Smother
ちょっとキレイな日本庭園風のお庭ではないか。
そう思って近寄ってみてあることに気付いた。
庭の植栽のメインとなっているのはツツジであるが、そのツツジの様子がおかしい。
ツツジのように見えて、それはカラスウリに覆われていたのである。
ツツジにしては葉っぱが大きいし形も異なる。
何回か花咲ブログで書いたけど、カラスウリは夜花を咲かせるので、写真を撮った時間には花は萎れて葉っぱだけが残っていた。
それら葉っぱがキレイにツツジを覆っていたのでパッと見たところでは分かりにくいのである。
これと同じことをそのまた近所のサザンカの植え込みでも見かけた。
一見、サザンカの植え込みのようであるが、サザンカは見事なまでにヤブカラシに覆われていたのである。
ここで何か問題かといえば、植物たちは光合成をするために葉を広げるのだが、その葉の上に別の葉が覆ってしまうと日光を受けることが出来ずに光合成ができなくなるということがある。
植物たちは限られたスペースで太陽の光を奪い合い、水分を奪い合い、栄養分を奪い合い、育つための空間を奪い合っているのである。
すべて熾烈な生存競争である。
この状態が長引くと下になった植物は枯れてしまう。
しかし、カラスウリもヤブカラシも秋には葉を落とす。
サザンかもツツジも年中葉を茂らせている。
といったことろで何とかバランスを保っているのかもしれない。
ヤブカラシなんて、その旺盛な成長力で様々な植物を覆ってしまい、藪ですら枯らしてしまうので付いた名前であると言われている。
恐るべしヤブカラシ。
他に有名なこの手の植物としてクズがある。
クズも生育旺盛で、一旦根付くと駆除がほぼ不可能な厄介な植物である。
因みに、こうやって何かを覆うということを英語で smother という。
スマザーと発音するのだが、もしラグビー好きな人がいたらピンと来た人もいるだろう。
ラグビーのタックルでスマザータックル smother tackle というのがある。\
相手をボールごと抱き込んでパスすることも走ることもできないようにするタックルのことである。
相手に覆いかぶさるようにして体重をのせるタックルだが、このスマザーの語源こそ「覆う」という今回のヤブカラシ、カラスウリ、もしくはクズに見られる動作なのである。
言い換えるなら 必殺ヤブカラシ・タックル となるだろうか。
ちょっと弱そうである・・・・。
2 件のコメント:
植物の生存競争、ドライブしているとクズの旺盛さにびっくりすることがあります。
我花壇も肥料は全部雑草の為か?!と思うくらい旺盛で譲り合い精神があればいいのにと。 この暑さでそれどころではないか・・・
人間の病と同じで、早期発見早期対処で草むしりも案外苦にならなかったりします。
でも最近の日差しの強さからすれば、上を雑草が覆ってくれるくらいがちょうど良かったりして・・・。
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