2010年6月3日木曜日

ハタケニラ Nothoscordum fragrans


ネギボウズの話、アリウムの話、ニラやタマネギの話をちょっとだけした。

そうやって考えていたら 「ちょっと待てよ」 と、最近道端で大量に咲いている花を思い出した。

花咲ジジイはこれをみて Alliumの何か に違いないと疑わなかった。

花のつき方、草姿など、どうしたってアリウムの何かに違いなかろう、と。


ご覧のように道の端一杯にビッシリと咲いていて、それなりに壮観である。

そして近くを通ると、ジャスミンのような甘い香り がする。

結構強い香りだ。


そこで昨日の花壇のアリウムに続いて道端のアリウムをご紹介しようと思った。

ところが!! である。

ブログを書くにあたって一応調べてみたらば、なんとこれはアリウムではなかったのである。

その名も ハタケニラ Nothoscordum fragrans という。

ハタケ+ニラ なんだから和名としては近いが、学名では Allium Nothoscordum では全く違う。

一緒なのはユリ科であるということだけ。

危ないところだった。花咲ブログでウソを書くところだった。

でも学名を丁寧に見てみると Nothoscordum の意味として、

Notho は 偽の という意味があり

scordom はラテン語 scordon すなわちニンニクからきていることが分かる。

つまりナンチャッテ・ニンニクってことで花咲ジジイが見誤りそうになるのも頷けるではないか。

因みに英語名Fragrant false garlic といって 香り高い偽ニンニク ってことだから面白い。

種小名 fragrans も香りという意味であるフレグランスというところに繋がるわけである。

まったくの余談だが、Notho がつく他の植物には ナンキョクブナ Nothofagus といってブナにとても似ているが別の分類をするものがある。

ちょっと覚えておくと便利なラテン語かもしれない。

さらにもっと余談だが Notho がつくものよりももっと沢山存在する「偽の~」を意味するラテン語があるのでこちらを覚えておくともっと便利であろう。

それは Pseudo というもので 「スゥード」 のように発音する。

Pseudolarix (イヌカラマツ) Pseudosasa (ヤダケ) Pseudopanax (プセウドパナックス)Pseudotsuga (トガサワラ)などなど。

pseudoは英語としても使われるものなので覚えておいて損はない。

pseudo スード false 偽の ラテン語 学名・・・・ 頭が痛くなっちゃうなんて言わないで ナンチャッテ と覚えれば楽勝である。

ずいぶん勉強になっちゃったなぁ、今日のハタケニラ。

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