実は街は植物で溢れている。彼らは色、カタチ、ニオイなどで「ここにいるよぉ」と静かなるメッセージを出している。そこには時として胸を打つドラマがあったりもする。そんなやもすると見過ごしてしまいそうな愛すべき彼らにあまり肩肘張らずにゆる~いカンジでスポットライトを当てる。日々の「あれ何だろう?」という好奇心に素直に向き合うブログ。
2011年8月10日水曜日
今だ!! アオギリの実
8月3日、ちょうど一週間前の花咲ブログにて気になる実として、アオギリの実がプックリと膨らんでいたと書いた。
一番上の写真がそれ。
これが秋になると2番目の写真のように舟の形をした心皮という部分に乗っかってタネが飛んでいくのだけど、今なっている実が一体どうしたら舟のような形になるのかスゴク知りたかった。
なんとしてもこの目でそれを確かめたかった。
で、「しばらく目が離せないゾ」と書いたわけである。
その瞬間は案外早くやってきた。
アオギリの前を通ったらば、なにやら様子が違うのに気付いた。
薄緑色をしていた実の色がやや赤味を帯びていて、さらに実が開いているように見えた。
おおっ、ひょっとして!?
とコーフンして近づくと、やはり実が開いていた。
下の写真の黄色い丸で囲ったのは、まだ開いていない実。
緑色の丸で囲ったのは開く直前で、実(心皮部分)がグイグイっと伸びている様子。
そう、実が出来たてのころの心皮の大きさと、熟して開く心皮の大きさは随分違うのだ。
心皮が開いてタネを乗せて飛ぶための舟にたるサイズに成長するようだと想像される。
しかもその成長はかなり短期間に起きるようだ。
なぜなら黄色の丸で囲ったようなサイズの実は沢山ついていて、同様に緑の丸で囲った開く直前に大きくなった実も沢山ついているし、既に開いたものも沢山ついている。
つまりこのアオギリの木にある実全体が 「期は熟した。今だ!」 と動きを活発化させているわけで、小さな実も1~2日で大きくなって開くのではないかと思う。
だいたい一週間前に見た実はすべて小さくて硬かったんだから。
成長がイッキに進んだことがハッキリと分かる。
この様子を見て 「ああ、こうやってアオギリの実はできるのか」 とようやく腑に落ちた。
若い頃の実は、例えるならインゲンマメのようなカンジなんだなぁとこの目で見て良く理解できた。
開いた心皮を見ると、すでに立派な舟の形をしている。
ただ、まだ肉厚で重たいため飛行には適していない。
タネもグリーンピースのようで、まだ熟していないのだろう。
ひとつの心皮にひとつのタネしかついていないものもあれば、6個くらいついているものもあって、かなり個体差があるというのも興味深い。
これから夏を越えて秋が深まるまでドンドン栄養を蓄え成長し、紅葉のころには余分な水分をなくし2番目の写真のように身軽になるわけだ。
一度心皮が開いたら、あとはよく見かけるアオギリの実ってかんじで感動が少ないかもしれないが、この変態の様子を目撃するなら今しかない。
しかも一年で一回限りだ。
ある意味サクラのお花見よりも価値があるかも。
近くにアオギリのある方は急いで見に行こう!!
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3 件のコメント:
お〜!
画面に向かって叫んでしまいました。
今だ!!
今なんですよねっ、
ところで、アオギリはどこにあるかしらん?
アンヴァルさん
今!です。
お住まいはどこでしょうか?
都内ですとJR四谷駅のい駅前交番の真裏に一本デカいのがあります。
街路樹ですと外苑西通りの国立競技場のあたり、青山通りの外苑前と表参道の間(エイベックス前)あたり、にあります。
それ以外にも、雑草のごとくあちこちに見れるはずですので善は急げデス!!
ファズと申します。
ちょうどアオギリの実を拾ったところで、調べていたら、このページにきました。
不思議な実ですよね。
確認できました。
ありがとうございます。
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