和食を食すなり
この前ちょっとかしこまった席がありまして、ちょっとかしこまった和食を頂戴した。
和食なのでお座敷に通されると、すでに一品、料理が置かれていた。
その料理がどうしても花咲ジジイの好奇心をくすぐる一品であった。
どうなっていたのかといえば、一番上の写真のように盆踊りの櫓(やぐら)のような構築物にナスが串に刺さってぶら下げられていたのである。
さらに中央にぶら下げられたナスの周りには様々な植物たちが飾られていたのである。
ツタの一種と思われる葉っぱ、ヒノキのような針葉樹の葉っぱ、そして赤いのはサルスベリの花である。
果たしてこのナスにはどんな意味があって、こういう盛り付けになっているのだろう??
何ががあるはずである。
お盆にしては、時期が相当ずれているし、秋茄子ってほどまだ秋じゃない。
何だ、何なんだ??
頭の中が疑問で一杯になったところで丁度仲居さんがやってきたので尋ねてみた。
このナスがぶら下がっているのは何か意味があるんでしょうかね?
すると仲居さんと思った方は実は女将さんで、
これは・・・・ とちょっとためらった後、 演出です とお答えになられた。
なーんだ ってちょっと拍子抜けしてしまったけど、勝手に想像を膨らませたこちらが悪い。
緊張が解けて、やおらこの針葉樹は何だ?と葉っぱの裏を見る。
これは以前、花咲ブログで書いたと思うが葉の裏の気孔帯がXになっていたのでサワラであると分かった。
この葉っぱなどはどこから仕入れてくるんですか? 市場ですか?
皆、うちの庭からです。
なるほど、暗くて庭は見渡せなかったが、色々と植わっているようであった。
お店側にしてみれば面倒くさい客としか言いようがないだろう。
その後は落ち着いて美味しく普段食べることのない繊細な料理を頂戴した。
刺し盛の皿(写真左)には、カエデ、カツラ、シソなどが飾られていた。
左のカエデの葉の横のオレンジ色のものはホオヅキで中にはハモが入っているという繊細さである。
松茸の土瓶蒸し(写真右)には、当たり前だが松茸、そしてギンナンなど早くも秋の味覚炸裂である。
ちょっと~、最近花咲ブログは食べ物の話が多いんじゃない? と苦言を呈されてもいたしかたない。
しかし、それだけ植物と食べ物とはかくも深く密接に関わっていると言いたいのである。
旬の魚で季節を感じるのもそうだけど、旬の野菜で季節を感じるのもまた事実。
実際、今日の花咲ブログで植物に関係のない記述は ハモ の箇所だけである。
本当、植物は我々の身近にあって欠かすことのできない存在なのである。
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