2011年5月10日火曜日

身近なタンポポの意外な話 
         
身近でありふれたタンポポだけど、話したいことはたくさんある。

今日の写真を見て何か気付かないだろうか?
黄色いタンポポの花が咲いていて、白い綿毛のポンポンが見える。


そう、背丈が違うのだ。

気付いた方はなかなかスルドイ。

植物たちは雄しべの花粉を雌しべになんとか渡し(受粉)、受精して、そしてタネをつくる。
子孫を残すわけだ。

ではタネができればそれでOKか? というと否で、そのタネをなんとか自分よりも遠くへやりたいのだ。
だって、親と同じところで育ってしまっては、限られたスペースで、太陽の光、土中の水分、養分などを同族同士で奪い合うことになるのだから。


それでは効率がよろしくないので、タネを色んな工夫で遠くへやろうとしている。

そのひとつが、タンポポのように風にのせてフワフワと飛ばす方法。

同じ飛ばすなら、低いところから飛ばすのと、高いところから飛ばすのではどちらがより遠くへ飛ぶだろうか?

答えは明らか。

そんな工夫がこの写真からみてとれる。

花のほうが背が低くて、綿毛の種のほうが背が高いでしょ。
スゴイ工夫だと思いませんか?

またそんなこと言っちゃって・・・ と思う方、道端や空き地に咲くタンポポを見てみて。
本当だから。



花咲ジジイがこの前見かけたのは、なんと綿帽子の茎の長さが80センチくらいあるものだった。

一番上の写真はせいぜい30センチくらいかなと思うのだけど、これはケタが違った。

ひょろろ~ん と伸びた様子は綿帽子の大きさと茎の長さを比較してみれば想像がつき易いかと思う。

なんでこんなに背が伸びたのか考えると 「競争」 の末なんだと思う。
これはあくまでも私見ではあるので間違っているかもしれない。

まわりの草とか、ハルジョン(恐らく)はかなり背が高い。
こういう背の高いやつらに囲まれていたのでは遠くにタネを飛ばそうにも、やつらに阻まれてタネを遠くに飛ばせないと本能的に感じたのではないか?

そのために 「よーし、ならばやつらよりも高くなってやろう」 と決意した結果がこのひょろ~んとした長い茎なんではないかと思うのだ。

そんなバカな。
所詮、植物なのにそんな意思を持ったかのように背が伸びるわけがないじゃないか。

そう思われた方は、それはそれでアリだと思う。

しかし、理屈で全て説明がつかないのが自然の偉大なところなんだと思う。








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