味覚を通じて植物にアプローチしようという今日の話題。
とある串揚げ屋さんにいった。
いわゆる「おまかせ」ってやつで、板さんが適当に旬の食材を揚げて供してくれる。
「サワラです。塩かポン酢でお召し上がりください。」
なんて言って出てくる。
サワラかぁ。
漢字で書くと鰆となり、魚ヘンに春だものなぁ。
春らしいといえばこれ以上春らしい魚はないような気がする。
ゆっくりと食べて、美味しくビールなどもいただいた。
そして出てきた中でシャッターを切ったのが今日の2枚の写真。
まず上の写真はタラノ芽。
正直に告白すると、これまでタラノ芽をこうやって食べたことはなかった気がする。
春の自然観察なんかやっていると、タラノキがあって、新芽を出しているのを見て
「これがタラノ芽の天ぷらになる部分です」なーんて言っていて、肝心の味を知らなかったのだ。
なんとも嘘っぱちの自然観察だったが、これからは真実を語ることができると思う。
文章ではなんとも表現できないが、青臭いというか独特の香りが口の中にほわーんと広がった。
そして次の写真は桜鯛。
串揚げの上に何かついている。
板さんは
「桜鯛です。上には桜の花も一緒に揚げてあります。」
と教えてくれた。
桜鯛でも十分春っぽいが、さらに桜の花がそのまま揚げられているという芸の細かさ。
まぁ言われなければ何だか分からなかったかもしれないけど、言われたことによって俄然有り難味が増した。
こうやって味覚で、そして視覚で春を感じるという日本文化は本当に素晴らしいと思う。
近々出掛けるイギリスには僕の大好物のフィッシュアンドチップスという揚げ物の王者が君臨しているが、こういう繊細さとは無縁だなぁ。
スゴイなぁ、ニッポン。
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