赤い実が美味しそうだ。
これはイチイ Taxus cuspidata という。
イチョウほどあちこちで見掛けることはないが、でも注意して歩けば時々見掛ける。
刈り込みにも耐えるので、生垣としてもよく使われる。
特徴はなんといってもこの赤い実である。
美味しそうと冒頭で書いたように、食べられる。
ねっとりとした食感でほんのりと甘い。
しかしあまりオススメはしない。
なぜなら食べられるのは赤い果肉部分であって、中心のタネの部分には毒がある。
悪くすると心臓発作などを起こしかねないので、特にお子さんがいるご家庭では「食べられない」と認識していたほうが良いと思う。
他にも美味しいものはあるんだから、そっちを一生懸命食べたほうが賢いといえよう。
このイチイはマツなどとと同様、裸子植物というカテゴリーに属す。
でた! 久々の勉強チックなお話。
裸子植物というのは、胚珠が子房に覆われることなくむきだしになっているもの。
分かりにくいと思うので、花咲ブログ的に大胆な解釈をすると 「タネになる部分があらかじめ素っ裸でむきだしになっているもの」
タネ(種子)が裸でむき出しなので裸子植物というわけだ。
イチイの場合、赤い部分は仮種皮という部分で、その中にあるのが種子ということになる。
若い種子を見れば分かるが、種子はたしかにむきだしになっていて、まわりの仮種皮も薄くて緑色をしている。
熟すと仮種皮は赤く、種子は濃い茶色へと変わるのだ。
赤と緑ということでなにやらクリスマスチックではあるが、そんじゅそこらの植物とは異なるユニークな一面をもったやつらなのだ。
左は熟した種子 右はこれから熟す種子 |
仮種皮はまだ緑色だ 種子もむき出しである |
これがウワサの有毒の種子 |
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