これは何でしょう? と思わず問題にしたくなるくらいステキな形をしている。
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これはユリノキ Liriodendron tulipifera の実である。
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歩いていて完全な姿をした実を拾った。
おおっ と感激してそーっと家に持ち帰った。
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そーっと、いうのは別に誰かにナイショにしているわけではなくて、もろくて壊れやすいのでそーっと運んだのだ。
そーっと運んだつもりではあったけど、家に帰ればご覧のように中の実がボロボロと崩れてこぼれだしてきた。
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この手のひらにある、チューリップのようなかたまりがユリノキの実で、それらはヘラのような小さな実が集まってこの形になっている。
小さな実がたくさん集まって出来ている実なので、これを集合果といっている。
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ひとつひとつの実はヘラのような形をしていて、このヘラ状の部分が風をキャッチして遠くへ飛ぶという、いわゆる翼果である。
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翼果には、他にカエデやボダイジュなどがあるが、植物の実に翼がついているなんて、神様はスゴイことを考えたものである。
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このヘラ状の実は、集合果の中心に芯があって、その芯のまわりに らせん状に付いているというのも特徴である。
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このらせん状というのが、キモで、モクレン科の花の大きな特徴であり、それはかなり原始的な植物であることを示しているといわれている。
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ユリノキの別名をチューリップツリー、もしくはチューリップの木というが、それは花の姿がチューリップのようであるからといわれているが、こうやってみると実もチューリップっぽいところが何とも面白い。
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因みにユリノキの黄葉も素晴らしく、花咲ジジイのイチオシのユリノキ・スポットは赤坂御用地から乃木坂あたりの外苑東通り沿い である。
もしお近くを通る機会があれば是非ご覧あれ。
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1 件のコメント:
実家の近くにユリノキ公園ってのがあったな。子供のころはどぶ川でそれをふたして公園にしたやつ。ってことはユリノキって根っこがあまり深くならないのかな?
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