今となっては古い話題で申し訳ない。
これは春先に奈良に行ったときに見たものである。
春日大社の樹木たちに圧倒されて、フラフラと彷徨っていたときのこと。
いやいや、本当に春日大社のなかにある木々たちは、大木で歴史があって、独特の存在感を放っていて、もうやられてしまったのだ。
ボーっとのぼせたような状態で町へ向かって歩いていたらば面白いものをみつけた、というのが今日のお話。
それは ムクロジ Spindus mukurossi の巨木だった。
案内板によれば
樹高15.5メートル
幹周4.58メートル
という立派なものだ。
へー、やっぱスゲーなぁ、奈良ってところは。
なんでもかんでもデカくて、歴史の重みがある・・・。
なーんてボンヤリそのムクロジを見ていたらばあることに気付いた。
まだ春先だったので、落葉樹であるムクロジは葉を落として枝ばかりになっていた。
なっていたはずなのに、何やら樹冠のあたりがこんもりと緑色をしていた。
なんだ?なんだ??
そう思ってよく見てみると、大振りの枝が分かれたその股の部分に、なんと竹が育っていたのである。
これまでも、大木に色んな植物が身をよせているのは見たことがあった。
あったけど、竹が生えているなんてのは初めて見た。
ご存知のように竹は地下茎をのばしてたくましく育つのだけど、こんな木の上にそんな地下茎を張る場所なんてあるんだろうか??
こんなに立派に育っているんだから恐らくあるんだろうなぁ。
竹の大きさは3~4メートルは楽にある。
短冊に願い事を書いて飾ってもなんら違和感がないくらい立派だった。
こうやって植物のなかに別の植物という、あたかもマトリョーシカのような生態ってのはあるんだなぁ、と感心した次第。
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