2012年2月19日日曜日

イングリッシュブレックファースト


腹が減っては戦はできぬ。

昔から言われていることであるが、まさに。

人ぞれぞれ習慣があると思うので一概には言えないが、僕の場合は朝ゴハンを食べないと行動が起こせない。

イギリスに行くたびに楽しみなのは食べ物とビールなのだが、とくに朝ゴハンは最も楽しみにしている一大イベントである。

ご存知の方も多いように、英国での朝ゴハンはイングリッシュ・ブレックファーストといってボリュームたっぷりの内容となっている。

まず、オレンジやアップルなどのフルーツジュースから始まり、シリアル、フルーツなど。
そこに紅茶。
メインはお皿からあふれんばかりに盛られた品々。

地域、場所によって異なるが、
目玉焼き、ソーセージ、ベーコン、ハッシュドポテトあるいはチップス(フライドポテト)、焼トマト、焼マッシュルーム、ブラックプディング(豚の血を練りこんだ黒いソーセージ)、ベイクドビーンズ、フライドブレッドなどなど。

さらにカリカリのトースト。
イギリスの食パンは概して薄いのでカリカリの独特の食感があると思う。

もしこれが湖水地方なら普通のソーセージではなくカンバーランドソーセージというトグロを巻いたような巨大ソーセージがつくこともあるだろうし、スコットランドならハギスがのってくることもあるし、アイルランドならアイリッシュパンケーキが一緒かもしれない。
それぞれ地域によって異なるのだ。

因みにイングリッシュブレックファーストはイングランドでの呼び方であり、スコットランドであればスコティッシュブレックファースト、ウエールズならウェルシュブレックファースト、アイルランドならアイリッシュブレックファーストと呼ぶが、中味はそれほど大差ない。
要はそれぞれライバル意識が強くてイングランドと一緒にされるのが嫌なのだ。

話をもとに戻すと、これら全てを食べなければいけないわけではない。

慣れたらば、自分の好きなモノだけを注文すれば良い。
一番上の写真は自分好みに行きつけのカフェで頼んだもの。

紅茶、目玉焼き×2、ベーコン×2、ソーセージ×1、ベイクドビーンズ、トースト×2
このくらいならいけるでしょ。

下の写真はB&B(Bed & Breakfast=英国式一泊朝食付きの旅館のようなもの)で出てきたフルイングリッシュブレックファーストである。
これはなかなかボリュームがある。

一応解説しておくと上(時計で12時の位置)から
ベーコン、焼トマト、フライドブレッド、焼マッシュルーム、ソーセージ、ハッシュドポテト、ベイクドビーンズ、さらにフライドブレッド、ブラックプディング。
これ以外にトーストと紅茶、ジュースなどがついてくる。



フライドブレッドっていうのは何でしょう?
訳すなら揚げパンであります。
これがカリカリして、油で揚げた独特の香ばしさがあって僕はたまらなく好きなんであります。

一番下の写真もかなりビックリのボリュームだ。
チップス、ベイクドビーンズ、ソーセージ、ベーコン、目玉焼と品数が少ないながらひとつひとつのボリュームがスゴイ。
・・・とマアこれだけしっかり食べれば昼ゴハンを軽くして庭めぐりに時間を掛けることができるという実用性も具備した作戦である。


実はイギリス人だってこんなボリュームのある朝食を毎日とっている訳でない。
週末など週に一回くらいだろうか。

あとはトーストと紅茶なんて簡単なものが多いのだと思う。

僕も一週間程度の旅行で久し振りだし、またしばらくは食べれないぞ、と思うから毎日一生懸命食べるのであって、これを一生毎日食べてたらば間違いなく何らかの変調をきたすと思う。
一週間なんだからいいじゃないか、と。

僕は以前は毎週土曜日の朝、近所で新聞を買って行きつけのカフェに行ってゆっくりたっぷりと朝食をとり、新聞を隅々まで目を通す瞬間、シアワセを感じていた。
まさに至福のとき。
その代わり平日は一生懸命働く。

ちょっと余談だけと、イギリス、とくに今回の旅行で行こうとしているヨークシャーあたりでは朝ゴハンのことはブレックファーストだが、昼ゴハンのことをティナーと言う人が多い。
僕は中学校の英語でも dinnerは晩ゴハンで昼ゴハンは lunch と習い、そんなことは基本中の基本だと思っていたので、周囲のイギリス人が昼ゴハンをディナーだ、ディナーだ、と言っているのにエラく困惑したことがある。

これはヨークシャーあたりは農業従事者が伝統的に多く、その昔の農業労働スタイルとして、日の出とともに起きて朝食を軽く済ませてから外で働き、昼ゴハンにその日で一番ボリュームのある食事をすることから、一番メインの食事をディナーといっていた名残が今も使われているのだと教えてもらったことがある。

そして夜は次の日が早いので軽めに食事を済ませて早く床につくという生活習慣からきているのだ。


このあたりの話は 「実践、楽しく学べる園芸英語」 でもカバーしておりますので、こういった英国文化を園芸英語を使って知りたい方は是非いらしてください。(お申込・お問合せはコチラ


・・・とさりげなく「園芸英語」を宣伝してしてしまいましたが、このブログでは5月に一緒にイギリスに行きませんかというのが主旨でした。


ちょっと長くなってしまいましたイングリッシュブレックファーストの話。
食べ物のことだとついつい熱くなってしまうんだよなぁ。


それではまた明日。



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