実は街は植物で溢れている。彼らは色、カタチ、ニオイなどで「ここにいるよぉ」と静かなるメッセージを出している。そこには時として胸を打つドラマがあったりもする。そんなやもすると見過ごしてしまいそうな愛すべき彼らにあまり肩肘張らずにゆる~いカンジでスポットライトを当てる。日々の「あれ何だろう?」という好奇心に素直に向き合うブログ。
2008年5月31日土曜日
今日はちょっと趣をかえてアゲハで。
昨日ミカンの木の横の松の木で息絶え絶えになっていた。
この「ミカンの木の横」ってのがミソで、アゲハの幼虫はミカン、オレンジなどのミカン科の植物につく。
見たことをある人もいると思うが、色は黄緑色をしていて、かなりデカい。
別に刺したりはしないけど ビジュアル的に受け付けないという人も多いのではないだろうか。
チャドクはツバキ科を食い、アゲハの幼虫はミカン科を食う。
すみわけがシッカリしているのも興味深い。
えっ、これだけ??
そうです。今日はちょっとアッサリめにこれだけです。
今日で5月も終わり。
明日から6月ってことで、一年の折り返しも間近。
皆様のお蔭で5月も毎日更新できました。
6月もヨロシクお願いします。
2008年5月30日金曜日
2008年5月29日木曜日
小学生だったころ、「草むしりしたらお小遣いをあげる」と母に言われたのが、ドクダミの最初の思い出だろうか。
印象はとにかく 臭い につきる。
当時素手でむしったものだから、手にニオイがこびりついて暫くとれなかった。
以来、ちょっと距離を置いて付き合うようになった。
そして、園芸に向き合うようになって、自然にはいろんなニオイがあるものだとカラダで感じて、一般にクサイと言われているものも、「良いニオイ」と思えるようになってきた。
牛糞や馬糞を鋤き込んだ腐葉土のニオイ、土のニオイ、この前書いたシイの花のニオイ、新緑のニオイなど、どれも魅了的なニオイだと思う。
逆に以前使っていた、香水の類は臭いと思うようになった。
自分勝手なものである。
じゃぁこのドクダミは良いニオイなのか?と言われてしまうと、身にまといたい良いニオイ ではないが、草むしりするときとしては許せるニオイだと思えるようになった。
このニオイのもとはデカノイルアセトアルデヒドという舌をかみそうになるものだが、太陽のもとにさらして乾燥させるとそのニオイがなくなる、らしい。
なので、ドクダミ茶があったり、地方によってはドクダミ料理があるのだろう。
その花はちょっとユニークなカタチをしているし、カワイイものだ。
4枚ある白い花びらのようなものは総苞片といって花びらではない。
中心部にタテに並んだ小さいやつらが花ということになる。
これは以前書いたハナミズキと同じ理屈。
ちょっとビックリなのはこのドクダミは単為生殖といって、花粉が雄しべから雌しべに移らなくとも種を作るということ。ということは安定的にバンバン増えるということ。
おまけに彼らは地下茎を張り、そこからも枝分かれして増える。
増える仕組みがシッカリできている。
道理でそこら中にはびこる訳である。
品種によっては黄色や赤の斑入りのものがあって、ヨーロッパではガーデンセンターなどにいくと鉢に入って売っている。
それを買っていく人がいる。
それを庭に植える人がいる。
普段仕事として、四つん這いになってドクダミを抜いている自分からすると、大丈夫か?と心配になる。
ところ変われば・・・ってやつである。
2008年5月28日水曜日
えー、ただいま5月28日午後11時30分を既に過ぎております。
日付が変わるまであと30分無い。
昨日と今日が交わる時間・・・ クロスオーバーイレブン というFM番組が昔あった。
ナレーターは津嘉山正種ではなかったか?
古き良き「らじを」の想い出だ。
今日は早朝から出掛けて帰宅したのが今である。
別に誰に強制されているわけではないのだけれど、一応この花咲ブログは毎日更新を旨としている。
なので、帰宅して着替えもせずに今日の分をしたためている。
お気付きでしょうか、ちょっと植物本来の話題とは別にスペースを埋めようとしていますね。
これはイカン。姑息な手段である。
フジは正直言って既にちょっと前に花の時期は過ぎてしまった。
でも花盛りの時期にちょっと珍しい ピンクのフジ を撮ったので早く紹介せねばと思いつつ時が過ぎてしまった。
フジはマメ科に属し、その証(あかし)として花のカタチはチョウのような左右相称花である。そしてマメ科の最大の特徴である サヤに種(マメ)が納まっている。 今後もうちょっと他のマメ科の植物をここで御紹介しようと思うけど、それら全て左右相称花、サヤ状の実が特徴となっている。
ちょっと慌てて書いてしまい、クオリティに御不満の方もいらっしゃると思いますが、今日はこんなカンジで・・・。
ではまた明日。
2008年5月27日火曜日
突然ですが 「日本で一番しいたげられている、悲しい野菜はなんでしょう?」と問われたらなら、アナタは何と答えるだろうか?
僕はこの前トンカツ定食を食べ終えた自分の皿を見てフト思った。
このポツンとお皿に残されたパセリ、何かかわいそう、と。
他のパセリ的な場面としては、新幹線で買うサンドイッチに色を添える、というものがあろう。
そう、パセリに課せられた任務は、この「色を添える」ということなのではないだろうか。
色を添えるとお役御免で、皆様のお口に入ることもない。
オレ本当にパセリ大好物なんだ!って人にも会ったことがないし。
一説によるとビタミンCが豊富だとのことで、一時これを一生懸命食べたことがあるけど、決してウマイものではなかった。
色を添えて後は捨てらる運命。
ああ、なんて悲しいのだろう。こんなにしいたげられている野菜がこの日本に他にあるだろうか?
あえて日本で、と言ったのは世界は広いのでパセリを主食にしている国があるかも知れず迂闊なことは言えない。
刻んでホワイトシチューにトッピングくらいはするけど、もうちょっと何とかしてあげたいと思った。
因みにこれは学名では Petroselium crispum といってセリ科に属す。
日本語でパセリ、英語でParsley。
この英語がクセモノで「R」と「L」が見事に混在している。
イギリス人から「Parsley」って言ってみ、と言われ何度も何度もダメ出しされた結果、今はなんとか言えるようになったように思う。 パセリと言うたびに「違う」と言われ、首を傾げられ、本当に泣きたくなった。というか、カチンときた。
しいたげられた野菜に関する忌まわしい想い出である。
2008年5月26日月曜日
5月25日付の新聞によりますと、「荒川の砂町水辺公園でアグロステンマの花が咲き乱れ、訪れるヒトを楽しませている」とあった。
「なんじゃ?そのアグロステンマって?」と思われた方も多いと思う。
アグロステンマとはナデシコ科の植物でご覧のようなカワイイ花を咲かせる。
言われてみるとちょっとナデシコに似ている。
これはヨーロッパでは結構良く見かける花で、そんなに珍しいものではない。
和名は ムギナデシコ といって麦畑でよく見かける花だったようだ。
で、この写真は新聞記事を見てわざわざ砂町までいったかというと、そうではない。
この前手入れをしたお宅の庭の片隅にちょこんとはえていたので、ちょっと珍しいと思ってシャッターを切ったもの。
こうやって 本日のお題 となってちゃんと役に立っている。
この砂町水辺公園では約650㎡にわたってこの花が咲き乱れているのだそうで、一見の価値ありカモ。
2008年5月25日日曜日
2008年5月24日土曜日
昨日はお日柄もヨロシく、六本木アークヒルズで23、24日の2日間限定公開の ローズガーデンを見てきた。一年でたった2日間の公開でしかも10:00~13:00の僅か3時間だけ。庭がどうの、というよりもそのレア感に煽られて足を運んでしまったカタチだ。
実は昨年もこの公開を知っていてわざわざ行ったのだが、日にちを間違えていて入れなかったという間抜けな体験をしたので、今回はダブルチェックをしての出陣だ。
行ってみると ARK HILLS Rose Festival 2008 と銘打ってバラの鉢花の販売などやっていて結構な人出である。
ビルの屋上部分に作り上げた庭空間で、出来上がってから時間がそこそこ経っているためか、かなり自然な雰囲気に馴染んだ庭だった。
でも辺りを見回すとそこは大都会のド真ん中で、ビルの谷間といった風情だ。
都会の真ん中にありながら、これだけ緑に溢れるというのはある意味素晴らしい。
植物にとってシアワセなのかは分からないけど。
広場ではサラリーマン、OLがほど良い風に吹かれながらカフェ形式でお昼をとっていた。
この前の西武ドームであったガーデニングショーとほぼ同様の客層(?)が集まっていたのは興味深い。やはり女性達の園芸熱はかなり熱いと見た。
2008年5月23日金曜日
2008年5月22日木曜日
昨日 「シイの花に近づけるのはこれが限界」 ということを書いた。
書いたあとで、そういえばアソコにあったのは確かシイの木ではなかったか と思い出していってみた。
それは、千代田区一番町英国大使館前。
以前自転車で走っていて、傾斜の関係で割りと低いところに花があったような気がしたのを思い出したのだ。
行ってみてごらんのような写真を苦もなく撮ることができた。
思ったとおり、花としては特に美しいわけでもなく、鼻を近づけるとあの甘いような臭いようなビミョーなニオイがした。
と、ここまで書くとなんてことはないのだけど、実はちょっとなんてことがあったのだ。
このシイの木は英国大使館前にあったのだけど、前も前。
大使館正面の門の真ん前にあるのだ。
自転車でそこに一直線に向かい、やおら大型メッセンジャーバッグの中からカメラを取り出し、何回もシャッターを木に接近して押して、そのあとニオイを嗅ぐ・・・ということを、警備にあたっていた警官の前でやらかした。
その一部始終を警戒して見ていたその警官に当然声を掛けられた。
「何をしてるのですか?」
「ええ、写真をちょっと・・・」
「珍しいんですか、これ?」
「えぇ、この高さで花が見れるのは」
「はぁ?そうなんですか。カメラマンさんですか?」
「いいえ」
「じゃぁ趣味かなんか?」
「まあ趣味と仕事半々って感じです」
などとトボけたやりとりをしてその場を去った。
以前、新宿を歩いていて職務質問を受けたことがある。
やましいことは一切なくても、警官と話すというのはなんとなくドキドキするものである。
2008年5月21日水曜日
2008年5月20日火曜日
最近は天気が良いと気温は20度を越える。
まことに気持ちがヨロシイ。そんなときは外でお弁当を広げるものヨロシイ。
お弁当のお供にお茶を飲んでいて、そのラベルに目が留まった。
十六茶。
別に最近になって発売されたものでもないのだけど、これまでまじまじとラベルなんか見たことはなかった。そこには何が16も入っているのかが書いてある。それによると・・・
(五穀)
ハトムギ
大麦
玄米
黒豆
ゴマ
(三漢)
霊芝
ハブ茶
ミカンの皮
(八葉)
ビワの葉
熊笹
アマチャヅル
桑の葉
昆布
柿の葉
杜仲葉
シソの葉
・・・・らしい。
これの計算式を示すと
5+3+8=16 となる。
植物大活躍である。
そういえば小さかった頃、祖父が庭に生えていた柿の木から葉っぱをとってきて、オレンジなどと一緒にジューサーにかけて飲んでいたのを思いだした。
以前、韓国に行ったときに飲んだお茶のラベルに 十七茶 とあった。
写真がないのが残念だが、これは本当の話。
一体これに何をひとつ足したのか、スゴク気になる。
2008年5月19日月曜日
昨日に引き続き カタバミ のお話。
とにかくその生命力は特筆モノだといったけど、それはホントにそう。
もうイヤになるくらい強い。
仮に水をしばらくやらずに、枯れたように見えてもその根に生命力を蓄えておいて、雨が降ったりして復活の要件が整うとまた生き返る。
昨日も根が長いというのを分かってもらいたいという写真を載せたのだけど、これはもっとスゴイ。
右側でモコモコ小さく見えるのが地上に生えている部分。
その下がこんなに長い。ヤクルトの入れ物と比べていただきたい。
なんでヤクルトなのか? それは言えない。
これだけ深く伸びていると、仮に土の表面が乾いていても地中のどこかから水分を調達できることだろう。
根の写真の横が 実の写真。
この上を向いた小さなロケットのような果実の中に無数の種が入っていて、熟すとはじけて飛び散る。
恐るべし。
カタバミはムラサキカタバミ、アカカタバミ、カタバミ、イモカタバミなど色んな種類がある。
花の色も黄色とピンクが主で、それなりにキレイといえばキレイだ。カタバミを許せる気持ちさえあれば。
花に惹かれて、園芸用にわざわざ植える人もいる。
来る日も来る日もカタバミむしりをしていた人にとっては信じ難いことではある。
そういえば、日本では厄介な雑草である ドクダミ がヨーロッパでは斑入りの園芸品種などができてオシャレな植物として珍重されていることがある。
来る日も来る日もドクダミむしりをしていた人にとっては信じ難いことではある。
2008年5月18日日曜日
今日の写真を見て 「おっ、クローバー見っけ!」と思った方、チョット待ってください。
気持ちは分かるのだけど、これは カタバミというもので、クローバーではない。
カタバミはカタバミ科に属し、花もご覧のように放射相称花を咲かせ、クローバーはマメ科に属し左右相称花を咲かせる。
クローバーはとても興味深い植物なので、また今度ゆっくり取り上げよう。
このカタバミで強調したいのがその驚くべき生命力だ。
まず花を咲かせて、実を結ぶとその中から無数の種をはじき飛ばして増える。
そして、茎からは匍匐枝をだして増える。
更に根っこがとてつも長く深く地中にもぐり(写真下)、かつ根が太く そこに養分などを蓄え(写真中)、仮に地上の目に見える部分を取り除いても、スグに再生してくる。生き返るのだ。
なのでコイツを駆除するのはかなり厄介なのである。
まさに根こそぎ取り除くしかない。
何事もそうだけど、早期発見、駆除が鍵を握る。
まだ小さいうちであれば、根もさほど深くもぐっていないので そーっと慎重に根が切れないように引っぱれば駆除ができるかもしれない。
植物園である友人が 「オクサリス、ゴキブリ、そして蟻は地球に原子爆弾が投下されても生き残るな」とぼやいていたのを思い出す。
今日の写真は葉が赤いというか紫っぽいので アカカタバミ。
葉が緑色のものもあってそれは単に カタバミ というようである。
そこら中にはえているから見てみよう。
晴れた日中に花を開き、それ以外はクルクルと巻き込むように花が閉じる。
例えるなら傘をたたんで丸める感じ。
本日のカタバミのお話はここまで。
続きはまた明日。
2008年5月17日土曜日
2008年5月16日金曜日
この前食べにいったイタリアンレストランで食後にプリンを頼んだら、プリンの脇にチョコンと小さなミントが添えてあった。
花咲ブログは食べ物ではなく植物と向き合うブログ。
そこでちょっと解説すると、ミント Mentha はシソ科に属する。
ガム、キャンディ、歯磨き粉など、ミントはすごく身近にある。
更にこのシソ科の植物も身の回りに沢山あって、お刺し身のツマであるホジソ、ラベンダー、ローズマリーなど馴染みのあるものが多い。
特徴としては、葉は対生し、茎の断面は四角のように角ばって、細かい毛が生えていて、花は左右相称花で・・・・。
眠くなりました?
そんなときはこのミントでリフレッシュしてはいかがだろうか?
ミントティーは巷では ミントの葉数枚にお湯を注いだもの が基本になっているようだけど、
僕が「ウマイなぁ、これは」と思ったのは今日の写真のこれ。
なんてことはない、ディーバックの紅茶にミントの葉、そして砂糖が入っていただけ。
ディーバッグなんか、まだプカプカと浮いているのが見える。
これはイスラエルのエルサレムのバザールで見かけた屋台で飲んだものだ。
かなり歩いて疲れたときに、このミントティーの爽やかさと適度な甘さで元気がでた。
これまで飲んだミントティーのなかで一番ウマイかも、と感激してこんな写真を撮った。
ベランダなどでもミントは育てやすいので、ミントティーを飲むたびにフレッシュな葉を数枚摘んで楽しむなんてのはかなり贅沢カモ。
2008年5月15日木曜日
2008年5月14日水曜日
2008年5月13日火曜日
イチョウもスッカリと青々してきた。
葉っぱも大人びて、イッチョ前のイチョウである。
注意して見てみると、イチョウの木の下に白いモサモサしたゴミが大量に落ちているのに気付いた人はいるだろうか?
これはイチョウの花が落ちたもの。
イチョウの花といってイメージが明確に湧く人はかなりの通である。
今日の写真はイチョウのその地味な花。
実はこれはイチョウのオスの花で、ここから花粉が風に乗ってメスのイチョウの花に移って受粉する。
それは分かっていた。分かっていて、「そうだ、この花咲ブログで皆にイチョウのオスとメスの花を披露ししよう!」と意気揚々とカメラを手に散歩に出掛けた。
それなのに、ああそれなのに・・・。お恥ずかしながらどんなに目を凝らしてもメスのイチョウの花を見つけることが出来なかった。
更に告白すると、これまでイチョウの花にそれほど目を向けたことはなかった。
花咲ジジイ一生の不覚。「植物ならまかせろ、何でもお答えしちゃうゼ」的な雰囲気を漂わせながら、結局はこのテイタラクである。お恥ずかしい。
理屈的にはこのイチョウは雌雄異株なのでオスの木にはオスの花、メスの木にはメスの花がつくはずで、木の下に大量のオスの花が落ちている木はオスの木と判断し、メスの木に狙いを定めてかなりしつこく何本もイチョウを見てまわったのだが・・・。
僕を見かけた人は、怪しいヤツと思ったに違いない。
結局2日以上かけてイチョウのメスの花探しをしたのだが空振りに終った。
どなたかイチョウのメスの花を見かけた方はいないか?
秋にあれだけ銀杏(銀杏はメスの木にしかなりません)がなるのだから、メスの花がないわけがないのに・・・。
ちょっと悔しいゾ。
2008年5月12日月曜日
昨晩のテレビ番組 素敵な宇宙船地球号 見ましたか?
題名は 空飛ぶバラ っていうことで遥かケニアから空輸されてくるバラとその背後にある環境問題を取り扱う示唆に富んだ番組内容でした。
これを見て、手前味噌ですが 「おおっ、これはまさに数日前に奇しくも花咲ジジイが独り言のようにつぶやいた内容とほぼ同じではないか」と、ひょっとしてこの花咲ジジイは先見の明があるのでは、などと思ってしまいました。
番組によると気候的にも地質的にも生産コスト(賃金)的にもバラ栽培に適した場所でここ十数年で一気に盛んになった。
一方で、栽培所から出る排水が垂れ流しになったり、バラ栽培に従事する労働者により人口が一気に膨れ上がったのに対しインフラがついていかず、生活排水が垂れ流しになるなどの問題が出てきた。
一番深刻なのは、バラ栽培に必要な水を湖に頼っているため水位がどんどん下がり、生態系をも壊している・・・・、といった内容だった。
それでも日本国産のバラよりも11000キロ空輸されてきたほうが二酸化炭素排出量は少ないという矛盾。
こんなテキトーなブログで語れる内容ではとてもない。
奥底にある問題はとても深く、そして重い。
フェアトレードや、番組でもあったMPSなどさまざまな仕組みや制度が出来てそういった問題をバックアップするようになってきたけど、まだまだ十分ではない。
一番大切なのは、我々一人一人の意識だと思う。
今日の写真はロンドンの花屋で撮った一枚。
ここに色んな花があるけど、この何%が海外から来たものだろうか?
そういった目で花屋に並ぶ花を見るのもアリだろう。
ちょっとマジメな花咲ブログでありました。
2008年5月11日日曜日
2008年5月10日土曜日
2008年5月9日金曜日
カーネーションは海外から入ってくるものと、国産のものがあるといったのだけど、その後散歩していてフト思った。
今やエコ論議が花盛りで、フードマイレージなんて言葉をよく聞く。
これは何もフード(=食料)に限ったことではないのではないのかな、と。
いわばプラントマイレージ、あるいはフラワーマイレージなんてのもアリだろう。
オランダなどのヨーロッパから運ばれた場合、輸送に関して、その消費燃料たるやかなりのものだろう。
一方、国産とて温室を一定温度に保つために化石燃料を燃やしていたらそれも燃料を使って二酸化炭素を排出していることになる。
ムムム、どっちもマズイな。
こうなったら外来の植物にたよらず、地産地消 ではないが、在来種にもっとスポットライトを浴びせてエコなプランント・ライフを目指すべきカモ。
季節感のある植物をタイムリーに扱うことを身上としている花咲ジジイブログとしては、これは見逃せません。
カーネーション Dianthus caryophyllus
一年のカーネーションの売り上げのうち、何パーセントがこの時期に売れるのだろうか?
40%くらいか? もっとか?
いずれにしても、母の日にはカーネーションを贈りましょうということになっているので、皆がパブロフの犬のごとくカーネーションを買い求める。
ここに需要と供給の市場原理が働くため、いつもよりも幾らか高いカーネーションを買うことになる。
イベントに振り回される(?)のは日本人の国民性なのだと思う。
クリスマスにケーキ、バレンタインにチョコ、ホワイトデーにお返し・・・ その他にもボスの日を作ってネクタイを買わせようとしたり、良く思いつくなぁと感心する。
お母さんに感謝の意を伝えるのに別にカーネーションじゃぁなくてヒマワリでも良いと思うのだけど。
東京あたりに出回るカーネーションは海外から空輸されてくるものが多いと思われるが、九州などの国産のものもかなりあると聞く。
でも最近の原油高の影響で、温室を暖める重油の値段が上がり、加えて輸送コストも上がってかなり厳しいビジネスを強いられているようだ。
ゴハンを一粒でも残すと 「お百姓さんの苦労を考えなさい」 などと言われたものだが、花を活けるにも 「丹精込めて、厳しい経営環境をやりくりして農家の方が作った」 と思うとムゲには出来ないね。
2008年5月8日木曜日
散歩をしていて、おっハナミズキ、あっシャクナゲ、やっジャスミンなどと楽しいのだけど、一旦足を止めてジーっと目を凝らすと他にも色んなものが見えてくる。
写真はタンポポの葉っぱ。
ご覧のように 一筆書き でウネウネと絵が描いてある。
このタンポポに限らず、そこらじゅうに絵が。
これは誰の仕業だ?
まさかミニ宇宙人が舞い降りてきて ナスカの地上絵 よろしく一枚一枚丁寧に描いていったわけでもあるまい。
答えはですね、 ハモグリムシ というハモグリバエもしくはハモグリガの幼虫が葉の表と裏の丁度間の組織をムシャムシャと食べていった跡なのですね。
ハモグリムシのことを英語では Leafminer という。 leaf は葉っぱ、 miner は鉱夫ってことで、葉っぱを鉱山に見立てて、頭にヘルメットと懐中電灯を点けてつるはしでガンガン掘るムシの姿がディズニー・アニメのように想像される。・・・されないか。
ハモグリムシの別名をエカキムシとも言うらしい。
漢字あてると絵描き虫となり、これもそれなりにロマンチック。
上野公園に向かう階段で似顔絵を描く絵描きさんを思い出す。・・・ださないか。
2008年5月7日水曜日
さて突然ですが問題です。
上の写真は何の花でしょうか?
シンキングタイム・・・
答えは
ブルーベリー Vaccinium corymbosum でした。
ここで、オッなんか見たことあるぞ と思った方はスルドイ。
この花咲ジジイブログでご紹介したドウダンツツジ(4月7日)、アセビ(4月16日)と花の形がソックリではないか。
それもそのはず、このブルーベリーも含めて全て ツツジ科 ERICACEAE なのです。
彼らは酸性の土壌を好むなんてこともかつて書いたけど、このブルーベリーの育て方も調べてみるとやはり土を酸性に保つように、とある。
こうやって同じ科では同じ特性をもつことが分かるとすれば、植物の名前を正確に覚える、すなわち学名(ラテン語)を意識する、ということがとても意味のあることだと言えるのではないだろうか。
ブルーベリーを有名にしているのは、最近の健康ブームで目によろしいらしい という理由からだろう。
この健康志向というか、健康ブームのパワーは物凄く、それだけで皆がアントシアニンがどうだ、ポリフェノールがどうだ、カテキンがどうだ、と一億総化学者のように専門用語が飛び交うようになる。
もっと根源的なところで いいの、美味しければ という泰然とした姿勢で愉しんでもバチはあたるまい。
因みにこのブルーベリーは近所のビルの植え込みに植えてあったもので、案外色んな植物が都会にもあるものである。
2008年5月6日火曜日
枯れ木に花を咲かせましょう が花咲ジジイだとすればこれは何だろう?
パネルにミドリを植えましょう と ミドリのオッサンか?
建設現場の外壁の一時的な壁にもご覧のようにホンモノのミドリが植えられるのを最近よく見るようなった。
昔は金属の寒々しい板が剥き出しだったのが、そこに色が塗られるようになり、更にアイビーやツタのような柄の入ったパネルが使われるようになって、視覚的になんとなく自然っぽい雰囲気に進化を遂げてきていたのは知っていた。
そしてついにホンモノのミドリの登場だ。
これを間近でみると、小さなポットが幾つもこの壁に埋め込めるようになっているパターンか、もしくは壁一面巨大なオアシス(フラワーアレンジメントで使うアレですな)になっているパターンがあるようだ。
こうなると水遣りや剪定なんていういっぱしの手間が掛かってくる。
よくよく見るとちゃんと雑草も生えているし。
更によく見るとひとつひとつのミドリは水平ではなく垂直に、すなわち上に向かって育っている。横向きに植えられているのにもめげずに。
当たり前か。
壁全面には予算的にも手間的にも重量的にも厳しいので、かのように間を置いて何枚かの緑化に留まっているのだと思う。
緑化はトレンドなのだろうけど、まあホンモノのミドリが増えるっていうのは悪いことじゃないよね。
2008年5月5日月曜日
2008年5月4日日曜日
2008年5月3日土曜日
ゴールデンウイークも後半だろうか。
そんなの関係ねぇとバリバリ働いている人もいるだろうし、毎日がゴールデンウィーク状態で特に有難くもない、という僕のような困った人もいるだろう。
そういえば「このゴールデンウイークというのは和製英語で海外では通じません」と習ったことがあるのだけど、昨日赤坂を歩いていてエラくアメリカ訛りの英語を喋る、恐らくアメリカ人2人がこれからカレンダー通りに休むのでしょう 「Have a nice Goldenweek」と挨拶していたのをハッキリと聞いた。
「なーんだゴールデンウイークって言ってんじゃん」って思いました。
多分日本滞在も長くなって、郷に入って郷に従ったのでしょうが僕としては興味深かったな。
そんな休み気分の平日の昨日、六本木ヒルズでやっていた J-wave のフリーマーケットを覗いてきた。
このゴールデンウイークのJ-waveのフリマはかつて天王洲でやっていたときによく行った。もう15年くらい前だろうか。
当時500円で買った黒いラコステのポロシャツもいまだに活躍している。
そんなフリマの想い出はさておき、会場でゴーヤの種をもらった。
普段からラジオを聴いていて知っていたのだけど、今J-waveでは Grow Green Project 2008 という「皆でゴーヤを育てて緑のカーテンを作ろう!」というキャンペーンをやっていて、ラジオ番組のナビゲーターなんかも実際にゴーヤを育てているらしい。
以前TBSのイベントに古着を寄付しに行ったときにもバジルの栽培キットを貰って種から育ててカプレーゼとして我家の食卓を飾った経緯は本ブログでも書いた通り。
ラジオ、テレビなどでこういった緑化を訴えるキャンペーンがあると、皆の意識がミドリに向くのでどんどんやったら良いと思う。
早速種をまいて・・・といきたいところだが、ちょっとした事情があってこの種は今年はまくことができない。来年、もしこの種が活きていたらと願ってソッと引き出しにしまった。
2008年5月2日金曜日
2008年5月1日木曜日
♪おっかの上ヒナゲシの花でえぇ~♪ とアグネスも歌っていた、あのヒナゲシです。
車の排気ガスにも負けず、道路わきで頑張っている。
薄い4枚の花びらは繊細な紙細工のようだ。
花の中には無数の雄しべと、真ん中に構えるデカい雌しべ。
花が終って、花びらと雄しべが落ちて、この雌しべだけが残って熟する。
熟すと先チョがパカッと開いて中から無数の種がこぼれ落ちる。
熟してパカッと開く前にその部分(Seed Head=花頭)を取って振ってみると、カサカサって種が一杯詰まっている音がするよ。
アンパンなどでゴマではなく、小さくて香ばしいツブツブがついていることがあるでしょ。
あれはケシの実であることが多い。
アヘンのもととなるケシとは種類が違うのでこれは育てても問題はない。
このブログを書くときに、自分の知識をベースとしつつも、ウソを書いてはイカン、いい加減なことを書いてはイカンということでちょっと調べたりすることがあるのだけど、虞美人草のことがポピーのことだというのは今日の今日まで知らなかったことを正直に告白しよう。
夏目漱石の作品に虞美人草というのがあるのは知っていたけど、それがポピーのことだとは・・・。
そうならそうともっと早く言ってよ、夏目ちゃん、ってカンジでしょうか。
イヤイヤ勉強になっちゃうなぁ。