今回英国を訪れてキューガーデンのときの友人宅に2泊させてもらった。
申し上げているように、キューガーデンにいたときは「若いイマドキの人」というイメージだったのだが、結婚して子供もいる立派なお父さんになっていた。
そしてこのお宅がイチイチ何に対してでもシャレていたのだった。
キッチン、バスルーム、リビングルーム、スタディ(書斎)・・・ その全てが雑誌から抜け出たようなものだった。
そうだったけなぁ・・・・
どうしても昔の彼を知る人間としてはにわかに信じがたい部分もある。
これにはひとつ大きな理由があると思った。
奥さんがとにもかくにもオシャレだったのだ。
その奥さんのセンスがいたるところに発揮されてかれのハイセンスな生活が成り立っているのだと想像する。
例えば、庭めぐりに出かけるといって彼女はお弁当をつくって持たせてくれた。
サンドイッチとクリスプ(ポテトチップス)、リンゴ、と内容的にはイギリスではありふれたもの。
しかし素材にこだわったサンドイッチは本当に美味しかったし、サンドイッチもサランラップやアルミホイルに包むのではなくて、ベーキングシートに包んだうえでタコ糸のようなもので縛ってある。
クリスプの英国大衆の代名詞であるWalkersではなく、風味豊かでちょっと高級な Kettle のもの。
さらにそれらすべてをトラグ(trug)という庭でタネや果実を収穫するときに使うバスケットのようなものに入れて持たせてくれたのだった。
僕はこの見栄えにスッカリ感動してしてしまった。
失礼ながら英国人でこういう細やかなセンスを持った人がいるんだ、というのがオドロキだった。
僕の知っている英国人の多くは質素かつ質より量、洒落っ気控えめ、実利重視という人が多かったのでこのお弁当はある意味衝撃的だった。
同じものを食べてもサランラップに包まれたものと、コレでは味がまったく異なると思われた。
そこで思ったのは
『プレゼンテーションは大事』
ということ。
庭を作るにしても何にしても言わば見栄えはとても重要であるということだ。
同じことをしていても、プレゼンテーションが優れているだけで、全体の印象が数段アップする。
そして彼はほぼ毎日このような気の利いた愛妻弁当を持って庭仕事に出掛けるというのだから、つくづく果報者である。
良いなぁ・・・
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