それにしてもアアソウカイはなかなかインパクトのある名前だった。
植物の名前には変わったものが結構ある。
そのひとつがこの アブラチャン Parabenzoin praecox だ。
最初にこの名前を聞いたとき
「えっ、何ちゃん?」 と耳を疑った。
それがクスノキ科の落葉樹で、漢字表すと油歴青となるなんてことは後で知った。
(歴は本当はサンズイに歴という字だが変換不能)
アブラは油であり、チャンは天然に産する個体・半個体・液体または気体の炭化水素類に対する一般名(広辞苑より)。
よく分からないが、例としては液体の石油、気体の天然ガスなどがチャンにあたるらしい。
そんなものが何で植物の名前になっているのか?
どうも木に多くの油を含むかららしい。
そんなこともあって、昔は燃料として使われていたのだという。
アブラチャンと言われたって 「永ちゃん」「アクビちゃん」「サリーちゃん」「岡ちゃん」というように「~ちゃん」の延長線上にあるように思われるではないか。
それ以外にもカゴノキ Actinodaphne lancifolia なんてのもある。
籠の木かなと思ったらあにはからんや鹿子の木だった。
樹皮がまだらになっていて、鹿の子模様になっているからだそうだ。
昨年花咲ブログで書いたバクチノキ Prunus zippeliana もそうだし、ナナメノキ Ilex chinensis なんてのもある。
探せばいくらでもありそうだ。
ユニークな名前というのはいわゆる俗名というか和名であるので、日本の各地域ごとに異なる呼び方があるし、ユニークなのも沢山ある。
乱暴な言い方だが 何でもアリ な世界である。
例えばユリノキ Liriodendron tulipifera はハンテンボクと呼ばれることもあれば、チューリップツリーと呼ばれることもある。
ユリノキ、ハンテンボク、チューリップツリー、すべて同じ木を指す。
でも Liriodendron tulipifera といえば全世界共通の呼び方であり、誤解はうまれない。
そういうわけで和名ってのはあまりアテにならないし、学名ってのは大事なんだなぁ。
2 件のコメント:
油瀝青アブラチャン・・・調べてみたら別名
ムラダチ(群立)、イヌムラダチ(犬群立)、ジシャ、ズサ、ゴロハラ・・・だって
どれも珍名っぽいけどアブラチャンは可愛いから覚えられそうです。
匿名さん
コメント有難うございます。
そうなんでうすよね、この「別名~」とあるのが地域性を反映していて良いところでもあるんですが、統一感がなくて混乱を招くという弊害もあるわけです。
調べてみると色々あって面白いですよね。
コメントを投稿