古本といえば神保町。
この前フラフラと散歩していたらばスゴイ本と出会ってしまった。
別に探していたわけでもないし、もちろん前から知っていたわけでもない。
本当に偶然、お店のワゴンに置いていあるものに目が留まっただけのことなのだ。
なんちゅうか、ビビビッときたんだね。
思わずその黄ばんだ古めかしい薄っぺらい本を手にとった。
園藝術奥傅圖解
録附二第號年新界世業農
縦書きなのは 園芸術奥伝図解 であり
横書きなのは 農業世界新年号第二付録
ってことだ。
横書きがヘブライ語のように右から左へ読むあたりが時代を物語っている。
一体いつのものだ?
裏を見てみると昭和13年印刷納本となっている。
ナント、74年前の園芸書ってことになる。
ワクワクしてどんなことが書いてあるのかページをめくった。
- 種子の撒き方要領
- 種子の撒き方色々
- ケラの面白い捕殺法
- ゴム樹の新繁殖法
- 蔓バラの壁作り
- カーネーションの取木
- 松の手入れ
・・・などなど150項目以上に渡って書かれている。
昭和13年、第二次世界大戦前の昭和でどんな園芸がなされていたのか知る貴重な資料であると、もう勝手に興奮して値段も確認せずに買った。
レジで興奮したものの拍子抜けするくらい安かった。
家帰っていっきには読まずに暇なときにパラパラと見るようにして楽しんでいる。
例えば 「鋏の使ひ方」 なんてページもある。
使い方ではなく「使ひ方」ですよ。
もうこれだけでシビレちゃうなぁ。
「鋏は、決して、上から持ったまゝで材を切ってはいけません。下手をすると、刃がこぼれます・・・・」
句読点の位置だとか、「下手をすると」という表現や、「まま」じゃなくて「まゝ」ってあたりだとか、いちいち感激させられてしまう。
宝の山を掘り当てた気分だよ。
詳細はまたの機会に譲るが、園芸の基本というのはいつの時代も、どの国でも普遍であると知る。
当たり前か。
2 件のコメント:
良いお買い物 されましたね!
『園芸の基本というのはいつの時代も、
どの国でも普遍であると知る。』
とのご意見 全く同感です。
私は チェコのカレル・チャペックの
「園芸家の一年」を読んだ時
「園芸家の 植物に対する思い入れは
世界共通なんだ」と感じました。
ロボットさん
コメント有難うございます。
古今東西・・・ってやつですね。
チャペックさんもまた巨匠ですね。
園芸家の一年、まだ読んでいませんでしたので、今度読んでみます。
また良い本がありましたら教えてください。
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