2011年11月25日金曜日

悪さをするムシたち



ケヤキがたくさん植えてある場所にて。

ケヤキの枯れ枝を取り除く作業を行ったときのこと。

枯れ枝はそのまま放置しておくと風が吹いたときなどに折れて頭上から大きな枝が降ってくるので危険である。
そのため枯れ枝を処理するのは植木仕事をしているとままあることなのだ。

今の季節、ケヤキは葉を落とし始めているが、季節が進むことで落ちる葉とはまったく別に葉がスッカリ落ちてしまっているものがある。
それが枯れ枝である。

葉が付いているかというのは最も単純な見分け方だが、枝を折ってみてパキッと乾いた音とともに折れるようならばそれも枯れ枝である。
生気があってみずみずしい枝はなかなか折れないものだ。

で、枯れ枝を片っ端から剪定ノコで切り落としていくとある共通点が見えてきた。

枝の切り口を見ると枯れ枝の多くは、枝の真ん中に穴が開いていた。
もちろん全てではない。
でもかなりの確率でご覧のような穴が開いているのだ。


さらに枯れ枝をよくよく観察してみると、枝の側面に穴が開いている。
ポツンとひとつあいているものもあれば、おびただしい数の穴が開いているものもある。



これは テッポウムシ といって、カミキリムシの幼虫の棲んだ痕なのだ。
リコーダー(笛)のように開いた穴を開けてタマゴを産みつけ、そこでかえった幼虫がムシャムシャと枝の中を食害する。

樹木の栄養や水分を運ぶ管も寸断され、樹勢はみるみる衰えていく。
そして枝が枯れる。

悪くすると枝ばかりではなく、樹木そのものがダメになる。

見上げるような大木が小さなムシに倒されてしまうのだ。

食害された枝を割って中を見てみると、奴らが食べながら進んだ痕を見ることができた。


昨日のコガネムシの幼虫同様、早期に見つけることはなかなか難しいのだが、何事も早期発見、早期対処が必須なので、不断の観察がとても大切なのだ。







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