2011年7月14日木曜日

素晴らしきカラスウリ


毎日厳しい暑さが続いております。

皆様お元気でしょうか。

人間を含む動物たちは自分の意思に基づいて移動することができる。
つまり、炎天下の直射日光がイヤであれば日陰を求めて移動すれば良い。

なんと有難いことか。

えっ?何言っているか分からないですって?

そうか。
やや唐突だったね。

植物たちを考えてみて欲しいってことを言いたいわけだ。

植物たちはどんなに暑かろうが、寒かろうが、その場から自分の意思で移動することはできない。
ただひたすら無言で堪えるのみである。

なんと健気なことか。

炎天下でグッタリしている植物を見たら、日陰に移動できるのであればしてあげる、水をやる(水をやる時間帯がやや問題だけど)、あるいはどうしようもなかったら、せめて「頑張って!!」とエールくらいは心の中で送ってあげて欲しい。

今年の夏は節電の影響で、緑のカーテンが一躍脚光を浴びて、一番人気のゴーヤなどは売り切れ店続出なのだとか。

ちょっと前の日本経済新聞にも 「育てやすいつる性植物」 のような特集も組まれていたし。

そういうところでは、ゴーヤ、アサガオなどが上位にくる。
そしてそれらが売り切れ、それらばかりを見かけるようになる。

でも、ちょっと待って。

つる性でもっとたくましい奴らがいるじゃないか。

誰もタネなんかまいていないのに勝手にはえている、つる性植物。

ヤブカラシ、クズなどがそうだ。

クズはちょっと強すぎて、手に負えないのでやめておいたほうが無難だけど、ヤブカラシなんかプランターに入れてベランダなんかで育ててみたら面白いんじゃないか?

普段は厄介な雑草でもプランターより外へは行かないわけだから。

そういう意味で、試してみたいと思うのは カラスウリ Trichosanthes cucumeroides だ。
カラスウリはその名のとおりウリ科の植物で、ゴーヤのお友達といえなくもない。

その辺で勝手にグングン育っている様子をみる限りでは、厳しい環境にもそこそこ耐える、かなりの猛者であると思われる。

夕方から夜にかけて白い花が咲くし、秋にはオレンジ色のカワイイ実がなる。

食べる楽しみこそないけど、この雑草的な強さは魅力がある。

この前散歩していて、カラスウリがワーッと広がっている一帯があった。

葉っぱだってよくよく見るととても良い色合いをしているし、形もとても美しい。

さらにスバラシイのはその感触である。

葉っぱに触れてみれば分かるけど、細かい毛が生えていて、まるでベルベットのような感触だ。

しばらく触っていたくなるよ。

タネで増やしても良いし、地下茎のように太った根があるので、それを植えても出てくると思う。

あっ、注意して欲しいのはカラスウリは雌雄異株といって、オスとメスの株がことなるので、オレンジ色の実を期待している場合はメスの株を探さないとダメだよ。



2011年7月13日水曜日

花咲ジジイからのお知らせ


毎日暑いですねぇ。

僕が子供の頃もこんなに暑かったのだっけ?
と、あまり正確に思い出せない。

とにかく暑くてイヤになっちゃうよ。

さて今日は7月13日。
7月も半ばということで、子供たちの夏休みもそろそろ間近に迫ってきた。

夏休みの宿題どうしようかな、と思っているご家族に朗報です。

花咲ジジイが主催する、親子参加型自然観察プログラム

「自分だけの植物図鑑をつくろう!!」
第2回 葉っぱについて

7月31日(日)に日比谷公園で開催されます。

花咲ジジイと一緒に日比谷公園を歩いて、いろんなタイプの葉っぱを観察して、気付いたことを「書き」とめた、あるいは「描き」とめたものをまとめると世界にたった一つ自分だけの植物図鑑が出来上がるというスバラシイ企画です。

これは4回シリーズになっていて、「花」「葉」「茎・根」「実」をそれぞれ扱いますが、途中からの参加も、1回だけの参加もOKです。

7月31日に都合が良くて、興味のある方は是非お気軽にご参加下さい。

「オトナ向けはないのか?」 というお問合せも頂いております。
オトナ向けもちょっと考えてみます。

というわけで、詳細・お申込は コチラ までお願いします。
                   ↑↑↑  

みんな待ってるよー!!




2011年7月12日火曜日

変わりモノ


変わり者はどの世界にもいるものである。

この前見掛けたのは小さな鉢に入った植物。

全体に白くて細かい毛が生えていてフワフワした印象を受ける。

ラベルを見ると
うさぎのきもち
やさしい気持ちありがとう
うさぎの赤ちゃん
とある。

???
なんだ?うさぎ?気持ち?赤ちゃん?

全体のイメージからすると言いたいことが分からないでもないけど、ひとつひとつのパーツ(単語)に分けてみると全く意味不明である。

ハートマーク、ピンク色のラベルというあたりから柔らかい何かをイメージしているのだろう。

実はこれは Kalanchoe eriophylla というもので、カランコエっていうのだからベンケイソウ科の仲間である。

多肉種であり、その太った葉っぱに細かな柔らかい毛が生えていて、それがウサギの耳を連想するということなのだろう。

別の面白いものも見た。

触る癒し系 モフモフ
多肉植物 断崖の女王

癒し系?モフモフ?断崖の女王???

これも「?」連発である。

これは Sinningia leucotricha といって、ジニンギアというイワタバコ科の植物である。

別名を ブラジリアン・エーデルワイス もしくは 断崖の女王 というらしい。

同じ植物を店頭に並べるにも、ありきたりの名前よりはひとひねりあった方がインパクトがあるということなのだろう。

しかし色んなことを考えるよねぇ。




2011年7月11日月曜日

朝顔市

暑くて・・・ と悲鳴めいたブログをアップして昨日はそのままになってしまった。
手抜きでは?と揶揄されても返す言葉もない。

そして今日も昨日に負けじと暑い。

恐らくあと2ヶ月ちょっとは猛暑が続くと覚悟したほうがよさそうだ。

さて、暑ければ暑いで季節を盛り上げるイベントというものがある。

そうそう入谷のアサガオ市もそろそろではなかったかな、と思っていたら、何と今年は東日本大震災の影響で中止になったそうだ。

入谷のアサガオ市は江戸時代から続くものだそうで、花咲ジジイも遠くに住む親戚にアサガオを送ったり、屋台の焼ソバとビールなどをつつきながら人ごみを歩くのが結構好きだった。

なーんだ、残念。

しからば入谷のアサガオ市と双璧をなす、浅草の四万六千日ホオズキ市はどうだ?

そう思って調べてみると、なんと7月9日~10日に開催とあった。
ってことは昨日ではないか!

しまった、しくじった。

山積みの仕事と、猛暑にやられて、そんなところまで気が回らなかった。

もう2011年のホオズキ市は帰ってこない・・・。
植物たち同様、こういうものは一期一会なのである。

ちょっと大袈裟か。

調べてみると、7月20~23日に「神楽坂まつり」なるものがあって、そこでホオズキも売られるらしい。

ちょっと話題が東京に偏ってしまったが、アサガオ市、ホオズキ市というのは夏の風物詩として全国いろんなところで開かれるようであるので、お近くの市を調べて足を運んでみるのはいかがでしょう。

暑いのは当たり前。
暑いからこそこういう「市」や「祭」が盛り上がるんだと思う。

そして忘れないでいただきたいのがアサガオもホオズキも植物であるということ。
植物たちは地域を盛り上げるために身を粉にして頑張っている。

今日の写真は一昨年の入谷アサガオ市のもの。
せめて雰囲気だけでも。



2011年7月10日日曜日

暑すぎるのでは??

梅雨明けだからって、いきなりとばし過ぎではあるまいか?

夏は始まったばかりだというのに、いきなりクライマックス的な暑さである。
これが暑さのプロローグで、もっともっと暑くなるってのも勘弁してもらいたい。

今日は朝からやることが山積みで部屋でシコシコと仕事をしている。
首には気化熱で涼しくなるという湿ったバンダナのようなものを巻いて。

暑いぞっ!! となかばイライラして部屋の気温を見ると32℃もあるではないか。

極力冷房には手を出さないようにしているのだけど、ここまで暑いと作業の効率が落ちるのでやむなく冷房のスイッチを入れた。

外の植物たちも辛かろうなぁ・・・・。

2011年7月9日土曜日

東京のハス


いやー、今日も暑いですねぇ。

どうも関東甲信越地方も梅雨明けしたのだとか。
今年の夏は暑いけど、昨年ほどではない・・・ なんて予報をずっと前に聞いた気がするが、果たして本当だろうか??

この調子では記録を塗り替えかねない異常な暑さである。

まぁ暑い、暑いと言っていても始まらないのであまり考えないようにしよう。

さて、昨日四谷にアオギリを見に行く途中で面白
いものを見掛けた。

それが今日の写真なのだけど、これは一体どこでしょう?

水面に緑が沢山見える。
ハスかスイセンだろうか。

ハスといえば都内では上野の不忍池が有名だけど、上野っぽくないでしょ。

さてさてどこでしょう?

正解は皇居であります。
もうちょっと正確にいうと、牛ヶ淵といって武道館の近くの御濠である。

千鳥ヶ淵も近いのだけど、この辺は春はサクラがきれいだし、菜の花、ムラサキハナナなども御濠の斜面に咲きみだれる。
そして夏本番を向かえ、緑は一層濃くなりセミが鳴きはじめ、そしてハスもこれだけ増えるんだから、東京の自然もなかなかのものだ。


でも良いことばかりではなさそうで、例えば御濠の水はアオコが発生して緑色に染まってしまっているのがわかるだろうか?
これが増えると、水のなかの酸素がなくなって御濠に棲む生物が酸欠になって死んでしまったりする。

ハスにしたって不忍池であれば花を目の高さで見ることができるけど、この御濠の場合、遠方に見下ろすだけで、ちょっとつまらない。

なんでここにハスがあるんだろう?
鳥がタネを運んだのか、誰かが植えたのか・・・・?
ハスのタネなんてトリは食べるだろうか?
鳥にとってはあまり美味しそうではないと思うけど。

・・・と、とりとめのないことをちょっとだけ考えてその場を離れた。


2011年7月8日金曜日

アオギリの花

近所でアオギリと思われる花が沢山咲いているのを見かけた。

生憎私有地だったので、ずかずかと入っていってその木をじっくりと見るわけにはいかなかった。
でも 「今、アオギリの花が咲いているんだな」 と知るには十分だった。

そこで記憶をたどり、アオギリの木が間近に見ることが出来る場所を思い出してみた。

アオギリの花を求めて自転車で立ち寄ったのは四谷駅。
ちょうど表参道方面に用事があったので都合がよかった。

記憶どおり、四ッ谷駅の横にアオギリの木が何本かあって、それぞれ花がいっぱい付いていた。
遠巻きに見ても花が沢山付いているのが分かる。

しかし近寄ってその花を見ても決してカワイイ、とかステキという類の花ではなかった。
茎も花も全て同じクリーム色というか、メリハリがない。

ブドウのように房になった先に沢山の花がついているのだ。
その房の中に雄花、雌花がそれぞれ別に咲いているはずなのだが、しばらく見ていたけどどれが雄花でどれが雌花なのか、すぐに区別がつかなかった。

雄花であれば雄しべがいくつか出ていそうなものだけど、どうやら幾つかの雄花が合着しているらしいので、それが合着した雄花なのか、ひとつの雌花なのか見分けるのが難しかった。

さらに、花には花びらがなくて、5枚のガクがクルリンとそっくり返っている。
なんちゅうか、人間である我々には魅力に乏しい花である。

ところがこれはハチやアリたちには魅力のある花のようだ。

ハチたちが盛んに花から花へと飛び交っていたし、ご覧のようにアリもせっせと花の間を動き回っていた。
小さいけどアリが見えるだろうか?


おそらく甘い蜜が大量にでているのだろう。

なんでこのアオギリの花に興味があるかというと、秋になって実ができるのだが、この実が大変面白いのだ。
たしか去年の秋、花咲ブログでも書いたことがある。

舟のような形をしていて、タネを乗せてクルクルと旋回しながら飛んでいくのだけど、そんな変わった実ができる花とはいったいどんな花ぞや?
と、是非今の時期にジックリ見てみたかったのだ。

今日はちょっと時間が十分ではなかったので、今度改めてアオギリの花観察に出掛けてみようかなと思っている。

「スバラシキ英国園芸ノススメ」更新しました!


スコットランドから戻り、今度はウェールズに出掛けております。
今回はやや短めにしてありますので、ご安心ください。

2011年7月7日木曜日

エコな気分?

関東地方は梅雨も明けていないというのに連日なんとも暑い。

晴れていれば直射日光が文字通り射すように痛いし、曇っていたとしてもムンムンと蒸し暑い。

どう転んでも暑いのだ。

さらに今年は原発の一件から省エネが叫ばれており、迂闊に冷房のスイッチをいれるのは憚れる。

なんとか涼しく、なんとか節約して・・・なんていうエコ意識が高まっている。

で、エコっていったいなんだろう?
巷ではよく耳にするし、外来語に弱いご老人であっても、言葉にまだ疎い幼稚園児でも聞いたことくらいはあると思われる普及率の大変高い言葉である。
一応 「エコ」 とついているだけで安心するというか、何か良いことをしているような気になるわけだ。

そこで見かけたのがとある駐車場の看板。

コインパーキングから、エコ。

ええっ、なんで?どうしして??どうやって???
と思っちゃったのだけど

「このパーキングの収益金の一部は植林事業に充てられています。」

ナルホド。

すると車をとめた人が 「なにやら良いことしているのね」 と思えるという仕組みなのだろう。


車をとめる → 木が増える って書いてあるし。

さらにいくと、今度はビルの建築現場にでた。

そこにも看板が出ていた。

「グリーン電力」を利用しています。

当工事ではグリーン電力認証システムを用いて、空気中の二酸化炭素を増やさない自然エネルギーにより発電された「グリーン電力」を利用しています。

看板のバックには木のシルエットの絵が描いてある。

環境やエコといったことを考えるときに、もっぱら主役は植物たちであることが多い。
われわれも植物の絵や写真を見せられるとなぜか納得してしまう。

しかし植物たちには口がないので、実際のところ彼らがどう思っているか尋ねるわけにもいかない。

いろんな施策のなかには、良いものもあるだろうし、そうでないものもあるだろう。

環境とかエコについて、こういう暑い夏こそ深く考えてみる良い機会ではないかと思う。





2011年7月6日水曜日

ニワトコ

この赤い実はなんでしょう?

なんでしょう?と言われても困っちゃうよね。

答えは ニワトコ というスイカズラ科の潅木の実である。

何?ニワトコ??
聞いたことがない、という人も多いだろう。

この赤い実のなっているニワトコは八王子の森で見かけた。

街のなかでは、あまり見たことはない。

じゃぁ珍しいのか、っていうとそうでもないと思う。

実はイギリスに行くとそこらじゅうに雑草のごとく生えているのを見ることができる。

遠目にも白い花(円錐花序)をポンポンと付けて
いるので目立つのである。
花が咲くのは5月ころ。

ブンブンとミツバチたちがよくたかっている。

この花を摘んで水に砂糖などと一緒にしばらくつけて冷蔵庫などに入れておく。
これにレモン汁などをたらして、氷を入れて飲むという風習がイギリスにはある。
これを Elderflower cordial というのだけど、さっぱりしてなかなかの美味である。

僕が小さかったころ麦茶パックなんてものがなくて、各家庭で麦茶を沸かしていた。
良く覚えているのは各家庭で麦茶の味が微妙に違うことだ。
「○○君の家の麦茶は美味しい」「××君の家の麦茶はイマイチだなぁ」なんて会話が成立していた気がする。
大胆に麦茶に砂糖を入れて出してくれるお宅があったりして腰がひけたなんて記憶もある。

同様に、このエルダーフラワー・コーディアルも英国人にとってなんとも懐かしい夏の家庭の味なんだと思う。

赤い実がなっている写真のニワトコは Sambucus sieboldiana で、イギリスで雑草のように見かけるのは Sambucus nigra である。

sieboldiana は発音するならシーボルディアーナであり、かのシーボルトの名前からきていることが分かる。
nigra は発音するならナイグラ、もしくはニグラであり、「黒い」という意味がある。

何が黒いのかというと、sieboldiana は実がご覧のように真っ赤だが、nigra は実が黒いのだ。

ニワトコと一言でいってもいろいろあるんである。







2011年7月5日火曜日

クルミ

森の脇道を歩いていて下を見ていたら緑色の木の実を見つけた。

はて、なんだろう??

パッと見、ウメの実のようにも見える。
しかし今はウメの実にしては遅すぎる。

良く見てみれば、形もタマゴ型で違うし、実の先に昆虫の触角のようなふたつの突起も見える。

これは クルミ であります。

しかも オニグルミ Juglans ailanthifolia というちょっとコワイ名前が付いている。

そうかぁクルミかぁ・・・・

となれば、お菓子などに含まれるあのクルミがこの実の中に入っているんだろうな、と確かめたくなるのは人情というもの。

早速力任せに実を半分に割ってみた。


すると中から現れたのは、あのクルミそのものでありました。

当たり前か・・・。

これがリスやネズミなど小動物の食糧になるんだね。

頭上を見上げると、クルミが沢山なっているのが分かる。


葉っぱは奇数羽状複葉といって、小さな葉(小葉)が集まってひとつの葉になっている。

そして小葉が奇数ついているのが特徴である。


どうして奇数と分かるのか?

答えは簡単。 複葉の先に1枚だけ付いている。

これが1枚なので奇数になるのだ。

えっ?何言っているか良く分からないですって。

単葉、複葉の概念を理解している人には問題ないと思うけど、そうでない場合には確かにちょっと不親切な説明になってしまっているかもしれない。

下の写真を見ると、基本的に軸から対になって小葉がでている(偶数)けど、一番先っちょの葉だけ1枚でしょ。

だから全体を見ると奇数の葉が付いているという訳。

うーん、言葉で説明するのはなかなか難しい。

写真をじっくり見て考えてみてください。



2011年7月4日月曜日

恐るべしイチョウの生命力


この前、森に出掛けたときのこと。

斜面を歩きやすいように板を渡してそれを杭で留めてある階段があった。

その階段を登りながら足元を見て気付いたことがあった。

その杭に使われている木から葉っぱが出ていたのだ。

葉を見ればそれがすぐにイチョウであると分かる。

杭に使われているということは、長さがせいぜい90センチくらいだろうか。

ぶつ切りに寸断された木の棒である。

そんな木の棒から新たな命が芽生えているという不思議。

そういえば、鶴岡八幡宮のご神木であるイチョウが倒れた後、ひとつは切り株から生えてきた「ひこばえ」を選抜して新たに育て、さらにもうひとつは倒れた木を植えて根がつくのを待って育てるのだ、なんてことを聞いた記憶がある。

前者は分かりやすいが、後者は大掛かりな挿し木のようなもので、果たしてそんなやり方がうまくいくのだろうか、といぶかしく思ったものだ。
でもこうやって、単なる木の棒と化したイチョウからも立派に芽吹きが認められることをみると、あながち無謀な再生計画でもなさそうである。


さらにちょっと歩いていたらば、今度は柵の柱としてイチョウが使われていて、そのイチョウからも芽が吹いていた。

なんたる生命力!

人間を含めて哺乳類では、足がもげたといって足が生えてくることはないし、もげた足から人間が増えることもない。
しかし、植物の世界ではこうやって僅かな痕跡から本来の姿を取り戻そうとする 再生の力=生命力 がふつふつと湧き上がっていることが分かる。

すごいなぁ、植物ってやつらは。



2011年7月3日日曜日

「知っておきたい100の木」

ポストに宅急便が入っていた。

空けてみて 「あっ!きたっ!!」 とちょっと興奮した。

出版社の方から 「写真を借りたい」 という連絡があって、どーぞどーぞ と喜んで送ったのだが、それが本になったのだ。

『知っておきたい100の木』 田中潔著 (主婦の友社)

そう、花咲ジジイが書いたわけでも、メインで写真を撮ったわけでもない。
たった1枚の写真をお貸ししただけなので、こんなふうに見本誌を送ってもらうこと自体、大変恐縮してしまう。

さらに、巻末には写真協力としてフルネームで名前を載せてくださっている。
なんかかえって申し訳ない感じである。
(花咲ジジイとは書いていないですよ・・・)

この本、決してヨイショではなく、面白い。

まずタイトルにあるように「知っておきたい」「100」とかなり具体的である。

巻末には100の掲載樹木の 「観察達成度チェックシート」 なるものも付いている。
名前だけでもどのくらい知っているかなんてチェックの仕方もできる。

花咲ジジイは90%は超えたけど、詳しく書くのは控えておこう。

さらにユニークなのは全ての樹木名が漢字で表記されていること。
もちろん学名もついている。

漢字ってあたりが斬新な気がする。

樹木も
「祈りの木」「匠を支える木」「薬になる木」「食を支える木」「布や紙になる木」「建材になる木」「街路樹になる木」「庭園樹になる木」と、身近な樹木がいかに有益に働いているかということが分かる構成になっている。

この100が完璧に頭に入ったら樹木に関してはちょっと胸を張ってもいいんじゃない?

それはそうと、こうやって毎日書いているブログも色んな方に見ていただいているんだなぁと改めて有難く思いました。

2011年7月2日土曜日

自然観察考

先週八王子の森に行っていたと書いた。

なんで行っていたかというと、自然観察に関する講習会のようなものがあったのだ。

すでに自然観察のようなことはやっていたのだけど、それは我流であるのでひょっとして自分のやっていることには何かが大きく欠けているのかも知れない。
他の人がいったいどのようにしてやっているのか学ぶことは沢山あるはずだし、良いものがあれば取り入れようと。

で、実際に3日間参加してみて「目からウロコ」だった。

改めるところもハッキリ分かったし、今後取り入れていくべきものも見えた気がした。

何といっても一番は
目を持つ
ということだろう。

どういうことかというと、植物は我々の身の回りに沢山ある。
通勤、通学のときにも、買い物に行くときも、酔っ払って帰宅するときも、必ず植物の近くを通るはずだ。

それに気付く人とそうでない人がいる。
植物の存在に気付く人、さらにそこで何が起きているか気付く人など、気付きの大きさ、深さもマチマチだ。

でも気付かないことには何も始まらない。

花咲ジジイは植物に興味があるので、植物についての気付きは多い方だと思う。
「こんなことが起きていますよ」と情報を発信してより多くの人の気付きの手助けをしたいと思ってブログを書いている。

言い換えると、植物好きを増やしたいなぁと思っているのだ。

身の回りにある自然とは何も植物だけではない。
動物、昆虫、鳥、魚など、案外いろいろあるものだ。

花咲ジジイはたまたま植物について気付く目を持っているだけで、他の自然にはほとんど気付いていない気がする、と悟ることができた3日間だった。

鳥の専門家に話を聞いたときにそれを痛切に感じた。

次々と僕の知らない鳥の名前が出てくる。

花咲ジジイが名前を知っているのは「カラス」「スズメ」「ブンチョウ」「ジュウシマツ」「キュウカンチョウ」「ウグイス」「タカ」「ワシ」くらいだろうか。
鳴き声まで知っているのは「カラス」「ウグイス」くらいだろうか。
スズメとブンチョウの鳴き声の区別ができるとは思わない。
キュウカンチョウが「キュ~ちゃん」といえば分かるが、「地声」で鳴かれても分からない。

その専門家は森の中で目を閉じて
「今のがヒヨドリ、そしてチョットだけ聞こえたのがガビチョウ・・・」とドンドン言い当てていくのだ。

スゲー・・・・

もうアングリと口がふさがらなかった。
知らない鳥はいませんっ!! というくらいに自信に満ちている。
僕は 「カッコええなぁ」 と単純にシビレてしまった。

思えば10数年前、この道を選んだころ
「花の名前を沢山知っている男はどこかカッコ良い」
というようなことを勝手に思い込んでいて、必死に覚えた記憶がある。

今はそれなりにそのボキャブラリーも増えたし、植物たちが見えるようになった。

でもそれと同じことは他の自然にも言えるってことなんだよなぁ。

以来、意識して鳥の鳴き声に注意して駅まで歩くようにしたりしている。
「何種類いた」という程度で、一体それが何の鳥なのか、どういう姿をしているのかまでは全く分からない。

鳥も植物も理屈は一緒で、興味をもって「見る目」「気付く目」を持てば、見えてくる景色が違ってくるのだと思う。

そう思って耳を澄ませて駅まで歩いてみると、同じ経路、同じ時間なのに、これまでと違ってとても新鮮な気がした。

気付きの目を沢山持てば、その分だけ人生が豊かになる気がする。

「スバラシキ英国園芸ノススメ」更新しました!


今回の 「スバラシキ英国園芸ノススメ」 は大作となっております。
スコットランドを見て食べて飲んで・・・
是非ご一読を。

2011年7月1日金曜日

2冊の雑誌 (その2)

7月になった。

暑さも本番。

外出時には帽子は必携だし、できれば扇子、団扇、汗拭き用のタオルなども持って出掛けたい。
さらには水筒なども持って水分補給にも気をつけたい。
・・・・と、ちょっとした外出が都市サバイバルの様相を呈してきた。

でもこの陽射しでしょ。
ちょっと怖い感じすらする。

さて本屋さんは冷房が効いていたりするのでって訳でもないけど、どんな本が巷に出ているかなど気になるのでよく出掛ける。

この前、2冊の雑誌が目に入ってパラパラと中味を確認して買ってしまった。

その前にはブログで紹介したように、英国絡みの雑誌2冊を買ったんだ、と書いた。

今回はちょっと方向性の異なる雑誌だ。

①散歩の達人 テーマ別MOOK 「森さんぽ」 (交通新聞社)
②一個人 「日本の庭園入門」 (KKベストセラーズ)

①はこの前、八王子の森に出掛けたばかりだったので、気になった。
パラパラとページをめくると、都内から近い森が幾つか紹介してある。

最近そういえば森歩きをしていないなぁ・・・ と思って、これを買って森さんぽを実践してみようと思ったのだ。

さらに77ページから数ページにわたって 「すぐ行ける都内森さんぽ」 という特集があって、さらにその中に 「都心のイチョウ巡り」 という記事がある。
これなんかまさにこの花咲ブログでこれまでご紹介してきたイチョウが幾つも含まれている。

目の着けどころがスバラシイぞっ!!と拍手を送りたくなった。

②はかなり専門的に歴史などを踏まえてウンチクを語っている。
京都などの有名庭園を扱っているが、知識として知っておいて損はないないようと踏んで購入した。

ただし読みやすさ、親しみやすさは 「森さんぽ」 が上手である。
あっという間に読めてしまうし、「よーし今度は出掛けるぞぅ」と気合が入る一冊である。

近場の森を紹介しているし、森に行けばセラピー効果もあれば、気温も概して低めなのでこれからの季節なおさらオススメという気がする。

暑いし、お金もあまり使いたくないし・・・ なんて方には 「近くて自然がたくさんある」そんなナイスな場所を押してくれる是非オススメの雑誌であります。


2011年6月30日木曜日

アストランティア

申し上げたように昨日はインターネット・エクスプローラですったもんだしてドッと疲れてしまった。
何時間パソコンの前に座っていただろうか?
なんとも不毛な時間だった。
やることは山ほどあるというのに・・・。

ぼやいても仕方がない。
前を向いて進もうではないか。

それにしても、この Firefox というのはスゴイ。
もうサクサクになんでも早い気がする。
そしてタテにしたくてもタテに表示されないので諦めていたタテの写真も使えそうである。
一体、どういう理屈なんでしょう?

さて、そんなストレスを感じたあとには花の話で癒されたいものである。

今日ご紹介するのは アストランティア Astrantia というセリ科の花。


5月にイギリスに行って、色んな庭を見てきたけど、それぞれの先で頻繁に咲いていたのがこれだった。

日本ではあまり見ないなぁと思って調べたら、結構あるみたいである。
要は自分の視野が狭いということなのだろう。

色もピンク、白、そして濃い赤など、バリエーションが豊富であるあたりも楽しい。


パンジー、マリーゴールドなど定番の花で花壇を飾るのも悪くないけど、ちょっと変わった花を混ぜることで良いアクセントになると思う。

通りがかった人から
「これは何という花ですか?」
なんて尋ねられたら、そこで会話も生まれると思うし。

今年も半分が過ぎてしまった。
猛暑を控えて、花たちも試練のときを迎えるが、彼らがどうやって暑さに立ち向かっていくのかというあたりも花咲ブログではお伝えしていきたいと思う。