実は街は植物で溢れている。彼らは色、カタチ、ニオイなどで「ここにいるよぉ」と静かなるメッセージを出している。そこには時として胸を打つドラマがあったりもする。そんなやもすると見過ごしてしまいそうな愛すべき彼らにあまり肩肘張らずにゆる~いカンジでスポットライトを当てる。日々の「あれ何だろう?」という好奇心に素直に向き合うブログ。
2011年12月7日水曜日
ペアフルーツの続き
11月28日のブログで、ひとつの苗に2種類の果実がなるというペアフルーツについて書いた。
これはひとつの台木に2種類の穂木を接いでいるため、こういう芸当が可能なのだ。
でもメロン(ウリ科)とキウイ(マタタビ科)のように異なる科の間ではこんなことはできない。
あくまでもバラ科とバラ科と、同じ科どうしでなけらばならない。
このペアフルーツを開発した農園がつくっているものとして
リンゴ富士&リンゴ王林
という組合せがあった。
一本の苗から富士と王林が採れるという驚きのリンゴの木だ。
まあ、同じリンゴ同士、同じバラ科同士なので不思議はないといえばない。
でもひとつだけ気になったことがある。
植物たちはより優れた遺伝子を残すべく他家受粉といって、同じ株の中の花の花粉ではなく、別の株の花の花粉を受粉しようとしている。
そのために色んな工夫をしている。
話が長くなってしまうので、詳しくはまた別の機会に譲るが、リンゴの場合は仮に同じ株の中の花の花粉がメシベに付いてもなんら反応は起こらず、他の株の花の花粉が付いたときのみ反応し受精するようになっている。
これを自家不和合性といっている。
字は難しいが、要は「他の花の花粉にのみ反応する」と。
自分の家の庭に1本だけリンゴの木を植えても理屈ではリンゴの実はならないということになる。
しかしながらこのペアフルーツは1本だけしかリンゴの木を植えなくても、リンゴの実がなるということでしょ。
だって本来2種類のリンゴがひとつの台木によって結ばれているだけなのだから。
理屈ではそうなんだけど、本当にそんなことができるんだろうか?
気になったので生産している農園にメールで問い合わせてみたらば「御安心下さい」との回答を得た。
つまりリンゴの木は一本しか植えていないのに、ちゃんと結実して、さらに2種類のリンゴが収穫できるということだ。
本当だろうか?
にわかに信じがたい部分もあり、一度自分で試してみたいなぁと思った次第。
でもリンゴの木を植える場所がないんだよなぁ。
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1 件のコメント:
以前、NHkの夕方のニュースで
千葉県松戸市の観光梨園でバラ科の梨の木に違う種類の梨を接ぎ木していて、一本の木に異なる種類の梨が成っているのを見たことがあります。
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