実は街は植物で溢れている。彼らは色、カタチ、ニオイなどで「ここにいるよぉ」と静かなるメッセージを出している。そこには時として胸を打つドラマがあったりもする。そんなやもすると見過ごしてしまいそうな愛すべき彼らにあまり肩肘張らずにゆる~いカンジでスポットライトを当てる。日々の「あれ何だろう?」という好奇心に素直に向き合うブログ。
2011年8月26日金曜日
トチノキ大作戦
今日の東京は凄かった。
何が凄かったかといえば、雨である。
テレビニュースでもトップで伝えられていたので尋常でない様子がわかる。
午前から昼過ぎまで南青山界隈にいたのだが、雨が降る気配は全くなかった。
それがあれよあれよと厚い雲が垂れ込めてきたと思ったらばバケツをひっくり返したように雨が降ってきた。
しかもカミナリをともなって。
最近のこのゲリラ豪雨とやらは本当にクレイジーだ。
猛暑もそうだが、世界の気候の歯車が狂ってきているのではないかと心配になる。
さて、南青山で高所作業車のいわゆるゴンドラに人が乗って何かをしていた。
しかも作業車は青山通りの車道ではなく、歩道に乗り上げて、数名の警備員の方々が歩行者を誘導していた。
「ははーん、街路樹の剪定作業だな」
と思ったけど、歩道には枝葉がまったく落ちてこない。
とっても気になってしばらく様子を見ていた。
街路樹はトチノキだった。
ゴンドラがトチノキの大きな葉の中へと消えていってはゴソゴソと何かをしている。
何やっているんだろうか?
でも、ちょっと想像力を働かしてみたらなんとなく謎は解けた。
つまりこういうことだと思う。
このトチノキにはわりと大きくて堅い実がなる。
街路樹のトチノキを見上げると結構たくさんの実がなっていた。
写真は写りがよくないが、トチノキの実。
大きい木なので、地上6~10メートルくらいの場所になっていて、手持ちのコンパクトデジカメではこれが精一杯だった。
このトチノキの実が高さ6~10メートルから歩道の歩行者に向かって落下することになる。
大きさは直径3~5センチほどもあり、なかなか堅いので、これが頭を直撃すれば悪くすると怪我をしかねない。
そこで区の担当者が手配して歩道に上になっているトチノキの実をできるだけ取り除いているのだ。
・・・・というのが花咲ジジイの推理だが、まず間違いないと思う。
注意して地面を見ると落下して割れたと思われる実の破片が散らばっている。
さらに見るとトチノキ完全版も幾つか見つけた。
たしかにこれが頭に当たったら痛いだろうなぁ。
しかし、これは青山通りの街路樹ですよ。
こういう作業を毎年この時期にやっているんだろうか?
警備員、作業員、作業車など作業に関わる経費だって相当なものだと思う。
そうやって考えると、この場所にトチノキを植えたことが間違っているということにならないだろうか?
苗のときはそうでもなくても、早晩硬い実が歩行者を脅かすと分かっていれば、人通りの多い青山通りに植えるべきではなかったのかもしれない。
樹形は良い、花もユニーク、葉は美しく大きい・・・と魅力的な樹なのだけどね。
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