2011年9月16日金曜日

過酷 街路樹剪定


今日も残暑の厳しい一日だった。

植木屋の親方とちょっとした打合せがあって、都内某所の街路樹剪定作業中の親方を尋ねた。

一番上の写真を見て欲しい。
通りの右側は剪定されていない街路樹。
そしえ左側が剪定を終えた街路樹。

かなりサッパリしているのが分かるだろう。

切り過ぎではないか? なんてのは野暮な疑問である。
街路樹という性質上、それを管理している自治体がある。
彼らには年間管理予算というものがある。
その予算の中で、自分たちの管理すべき街路樹をカバーせねばならない。

となると、歴史のある日本庭園の松を剪定するのとは異なり、スピードと効率が何にも優先される。

親方もその意識をもって、街路樹としての剪定を素早くテキパキとこなしている。

ご覧の通り交通量も多いので、のんびりとやっているわけにはいかないのだ。


親方が剪定し、下でそれをさばくお弟子さんたちが2名、さらに歩行者の安全を確保する警備員さんもいてチームで作業に取り組んでいる。

しばらく作業の様子を見学していたのだけど、その無駄のない動きにほとほと感銘を受けた。
一本のスズカケノキを剪定するのに10分は掛かっていないと思えた。

それにしてもこれは過酷な仕事である。

スズカケノキからはホコリのような細かい粉のようなものが沢山出てくる。
これを吸い込むと咳が止まらなくなるし、目に入ると痛くて涙が止まらなくなる。
なので、ヘルメット、ゴーグル、マスク、長袖といういでたちで作業にあたるのだが、この炎天下である。
マスクなんかしていたら息苦しいだろうし、ゴーグルだって曇ってしまうだろう。
かといってしないわけにもいかない。

さらにはグンバイムシという体長3~5ミリ程度の小さい虫が無数にスズカケノキにはいるので、枝を落とすたびにモワッとグンバイムシたちが飛び立ち、作業する人たちにまとわりつく。
首筋あたりを這われたらかなり不快な思いをする。


つくづく大変な仕事だと思う。

どうでしょう、どこの街路樹もだいたいキレイに管理されているのではないだろうか?
でも、それは自然にそうなっているんではなくて、必ず誰かが汗を流しながら剪定、管理をしてくれているからキレイに保たれているのである。

都内にいったい何本の街路樹があるのか知らない。
でも親方のような職人の方々がいてこそ、街の景観は守られているのだと思うと本当に有難い。


2011年9月15日木曜日

園芸英語ノススメ


外国の園芸書、雑誌などにはキレイな写真がふんだんに盛り込まれていてパラパラとページをめくるだけでも気分が高揚する。

本棚に置いておくだけでもインテリア的な役目を果たすということで、一冊くらいは本棚にしのばせている人も多いのではないだろうか?

それはそれで良いことだと思うけど、中に何が書いてあるか理解できたらもっと楽しいのでは?

でも実際に手にとって読んでみると、いわゆる専門用語(園芸用語)というものが並んでいてよく分からない。
辞書を引いてみても、載っていれば良い方で、お目当ての単語に行き着かない場合もままある。

例えば
double digging という言葉がある。

誰でも
「double」は「倍」、「digging」は「掘ること」ということは分かる。
しかし「double」と「digging」が一緒になって「double digging」となったらどういう意味だろうか?

「ダブル堀り?」「倍堀り?」
ひょっとすると 「天地返し」 という言葉に辿り着くかもしれない。
でも天地返しってなに?

たった1ページにそんな言葉がたくさん出てくると、もう読む気になんてなれない。

ごもっとも。

こういうものには王道はなくて、コツコツとボキャブラリーを増やしていくしかない。

で、ある日気付いてみると知っている言葉が増えている、そういうものかもしれない。

これは別に外国語だからってわけではなくて、それぞれの業界にそれぞれの専門用語があるのと同じことだ。
例えば植木仕事をする場合に 「はさみ」 といっても、剪定ばさみ、植木ばさみ、高枝ばさみ、刈込ばさみなどなど多く種類があって、それぞれに名前がついている。
園芸の世界とは無縁の、例えば銀行員にこれらの違いを尋ねても恐らく分からないだろう。

でも上記の「はさみ」の種類はすべて日本語ですよ。
日本語を母国語としている人でも、わからない日本語はたくさんあるわけだ。
そのひとつが専門用語なのかもしれない。

実はこの辺が英国に園芸を学びにいって一番苦労したところだった。

今思えば無謀だったが、当時日本から持っていった辞書は
三省堂のデイリーコンサイス英和・和英辞典
というコンパクトなもののみだった。

たしか「fungus」という単語が分からなくてひいてみると「真菌」と載っていた。
fungus=真菌 までは良かったが、あいにく真菌の意味が分からなかった。

僕は文系、いや脳ミソは体育系であり、理系(自然科学系)には全くといって良いほど知識がなかった。
お恥ずかしいが本当の話だ。

もうこうなるとお手上げだ。

この一件を機に、イチイチ辞書で日本語を気にするのをやめた。
だって辞書でひいたって結局分からないんだから。

・・・ということで、専門書を読んだりするために試行錯誤しながらコツコツと語彙を増やしていった。

そして今。
同じような悩みを抱える方、あるいは折角の本なので読んでみたいという方、はたまた海外の園芸イベントのチケットをインターネットで購入したいという方などなど、「園芸英語」を必要とするさまざまなシーンに対応する、楽しくてちょっと為になる園芸英語講座を開講しようと思いついた。

ご縁があって、西武コミュニティカレッジにて 毎月一回、第2日曜日10:30~12:00 10月開講です。
『実践、楽しく身につく園芸英語』

これは英語力を試す、あるいは向上させるための語学講座ではありません。
むしろ園芸英語の理解を通じて英国文化、とりわけ英国園芸を理解することを目的としています。

よって語学力は一切問いません。

教材も英国園芸協会日本支部さま(RHSJ)のご協力をいただき、英国で発行されている英国園芸協会の会報誌「The Garden」を一部使わせていただこうと思っています。

The Garden は月刊誌で、厚さはそれほどないながらも、コンパクトなそのボディに色んな情報が詰まっている。
最新の園芸事情、植物のこと、病害虫などなど。
もちろん写真も美しいので眺めているだけでも楽しい気分になれる優れモノである。

英国で仕入れてきた本場の紅茶を飲みながらサロン的な雰囲気で楽しくやりたいと思っていますので、受講生の方から特にご要望があればテーマも随時フレキシブルに変えていきたいと思っています。

例えば 「5月のロンドン、チェルシーフラワーショウのチケットをインターネットで買いたいんだけど、どうするの?」 など、タイムリーなご要望になるべくお応えしたいと思っています。
これも園芸に関するボキャブラリーが増えていけば、きっと簡単に感じるでしょうし、実際に英国に行かれても理解の深さが違ってくることでしょう。

そんなこれまでに前例のない「園芸英語講座」のお問合せ、お申込は コチラ まで。

はじめませんか、園芸英語講座。

2011年9月14日水曜日

コスモス


昨日のコスモス畑の話。

写真を出しておきながら話をしないまま終わってしまったことに後で気付いた。

お花畑の花を摘み取りお持ち帰りになることはご遠慮下さい
という看板のことだ。

花たちが咲き誇るこの平和な場所にこういう世知辛い看板があることはなんとも悲しい。

サクラの花見に行けば 「枝を折るな」 とか、公園では 「花壇の花を踏みつぶすな」 とか、そんなことをわざわざ言わないと本当にダメになっちまったんだろうか、と嘆かずにはいられない。

良いこと、悪いことの分別っていつの頃からか薄れてしまったのかなぁ。

こういう看板のない世の中を目指したいものだなぁ、なんてことを思って炎天下のコスモス畑を歩いた。

ぴーさんがコメント欄に書いてくれているけど、コスモスはこの季節には欠かせない花というのは当たっていると思う。

炎天下、残暑も厳しいけど9月も半ばで、まごうかたなく秋のはずである。
コスモスは漢字表記すれば秋桜であるというのは、山口百恵世代であれば誰でも知っていることで、過ごしやすい爽やかな秋が待ち遠しい今日この頃である。


2011年9月13日火曜日

お花畑へ



9月半ばだというのに何なのだこの蒸し暑さは。
陽射しも相変わらず刺すようにスルドイ。

そんな中、ちょうど出掛ける都合があったので所沢の花畑に出掛けた。

何でかというと、昨日だったか一昨日だったか、NHKのニュースの合間に
「所沢の花畑でコスモスが満開」
というような10数秒の場面が映った。

早速、所沢市のホームページを見てみると、ありました花畑情報が。

で、今日たまたま近くに行く用事があったので立ち寄ってみた。

花畑として誘致している割には駐車場の備えはない。
駅から歩くには、この炎天下ではチトきつい。

ということでたどり着ける人が限られているようで、平日の昼下がりということもあってかなりすいていた。

花畑にいたのは、近くに施設があるのだろう、車椅子を押してもらっている数人の団体だけだった。


こういう花に囲まれるということは、普段不自由の多い方々にとっては精神の開放ってわけでもないか、かなりリラックスできるのだと思う。

そんな中、サササッと花畑の中を歩いた。

普通のコスモスはまだ6~7分咲きくらいだろうか。
キバナコスモスがほぼ満開だった。


真黄色のもの、オレンジ色のもの、赤みの強いもの、とバリエーションが豊富だった。
赤みの強い一番上の写真のキバナコスモスが綺麗だったなぁ。

最近はあたり一面花っていう場所が増えている。
一面コスモス、一面ヒマワリ、一面マンジュシャゲ・・・・

人が手を加えて作り出した人為的なものではあるが、それはそれなりで悪くはない。

歯切れがちょっと悪いのは、環境保護の面からはこの一面ナントカというものに対して異論を唱えるむきがあって、それはそれで一理あるからだ。

ややこしい議論は置いておいて、シンプルに秋の花コスモスを見てきたぞ、ってことで今日のブログを書いてみた。



2011年9月12日月曜日

難敵アカメガシワ


現在とあるお宅のお庭のデザインを手掛けている。

ある事情があって、雑草が激しく繁茂していたので、まずは雑草を取り除くことからはじめた。

ブタクサ、セイタカアワダチソウなどの草本類は手でどんどん引っこ抜けるのでわけなく仕事がはかどる。

しかし中になにやら木本の若い奴が紛れていた。

ほら、よく道端のコンクリートやアスファルトの隙間からこんなのが生えているのを見たことがないだろうか?

特に新芽が赤いのが特徴だ。


新芽が赤いこと、そして葉の形がカシワに似ていること(個人的にはあまり似ていると思わないけど)、からこれを アカメガシワ Mallotus japonicus という。

このお宅のお庭ではアカメガシワが一時期大きく育っていたことがあって、それを根際で伐採したという痕跡があった。
そのときに上に伸びていた部分は伐採されて小さくなったが、根が生きていて残った株から 「ひこばえ」 という若い芽をどんどん出していた。

さらに恐るべきは、根がどんどん太くなって広がって、広がった根からも新たな芽が吹いているようで、庭のあちこちがアカメガシワ色に染まりそうな勢いだった。

とりあえずそのときは手で処理できるものをやっつけたが、次回は本格的に株を引っこ抜いて、育ってしまった根を除去せねば、新たな庭ができた後にもアカメガシワに悩まされることになるだろう。

何事も水際で堰き止めることが慣用だ。


2011年9月11日日曜日

植物図鑑レビュー2

残暑ってやつだろうか。
でももう9月も半ばに近い。

たしか去年も9月に真夏日が続いたような記憶がある。

涼しげな虫たちの声も夜にはするので、そろそろ暑いのも勘弁してほしい。

さて、昨日は木の幹肌を見てもらって、それが何の木だか当ててもらおうというブログを書いた。

お分かりになりましたでしょうか?
正解を順番に書くと
①サクラ
②イチョウ
③クスノキ
でした。

サクラは横方向に模様が入っている。

イチョウは縦方向で写真では分かりにくいが、一本一本の溝が深い。

クスノキも縦方向だが、横にも線が入っていて全体的にはウロコのような感じもする。

こうやって木の幹肌をじっくり見てみると、それぞれ特徴があって、幹肌を見ただけで何の木なのか大体分かるようになるはずだ。

それでは今日の問題を3つ出してみよう。

正解は写真の後に記してあるのでどのくらい分かるか試してみてほしい。

④はケヤキ
⑤はモミジハスズカケノキ

子供たちと一緒に見て回ったときには、「モミジハスズカケノキ」 という長ったらしい名前を必死に書き留めていた幼稚園生の男の子がいて、その情熱に脱帽した。

そして⑥は何だ?

これが今回の植物図鑑のスパイス的な植物だった。

茎、木の幹・・・ってことで公園内を歩いていたはずなのに、いきなり葉っぱを見せられたのだから子供たち(一緒にいた親御さんも)は面食らったに違いない。

⑥はナギイカダという。

一見、小さな緑の葉っぱがたくさんついているように見えるが、この葉っぱのような形をしているもの全てが葉の形をした茎なのである。

ナギイカダの葉は退化してなくなってしまったと言われていて、茎が葉のような形をしているのだ。
茎の先端は鋭く尖っていて、チクチク痛いくらいだ。

実はこれは公園のトイレの脇の植え込みにあるのを、下見に来たときにトイレに寄った際、見つけて 「これはイケる!!」と思わずガッツポーズをとったシロモノだった
こういう 「×××のようで実は×××ではない」 っていうのは大人も子供も興味を引くものである。
というわけで、植物図鑑第三回は茎と根っこについてという地味な内容であったが、それなりにエキサイティングな回でもあったわけだ。

次回はいよいよ最終回。
11月6日(日)10:00~12:00
於、日比谷公園

秋の深まる日比谷公園をドングリ拾いなどしながら、実について考えます。
よろしければ是非ご参加を。

申込み、お問合せは コチラ まで。



2011年9月10日土曜日

植物図鑑レビュー1

先週の今頃は台風がどのようなコースをたどるか、と戦々恐々だった。
日曜日に予定していた子供たちとの自然観察ができるのか、できないのか。

結局、奇跡的な僅かな晴れ間をついて無事に決行できた。

これは植物の基本的な仕組みをもとに「花」「葉」「茎」「根」「実」というテーマを設けて、都会のド真ん中日比谷公園で自然観察を行う。
気付いたこと、見たことなどを絵を描いたり、貼り付けたりして、それらをまとめると世界にひとつだけ自分だけの植物図鑑ができあがるという仕組みだ。

我ながらなかなか素晴らしいアイディアである。

しかし先週は「根と茎」という、子供たちにとってはなかなか退屈であろう題材だったので、どうしたものか思案した。
さらに、公園の植物の根っこを勝手に引っこ抜くのもマズイ。

でも話だけではつまらないし、実際に触るから感動があって、発見があるのだから、そこをなんとかしたい。

こういうとき不思議なことに色んなアイディアが沸いてくるのが我ながらエラいところである。

まず根っこについては、八百屋さんでネギ、タマネギ、ニンジン、サツマイモ、ジャガイモなどを買ってきて、身近な根ということで紹介した。

ネギを発根させようとして失敗した話はこの前書いたとおりだ。

ここでさりげなく、単子葉と双子葉の根の違いなどにも触れているあたり抜け目がない。

さらにサツマイモ、ジャガイモ、ともにイモだけど、サツマイモは根、ジャガイモは茎なんて話もする。
子供たちもさることながら、一緒に同伴している親御さんのなかからどよめきが起きる。

そして早朝近所を散歩したときに空き地で採取した、ヤブカラシとカラスウリを取り出して、つる性の植物の茎について話をした。

ここまでは順調だ。

そしてここから日比谷公園内をそぞろ歩くことになる。

何を見るかというと、木の幹肌だ。
ちょっと詭弁ではあるが、木の幹も茎と機能的には同じことなので、普段あまり注意をむけない木の幹肌を見てみようという発想の転換だ。

見るだけではなくて、触ってみるとコルク質で案外柔らかいものもあるし、かっちかっちに硬いものもある。

さらに巻尺で幹周を測ってみて、木って大きいぞ!ってことを再認識しようということだ。

今日はその中から3つほど出題してみよう。

①~③ それぞれ何の木でしょうか?
誰でも知っているとっても身近な木であります。

正解は明日の花咲ブログで。





ついでにここをクリック

2011年9月9日金曜日

植物の生命力


三寒四温ではないが、秋めいて涼しいなぁなんて思っていたらば、真夏を思わせる陽射しと蒸し暑さ。

こうやって行っては帰る波のようにして季節は進んでいくのだろう。

さて、散歩をしていてちょっと日影で休憩しようと思って、あるビルの脇にある花壇の縁に座った。

何気なく振り返ると、そこにはなんてことのないカエデが一本植わっていた。

なるほど、カエデね・・・
大して深く考えずにカエデの足元を見ていたらば、ちょっとした異変に気付いた。

上の写真では分かりにくいかと思うので、下の写真で赤丸で囲ってみた。


よーく見てみて欲しい。

なにか気付きませんか?

なに?分からない?

では下の写真でさらに拡大をしてみよう。


そう、このカエデの足元を見ると、カエデの幹は何故かねじれていて、枝というか幹というか、カエデそのものがひとつのコンクリートの塊を抱きかかえるようにシッカリとホールドしているのだ。

拡大してみると、野球のピッチャーがフォークボールを投げるときのボールの握りに似ている。
どういう過去がこのカエデにあったのかは分からない。

でも想像するに、成長期にこのコンクリートブロックがあって、それを避けるように、あるいは抱きかかえるように幹が成長したのだろう。

幹はどんどん太くなり、コンクリートをがっちりと挟み込んで逃がさないようになった。
大体はそんなところではないだろうか?

街路樹のスズカケノキ(プラタナス)が、ガードレールを巻き込んで生長している姿は割りとよく見る珍風景である。

植物たちってのはさまざまな憂き目にあいながらもコトコツと頑張ってんなぁ、とつくづく感心する今日この頃であります。


2011年9月8日木曜日

ニレハムシ


ケヤキという木は皆ご存知だと思う。

樹形の美しい大木だ。

タネを飛ばすので
「あれ?これなんだ?」
と思って芽を出してちょっと経った若いケヤキを道路脇なんかで見掛けることがある。

そういうタネから発芽して生長したものを実生(みしょう)という。

背丈が2メールちょっとの若いケヤキの様子がおかしかった。

遠目に見ると葉っぱが茶色いのだ。

近寄ってみてみると、葉っぱの緑色の瑞々しい部分を何ものかに食害されて、繊維がスケスケになって茶色く見えていたようだった。

そのケヤキの葉っぱ全部がこんな感じだったので、被害甚大である。

誰だ?ケヤキをこんなに食い散らかしたのは?

横にあった緑がまだ残っている同じように若いケヤキをじっと見ていたらば犯人が判明した。


ご覧のような茶色い甲虫だった。
体長はせいぜい7~8ミリくらいだろうか。

僕が見ている目の前でせっせと食事を堪能している。

調べてみるとこれはニレハムシというもので、成虫も幼虫もともにケヤキやニレを食って食いまくるのだそうだ。

写真でも2匹のニレハムシが写っているが、数はそんなものではない。
とにかく集団ケヤキいじめをやらかしているのだ。

植物たちは光合成をして自らの腹を満たすわけだが、光合成はどこでしているかというと葉っぱである。

大切な葉っぱが一番上の写真のように食い散らかされてしまっては光合成はままならない。
光合成に支障をきたすと植物の命に関わる。

こんな1センチにも満たない昆虫に大きなケヤキが倒されようとしている。

なかなかスゴイ生態系を目の当たりにした。


2011年9月7日水曜日

オオイタビカズラ


来たね、来たね、秋がやって来たね。

今日は湿度も低めで、どことなく爽やかな一日だった。
吹く風もどこか涼しげで秋の気配をしかと感じ取った。

食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋・・・・。
やることが多いぞ。

モチロン実りの秋も忘れてはいけない。

さて、散歩に出掛けたときのことだが、とあるお宅が緑で囲まれていた。

生垣かな? と思ってよくよく見たらば生垣ではなかった。


コンクリートブロックの塀にビッシリとつる性の植物がついているのだ。

これはオオイタビカズラ Ficus pumila というもの。
学名 Ficus からも分かるように、イチジクの仲間なんである。

これがビッシリと隙間なく壁を這うことで一見すると生垣のような視覚効果を得ている。

ここまでくると立派!としか言いようがない。
どのくらいの年月を経てこのようになったのだろうか?
何株植えてこの壁一面を覆うように育ったのだろうか?

これは家主さんに聞かねば分からない。


しばらく歩くと別のお宅でもオオイタビカズラを有効に使った垣根を見掛けた。
上の部分がツゲで、下のL字になっている青々とした部分がオオイタビカズラである。

コンクリートブロックむきだしより遥かに魅力的だし、今年大注目の緑のカーテンや壁面緑化という発想にも合致したある意味理想的な植物の使い方である。

しかもコストもそんなに高くないし。
肝心なのはまめまめしく伸びたシュートを切ってやること。
これより向こうには行かないでね、というラインを超えたらば即、切ってやることだろうか。

常緑で通年楽しめる。
こんな緑の塀はいかが?



2011年9月6日火曜日

咲き誇れ!なでしこジャパン


今回の台風、3月の地震と津波、円高、株安、政治空白・・・
あまり明るい話題が少ないせいだろうか、最近のポジティブなニュースはなでしこジャパン、つまり女子サッカーだ。

正直に告白すると、サッカーも野球もそれほど興味はないのだが、テレビ、新聞、雑誌などで扱われる量が膨大なので、ついつい知った気になってしまうだけのことなのだけど。

個人的にはニュージーランドで開幕目前のラグビーワールドカップにグッとひかれる。
フランスから金星を奪うことができるのか?ニュージーランドとはどうなるのか?

なーんて言っても、あまり共感してくれる人は少ないのでやめておこう。

一言だけ言わせていただければ、ラグビーのワールドカップはサッカーのワールドカップに並んで、世界でも注目されるスポーツの一大イベントなんだってこと。
それなのに、日本での注目度があまりにも低いのでガッカリしてしまう。

閑話休題。

このまえもナデシコについて書いたけど、花屋さんにはこんなタグと一緒にナデシコを売っていた。

Hang in there! We can!
咲き誇れ!なでしこジャパン

日の丸も見える。
We can ってあたりはオバマ的でよく意味が分からないけど・・・。

宣伝の話題に乏しい業界ではあるので、このなでしこブームは願ったり叶ったり、千載一遇のチャンスだ。
サッカー同様、花卉業界も盛り上がって欲しいものである。

2011年9月5日月曜日

力強いゴーヤ


台風一過といきたいところだが、相変わらず天気がハッキリしない。

雨ON→雨OFF→雨ON→雨OFF・・・・ と短いサイクルでめまぐるしく天気が変化する。

雨と雨の間をぬって散歩をしたときのこと。

とあるお宅の立派な緑のカーテンに思わず足を止めた。

今年の夏は節電ということもあって、緑のカーテンが大ブームで、いたるところでゴーヤを筆頭につる性の植物たちを見掛けた。

ところが、緑のカーテンとしてその名に恥じないカーテンはわりと少なくて、レースのカーテンというか、暖簾というか、すだれというか、スカスカのカーテンをたくさん見た。

密生するように育てるというのは案外難しいと皆この夏の経験から学んだのではないだろうか。

その点、このお宅の緑のカーテンは立派だ。
窓を覆い尽くすその様子はまさに緑のカーテンそのものを体現している。

ここまで密生していると、この窓からは人の出入りはできないだろう。
人の出入り用に向かって右にはあえてカーテンを作っていないのかもしれない。

これだけ密生しているってのは、一体何株植えているのだろう?



そう思って地面を見てみる。
なんと地面には人工芝のような緑色のカーペットのようなものが敷いてあって土が無い。

ゴーヤは直径30センチくらいの植木鉢に植えられて、さらにその植木鉢の4分の3くらいが地面に埋まっている。

そして目を凝らしてひとつひとつの植木鉢を見ると、なんとひとつの植木鉢にたった一株しか植えられていない。

ただしその株の茎の太さが直径3センチ以上ありそうなくらいに太いのだ。

もっと近づいて見たかったけど、ご覧のように人様の敷地の中なのでこれが精一杯だった。

葉はまだ衰える様子はなく青々としている。
3株でこれだけの壁面をカバーしているあたりも含めて何か秘密がありそうだ。

特別な土だとか、特別な肥料だとか、特別な品種だとか、特別な手入れ方法だとか・・・

今度機会があったら聞いてみたいと思う。



2011年9月4日日曜日

台風vs子供


ほぼ全国的に台風に翻弄された週末ではなかっただろうか。

ニュースに目をやれば、紀伊半島での壊滅的な台風被害を伝えていて、その影響力の大きさ、深刻さが伝わってくる。
被害にあわれた方には心よりお見舞い申し上げます。

申し上げておりますように、今日は子供たちと一緒に日比谷公園で自然観察をする予定があった。

土曜日の夜、叩きつけるような雨音をきいて、さすがに中止・延期をしようかと思った。
でも一縷の望みを持って床についた。

朝5時半ころに目が覚めると、外からは日が射していた。

おおっ、雨がやんでいる!

それでもやや不安で外の様子を見るために散歩に出掛けた。
雨は降っていない。
しかし風が強いし、黒くて暑い雲もどんどん近づいている。

・・・・どうしよう。
やるべきか、延期すべきか。

雨が降ると観察して気付いたことをまとめる紙に書き込む作業ができない。
雨で濡れるのもイヤだろうが、強風で枝か何かが飛んできて怪我をしても困る。

運営サイドとしては、延期による諸々のややこしさはできれば避けたい。

そうとう悩んだ結果、予定通り開催を決定した。

日比谷公園ではホンのちょっとだけ雨に降られたけど、ほぼ全般に渡って雨の影響を受けずにイベントを行うことができた。
2時間のうち、後半は強い日差しが照りつけた。

前回も降るか、降らないか、とやきもきして奇跡的ともいえる晴れ間の2時間に全てを終えたことを思い出した。

ありきたりの言い回しだけど、植物を愛する子供たちの日頃の行いが良いから、神様も力を貸してくれたんだろう。

次回、いよいよ最終回 「実について」 は11月6日(日)。
ドングリ拾いをしたり、都会のド真ん中で実りの秋について考えます。

「楽しそうだから、最後くらい行っちゃおうかな」 という方、歓迎ですよ。



2011年9月3日土曜日

台風接近


ここ数日は台風のことで振り回されている。

台風の直接の被害にあわれた方にはお見舞い申し上げます。

先だってから申し上げているように、明日は子供たちとの自然観察イベントがあるので晴れてくれと祈るばかりなのだが、こうやってブログを書いていても激しい雨音が聴こえてくるので不安はつきない。

テレビなどで台風の進路を見るかぎりでは、今は岡山に上陸し暴風域は関西方面ではあるが、北関東まで台風の円がすっぽりと覆っているので、その勢力の大きさが知れる。
しかもかなり動きがスローなので、明日はかなり厳しいかなぁ・・・・。

さて今日は雨が降ったりやんだりしていたのだが、気になることがあってとある園芸店にいってあれこれと花を見てきた。

普段は整然と鉢物が並んでいるのだが、今日は風になぎ倒されてもうメッチャクッチャだった。


こうなるとイチイチもとに戻すだけ無駄ってものだろう。

今日のところは好きなようにさせておいて、台風が去ったところで起こすしかあるまい。

鉢が割れたり、枝が折れたり、モノが飛んだり、ガラスが割れたり・・・園芸店の台風対策もなかなか大変そうだった。

2011年9月2日金曜日

ネギ作戦の顛末



今日も東京の予報は雨だったが、昨日は見事に裏切られたので 「大丈夫なんじゃない?」 と明るい空を見て家を出た。

幸い雨に祟られることもなく、一日の仕事を終えることができた。

全てが終わって現場を離れる頃にドーッと雨が降ってきた。
今日はついていた。

台風のことで気になるのはやはり日曜日の子供たちとの自然観察だ。
晴れなくても良い、降りさえしなければ。
なんとか10:00~12:00だけでも持ちこたえてくれい、と願わずにいられない。

で、今日家に帰るとモノスゴイ臭気がただよっていた。

スグに 「アッ!!!」 と原因が分かった。

これはこの前、ネギ、コネギ、タマネギなどを水に浸して、発根を促そうとて花瓶にネギなどを入れておいたものからだった。
今度の日曜日には子供たちと「根っこ」を観察するので、単子葉のヒゲ根ってものがどんなものなのかを見せるのに最適ではないか、と。

ところが根は期待したほどは伸びずに、日々強烈なネギ臭を放つようになった。
しかも花瓶の水の濁りかたが尋常でない。

その濁った水が鼻が曲がるほどクサイのだ。

これも子供たちのため・・・ と思って鼻をつまみながら水をこまめに入替えたけどあまり効果はなかったみたいだ。

結局、花瓶に入れたネギ、コネギは全滅。
ヒヤシンスの水耕栽培のようにしたタマネギからは、それほど異臭をともなうことなくある程度の根が出た。

肉体的に疲れて帰宅して、このネギ臭がお出迎えというのはいささか萎える。

申し訳ないが 「神様ゴメンなさい」 と謝ってサヨナラした。

花瓶に長ネギを入れたときはなんともアバンギャルドでお洒落!と興奮したが、なんとも大失敗である。

どうか神様、日曜日はお天気が回復しますように。


2011年9月1日木曜日

ブーゲンビリア


早くも9月。
一年の4分の3が過ぎた。
今年も残すところあと3ヶ月だ。

3ヶ月なんてアッという間だなぁ。
年初に立てた目標との乖離はどのくらいだろうか?
追いつくことは出来るのであろうか?

緊張感をもって日々過ごしたいものである。

緊張感をもって今日から新学期を迎えたこどもたちもたくさんいたころだろう。
実り多き夏休みであったことを願いたい。

さて、今日は外仕事の予定であったのだが、台風情報によるとほぼ間違いなく暴風雨に見舞われるとのことで、朝起きたときには全く雨は降っていなかったのだが思い切って中止・延期とした。

で、別の仕事をやりながら天気を見ていたのだが、午前にも、お昼にも、午後にも、夕方にも、そして今に至るまでまったく雨は降らなかった。
それでもテレビニュースでは、埼玉県、群馬県あたりでは豪雨だったと伝えているし、まったくどうなっているのだ?

なんだよー、これだったら仕事できたじゃないかよー
と心の中で愚痴ったところではじまらない。

明日はどうなんだ?
晴れるなら晴れる、降るなら降るでシッカリしてもらいたいものである。

前置きがかなり長くなってしまった。

この前、自転車で麹町、最高裁の裏あたりをウロウロしていたらば何やら赤い花がたくさん咲いている茂みを見つけた。

遠くから見ていて、オシロイバナかな? と思って近づいてみた。

それはなんとブーゲンビリアだった。


ブーゲンビリアやハイビスカスは南国ならではというイメージがあったが、最近はある程度の低温に耐えるものが品種改良されてきたり、さらには東京の平均気温が上昇した結果、彼らにとって苦もなく育つ環境がととのったのだろう。

このブーゲンビリアはべつに鉢植えされているものではなく、地面から雑草のように生えていた。

そしてここまで大きくなっているのだ。

うーむ、道理で暑いわけだよなぁ。

などとヘンに感心してしまった。


ブーゲンビリアで思い出したけど、これまで見たブーゲンビリアで素晴らしかったのはポルトガルで見たものだった。
青くて高い空、強い日差し、そして真っ白な壁に、どピンクのブーゲンビリアのコントラストがなんとも印象的だった。

同じブーゲンビリアだけど、麹町のものとは別の植物のように見えるってのも面白い。