実は街は植物で溢れている。彼らは色、カタチ、ニオイなどで「ここにいるよぉ」と静かなるメッセージを出している。そこには時として胸を打つドラマがあったりもする。そんなやもすると見過ごしてしまいそうな愛すべき彼らにあまり肩肘張らずにゆる~いカンジでスポットライトを当てる。日々の「あれ何だろう?」という好奇心に素直に向き合うブログ。
2020年5月20日水曜日
四角に掘るべし
昨日「日本における通常の・・・」という書き方には伏線があったのだ。
木を植えるために穴(植え枡)を掘る。
そういうとき普通は丸く穴を掘るのが普通だろう。
しかし最新のセオリーでは植え枡は四角く掘るべし、ということが言われはじめている。
かのキューガーデンの樹木担当部署の最高責任者をしてそう言わしめているのだから間違いないだろう。
なんでか?
植えようとする苗木は植木鉢(ポット)に植えられていたり、巻き根という形で現場に運ばれる。
いずれも狭い限られたところで根が伸びた状態なので、根がコイル状にクルクル巻いている。
これは木にとってあまり良い事ではない。
木の根は木を支えるために外へ向かって伸びるものだから、その場でコイル状に外に伸びることなくクルクルと巻いていたのではその本来の機能を全うすることが出来ない。
コイル状にクルクル巻いた根を持った木を丸い植え枡に植えたらどうなるか?
根は掘った丸い穴の壁にまで達したときに、その湾曲した壁に沿って伸びていく。
言うなら丸みをもった壁にいなされてクルクル巻いたまま伸びていくということ。
つまりクルクル地獄からは抜け出せないことになる。
ここで四角い植え枡を掘ったらどうなるか?
植え枡の壁は垂直になっているので、そこにぶち当たった根はいなされることなく、壁をぶち破って外にに向かって伸びるようになる。
よって健全な根の成長のためには、植え枡は四角に掘るべしというのが最新のセオリーであると言われているのである。
言葉で説明するのは結構難しいなぁ。
写真を見て、理解の助けとしてみてください。
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