2010年11月4日木曜日

ねむの木の庭

所用があって白金台に出掛けたときのこと。
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用事を済ませてJRに乗るべく駅に向かって歩いた。
そのときは目黒駅をイメージして進んだのだけど、なんだかちょっと方向を誤ったようだった。
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都内でも屈指の高級住宅地だけあって、気の利いた庭や門構えなどを垣間見ることができて楽しかった。
特に急いでいなかったので迷子も苦にならない。
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そうしてたどり着いたのが ねむの木の庭 という庭だった。
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なんだろう?公園か?
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門は開いているし、なかのベンチでは座って休んでいる人もいる。
自分も入ってみる。
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中にはねむの木の庭という名前の由来となったと思われるネムノキがあって、その周りに手入れの行き届いた植物たちが植えられていた。
それぞれにはちゃんとラベルがついていた。
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この前、ジンチョウゲの無い場所にジンチョウゲと出ていて困ったものだ と書いたが、そのときのラベルと似ているものもあった。
これは何の木でしょう?正解はここをめくってみてね というやつ。
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シラカンバにもちゃんとラベルが付いていたが、面白いのは
白樺の小枝とびくぐ白き蝶ら 野辺のいづくに姿ととのふ 
という唄が詠まれていたことである。
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これは皇后陛下御歌集「瀬音」からのものらしい。
そう、もうお気づきの方もいるでしょう。
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このねむの木の庭は東京都品川区東五反田にある旧正田邸跡地に出来た公園なのである。
皇后陛下である美智子さまの育ったお宅が今は公園として一般に開放されているのである。
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そういえば、正田邸を取り壊すときに、地元の人たちが 正田邸を守れ というような運動をしてニュースにもなったことを思い出した。
それが今はこんなに素敵な公園になっているとは知らなんだ。
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公園といっても開園時間は9時~17時となっているし、とても綺麗に整備されているし、植物たちも本当に手入れが行き届いていて、そこらの公園とは一線を画しているように思えた。
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植え込みにはガラス張りのスクリーンも設置されていたりして、かなり洒落ている。
そしてかなりお金も掛かっているように見えた。
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そうかぁ、こんなところがあるんだなぁ と、最近日比谷公園づいていた自分にとっては新鮮な公園だった。
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ここから歩くこと5分ちょっとで五反田駅に出た。
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東京っていっても本当に色々とあるもんだ。
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