2011年5月6日金曜日

去りゆくフジの季節
  

連休がアッという間に終わった。
なんとなくダラダラとしてしまい、かなりの自己嫌悪である。

今日は暦では立夏というらしく、もはや夏の風情がチラホラあってもおかしくない季節となってしまった。

申し上げているように、今この時期は植物たちに日々大きな変化があって、なんとかタイムリーにそれをお知らせしたいと思っているのだけど季節の巡るスピードが速すぎてブログが追いつかない状態だ。
非常に焦る。

昨日も菖蒲湯の話をしてショウブについて語ろうかと思ったけど見送ってしまった。

今日の話題はフジ Wisteria floribunda だけど、すでにフジの花は終わりつつある。
書こう書こうと思って時間がどんどん過ぎるのだ。

フジはピンク系、白系もあるけど、なんといってもこの紫(いわゆる藤色)が定番だ。


そしてこのツートンカラーがなんとも楽しい。

同じマメ科ルピナススイートピーなんかもツートンカラーが多いのは単なる偶然ではあるまい。
マメ科である証拠に花のひとつひとつを見れば、左右相称のいかにもマメ科な花が分かると思う。

フジといえば、先月奈良に行ったときのこと。
春日大社のなかに砂ずりの藤というのを見た。

説明によれば
花の穂が地面の砂にすれるほど長いことからこの名前がある。
樹齢800年ともいわれ、鎌倉時代後期(1309年)に描かれた絵巻物「春日権現験記」にもここにフジがあったことが記されている。
春日大社では神紋にもフジの紋様を用い、奈良朝以来境内のフジは大切にされている。
とある。

ナント!樹齢800年!!!

それにしてはコンパクトな感じもしなくもない。
フジはマメ科の特徴として生長が早く、その分寿命もそれなりであると理解しているのだけど、800年というのはまさに神がかり的である。

ケチをつけるわけではないけど、花の穂が地面の砂にふれる・・・ というのは、単に藤棚が低いためであって、普通の高さにすればすらないような気がするというのはバチあたりだろうか。


そんな思いをよそに、さすが奈良、シカがモクモクと草を食んでいた。

まだこのときはツボミはおろか、新芽が吹くかどうかって時だった。
砂すりの藤が咲いているのを見たかったなぁ。


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