5月26日土曜日。
早いもので旅もあと1日となった。
今日はこれから Newby Hall というヨークシャー地方の名園のひとつを訪れたのちロンドンへとバスを走らせる。
昨日午前中はRHSの庭 Harlow Carr に行き、実質最高責任者にあたるキューレーターじきじきの案内のもと広大な園内のハイライト部分を2時間ちょっとかけて歩いた。
キューレーターといって、どんなオジサンが出てくるのかと思ったら、僕よりも若い感じのチャーミングな女性だったのでビックリした。
晴天のもと爽やかな風に吹かれながら用意していただいたランチをご馳走になった。
なんてことのないサンドイッチやキッシュ、そしてケーキで、いかにもイギリスのランチだなぁと思っていたらば「なんてこと」は実はあった。
ヨークシャーには英国内でも人気のある Betty's というティールームがあり、行列ができるほど人気だ。
ハロゲイトやヨークにお店があるのだけど、このハーローカーガーデンが改装されたときに Betty's のカフェも新たに附設された。
そして我々がご馳走になったなんてことのないサンドイッチなどは、どうやらその Betty's のものだったらしいのだ。
僕は食べることに一生懸命で、ナプキンにBetty'sと入っていることなんて気付かなかった。
参加された方から教えてもらったものの、「ナプキンだけで、サンドイッチやケーキは別モノじゃないか」と思ったのだけど、やはりBetty'sのカフェで紅茶とケーキを召し上がった方から同じものだったという証言を得て確信に至った。
なんだ、もっと頑張って食べればよかった。
ゲンキンなものである。
午後はふたつのプライベートガーデンへ。
昨年僕が一人でヨークを旅したときに偶然出会ったお二人の庭。
そのときはこうやって団体で一年後に戻ってくるなんてことは思っていなかった。
5月25日(金)の午後に皆を連れて伺いたいのですが・・・
と打診したのは昨年末くらいだったろうか。
そしてその日を迎えた。
彼女たちもこの日をめがけて端正に準備をすすめてくださったというのが痛いほど分かった。
庭は手入れが隅々まで行き届き、紅茶、ケーキ、ビスケットなどが振舞われた。
プライベートガーデンなので門をくぐり、家の中を抜けて庭とご対面となるわけだが、その瞬間皆さんから「わー」というため息にも似た歓声がもれた様子を見て「良かった・・・」と安心した。
4~5月にかけてこちらの天候は不順で、雨が多く気温も低かったので、植物の生育が悪く開花も遅れた。
何度かのメールのやりとりで彼女らの嘆き声を聞いていたのだけど、なんのなんの庭は素晴らしい輝きに満ちていた。
満たされた気持ちでふたつの庭を後にしてホテルに戻ってからは、皆でヨークの街へと繰り出した。
僕がさんざんヨークシャーのビールとフィッシュアンドチップスは素晴らしいと吹聴したからってわけでもないが、皆揃ってパブで地元のヨーク造醸所のビールを飲み、フィッシュアンドチップスを食べた。
とくにフィッシュアンドチップスは別次元の味であるというのは皆様の舌をもって実感していただけたようで僕としても嬉しかった。
今回の旅では僕が普段から良いなと思っている街、庭、そして食べ物・飲み物をご案内しているので、個人的な趣味を押し付けても申し訳ないなと思っていた。
なのでご参加いただいた方が「ステキな庭」「美味しいビール」などとおっしゃっていただけると安心もするし感激もするのだ。
予報では今日も明日も晴れ。
どうやら我々滞在期間中は天気がもちそうであるが、一滴の雨にも降られないという英国旅行も珍しい。
現在は夏至にむけて日が延びており10時頃までなんとなく明るい。
天気が良く、日が長いので旅をするにはベストといえるだろう。
明日には機上の人となり、月曜日の朝に帰国となる。
それではまた。
0 件のコメント:
コメントを投稿