感じた大きな問題点が2つ。

まず、刈った芝は機械のなかに溜められることなく、その場に残されること。
やはり刈った芝はちゃんと集めておかないと後々トラブルになる。
さらには見た目にもヨロシクない。

次に、決められた範囲内をグルグルとランダムに右往左往するので、刈った後もそれなりの跡になるということ。
英国人が目指すストライプ模様の芝の実現はこれでは不可能なのだ。

となるとメリットはやはり手間がかからないというだけか。

本体価格も高そうだし、バッテリーも充電しなければ動かない。

このあたりを日本企業のきめの細かさで改良した製品を投入するれば案外売れる可能性はあると思う。

さもなくば半世紀前の無線操縦芝刈り機のように時間とともに忘れ去られてしまうことだろう・・・。




2012年5月30日水曜日

今どきのカメラ事情@フラワーショウ


チェルシーフラワーショウでこんな人を何人か見た。

昔はいわゆるフィルムカメラ。
次に写るんです的なインスタントカメラ。
さらに時代は進んでデジタルカメラ。
そして最近は携帯(スマートフォン)やiPadはたまたニンテンドーDSなんかのカメラ機能を使う人も増えてきたように思う。

この前は日本で子供たちと自然観察をしたときに、ニンテンドーDSで写真を撮りまくっている少年がいて、不思議な違和感を感じたものだ。

その子はどうしたってゲームに熱中しているようにしか見えず、もうちょっとで注意してしまうところだった。
危ない、危ない、無実の子供に嫌疑をかけてしまうところだった。
子供と仲良くしようとしているのに、逆に傷つけてしまってはいけない。
紛らわしいったらありゃしない。


カメラのスタイルが変われば、シャッターを切るためのスタイルも異なる。

最近のデジカメなんかはファインダーそのものがすでに付いていないものが多くなったので、このオジサンのようなポーズで写真を撮る人が増えたと思う。
冷静に見るとちょっと変といえば変だと思いませんか。

5年くらい前のロンドンでは通話+メールの携帯電話がほとんどで、電車のなかでも携帯電話をいじっている人はそんなにいなかった。

同時期の日本でも通話+メールの携帯がほとんどであったとはいえ、電車内で携帯をいじっている人の割合が非常に高かった気がする。
7人掛けの席で6人が携帯とにらめっこしているなんてこともザラで異様に思えたことを今も覚えている。

しかし時代と共に全世界的にスマートフォンが普及し、今回ロンドンで地下鉄に乗っていてもスマホを一心不乱にいじっているイギリス人が多いことに気付いた。

そしてフラワーショウではカメラというにはやや大きなデバイスをこうやって掲げて写真を撮る人がいる。

実はこの前の国際バラとガーデニングショウでもこのイギリス人のオジサンと同じポーズをとっている人を何人か見た。

フラワーショウで美しい花や、参考になるアイディアなど写真におさめたいという気持ちは万国共通のようである。
そしてその手段がちょっとづつ変わってきているというのはなかなか面白い。

5年もしないでこの変化だから、10年後のフラワーショウでは皆どのようにして写真を撮っているのだろうか・・・・


2012年5月29日火曜日

牧野富太郎生誕150年記念切手


いやー昨日は失礼しました。

ブログを更新している最中に突然スイッチが切れてしまったかのように睡魔が襲ってきて、まったく思考ができなくなってしまうという、これまでにない体験をした。

最後の力を振り絞ってとりあえずアップしたのだけど未完のままだった。
恐らくこのあたりは無意識にやったことだと思う。

今朝起きて「やややっ!」と驚いて慌てて体裁を整えた。

時差ボケというよりも単なる疲労と睡眠不足のような気もする。
よく歩いたからなぁ。
朝3時過ぎから起きていたりもしたし。

朝からフル・イングリッシュブレックファースト、夜はビールとパブ飯ということで、どれだけ体重が増えているか恐ろしかったのだが体重を量ると渡英前よりも減っていた。

まぁ、そのあたりは別の機会にゆっくりお話するとして。

今日は気分を変えてまったく別の話題を。

ちょっと手紙を書こうと思って、せっかく出すなら気の利いた切手で出そうと郵便局に記念切手を買いにいった。

何かないかなぁ・・・・
壁に貼られたサンプルを見ていて「これだっ!!」というズバリの切手を見つけた。

その名も 「牧野富太郎生誕150年」記念切手。

牧野博士が描いた植物画が5点。
ガマズミ、ジョウロウホトトギス、ヒメキリンソウ、ホテイラン、コオロギラン。

どれもなかなか魅力的だ。

博士はなかなか変わった名を植物に命名していることでも知られている。
今回の5つの植物も博士が命名したものであろうか。

そんなことを考えてみるとなかなか楽しい。

僕には切手収集の趣味はないけど、つい1シートは保存用にと思って余計に購入してしまった。
やっぱりこういうものは惜しげなくどんどん使うべきであるとは思うけどしばらくは、ときどき取り出しては眺めてみたくなる、そんなステキな切手だ。

まだ郵便局にあると思うので、ご興味のある方は郵便局に走れ!


2012年5月28日月曜日

澄んだ空


というわけで約1週間の英国の旅から無事に戻ってきました。

中味の濃い一週間だったせいか、アッという間でありました。

帰りの飛行機も順調そのもの。

東京とロンドンは飛行機で約12時間。
おおよそ半日座っているわけで、なかなかの忍耐を要する。

学生の頃はなんてことはなかったけど、最近はこの12時間飛行はかなり堪える。

時差を考えて帰りの飛行機はなるべく寝るように心掛けた。

普段はなにはなくとも通路側を選択するが、今回は窓側と通路側が揃った二人掛けが空いていたいので久し振りに窓側に座った。

なので久し振りに窓から外の様子を眺めることができた。

雲海が広がり、目の前に翼が見えると、その昔FM東京でやっていたジェットストリームを思い出してしまう。

ヒースローを飛び立って、フランス方面に飛ぶのかなと思っていたらば、あにはからんやイングランドの東海岸沿いを北上しているのが分かった。



眼下に広がるのはイギリスの典型的な田園風景でああります。(写真上)
そして着陸体制に入ると今度は日本の千葉県の田園風景が見える。(写真下)

同じ田園風景でも、随分様子が違うのがわかる。

育てている作物が違うというのもその理由のひとつだろう。

英国はなだらかな曲線、日本はシャープな直線。

こんなところにもちょっとしたお国柄が出るものなのだろうか・・・
そんなことを想像した。

ブログが尻切れトンボになってしまってスミマセンでした。
時差ボケを克服すべく昼寝もせず、通常通り行動していたのだがブログを書いている最中にモーレツな睡魔に襲われて、思考も停止し、瞼が開かなくなってしまった。
こんなことは初めてだったが、やはりこれも年齢ってやつなのかなぁ。




2012年5月27日日曜日

英国旅最終日


またしても3時半に目覚めた。
しかし東京時間であればお昼前で、これから帰路に着くには東京時間に早く馴染んだほうが良いのでベッドから抜け出して荷造りをしたりブログを書くことにした。

日曜日。
東京を出発して7日目。

なんとも中味の濃い一週間だった。

個人旅行ではなく団体旅行。
当たり前だが自分一人で場当たり的に行きたいところへ行くというような気楽さはない。

しかもツアーリーダーという立場だったので旅程の選定段階からはじまり庭の解説、はたまた美味しい食事、雰囲気の良いパブのご紹介など参加者の皆様に楽しんでいただけるよう考えたつもりだ。

「イギリスの料理はマズイ」
そんな先入観を払拭していただけたのではないだろうか。

さらにはガーデンショウ、大型・小型個人邸の庭、植物園的な庭、かつての領主の所有するフォーマルな庭など幾つかの異なる「イングリッシュガーデン」に実際に触れたことは庭や植物を愛する人には何にも代えがたい経験だったと思う。

短い間でも毎日行動をともにしているうちにチームのような連帯感が生まれたのは本当によかった。

昨日は最後の庭訪問としてヨークシャーの名園のひとつである Newby Hall に出かけた。
1600年代に建てられた建物の周囲に広がるフォーマルガーデンである。

コンパートメント、すなわち部屋という発想で広い敷地を幾つかの区画に仕切って、それぞれテーマ性をもたせた庭をつくっている。

圧巻は全長140メートルにも及ぶ左右対称のボーダーといわれる花壇。(写真上)
花たちはまだ咲きはじめたところでまだこれからではあったが、それでも幾つかの花は咲いていて手入れの行き届いた芝、几帳面に刈り込まれたイチイの生垣に沿って延々と歩いていると英国庭園にいることを実感できる。

お屋敷の横のテラスからなだらかな丘がどこまでも続くヨークシャーの景色が眺められる。
ヒバリだろうか高い空から小鳥がさえずり、羊の鳴く声もする。


平和を絵に描いたような時間だった。

明朝には成田についてまた日常がはじまる。

やることが沢山あるなぁ。
よしっ、と気合も入る。
こういう旅をするとまた頑張ろうという気持ちになる。

ということで一週間にわたって書いてきました花咲ブログ英国編。
お付き合いいただき有難うございました。

また通常どおり楽しいブログを書いていこうと思いますのでよろしくお願いします。






2012年5月26日土曜日

本日モ晴天ナリ



5月26日土曜日。

早いもので旅もあと1日となった。
今日はこれから Newby Hall というヨークシャー地方の名園のひとつを訪れたのちロンドンへとバスを走らせる。

昨日午前中はRHSの庭 Harlow Carr に行き、実質最高責任者にあたるキューレーターじきじきの案内のもと広大な園内のハイライト部分を2時間ちょっとかけて歩いた。
キューレーターといって、どんなオジサンが出てくるのかと思ったら、僕よりも若い感じのチャーミングな女性だったのでビックリした。

晴天のもと爽やかな風に吹かれながら用意していただいたランチをご馳走になった。
なんてことのないサンドイッチやキッシュ、そしてケーキで、いかにもイギリスのランチだなぁと思っていたらば「なんてこと」は実はあった。

ヨークシャーには英国内でも人気のある Betty's というティールームがあり、行列ができるほど人気だ。
ハロゲイトやヨークにお店があるのだけど、このハーローカーガーデンが改装されたときに Betty's のカフェも新たに附設された。
そして我々がご馳走になったなんてことのないサンドイッチなどは、どうやらその Betty's のものだったらしいのだ。

僕は食べることに一生懸命で、ナプキンにBetty'sと入っていることなんて気付かなかった。

参加された方から教えてもらったものの、「ナプキンだけで、サンドイッチやケーキは別モノじゃないか」と思ったのだけど、やはりBetty'sのカフェで紅茶とケーキを召し上がった方から同じものだったという証言を得て確信に至った。

なんだ、もっと頑張って食べればよかった。
ゲンキンなものである。

午後はふたつのプライベートガーデンへ。

昨年僕が一人でヨークを旅したときに偶然出会ったお二人の庭。
そのときはこうやって団体で一年後に戻ってくるなんてことは思っていなかった。

5月25日(金)の午後に皆を連れて伺いたいのですが・・・
と打診したのは昨年末くらいだったろうか。

そしてその日を迎えた。

彼女たちもこの日をめがけて端正に準備をすすめてくださったというのが痛いほど分かった。
庭は手入れが隅々まで行き届き、紅茶、ケーキ、ビスケットなどが振舞われた。

プライベートガーデンなので門をくぐり、家の中を抜けて庭とご対面となるわけだが、その瞬間皆さんから「わー」というため息にも似た歓声がもれた様子を見て「良かった・・・」と安心した。

4~5月にかけてこちらの天候は不順で、雨が多く気温も低かったので、植物の生育が悪く開花も遅れた。
何度かのメールのやりとりで彼女らの嘆き声を聞いていたのだけど、なんのなんの庭は素晴らしい輝きに満ちていた。

満たされた気持ちでふたつの庭を後にしてホテルに戻ってからは、皆でヨークの街へと繰り出した。

僕がさんざんヨークシャーのビールとフィッシュアンドチップスは素晴らしいと吹聴したからってわけでもないが、皆揃ってパブで地元のヨーク造醸所のビールを飲み、フィッシュアンドチップスを食べた。

とくにフィッシュアンドチップスは別次元の味であるというのは皆様の舌をもって実感していただけたようで僕としても嬉しかった。

今回の旅では僕が普段から良いなと思っている街、庭、そして食べ物・飲み物をご案内しているので、個人的な趣味を押し付けても申し訳ないなと思っていた。
なのでご参加いただいた方が「ステキな庭」「美味しいビール」などとおっしゃっていただけると安心もするし感激もするのだ。

予報では今日も明日も晴れ。
どうやら我々滞在期間中は天気がもちそうであるが、一滴の雨にも降られないという英国旅行も珍しい。

現在は夏至にむけて日が延びており10時頃までなんとなく明るい。

天気が良く、日が長いので旅をするにはベストといえるだろう。

明日には機上の人となり、月曜日の朝に帰国となる。

それではまた。



2012年5月25日金曜日

北へ・・・



早いもので旅も後半に突入しました。

大都会ロンドンを離れて一路北へ。

ロンドンが東京だとすれば、今回向かうヨークというのは仙台のようなものではないか、と。
位置的にも、規模的にも、距離的にもお分かり易い例えではないかと思います。

「ヨークの歴史はイングランドの歴史」といわれるように、イングランドらしさ溢れる、歴史情緒満点の魅力ある街、それがヨークです。

僕はこの街で2年間を過ごしたことがあるのだけど、改めて良い街に住めたという感謝の気持ちが今でもする。
そして僕が独りよがりでそんなことを思っているのではないのだな、ということは今回ご参加くださった皆さんと一緒にヨークの街を散策していて感嘆の声が上がるたびに実感できる。

このツアーの訪問先を選定する際、なんの迷いも躊躇いもなく「ヨークが良いと思います」と進言したのはやはり間違っていなかったと今更ながら思う。

いやー良かった、喜んでいただいて。

ツアーとなるとどうしてもロンドン中心になるし、場所を変えるといっても、人気のコッツウォルズ、あるいは湖水地方というのが定番でヨークに足をむける人はあまりいないと思う。

そして今日ご案内したヨークゲートという庭は僕が自信をもってオススメする庭でこれまで日本人でこの庭にたどり着いた人はほとんどいないのではないかと思う。

やや大袈裟なようだけど、それには理由があって、まず庭は通年開園しているわけではなくて夏季の限られた期間だけ、さらに週2日のみ、加えて14:00~17:00のたった3時間しか開園していないのだ。
付け加えていうなら、場所も辺鄙な場所にあって公共交通機関では行き着けないし、レンタカーであっても迷わずにたどり着くのは至難の業であるというような、まさに秘境のような場所にある隠れたる名園なのであります。

僕がここを最初に訪れたのは2000年。
通っていた学校のガーデンデザインの授業の一環としてだった。

今でもその衝撃を鮮明に覚えている。
たった1エーカー(約4000㎡)しかないこじんまりとした庭ながら、様々な細かい工夫が至るところに施されていて名園といわれるヒドコートやシシングハーストにも決して引けをとらない魅力に満ちているのだ。

実は昨年も一人で久々にその名園を訪れてその魅力を再認識したばかりだった。

そんなちょっと他の人に教えたくないような気持ちにもなってしまう名園を皆さんとシェアできたことはとても喜ばしいことであります。

明日は英国王立園芸協会北限の庭であるハーロウカーに行って、さらにこれも自分が発掘してきた温かみ溢れるプライベートガーデン2軒に行きます。

旅疲れなんか吹っ飛んでしまうような充実した日々を過ごしておりますということで、今日はこの辺で。




2012年5月24日木曜日

晴天続きのロンドン


おはようございます。

4日目の朝。
今日はいささかまともな時間、5時半に目が覚めました。

就寝は22:30頃だったと思いますので単純に疲れてグッスリ眠ったのだと思われます。

なんで疲れたのか?
昨日はとにかくロンドン市内を歩きに歩いた。

気温は相変わらず高く25度を軽く超え、しかも珍しいことに湿度も割りと高め。
ちょっと喉が渇くと、雰囲気の良さげなパブで喉を潤して散策を再開。

夕方、そろそろ地下鉄に乗って帰ろうかとやっとたどりついた駅の入口には人が溢れていたので「まさか」と思えば案の定、その駅から6駅先までの区間で運休だとのこと。

代替輸送のバスにはすさまじい行列ができていたので、別のルートを考えて駅まで歩くことに。

そんなことで、一体何キロ歩いたか分からないが、右足の小指には血豆ができていたのでかなりの距離であったことは間違いない。

さて、今日はこれからいよいよバスにてヨークシャーに向かいます。

ヨークには2年間住んでいて愛着もひとしおですが、まさかツアーという形で戻ってくるなんてことは当時は想像だにしなかったなぁ。
中世の趣きあふれるステキな街なので、その魅力を参加者の皆様にお伝えしたいと思っています。

フィッシュアンドチップスの味も別次元ですので、庭ばかりではなく「食べる」「飲む」といったあたりもフォローしたいな、と。

ちなみに何で別次元かと申しますと、タラなどの材料がヨークシャーでとれること、揚げるための油が豚脂、牛脂などの動物脂をつかっていることなどから風味、味わいが目からウロコの美味しさなんであります。

それではまた。




2012年5月23日水曜日

チェルシーフラワーショウ2012


おはようございます。

ただいま午前3時20分。
またしても変な時間に起きてしまいました。

時差への順応が遅れてきたあたり、年齢を感じずにはいられないカンジであります。

さて、昨日はツアーの第一目的であるチェルシーフラワーショウへ繰り出しました。

予報では20度超えとのことでしたが、朝はどんよりとして肌寒いくらい。

ショウの初日、開門(8:00)と同時に入場すべく早めの出発。
ゲート前にはすでに入場を待ちわびる行列ができていて熱気がムンムンと伝わってきます。

雨が降っていないことにまずは感謝し、ツアー参加者の皆様と一緒にショウガーデンを中心に会場内の位置関係などを確認しつつ回りました。

どこに何があるのか、そしてどういったところを見れば良いのか、そして僕の作った「攻略本」の使い方など、まだ比較的すいている場内を皆で移動。

しばらく一緒に回って、皆さんが要領を得てならし運転を終えると、それぞれのご興味、それぞれのペースでということで自然とグループが小さくなっていっていきます。

その頃から晴れ間がでてきて会場が明るくなってきました。
それからは明るいなんてものではなく、暑くなってきて気温も20度を楽々こえて30度近くまで上がったのではないでしょうか。

「荷物はできるだけ少ないほうが楽ですよ」
なんて声を掛けておきながら自分の荷物が多いのに加え、脱いだ上着をカバンに詰めたらパンパンになってしまい、かつ重たいのでゲッソリ。

シャンペンを売っている屋台、アイスクリームの屋台には長蛇の列ができ、さらにどんどん会場内に流れ込んでくる人。
お昼過ぎあたりがピークだったのではないでしょうか。

座る場所もすぐには見つからず、階段の手すりに寄りかかりながら立ったまま買ってきたサンドイッチを頬張りました。

参加者の皆さんは13時に迎えにきたバスでだいたい帰られたと思われます。
それでも入場から5時間もあるわけですから十分といえば十分。

しかし自分にはショウの全てを見るという自ら課したミッションがあったので、それから人ごみをかき分けながら進みました。

昨日書いたようにショウガーデン最優秀賞はサラ・プライス、クリーブ・ウェスト、アンディー・スタージョンのいずれかと予想しておりましたが結果クリーブの2連覇となりました。

自分の予想根拠としてはクリーブ、アンディとそれぞれ受賞歴があること、サラはまだ若い女性であることから、新たなスターを送り出して業界をさらに活気づけようという意図からもサラではないかと思ったわけですが。
3人それぞれ見ごたえのある庭で誰が受賞してもおかしくなかった気がします。


受賞したクリーブの庭は大きなトピアリーをシンメトリーに配しているのが特徴で、フォーマルなフレームのなかに柔らかい植栽を施して独特の雰囲気を醸しだしています。

・・・ということで、「全てを見た」と納得して時計を見ると18:00になろうかという頃で、ほぼ10時間会場で歩き回ったことになります。
人ごみが苦手な割りにかなり頑張ったのではないか、と。

その後で飲んだビールは美味しかった!

疲れもあって、部屋にもどってシャワーを浴びると倒れるように寝たのが恐らく22:00頃だったでしょうか。

で、こんな時間にパッチリと目が覚めてブログなど書いているという訳であります。

天気予報によればどうやら今週一杯は好天が続くそうで、本当にラッキーだと思います。
我々が到着する前日まで雨も多く寒かったというのですから。

チェルシーという山をこえて今日はロンドンに留まりますが、以降ヨークに向けて北上します。

「名園」を巡るのですが、また楽しいご報告ができると思います。
それでは今日はこのへんで。


 

2012年5月22日火曜日

英国到着!


現在午前3時。


時差ボケってわけではないのだけど目が覚めてしまったので、無理に寝ないで起きてブログでも書くことにした。


時差ボケではなく、たぶん興奮しているのだと思う。
申し上げたように、かなりの力作となった自作ガイド冊子を参加者の皆様にお配りして事前レクチャーなるものを夕食時に行った。


夕食会は残念ながら個室ってわけではなかったので、周囲の音にかき消されてうまく伝えるべきことが伝えられたのかやや疑問だ。
もっともっと伝えたいことはあったのに、というフラストレーションもあって目が冴えてしまったのだろう。


興奮しているというのは何もそれだけではない。


事前にこれだけ調べ上げて臨むチェルシーフラワーショウというのも初めてのことなので、事前情報と実際がどのくらい違うのか、あるいは合っているのかという興味もある。


さらに調べる中で、これは Best in Show といって最優秀賞をとるのではないかと思われる自分なりの予想も立ったので、それが当たっているか?
僕の感触では「Sara Price」「Andy Sturgeon」「Cleve West」3人のデザイナーの中から選ばれるのではないかと思うが、アンディとクリーブはそれぞれ去年、一昨年とBest in Show受賞歴があるので、今年最も注目を浴びているサラが初受賞となるのではないか、と。


サラは今年開催されるロンドンオリンピックにあわせてつくられたオリンピック公園のデザインに携わっていることでも注目されている今が旬の女性デザイナーであります。


最近の英国はとくに5月になって雨が多く、気温も低めという日が続いていた。
衣替えでしまっていたダウンを念のために持ってきたというのは申し上げたとおり。


ところが昨日ヒースローについてみると暖かだった。
何でも昨日(21日)のロンドン最高気温は24度。


今日も20度超えの予報だ。


・・・ということで朝8時の開門と同時にチェルシーフラワーショウの初日にしかもベストコンディションの中、殴り込む(?)のでコーフンしているのだ。


問題はネット環境。


昨晩もパブに繰り出したいのを堪えてホテルの部屋で、買ってきたビールを飲みながらあれこれ試したのだけど繋がらなかった。
今もこれを「下書き」としてとりあえず書いて、繋がり次第アップすべく当所なく書いている。


ままならんなぁ、ネットってやつは。



2012年5月21日月曜日

5月の英国へ・・・


おはようございます。

成田空港に向かっております。
時計をみれば7時32分。

そう、世間では金環日食で大変な騒ぎであります。

車窓からは、荒川土手に集まる人々、マンションや家屋のベランダから乗り出す人々などその注目の高さが知れるのですが、何せ移動中の電車の中なのでなんともなりません。
しかも通路側だし・・・
トンネルもあるし・・・

いいの、いいの、こういう世間が騒ぐときにはあえて「のらない」というアマノジャクな性格も手伝って今は旅に向けて気持ちを高めているところです。

さて、そうなんです、今日から来週月曜日までの一週間は英国に出掛けてまいります。

一番の目的は火曜から土曜まで開かれるチェルシーフラワーショウです。
これに初日のメンバーズデーに行くことになっています。

チェルシーフラワーショウでは「ショウガーデン」といって、定められたスペースに工夫を凝らした庭が幾つかできるのが大きな見所となっています。
大小おりまぜて30個以上の庭が出展するでしょうか。

これら全てに対して分かりやすく解説を加えた冊子を作りました。
最近夜なべをしてシコシコとこんなこともしていたというわけです。

これはいわば「チェルシーフラワーショウ攻略本」といったところで、今回のツアー参加者全員にお配りするつもりで自ら「製本」しました。
かなり涙ぐましい家内制手工業的冊子ですが、なかなかの出来と自負しております。

なので参加者の皆様はそれぞれのショウガーデンを通過するのではなく、立ち止まってそこでデザイン意図など含め何が起きているのか知ることができるようになっています。

そしてその後はオリンピック目前で慌しいロンドンを離れて、イングランド北東部ヨーク方面に向かい名園を巡ります。

・・・ということで、今日から一週間不在となります。
これまでも海外からブログはアップしてきたので、今回も通常通りにとは思っていますが、なにぶんネット環境などどうなっているか着いてみないと分からない部分もありまして、微妙なところではあります。

でもアップできれば現地からホットな話題をお送りできるのでないかと思います。

最近の英国は雨が多く、気温も低めとのこと。
クリーニングに出したばかりでしまおうと思っていたダウンも念のため持っていきます・・・。
折角なんだからスカッと晴れておくれよ、と祈るばかりであります。

それでは行ってまいります!




2012年5月20日日曜日

まだまだ頑張るクリスマス



クリスマスローズが人気である。

日陰にも強いこと、花の少ない冬に花をつけること、そして「クリスマス」+「ローズ」というなんともロマンチックなネーミングの組み合わせも奏功してか最近は色んなところで目にするようになった。

そもそもはクリスマスの頃に花をつけるから付いた名前であるとはいうものの、実際は1月下旬~3月上旬くらいに花を咲かせるものが多いと思う。

そして今は5月も後半だというのにまだ花が咲いている・・・。

そう思われた方はちょっと違うんであります。

クリスマスローズはキンポウゲ科であり、キンポウゲ科の特徴のひとつとして花びらが無くて代わりにガクが花びらのように発達している、というものが幾つかある。

クレマチスなんかもあれは花びらではなくてガクなんであります。

クリスマスローズはまだ咲いているのか・・・・ってそれは花びらではなくてガクなので見た目的に花が長持ちしているように見えるだけのことだと思うのであります。

通常花びらは柔らかくて瑞々しいので寿命が短い。
ボタンなんかベルベットの花びらのようだが、あっというまにバラバラと花びらが落ちてしまうでしょ。

ところがクリスマスローズは花びらに見える部分がガクなので散ることなくいつまでも粘っているのだ。

クリスマスローズの特徴のひとつとして「頭を垂れる」という草姿があると思う。
下を向いているので気付きにくいが、手で持って中を覗き込むと子房が膨らんでタネを作っている最中であることが分かる。

それが今日の写真だ。

下を向いて元気がないと思っていたらば、着々と次世代にバトンを繋ぐべく頑張っていたんだなぁ。

初夏もすぐそこだってのに、まだまだ頑張るクリスマスローズ、知ってました?


2012年5月19日土曜日

ツキヌキニンドウ


気になる植物それはツキヌキニンドウ Lonicera sempervirens

なんで気になるか?

実は特定のとある場所で壁づたいに這うというか登っていくような「つる性」の植物として何を選ぶかズッと考えていたのであります。

バラはちょっと違うし、クレマチスもありふれているし・・・

色々考えているなかで、気になっていたのがツキヌキニンドウだった。

初めて聞く方には馴染みがないと思うのでちょっと解説しておこう。

ツキヌキってのは「突き抜き」ということでありまして、何がどう突き抜いているかというと、ご覧のように花を支えている枝(花柄)が、ひとつ手前の葉の真ん中を突き抜くように出ていることからこの名前がついたと言われている。


英語名は一般的にはHoneysuckle ハニーサックル というのだけど、聞いたことがある人もいるだろう。

スイカズラ Lonicera を広くハニーサックルと言うのであって、ツキヌキニンドウだけを指して言っているわけではない。

どうです、バラやクレマチスほど見かけないけど、赤い花が沢山咲く様子はなかなか良いでしょ。

ただ問題点は、これだけ見ごたえがあるまで育つのに何年掛かるかという点。

青い葉と赤い花で全体に柔らかい感じがして草本的なイメージもあるかもしれないが、どっこいガチガチの木になるのであります。
それが証拠にこのツキヌキニンドウの足元を覗き込むとかなり太い木化した枝が見える。


おそらく8年~10年選手だろうなぁ、これは。

足元を見ると案外小さな白のプラスチックプランターに育っているのが分かるが、これも騙されてはいけない。

これほど大きく育ったツキヌキニンドウのカラダをこんな小さなプランターが支えることができるわけがない。

恐らく、まず間違いなく、プランターの底をブチ破って太くて長い根を大地に張っているに違いない。

そうやって考えると、今度植えようかなと思っている場所ではやや狭すぎる気がするし、よしんば根付いたとしても、花壇の他の植物を駆逐してしまいそうなので見送ることにした。

植物選びもなかなか難しいものだ。
 

2012年5月18日金曜日

楽しいロンドン 愉快なロンドン


今朝の朝刊一面には天皇陛下訪英の記事。

『両陛下、ロンドンの庭園ご散策』
という見出しで、天皇、皇后両陛下が手をつないでロンドンにある日本庭園を歩く写真が載っていた。

この公園はHolland Parkといってロンドン西部にある公園だ。
ここには1991年に「ジャパンフェスティバル」が開催されたときに純和風の日本庭園「京都庭園」がつくられた。

両陛下はこの京都庭園を仲むつまじく散策されたのだ。

在英日本人約500人が歓迎したらしいが、両陛下の脇にそっと寄り添うように白髪、白ヒゲの柔和な顔をした英国人がいた。
新聞各紙で、結構この紳士は写真におさまっている。

この人は何者か、というとキューガーデンの前の前の園長であるギリアン・プランス(Ghilliean Prance)であることに気付いた人は少ないかもしれない。
1988年~1999年キューガーデンの園長としてその名を残した。

今もこうやって日本国から天皇陛下が庭を散策するというと、どこからか声が掛かって業界の重鎮、オーソリティとして解説をしたりするのだろう。

僕は英国内の「日本庭園」というものに興味を持って色々と見て歩いたことがある。
学校でも研究の題材として取り上げて論文も書いたのだが、そのときにこのHolland Parkの日本庭園も見に行った。

なんでロンドンのこんなところにこんな立派な日本庭園が?と驚いたことを覚えている。

公園側も天皇陛下が訪問されるということで、全力をあげて整備したんだろうなぁ。
写真にチラリと写った竹垣もキレイになっていた。

写真でもっとも印象的だったのは天皇陛下の笑顔だった。
たしかオックスフォード大学にも留学されていたことがあり、英国とのつながりは強いようだ。
日本では日頃の多忙な公務に加え、東日本大震災もあったし、御自身の心臓手術なんてこともあった。

でも久し振りに英国を訪れて、ちょっとだけ緊張が和らいでホッとしたんだろうなぁ。
そんな感じがする、とても良い笑顔の天皇陛下が新聞一面にあった。

天皇陛下と入れ替わりって訳ではないが、僕も来週月曜日から一週間渡英します。

遊びに行くわけではないので、現在事前の準備をせっせと進めている最中であります。
お陰様で参加者の皆様に喜んでいただけるのではないかという準備の目処もたった。
あとは天気が良いことを祈るばかりであります。

久し振りのイギリス行きに気持ちがエラく高揚してきた。
一方、やらねばならない仕事が山積みなので心中はとてもフクザツでありますが・・・。



2012年5月17日木曜日

リカちゃん登場


好きな人は好きだろうなぁ、リカちゃん。

僕のように昭和40年代に少年期を突走った場合、女の子はリカちゃん人形、男の子は変身サイボーグなんかに胸を熱くしたはずである。

変身サイボーグはすっかり忘れ去られてしまったが、リカちゃん人気はまだまだ健在のようだ。

この苗を見て欲しい。

ラベルが大きすぎて、その後ろにある肝心の花が見えないくらいに主張が強い。

その名も 『大輪カリブラコア ラブリカ』

もともとはナス科のカリブラコア Callibrachoa という名の花だが、カリブラコアからコアをなくすとカリブラとなって、さらにそれを逆に読むとラブリカとなる。

そう、 loveリカというシャレなのである。
だからリカちゃんが前面にドドーンと出ているのだ、たぶん。

「リカちゃん」は恐らく商標登録されていて、権利者は玩具会社か何かなのではないかと想像される。
このネーミング、さらにはリカちゃんそのものをラベルに登場させるということで、幾らかのロイヤルティが支払われているのではないかなどど想像される。

さらに有名人リカちゃんの名前を汚してもいけないので、このカリブラコアも商品として高い品質と完成度を持っていると思っていいだろう。

そんなラブリカを2株ほどいただいた。

申し上げているように我が家のベランダには植物は一切なかったのだが、折角ラブリカの苗をいただいたので久し振りにベランダ園芸を始めることにした。


リカちゃんのラベルには
「通常のカリブラコアの約2回り大きな花サイズ。花の存在感が違います。」
とのことなので、あえて他の植物との寄せ植えにせず、2株のラブリカだけでどんなふうになるか試してみることにした。

今は植え替えて2株にしては大きな植木鉢にポツンと植えられているといったところだが、この鉢からこぼれんばかりに生長するラブリカを想像して、今は水やりに精をだす日々であります。



2012年5月16日水曜日

自分だけの植物図鑑を作ろう2012


良い陽気になってまいりました。

外で色んな発見に出会えるそんな季節。

今年もやろうと思います、子供たちとの植物観察イベント「自分だけの植物図鑑を作ろう!!」

今日初めて聞くという方もいらっしゃると思うので簡単に説明させていただくと・・・。

都会の公園などで植物を観察します。
「花について」「葉について」「茎・根について」「実について」季節ごとに4つのテーマを扱い、公園の中を散策しながら植物について考えます。

気付いたことを書き留めたり、スケッチしたり、落葉を貼ったりしてまとめたものをバインダーに綴じれば世界にたったひとつ自分だけの植物図鑑が出来上がるという仕掛けだ。

2年前にスタートして、今年は3シーズン目となります。

昨年は日比谷公園を歩きましたが、今年は代々木公園に場所を変えて新たな都会の自然について考えることができればと思っています。

対象は主に小学生。
昨年は幼稚園の年長さんが参加したけど、とっても熱心で他に参加した小学生に決してひけをとらなかった。

親子での参加もできます。
子供よりも親御さんのほうが熱心だったりするのも面白いところであります。

3シーズン目を迎えますます充実した自然観察となること請け合いです。
お友達など誘い合ってどうぞ奮ってご参加下さい。

開催日時: 2012年6月17日(日)10:00~12:00
開催場所: 代々木公園

詳細・お申込は コチラ までどうぞ。
           ↑↑↑↑

みんなと会えるのを楽しみにしているよ!!