今日も東京は暑かった。
ラジオを聴いていたらば、群馬県館林市では39度を超えたんだとか。
体温以上でしょ、ちょっとこれはたまらない。
最近最高気温といえば群馬の館林の名をよく聞くが、なんとなく申し訳ない気になるのはなぜだろうか。
他に高温といえば埼玉県熊谷市、そして都内では練馬。
なんでだろうか。
地理の授業で盆地は夏と冬の気温差が激しく、夏はとくに暑いなんて習ったけど、あまり関係なさそうだし。
さて先週の今頃はイギリスにいた。
そして今懐かしく思い出されるのは「涼しかった」ことだ。
涼しいなんてものではない。
むしろ肌寒かったくらいだった。
なんと友人宅では夕方には暖炉に火をくべた。
そしてそれがちょうど良かった。
一番上の写真をアップしていて、今はこんな写真は見ているだけでも暑そうでイヤになる。
英国の夏は日中の気温は天気が良ければ、そこそこ上がる。
とはいってもせいぜい30度ちょっと手前くらい。
そして夕暮れとともにストーンと気温が下がる。
さらに湿度が低いのでカラッとしているのだ。
対して東京は、気温は今日は35度くらいだろうか。
ムシムシと湿度が高く、ジッとしていても汗がしたたり落ちる。
夜も熱帯夜とかいって気温がさして下がらない。
そして朝から刺すような陽射しが照りつける。
・・・こうなると植物の生育に少なからず影響があるのは自明の理というものだ。
英国でいわゆるイングリッシュガーデンを演出する最大のキーとなるのは植栽であると思うが、これを東京などで真似ることはかなり難易度が高いといえる。
簡単にいえば不可能ということか。
イギリスで幾つかの素晴らしい庭を見てきたものの、これを再現することは至難の業である。
ブーゲンビリアやハイビスカスなど、これまで南国固有の植物であると思われたものがフツーに往来で花を咲かせている。
今の東京であれば、バショウ、カンナなど耐暑性の高いものを選ばないと片っ端から枯れていってしまうかもしれない。
芝生にしたって、英国のようないわゆる洋芝は夏の蒸し暑さを乗り越えることができない。
イギリスのような芝生がきれいでバラのあるお庭にしたいわ~、というのは叶わぬ夢なのかなと改めて思い知らさせるにはいられない今日の猛暑だった。
さらに日本固有の問題もある。
エアコン室外機がそのひとつ。
ウチのネコの額ほどのベランダに先だって頂戴したカリブラコアを育てていたが、ハッと気がついたらかなり具合が悪くなっていた。
具体的にいうと、葉が茶色く縮れてしまったような感じだ。
水切れかなと一瞬思ったがそうではない。
これは室外機の温風が絶え間なく当たるからだ。
しかしベランダのどの場所に置こうとも室外機の温風を避けることはできない。
残念ながら我が家のベランダは植物を育てるには不適格と言わざるをえまい。
もちろんこんな悩みは英国には存在しないだろう。
一般家庭でエアコンのある家なんて見たことがない。
今だって暖炉に火をくべるくらいだから、エアコンなんて要るはずがない。
そうやってひとつひとつ具体的かつ身近な事象をみてみると、日本とイギリスの気候は月とスッポンというくらい異なることが分かる。
これからはイングリッシュガーデンに目を向けるのではなく、ハワイアンガーデン、シンガポールガーデン、インドネシアガーデン、フィリピンガーデン、マレーシアガーデンなど気候帯に類似性のある庭を参考にするならばするという姿勢が必要になってくるのではないかと思う。
茶化しているのではない。
いや、本当だよ。
というか他国の真似でははくて、今の日本の文化、ライフスタイル、気候、植生にあった「現代日本庭園」をもっと創造性をもって作り出していくべきだと思うなぁ。
4 件のコメント:
同感です。
気候が違い過ぎる、と思いました。
ただ真似するだけでなく、地域に合った植栽って大事だなと。
それでこそ面白さが出ますよね。
毎回ベンキョウになります。
お帰りなさい&ブログのイメチェン、お疲れさまでした。
ところで今日のトピック、ゴーヤなどのように昔は南国の植物だったものが関東でも栽培できるようになっていることもその一つの現象でしょうか?
東京はほとんど亜熱帯と化しているように思います。これまで苦労したブーゲンビリヤ栽培も楽になるかも。いいこととは言い切れませんが。
都心は土の表面積の少なさとビルの巨大室外機とアスファルトの照り返しでヒートアイランドと呼ばれますが、それでも海からの風は偉大なようです。夏は都心よりも盆地地形の八王子などの方が2,3度は気温が高いんですよ。熱帯夜続きに、エアコン嫌いの私もさすがに除湿機能を使いました。
かいさん
コメント有難うございます。
噂では「京都」だと。
良いですね。
京都にも日本が世界に誇る庭がたくさんあります。
どうぞ楽しんできてください。
じゅんぺいさん
コメント有難うございます。
ちょうど昨晩テレビで「ガイアの夜明け」という番組をみたのでしたが、電気を使わずに世の中を冷やすというような内容でした。
練馬が暑いのは「内陸」であるからという話もありまして、なかなか興味深かったです。
アスファルトやコンクリートからの熱の照り返し、あるいは蓄熱が暑さに拍車を掛けているので、屋上緑化、壁面緑化には大きな効果があるとのこと。
ちょっと気になったのは「暑さ」に対する事後策で、そもそもなんでこんなに異常に暑くなってしまったのか、それをどうすれば以前のレベルにまで戻せるのかという根本についても考えなければいけないのではないかなぁなどど思いました。
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