2020年5月19日火曜日

水鉢ってなあに?



昨日はある意味、特異な例をご紹介したが、日本における通常の植え方とはこんな感じだと思う。

植えられる木の根はいわゆる「根巻き」されていて、その根鉢が入るだけの直径、深さをもった穴を掘る。

そこに必要があれば堆肥や肥料を施し、木を据えて少しづつ土を戻し埋めていく。

堀った穴の周囲に「土手」を作って、その内側に水を流し入れる。

これでもか、これでもか、と水を入れていく。

このとき思った以上に水が入るのでビックリするかもしれない。

正確には水が染み入るといったところか。

ズブズブと音をたてて水が吸い込まれていく。

これをする理由は、根の周辺に隙間(空洞)を作らないようにするため。

土をそのまま被せただけでは、根の周りに隙間が出来てしまう。

根の活着を良くするためには隙間はあってはいけない。

そこに水をたっぷり流し入れてやれば、根の周りにも細かい土(泥)が入り込んで隙間がなくなる。

これがいわゆる「水鉢」というやりかた。

水が行き渡って、土もある程度戻したら、水が引くまでしばらく放っておく。

水が引いたら、土手を崩して根のまわりを平坦にならしていく。

それで一応出来上がり。

必要に応じて支柱を施すが、昨日言ったようにこれはあくまでも仮の措置。

根付いたらなるべく早くに支柱はとりのぞくべし。

この現場は腕の良い業者が手掛けたようで、木も幸せそうだった。

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