連休前くらいだったと思う、ハナミズキ Cornus florida の花が終わったのは。
そして今、巷ではハナミズキのソックリさんである ヤマボウシ Cornus kousa が咲いている。
両者ともに似ているが、随分違う。
ハナミズキ: アメリカ産 花が咲いてから葉が出る 苞の先がくぼんでいる 実が赤いドングリのようで食べられない
ヤマボウシ: 日本産 葉が出てから花が咲く 苞の先が尖っている 実がイチゴのようで食べられる
葉が出てから花が咲くというあたりからも、花の咲く時期がヤマボウシよりも遅いので今咲いているとすればヤマボウシだろう。
一番興味深いのは4枚の白い花びらのようなものは 花びら(花弁) ではないということ。
これは総苞片といって、いわばガクのようなものである。
ハナミズキはこの先がくぼんでいて、ヤマボウシはこれが尖っているのだが、尖っているのが今日の写真で分かるだろうか。
そしてヤマボウシの花はその総苞片のド真中にある小さくて丸い部分である。
これはまだツボミの状態。
大仏の頭のように小さい粒々のひとつひとつがツボミなのだ。
そして花が咲くとこんな感じ。
ねっ、ちゃんとひとつひとつ咲いているでしょ。
拡大して見てみよう。
ツボミがカパッと4つに割れて中に4本の雄しべと1つの雌しべが見えるだろう。
緑色の4つの小さな花びらのような部分は花びらではなくてガクだと思う。
この小さな花には花びらはなくて 【ガク+雄しべ+雌しべ】 という構成になっているように見える。
鳥が飛んでいるかのように見える優雅な4枚の純白の総苞片がなんとも美しい。
純白なのはあと1週間くらいだと思うのでどうぞ散歩の際にじっくり楽しんでいただければと思う。
そして秋にどんな実がなるのかも見守ってみると面白いよ。
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