実は街は植物で溢れている。彼らは色、カタチ、ニオイなどで「ここにいるよぉ」と静かなるメッセージを出している。そこには時として胸を打つドラマがあったりもする。そんなやもすると見過ごしてしまいそうな愛すべき彼らにあまり肩肘張らずにゆる~いカンジでスポットライトを当てる。日々の「あれ何だろう?」という好奇心に素直に向き合うブログ。
2011年8月25日木曜日
ちょっと変化球
この花を見たことがありますか?
花咲ジジイは今のところ日本では見たことがない。
何かに似ていないかなぁ・・・ と想像力を逞しくして考えると、身近なところではハタケニラ(花咲ブログ2010年6月3日参照)に似ている気がするとすれば、それはかなり良い線いっている。
正解は Nectaroscordum siculum というユリ科の植物である。
Nectaroscordum siculum は学名で、和名として何かないのかと思って調べてみたが、どうも適当なものが見当たらなかった。
それだけ、日本ではまだ目新しい花といえるのではないだろうか。
英名は Sicilian honey garlic もしくは Sicilian honey lily というので、恐らく地中海シシリー島あたりが原産地なのだろう。
ニラも、ガーリック(ニンニク)も、ユリ科なので、ハタケニラを連想しても、アリウムを連想しても、良い線いっているということになるわけだ。
日本ではまだ見たことがないのだが、英国の庭園を巡ると花壇にこいつらを沢山見ることができる。
草丈が1メートルを越えるので、いわゆるボーダー花壇に映えるのだろう。
茎がにょきにょきにょきっと伸びて先端がロケットのように尖っている。
それがしばらくすると先端の薄い皮が破けて下の写真のように尖った小さなつぼみが沢山付く。
それが咲くと一番上の写真のようになるわけだ。
花はクリーム色というか、いわゆるアースカラーでとりわけ目立つわけではない。
このシックな色と、主張の強いフォルムが好まれているのだろう。
英名でシシリアン・ハニー・ガーリックというように、花には沢山の蜜を蓄えているのだと思われる。
ミツバチたちがせっせと蜜を集めている光景もよく見かけることができる。
花壇に植える花として、パンジー、サルビア、マリーゴールドなど王道を行くのもモチロン悪くない。
でもときどき何か変化球があると楽しいよね。
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2 件のコメント:
お花についてのお尋ねに直ぐにお返事いただきまして有り難うございました。
ブログの写真のように花つきがよく沢山咲くように、育てていこうと思います。
とても役立っている素晴らしいブログです。有り難うございました。
どういたしまして。
また何かありましたらお気軽にお尋ねください。
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