実は街は植物で溢れている。彼らは色、カタチ、ニオイなどで「ここにいるよぉ」と静かなるメッセージを出している。そこには時として胸を打つドラマがあったりもする。そんなやもすると見過ごしてしまいそうな愛すべき彼らにあまり肩肘張らずにゆる~いカンジでスポットライトを当てる。日々の「あれ何だろう?」という好奇心に素直に向き合うブログ。
2011年8月3日水曜日
気になる実
気になる木の実がある。
それはアオギリである。
アオギリは雑草のような繁殖力で空き地やアスファルトの隅など、色んなところで見掛けるので珍しくはない。
タネは舟のかたちをした心皮(しんぴ)という部分の端にちょこんとのっかっている。
これが樹の上からクルクルと見事な旋回をして落ちてくる。
これによってタネは風にのってなるべく遠くにいこうとしているのだ。
タネの位置、タネの重さなどが絶妙であるがゆえ、パーフェクトな旋回が可能なのである。
こんなに小さくて茶色い、何の変哲もないものが、人間が作ろうと思っても簡単にはできないデザインと性能を発揮するなんて。
自然は本当にスゴイ。
で、秋に見掛けるあの舟の形をした心皮とタネは春のあいだ、そして夏の間はどういう姿をしているのか気になって仕方がなかった。
そこで、この前は春の姿、すなわち花がどんな花なのかをご紹介した。
それから僅か1ヶ月くらいだろうか。
アオギリには見事な若い実がついていた。
さすがアオギリ。
心皮とタネの姿も変わっているが、実の姿もなかなかキテレツである。
薄い緑色をしていて、太った実にはちょっとした細かい毛があってベルベットのようである。
触るとけっこう硬い。
甲殻類の足のようなカンジだ。
でもこの実の姿を見ていて、果たしてこれがどうやってあの舟の姿になるのかいまひとつイメージが沸かない。
しばしアオギリを追う日々が続きそうである。
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