実は街は植物で溢れている。彼らは色、カタチ、ニオイなどで「ここにいるよぉ」と静かなるメッセージを出している。そこには時として胸を打つドラマがあったりもする。そんなやもすると見過ごしてしまいそうな愛すべき彼らにあまり肩肘張らずにゆる~いカンジでスポットライトを当てる。日々の「あれ何だろう?」という好奇心に素直に向き合うブログ。
2020年5月18日月曜日
ひでぇ話
枯れた木があった。
ハナミズキかなにかだと思うけど、問題はそこではない。
株元をみると青いものが見える。
これは太い金属ワイヤーを青いビニールでコーティングしてあるものだ。
太い金属ワイヤーをさらに別の金属の固定具を使ってガッチリと固定してあり、木の組織がそのワイヤーをくわえ込むようになっているのが分かるだろうか?
この巻き込んだところは水分や養分のやり取りが出来ないだろうし、異物を巻き込んだことで外科的にも傷ができてそこから腐ってしまっていると思われる。
枯れるべくして枯れたのだ。
誰がこんなことを?といってもこれを植えた人に決まっている。
素人が木を植えると思えないし、こんな道具も技術もないので、業者の人が植えたとしか思えない。
これをする意図は、支柱を施すように植えた木が倒れないように支えるためだろう。
確かに植えた直後は根付いていないので、それまでの間支える何かは必要だろう。
でもひとたび根付けばあとは百害あって一利なしなのだ。
人間もいっしょだけど、過保護で良いことはなにもない。
木は風などで揺られることで強さを獲得していく。
ずっと支えがあったら、ずっと自立できない。
今回の場合、自立させないばかりでなく、首を絞めて殺してしまったのだから笑えない。
色んな人が色んな考え方、価値観、予算などで色んな方法で木を植えるだろう。
この青いワイヤー作戦も全否定はしない。
でもある程度期間をおいたらそれを取り除いてあげなきゃダメだ。
忘れちゃったのか、それともこうなることを知らないのか。
枯れたらそれを植え替えなければならないだろうから、御施主さんにとって時間的にも金銭的にもロスである。
実は散歩をしているとこういう心無い例にちょくちょく遭遇する。
そんなとき胸に去来するのは、むなしさ、悲しさ、やるせなさ、怒り、など。
木も生きているんだよ!と声を大にして言いたい。
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