「花といって、必ずしもチューリップのような可愛くて目立つ花ばかりではないよ」
とこのブログで何回か書いてきた。
今日の花もかなり地味といえば地味、でもとっても身近だし、ある意味カワイイ。
それは モミジハスズカケノキ Pratanus x acerifolia といって、別名プラタナスといっている大きな樹だ。
街路樹としてよく植えられているのでご存知の方も多いだろう。
モミジハスズカケノキは
スズカケノキ Pratanus orientalis と アメリカスズカケノキ Pratanus occidentalis をかけたものである。
それぞれどのように違うのかはまた別の機会にゆっくり書こう。
スズカケノキという名前の由来は、秋になって見られる実のかたちがまるで鈴のようで、それが枝にひっかかってぶら下がっているようなのでスズカケノキ(鈴掛けの木)というという説が有力である。
では実になる前、花の状態はいかなるものかっていうのが今の季節に見ることができる。
すでに鈴のような形をしているが、丸くて大きいのがメスの花である。
酒屋さんで新酒が入ったときに軒先にぶらさげる杉玉のように見えなくもない。
ほぼ完全な球形をしていて、雌しべ だけがついている。
花びら(花弁)もガクもない。
それに対してオスの花は割と控え目だ。
メスの花が丸くて特徴があるとはいえ、オスの花もメスの花もチューリップの花のように派手ではない。
・・・・・ということは、そう、このスズカケノキもイチョウやカエデ、ケヤキなどと同じく風媒花である。
プラタナスは大きくてどっしりとしていて、ものすごい生気を感じる樹だ。
ぜひ幹に抱きつきながら上を見上げて今ならではの花を見てみてほしい。
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