ケヤキという木は皆ご存知だと思う。
樹形の美しい大木だ。
タネを飛ばすので
「あれ?これなんだ?」
と思って芽を出してちょっと経った若いケヤキを道路脇なんかで見掛けることがある。
そういうタネから発芽して生長したものを実生(みしょう)という。
背丈が2メールちょっとの若いケヤキの様子がおかしかった。
遠目に見ると葉っぱが茶色いのだ。
近寄ってみてみると、葉っぱの緑色の瑞々しい部分を何ものかに食害されて、繊維がスケスケになって茶色く見えていたようだった。
そのケヤキの葉っぱ全部がこんな感じだったので、被害甚大である。
誰だ?ケヤキをこんなに食い散らかしたのは?
横にあった緑がまだ残っている同じように若いケヤキをじっと見ていたらば犯人が判明した。
ご覧のような茶色い甲虫だった。
体長はせいぜい7~8ミリくらいだろうか。
僕が見ている目の前でせっせと食事を堪能している。
調べてみるとこれはニレハムシというもので、成虫も幼虫もともにケヤキやニレを食って食いまくるのだそうだ。
写真でも2匹のニレハムシが写っているが、数はそんなものではない。
とにかく集団ケヤキいじめをやらかしているのだ。
植物たちは光合成をして自らの腹を満たすわけだが、光合成はどこでしているかというと葉っぱである。
大切な葉っぱが一番上の写真のように食い散らかされてしまっては光合成はままならない。
光合成に支障をきたすと植物の命に関わる。
こんな1センチにも満たない昆虫に大きなケヤキが倒されようとしている。
なかなかスゴイ生態系を目の当たりにした。
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