3月21日水曜日、快晴風やや強し。
新聞によれば、今年は春一番が吹かずに終わってしまったようだ。
どういうことかというと、春一番とは
「北海道、東北、沖縄以外の地域で、立春(2月4日)から春分(3月20日)までに南寄りの最大風速8メートル以上の強風が吹き、前日より気温が上昇する現象」(産経新聞)
を指すらしい。
この定義に照らして春一番が今年はなかった、と。
相変わらず風は冷たいしなぁ。
でも木々のツボミは膨らんできていて、花や新緑の準備はすすんでいるようである。
神田川沿いはサクラの名所が多い。
川にせり出すようにサクラの枝が伸びていて、満開の時期は確かに美しく見ごたえがある。
そんな美しい様子を散歩をしながら「あら、キレイねぇ」なんていうのはとても良いと思う。
一方で、このサクラの下で一杯やりたくなる気持ちも分からないでもない。
でも、時折それが花見ではなくて、単なる「屋外飲み」のドンチャン騒ぎだったりすると興醒めだったりする。
たまたま神田川沿いを歩いていたらば、ベンチで休んでいる女性の目の前にある手すりになにやらブラ下がっていた。
なんだろうか?
何が書いてあるのか気になって近づいてみた。
「花見 4月7日(土)12時~17時(10名) (株)××企画」
「花見予約 3月31日(土)12時~17時 株式会社△△ 10名」
どうやらこの場所を花見のために占有すべく、今からこうやって札を貼ってアピールしているらしい。
この札にどういった効力があるのか知らない。
当日ここで誰かが花見をしていたら、「すみません、もうここは予約してあるのでどいてください」とでも言うのだろうか?
今日は3月21日。
予約といっているのは3月31日と4月7日ということで10日先と18日先。
それまでの間、この札をここに貼っておくのだろうか?
これを見て、よしウチの会社も・・・と触発されて貼る会社も出てくるだろう。
実はこの周辺は毎年この手の張り紙で一杯になるのだ。
そしてここを通るたびに何ともやるせない気持ちになる。
因みに3月31日ではサクラは咲いていないと思う。
一体何の「花見」をするつもりなのだろう?
サクラなんてどうでも良い、飲むことしか関心のない人の立てた企画としか思えない。
○○大学体育会××部 とかいうんならまだ分からないでもないが、株式会社××企画、株式会社△△ と立派な社名を掲げた会社組織がそんなことをしているというのもどうかと思う。
仕事をしなさい、と言いたい。
そして札になんの臆面もなく社名を載せるその感覚がアンビリーバブルである。
なんの躊躇いも、恥じらいもないのだろうか?
自分も酒は好きだし、サクラも好きだ。
でもこういう方法で酒を楽しもうとも、サクラを愛でようとも思わない。
やり場のないモヤモヤ感で胸が一杯になってしまった。
2 件のコメント:
びっくり、こんなの有りですか。
もしこの札片付けちゃたら怒られる?
美観からモラルからこれは地域で禁止した方がいいと思います。このままにしておくと来年の予約も張られそうですね。
匿名さん
コメント有難うございます。
世の中には色んな価値観をもった人間や組織が存在するのだと思い知らさせる一件でした。
なんとなく悲しくなってしまうのは僕だけではないのだな、と匿名さんのコメントを読んで安心しました。
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