春。
花が咲いたといって花見をする。
視覚で春を感じる。
ついこの前であればジンチョウゲが咲いてあたりに甘い香りが漂った。
これからであればジャスミンが甘い香りを放つことであろう。
嗅覚で春を感じる。
そして草もちを食べる。
ひとつ口に頬張ると口いっぱいに春の味わいが広がる。
草なので「青臭い」といってしまえばそれまでだが、それがまた良いんである。
数日前に挽き立てのコーヒーの香りが究極のアロマセラピーだと書いたが、草もちを食んで鼻をつくヨモギの香りもまた一種のアロマセラピーであるような気がする
つきたての草もちはフンワリと柔らかく、餡が適度に甘く、そしてヨモギの草の香りがハートをグッと掴んで離さない。
これらが渾然一体となって春を感じさせてくれる。
味覚で春を感じるわけだ。
ついこの前であれば桜餅、来月になれば柏餅も出回るだろう。
そうやって考えると、我々日本人は身近な植物を取り入れて季節の移り変わりを楽しむ達人なのかもしれないね。
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