さて気を取り直して今日は植物の話を。
今日のこの写真は何でしょうか?
秋だから落ち葉でしょ、しかも葉脈だけが残っちゃっている秋によく見るアレね
と思った方惜しい。
まずこれはアオギリ Firmiana simplex という樹木である。
次にこれは葉ではなく、心皮といって雌しべを構成するものの一部である。
見た目的には葉っぱそのものだけど、アオギリの葉っていうのはもっともっと大きくて人間の顔くらいの大きさがある。
そして葉の形は3~5くらいに裂けている。例えるなら子供が恐竜の足跡といって描くような形をしている。
なのでこれは葉ではないのである。
さらに言いたいのは、残念ながらこれには種が落ちてしまって付いていないが、この心皮の両側にひとつづつ種が付いている。
この舟のような微妙に美しくカーブを描いた形を見てくれたまえ。
造形美ということばがピッタリくる。
ご存知のかたも多いと思うが、アオギリはこの心皮に付けた種をより遠くへ飛ばすために、この心皮がプロペラのようにクルクルと旋回して落ちてくる。
それが風にのって遠くへ飛んでいくという仕組みである。
その心皮が旋回して落ちてくるさまを見たらば、ちょっと感動するよ。
神様はなんでこんなものを作ったのかな、って。
人間が一生懸命努力してつくったってこんなに上手くは出来ないと思う。
秋を迎え(一気に冬にとんだという感じもするが)、アオギリの下を注意深く見れば、まだ種付きの心皮が落ちているかもしれない。
花咲ジジイも最近はアオギリを見かけるたびにキョロキョロと探しては見るのだが、残念ながら種がもうどこかへ行ってしまっているものばかりである。
種があるから重さのバランスを絶妙にとってクルクルと旋回するのだと思う。
種がないと旋回しない。
是非、種付きの心皮を見つけてプロペラ遊びをしてみて欲しい。
ホント、楽しいから。
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