チェルシーフラワーショウというのは、派手なショウガーデンの競演も見所だし、新品種など植物にフォーカスした部分も見ごたえがある。
しかし道具、書籍、小物など、さらには新製品なんてのも見逃せない楽しさがある。
事前に情報をキャッチしてあった『全自動芝刈り機』がどんなものなのかというのも密かな楽しみにしておいたことのひとつであった。
実はチェルシーフラワーショウの歴史をひもとくとナント1959年(昭和34年)に無線操縦による芝刈り機なるものが発表されたとの記録がある。
英国にしばらく暮していたが、そんなものは一切見かけたことはなかったので、まったく定着することなく廃れてしまったのだろう。
それから半世紀以上の時を経て、登場したのがこれだ。
室内においてはお掃除ロボとしてルンバなるものがすでに大ヒットしているが、その芝刈り機版と思えば良いだろう。
ちょっと悪くいうとルンバのパクりといえなくもない気がするけど。
ルンバを持っている友人宅でルンバの働き振りを見せてもらったことがあるが、ヒットするだけになかなか動きも機敏でちゃんと掃除している感が伝わってきた。
で、この芝刈りルンバ(ごめんなさい、正式名称はTANGO E5といいます)はどうかというと・・・・
ウィーンと弱々しい音がしてゆっくりと芝の上を進んでいく。
バリバリと力強く芝を刈る感じでは決してない。
芝生の下に予め特殊なワイヤーを埋め込んでおいて、センサーによってその範囲内を右往左往する仕組みだ。
そもそもは、夏場の芝刈りの季節に英国人が芝刈りに費やす時間をもっと別のことに有効活用しませんか?というコンセプトで開発が進められたという。
コンセプトは悪くないけど、まだルンバほど洗練されているとは言い難い気がする。
僕が感じた大きな問題点が2つ。
まず、刈った芝は機械のなかに溜められることなく、その場に残されること。
やはり刈った芝はちゃんと集めておかないと後々トラブルになる。
さらには見た目にもヨロシクない。
次に、決められた範囲内をグルグルとランダムに右往左往するので、刈った後もそれなりの跡になるということ。
英国人が目指すストライプ模様の芝の実現はこれでは不可能なのだ。
となるとメリットはやはり手間がかからないというだけか。
本体価格も高そうだし、バッテリーも充電しなければ動かない。
このあたりを日本企業のきめの細かさで改良した製品を投入するれば案外売れる可能性はあると思う。
さもなくば半世紀前の無線操縦芝刈り機のように時間とともに忘れ去られてしまうことだろう・・・。
2 件のコメント:
今回のチェルシーフラワーショーツアーに参加した中山です。
旅行中のブログを見て改めて本当に良い旅だったと実感しております。
旅のフォロー、アドバイス、帰宅してからのすばやいお手紙・・・お忙しい中ケーキのレシピも訳してあり、まだ写真の整理もできていない私・・おはずかしいです。
次回、友人達に会うまでにはなんとか報告がてら見せられるようにしたいと思ってはいますが・・。
それにしても、芝刈りルンバはこの先どこまでイギリスのガーデナーに受け入れられていくか楽しみですね。
ナカヤマさん
コメント有難うございます。
そしてツアーへのご参加いただき有難うございました。
ツアーを楽しんでいただけたとのこと、良かったです。
また過分なお言葉も頂戴し恐縮です。
ツアー主催のRHSJにも是非ご感想、ご要望などお伝えいただけますと今後の参考になると思います。
コメントを投稿