ああ、日本の田園的風景
まだ朝の7時ころ。
冬至は過ぎたとはいっても、朝日はまだどことなく弱々しい。
霜が降りてキーンと冷えた朝、古きよき伝統的な日本家屋の脇に大きなカキの木があった。
木にはオレンジ色に熟した柿が沢山ぶらさがっていた。
家の人は特に採って食べようという気がないのだろう。
葉っぱはあらかた落葉してしまっているので、枝にオレンジ色のカキの実がとても目立つ。
美味しいカキだろうか、それとも渋ガキだろうか。
そういえば高校生のころ人様の家になっているカキを勝手にもいで、その家に住むオヤジにエラく怒鳴られて走って逃げたことがあったことを思いだした。
何故、カキを盗るのか? それはそこにカキがあるからである。
別に大のカキ好きってわけではない。
目の前にぶら下がっていれば、もぎりたくなるのは人情ではなかろうか。
そんなことを考えながらぼんやりとそのカキの木を見ていたらば、カキの木に沢山の鳥たちが集まっていることに気付いた。
小鳥ゆえ、その気になって目を凝らさなければ、あまり気にならなかったのである。
見ていると鳥たちはカキの実にぶら下がるようにして、カキの実をついばんでいた。
そうだよなぁ、木の実ってのは鳥たちの大切な食糧だもんなぁ。
鳥たちが夢中になってついばむのも理解できるってものだ。
さらに何の鳥だろうかと思って、じーっと見ていたらば、身体が うす緑色 をしていた。
まさか、ウグイスか??
そんなわけはなくて、それは恐らくメジロだと思われた。
だって目の周りが白く囲われたような模様がついていたもの。
そんな優雅な朝の自然観察を終えて、足早に仕事にむかった。
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