2010年6月20日日曜日

哀れな街路樹その後・・・
     
    
6月8日の花咲ブログで街路樹として植えられたヒマラヤスギが街路樹として不適格であるという理由から伐採されてしまう・・・ という話を書いた。
    
そのときは告知の貼り紙がヒマラヤスギの胴まわりにガムテープで貼ってあっただけだった。
いつ伐採が決行されるのかは明示されておらず6月上旬ころとだけ書いてあった。
   
そして今日たまたまその近所を通りかかったときにみてみたらば。
   
・・・なくなっていた。
   
跡形なく、スッキリと。
    
こうやって見るとヒマラヤスギの脇にあるマンションは日照もかなり改善されたことが分かる。
    
でもなんか釈然としないなぁ。
   
ヒマラヤスギの両脇にあるイチョウも、ヒマラヤスギと光を奪い合ってこの細さ、大きさでおさまっているが、これでライバルがいなくなったので、これまで以上に成長すると思う。
となるとスッキリして良いわね なんて言えるのは来年の春くらいまでだろうか。
来春にはイチョウが枝を伸ばして葉を沢山つけることだと思われる。
    
    
跡形もなくスッキリと言うのはやや語弊があって、根元がどうなっているか見てみると、切り株としてなにやら恨めしそうに残っている。
ヒマラヤスギはここからひこばえを出して再生するようなことはまずないと思うので、これでひとまずこのヒマラヤスギはお役を終えたことになると思うが、なんとも痛々しい切り株である。
   
考えちゃうね、都会における人と植物の共存って。
   
    

2010年6月19日土曜日

この木なんの木
     
    
梅雨に入っていきなりジメジメ、ムシムシしてきた。
暑くなるとビールがうまい。
    
別に暑くなくてもうまいけど。
    
好きなビールのひとつにこのグリーンのボトルに入ったビールがある。
味、デザイン、お値段など、どれをとっても 良いじゃない! と声を上げたくなる気の利いたビールである。
   
飲み終えたあとも、透ける涼しげなグリーンのボトルは見ているだけでも楽しい。
    
このボトルはエンボスのラベルがついていて、そのド真ん中に一本の木がある。
見るたびに 何の木だろうか? と思っていた。
   
で、今日ちょっと調べてみたが
イリノイ州の穀倉地帯の風景をもとにしたもの 
というだけで何の木なのかは分からない。
    
イリノイ州といえばシカゴへは行ったことがあるが、たしか夏は暑く、冬はめっぽう寒いと聞いた。
でも都会のシカゴと穀倉地帯では植生も異なると思うのであまり役に立つ話とも思えない。
   
木の形から勝手に想像すると カシの類ではないかと思うのだけどどうだろうか。
   
ビールを飲みながら、まだ見ぬイリノイの穀倉地帯に思いを馳せるのも悪くない。
    
   

2010年6月18日金曜日

クチナシ 2010
     
   
最近散歩していると、なにやら甘~い香りが漂ってこないだろうか?
    
季節を彩る甘い香りといえば、ジンチョウゲロウバイハゴロモジャスミンキンモクセイなどなど色々あるが、このクチナシも間違いなくそのうちのひとつである。
    
花咲ブログを振り返ってみればクチナシは
2008年7月13日
2009年6月15日
と登場していて、今日2010年6月18日はなんと3回目の登場となる。
    
こうやってみるとクチナシの花が咲く時期は6月中旬~7月中旬というのがハッキリ分かる。
役に立つなぁ花咲ブログ。
    
クチナシの花の香りは甘く、そして純白の花びらも清楚な雰囲気があって素敵だ。
    
でも唯一欠点は、花が枯れてしまうとご覧のとおり茶色くなってしばし白い花の横にすがっていることだろう。
全て真っ白なら美しいのだが、ところどころ茶色の枯れた花が混じるあたりがご愛嬌である。
  
    

2010年6月17日木曜日

ボダイジュ Tilia
     
    
あまり知らないという人もいるだろう
あまり見たことがないという人もいるだろう
        
でも注意して見てみると割りとある樹なのである。
             
植物園なんかには当然あるが、街路樹なんかにもたまに使われている。
実際、このボダイジュもとある街道脇の街路樹としてあったものを撮ったものだ。
           
ヨーロッパなどでは街路樹としてもっともっと活躍している。
             
このボダイジュが良いのは、まずその樹形が美しいということ。
もちろん街路樹として植えられた場合は強剪定されてしまって、本来の樹形を保つことはできないけども。
            
そしてその葉っぱの形が、いかにも葉っぱというようなハートの形をして葉脈もきれいに浮かび上がってキレイなのである。
さらに、これは落葉樹なので冬場には枝ばかりになり、その独特の樹形がよりクッキリと分かる仕組みになっているのだ。
           
         
樹形、葉っぱときて、次は花と実である。
花は小さくてあまり目立たないが、目立たないといっても直径1センチくらいはあるので注意深く見ていれば見過ごすことはない。
カエデやイチョウほど小さいわけではないからね。
         
小さいながら沢山の雄しべがついているのが分かるでしょ。
          
実は硬くて小さい。
これが当初緑色をしているのだが、熟すにしたがって茶色に変色する。
実が熟す頃がちょうど秋で葉を落とすころだ。
     
このころになると面白いことが起きる。
     
     
何が面白いかと言えば、このボダイジュの実にはヘラ状というものがついていて、これが樹から落ちるときにプロペラの役目をして旋回しながら落ちてくるのだ。
旋回しながら風にのってより遠くへ行こうという工夫からこんな姿になっているのだ。
   
緑色ではあるが、実が3つ。 そしてその上にプロペラの羽の役割をする苞が見えるでしょ。
これがクルクルっと回りながら落ちてくるという仕掛けだ。
   

これと似た仕組みを持っているのがカエデだ。
確か以前花咲ブログでも書いたことがあったと思う。
    
種をより遠くへ! と願うのは植物の本能なのである。
   
   

2010年6月16日水曜日

たかが水遣り・・・

.
関東地方も梅雨入りした。
.
農家の方々には申し訳ないが最近は涼しくて良いなぁと思っていた。
でも今日は一気にムシムシの湿度の高いこの時期にふさわしい天気だった。
.
これから暑さ本番を迎えると大切なのは水遣り である。
.
今日のタイトルが示すように たかが水遣り、されど水遣り なのである。
誰が言ったか 水遣り3年 なのである。
たかが水遣りなのだが語るべきことはすごく沢山ある。
よって今日は奥深い水遣りのホンのサワリだけ。
.
よく 「水遣りをちゃんとやっているのですが・・・・」 と聞くが、それはどの程度の水をやっているのだろうか?
.
恐らく土の表面が湿って色が変るくらいではなかろうかと想像する。
しかし、その場合土の表面をチョイチョイと引掻いてみると、たちまち乾いた土が出現するということはママあることである。
.
植物はその根っこで水を吸い上げるのだからして、根に水が届かなければなんら意味がない
土の表面と葉っぱを濡らして満足していても、屁のつっぱりにもならないのである。
.
それではどうやってそれをするのか?
キーワードは 細く長く である。
チョロチョロと水をある程度の時間与えるとその水は流れ出さずに浸み込んでその場に留まる。
.
.
英国の公園で見かけたのはこれ。
ホースをつっかえ棒の上に括り付けて放水しているのが分かる。
これは細く長くではなくて、太く長く になっているが、それは公園という大きな面積での水遣り なので。
.
因みにプチ英語教室みたいになるが、このホースの先についた散水のためのパーツを lance という。
さらにランスの先についたジョウロの先のような部分を rose という。
rose とはバラのローズと同じスペルであるが、散水口という意味がある。
覚えておいて損はない。
.
閑話休題。
当然水遣りはこれが正解というのはなくて、このようにジャブジャブと水をやる場合にはそこにある植物の特性、水をやる場所の最近の天気、水をやる場所の土が水はけが良いなどの様々な条件を勘案してその方法を決定する。
ゆえにたかが水遣りされど水遣りなのである。
.
最後にオマケをひとつ。
ロンドンを歩いていたらば日本語が飛び込んできた。
.
.
SUPERDRY 極度乾燥しなさい
どうもこれは英国発祥のカジュアルブランドのようである。
日本語や漢字が彼らにとってはとってもファッショナブルなのだ。
.
これに似た英国のカジュアルブランドに WHITE STUFF というのがあって、この洋服の襟には 「衣」というふうに刺繍がこらしてあるのを思い出した。
.
日本語を母国語とする我々からすれば、極度乾燥しなさい という言い回しは 「バカ言ってんじゃない」と一蹴されてしまいそうだが、所変ればってやつだろう。
植物たちにとっても極度乾燥は避けたいところだろうなぁ。
.
.

2010年6月15日火曜日

緑と赤
       
    
ロンドンで見かけた印象に残った光景のひとつに都会のがあった。
     
カフェでは赤いパッケージを模したコンテナにボックス(ツゲ)をただ入れたものが店の看板の色とシンクロして良い雰囲気を作り出していた。
さらにはこのコンテナにはキャスターがついていて簡単に移動できるような工夫がなされていた。
おそらく開店とともにどこかから引っ張り出してきて、閉店とともにしまうのだろう。
なかなかのグッドアイディアである。
    
     
これはもっと大型のコンテナでグレーに塗った金属のフレームで囲った赤い木の板で出来たしっかりしたもの。
オリーブの木がコンテナの真ん中にあって回りをラベンダーが囲んでいる。
これが幾つか連続で店先に並んでいるのはかなり壮観である。
     
    
そしてこれは安っぽい木のテーブルに安っぽい赤い椅子
注目すべきは店の前にふたつ置かれたポット(鉢)。
これもボックスというシンプルなものだが、これがになっている。
真っ赤なベンチも同じくになっている。
    
これがいわゆるシンメトリーな演出というやつである。
ベンチ、ポット、シンプルな植栽・・・・ とどれをとっても対して驚くべきことがないのだが、なんとなく目を引く楽しさがあるのはこの配置の仕方と赤い色なんだと思う。
   
ちょっとした工夫次第で楽しくできるものなんだなぁ。
   
     

2010年6月14日月曜日

マテバシイ Lithocarpus edulis
        
       
東京ディズニーランドへ繰り出したときのこと。
   
前方の樹木の上が何やら明るい色で覆われているのが目に入った。
   
何だろう? と思って近づいてみると、それは木の花だった。
何の木かというとマテバシイというブナ科常緑樹である。
     
      
花と言ってもチューリップのような花ではなくて、ご覧のように明るいながらも地味な花が無数についている花らしからぬ花である。
形としてはキツネの尻尾のような、というか花火がはじけ散ったような形をしている。
    
ブナ科ということで果実はドングリのような形をしていて 学名の種小名 edulis は英語の edible すなわち 食べられる という意味があるように実際食べられるのだそうだ。
     
花の香りも好みが分かれるところだろうが、花咲ジジイはかなり好きな類の香りがする。
それはクリの花とソックリだ。
     
それもそのはず、クリもマテバシイも同じブナ科の植物であるので共通項が多いのだ。
    
そんな花を大きなカメラを構えてミッキーなどそっちのけで何枚もの写真を激写していたので、周りにいた人たちが随分不思議そうに花咲ジジイを眺めていた。
そして花咲ジジイがひとしきり写真を撮り終えたらば、何人かの人たちがマテバシイに近寄っていってその花をつぶさに眺めたり、写メを撮ったり、枝を引き寄せて観察したりしていた。
    
花咲ジジイの植物愛が伝播したのだな、フフフフ・・・ と一人ほくそ笑む花咲ジジイであった。
  
   

2010年6月13日日曜日

クレオメ Cleome spinosa
      
    
その個性的な花の様子からもご存知の方も多いことだろう。
    
その名をクレオメ
    
花壇ではよく見かけるが、道端にクレオメが密生していたなんて話はあまり聞かない。
出身地はワールドカップが始まった南アフリカとも、南米ともいわれているが定かではない。
    
色はこういうピンクの混じったようなものがほとんど。
    
最大の特徴が長く突き出した雄しべで、夕方から咲いて翌朝には枯れる・・・・ と言われるが、この写真を撮ったのはお昼過ぎ。
どうも情報と実際の生態はかならずしも一致しないようである。
    
変った姿かたちをしているので、何の仲間(何科)だろうかと想像してみたけど、何も思いつかなかった。
調べてみたら フウチョウソウ科(CAPPARACEAE) というらいしいが、フウチョウソウ科なんてのを初めて聞いた。
  
漢字をあててみるなら 風蝶草 となるそうで、そうやってみると風に揺れる蝶のように見えなくもない。
   
     

2010年6月12日土曜日

東京ディズニーランド
     
   
20年以上振りに東京ディズニーランドへ行った。
   
なんと「仕事」でである。
   
ディズニーランドには色んなアトラクションがあって、色んなレストランがあって、色んなお土産屋さんがある。
まさに非日常の世界を楽しんじゃう夢と魔法の国なのだ。
    
ところが、もうひとつこのディズニーランドを盛り上げているとても重要なファクターがある。
お気付きだろうか?
   
それは植栽である。
    
ディズニーランドには様々な植物が植えられている。
それらは緻密に計算されて、然るべき意図にしたがってそこに必然として存在する。
   
どれも気まぐれでそこにあるわけではなく、すべて計算ずくだということだ。
    
花壇なんかもまるで絨毯のような芝生のど真ん中にミッキーの顔をした植栽が施してあったりするのをご記憶の方も多いだろう。
   
そういった気の利いたディズニーランド独特の植栽を見に行ったという訳である。
因みに上の写真でミニーの後方にある木々はオリーブね。
      
とてもここでその全てをご紹介することはできないが、ちょっとだけご紹介しよう。
      
    
この円柱形の刈り込みは何だ?
実はこれは最近何回か花咲ブログで書いたヒマラヤスギだ。
もうオリジナルの樹形なんかここでは関係ないみたいだ。
     
    
この四角い箱のような刈り込みがなされたものは?
これはマキである。
普通は玉散らし仕立とかいって丸いポンポンになるような刈り込みは伝統的にあるが、四角く刈り込むというのはなんとも斬新である。
      
    
ではこの鏡餅のような刈り込みは?
これはカイヅカイブキである。
これも花咲ブログで何回か書いたなぁ。
これもかなり手がこんでいる。
因みに右手にある四角い刈り込みはシラカシだ。
    
     
ではではこの素晴らしい樹形のものは?
♪この~木なんの木気になる気♪ と聞こえてきそうな樹だ。
これはタブ
    
さすが夢と魔法のワンダーランド。
すべてが あり得ない~ と驚きの声があがりそうなくらいユニークで個性的だ。
    
このように植栽を見て回ることを目的として行ったので、およそ5時間位滞在して乗ったアトラクションは蒸気船マートゥエイン号のみ。
    
70分待ちです なんて言われただけで並ぶ気が失せてしまい、平日だというのに溢れる人を見ていたら人酔いしてしまって早々にオウチに帰りたくなってしまった。
もうこういう雰囲気を楽しめない心の荒んだイヤな大人になっちまったのかなぁ・・・・。
   
     

2010年6月11日金曜日

Japanese Maple



イギリスのお庭ってステキよねぇ、バラなんかこうからんじゃったりして・・・・ 
なんて話を良く聞く。

同様にイギリスでは
おー、ジャパニーズガーデン、とってもラブリーでぇす、鯉カープが池に泳いだりして・・・・
と言ったとか言わなかったとか。

ともあれ互いに無いものねだり というか、他人の芝が青く見える もののようである。
頭の中に一旦構築されたイメージってかなり根強いというのも分かる。

英国人に限らず西洋人は概して日本庭園に一目置いているといえる。
でもそれはどんなイメージなのかと言えば、例えば竜安寺の石庭のようなものだと思われる。
砂利枯山水錦鯉赤い太鼓橋灯篭飛び石・・・・と色んなエレメントが彼らの頭をかすめるのだろう。

同時に日本らしい典型的な植栽というのもあるだろう。
ツツジマツギボシタケササ・・・

でもなんといっても認知度、人気、普及率など色んな面で抜きん出ているのがカエデ Acer palmatum であろう。

英国のガーデンセンターなんかにいくとご覧のように Japanese Maple のぼり が立つくらい目立つように陳列されている。



カエデについているタグ(ラベル)を見てみると ACER といかにもオリエンタルな字体で書いてあり、オマケに金閣寺のような清水寺の五重塔のような建物の絵までついてジャパニーズな雰囲気を盛り上げている。

こういうのがウケるわけである。

日本でも イングリッシュ~ といって売っているものは案外コレに近いのではないかと思ってしまうがどうだろうか。

2010年6月10日木曜日

東西対決 エリゲロン
    
   
この花をご存知か?
   
デイジーのようなカワイイ花だ。
これはエリゲロン Erigeron というキク科の花である。
   
デイジーもキク科なので似ているというのも頷ける。
   
それにしても誰が名付たかエリゲロン。
エバンゲリオンに似てないわけでもない。
   
このエリゲロンはフツーの姿かたちをしている花なので特に目立たないが、その生命力が凄くて階段の隅の僅かな隙間に根付いたりする。
   
   
ロンドン郊外のお屋敷街を歩いていたら階段の隅に咲き誇るエリゲロンを見かけた。
なんともさまになっている。
ロンドンでさまになっているということはまるっきり洋風なのかといえばそうでもない。
    
    
東京で散歩をしていて、思いっきり昭和の香りのするお宅があった。
そのお宅は表通りに面しているが、緑が多くてなんとも良い雰囲気を醸している。
     
    
家に寄りかかるようにあるのはハツユキカズラだろうか。
そしてその足元にあるのがエリゲロンである。
こうやってみると日本家屋に何ら違和感なく溶け込んでいる。
    
そもそもエリゲロンって名前はモノモノしいけど、そんなに珍しいものではない。
誰にも馴染みのある雑草(野草)であるハルジオン Erigeron philadelphicusヒメジョン Erigeron annuus はともに学名をみれば分かるがエリゲロンなのである。
   
ああ~、ハルジオンとヒメジョンについては書きたいことが沢山あるのだけど、今日はやめておこう。
   
とにかく今日のところは エリゲロン、かわいいゾってことで。
  
    

2010年6月9日水曜日

素晴らしきヒマラヤスギ
        
   
ヒマラヤスギの悲哀について書いたけど、やはりその悠々たる姿は本当に美しいと思う。
    
樹形が素晴らしいだけではない。
葉の色だって、緑というよりもどこかシルバーがかっていて魅力的である。
   
そしてなんと言っても素晴らしいと思うのは 松かさ(cone=球果) である。
   
ヒマラヤスギの場合、野球のボールよりもやや大きいくらいのサイズで、他のマツのように枝からぶら下がるのではなく、枝の上にちょこんと座っていることが大きな特徴である。
    
   
そして枝からボトッと落ちるのではなく、松かさの層が一枚一枚はがれ落ちて、それを支えている中心の芯が最後に枝に残るというのも特徴である。
写真で松かさの中心の先の尖った芯が分かるだろうか。
   
こういう理由があって、ヒマラヤスギのしたをキョロキョロ探しても松ぼっくりはなかなか見つからないのである。
    
松かさからは白く松ヤニが固まった様子も見ることが出来てなんとも味わい深い姿をしている。
クリスマスリースを作るときなんかではもう引張りダコである。
    
美しい樹なんだよ、ホント。
  

   

2010年6月8日火曜日

またしても街路樹の悲劇


この樹木(ヒマラヤスギ)は
1 非常に大きくなりやすい
2 根が比較的浅く、樹高が高くなると台風などで倒れやすい
3 横に枝を張るので民家などに当たると共に日照を妨げる
   (何度か住民の要請にて枝の剪定をしている)
4 公園などに適し、狭い歩道には適さない
上記に理由により撤去したいと思います。
交通事故等を未然に防ぐために皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

・・・なんちゅー人間のわがままよ。

ヒマラヤスギがある日ここに勝手に引っ越してきて居ついたというならまだ分かる。
誰かがこれを植えたんだろう。

植えるといったって、そんな近所の園芸好きがこんなものを植えるとは思えない。

しかるべき人がしかるべき計画に則ってここに意図的にヒマラヤスギを植えたのだろう。

それを今更色んな理由を並べ立てて、結局は伐採してしまうなんて。

花咲ジジイはこれまでこの花咲ブログにてヒマラヤスギの悠然たる美しさ を称える一方で、都会というスペースの限られた場所で窮屈に育つヒマラヤスギのことを憂えて記事を書いてきた。

このブログの左上の検索ボックス 「ヒマラヤスギ」 と入れて花咲ブログ内を検索してみていただければ分かる。

大ききなることも、根が浅いことも、日照を妨げることも、歩道に適さないことも、みんな分かっていたはずじゃないのか??
ああ、それなのに。
憤懣やる方ないとはこのことだよ。


実際に見てみれば、それなりに大きなイチョウに挟まれるようにしてそのヒマラヤスギはある。
樹高は横の6階建てのビルと同じだから、かなりデカイことも分かる。


たしかに住民としてはたまらんだろうなぁ。

でも、なんか納得がいかないと思ってやり場のない虚しさをこのブログにぶつけてみた。

2010年6月7日月曜日

ヘアリーベッチ Vicia villosa
    
    
この前、車で何気なく通り過ぎた空き地一面に何やら赤紫色の花が沢山咲いているのを見かけた。
   
その数日後、カメラを持って たしかこの辺だったはず・・・ と現場に立ち返った。
   
車からチョロっと見えたときは カラスノエンドウ Vicia angustifolia ではなかろうかと思っていた。
いざ、現場に着いてその花をよくよく見てみると、確かにカラスノエンドウに似ているけど、花の形やつき方が微妙に違う。
    
なんだ、これは?
   
これは ヘアリーベッチ Vicia villosa といってカラスノエンドウの近縁にあたる植物であることが分かった。
Vicia という属名はともに共通する。 当然、ともにマメ科の植物である。
    
    
マメ科の特徴は沢山あるが、そのうちのひとつであるサヤの実ができるということは最も知られた特徴のひとつであろう。
枝豆も、サヤエンドウも見慣れたマメは全てこれである。
このヘアリーベッチも聞き慣れない植物かもしれないが、その実を見ると ああ、マメ科なのね と納得できる。
    
    
このヘアリーベッチが一面に咲いていた空き地の近所に住む人にたまたま話を聞くことができた。
   
このヘアリーベッチはわざわざ地主さんが種を蒔いたものだそうだ。
そのココロは、地肌剥き出しの空き地では砂埃がひどくて近所の苦情などもあったのだそうだ。
その問題を植物を一面に育てることで解消しようという、なんたるナイスなアイディアであろうか?!
   
壁面緑化、屋上緑化 大いに結構。
そして空き地緑化っていうのも無視できないゾ。
   
   

2010年6月6日日曜日

おススメ 本&DVD
    
        
昨日の Life 生命という奇跡 ご覧になりましたか?
    
50分という短い時間に植物のビックリ映像、ビックリ話が満載だった。
    
どうもこのシリーズは英国の動物学者・植物学者であるデイビッド・アッテンボロー(David Attenborough)が手掛けたものであるらしい。
   
となると、すぐに頭に浮かぶのがこれである。
The Private Life of Plants というもの。
   
これも英国で放送された生命全般を扱うシリーズで、昨日ご紹介したものよりも長くて、その分丁寧につくってある。
The Private Life of Plants はその植物シリーズとして、1995年にBBCで50分×6回で放送された。
   
花咲ジジイはリアルタイムではこれを見ていないが、この本を読んでスゲーと感動し、さらにDVDを手に入れてその映像の素晴らしさにシビれた。
   
これを日本でも体験することはできないものかと思って調べてみると、
まず書籍は 植物の私生活(山と渓谷社) として翻訳本が出ている。 そういわれてみれば古本屋なんかで見かけた記憶がある。 大きな図書館でもありそうだ。
花咲ジジイが持っている原本も定価17.99ポンドなのを、本のアウトレットのような店で2.95ポンドで手に入れた。黄色い値札がまだ付いているでしょ。
   
そしてDVDは一部の情報によれば、TSUTAYA などで借りれるようなことを聞いたことがある。
あるいはアマゾンなんかでもあるんじゃぁなかろうか。
    
本も良いけど、やはり素晴らしい映像に圧倒されて植物の意外な一面を垣間見るのが楽しいのでDVDを見るのがおススメである。
   
自分で楽しむのもよし、プレゼントにするのもよし、老若男女問わない。
とにもかくにもおススメしちゃう次第である。
    
    

2010年6月5日土曜日

もし出来るなら・・・ 緊急告知
      

   
突然ですが、もしご自宅で WOWOW が視聴できるなら・・・ というお知らせです。
    
現在WOWOWでは Life生命という奇跡 という英国製作のドキュメンタリーをシリーズで放送しています。
鳥類、魚類、爬虫類、哺乳類などなどを どうやって撮ったのだ?? というような素晴らしい映像で生命の不思議や素晴らしさについて伝えてくれる番組です。
   
そして今日が #9 植物 動かぬ勝利者 というタイトルで植物についてやります。
時間は20:45から。
  
花咲ブログもそういった方向性を目指して日々情報発信をしておりますが、当たり前ながら花咲ジジイなんか足元にも及ばない素晴らしい内容のハズ。
  
もしWOWOWが見れる環境にあれば、是非おススメですゾ。
  
   

2010年6月4日金曜日

保護?もしくは伐採?
     
   
朝、街を歩いていたらば白い張り紙を見かけた。
   
なんだろう? と思って立ち止まってそれを読んでみてちょっとフクザツな気分になった。
   
そこには
この樹木は私的な植栽ですので左記の要領で撤去を行います。
皆様方のご理解、ご協力を御願い致します。
と書いてある。
   
つまりこういうことだ。
   
街路樹を都市計画に従って、しかるべき予算で植栽して管理する というのがお役所の考えであろう。
この街路樹を植える場所の僅かな空きスペースに近隣の植物好きな住民が何かを植えて育てる。
しかしこれがやがては大きく育って、手に負えなくなる。
大きく育った植物が交通標識を覆ってしまったり、交差点での見通しが悪くなったりする。
しかもこの場合はよりによってツバキが大きく育っているために、それがチャドクガの温床となったりすると、毛虫に刺された住民からの苦情が役所に入るということはママあることである
     
     
こうなるともう伐採&撤去しかないわけである。
   
でも税金を使って手間をかけて緑化しているのに、ある意味タダで増えた緑を取り除くというのはなんかもったいない気がしないでもない。
   
ところで 雑草 の定義とはなんだろうか?
広辞苑によれば 自然に生えるいろいろな草。また、農耕地で目的の栽培植物以外に生える草。 とある。
花咲ジジイが以前ある方から聞いたのは 求められていない場所の、求められていない植物 unwanting plants at unwanting place というのがある。広辞苑の後者の定義に近い。
ナルホド、ナルホド。
   
この考え方によれば、お役所からすればツバキだろうがなんだろうが、本来植えてもいない場所に勝手に植えられたものは雑草であるということになるだろう。
   
というわけで、何年かけてここまで大きくなったのかは分からないが残念ながらこのツバキはあと10日ほどで姿を消してしまう。
   
   

2010年6月3日木曜日

ハタケニラ Nothoscordum fragrans


ネギボウズの話、アリウムの話、ニラやタマネギの話をちょっとだけした。

そうやって考えていたら 「ちょっと待てよ」 と、最近道端で大量に咲いている花を思い出した。

花咲ジジイはこれをみて Alliumの何か に違いないと疑わなかった。

花のつき方、草姿など、どうしたってアリウムの何かに違いなかろう、と。


ご覧のように道の端一杯にビッシリと咲いていて、それなりに壮観である。

そして近くを通ると、ジャスミンのような甘い香り がする。

結構強い香りだ。


そこで昨日の花壇のアリウムに続いて道端のアリウムをご紹介しようと思った。

ところが!! である。

ブログを書くにあたって一応調べてみたらば、なんとこれはアリウムではなかったのである。

その名も ハタケニラ Nothoscordum fragrans という。

ハタケ+ニラ なんだから和名としては近いが、学名では Allium Nothoscordum では全く違う。

一緒なのはユリ科であるということだけ。

危ないところだった。花咲ブログでウソを書くところだった。

でも学名を丁寧に見てみると Nothoscordum の意味として、

Notho は 偽の という意味があり

scordom はラテン語 scordon すなわちニンニクからきていることが分かる。

つまりナンチャッテ・ニンニクってことで花咲ジジイが見誤りそうになるのも頷けるではないか。

因みに英語名Fragrant false garlic といって 香り高い偽ニンニク ってことだから面白い。

種小名 fragrans も香りという意味であるフレグランスというところに繋がるわけである。

まったくの余談だが、Notho がつく他の植物には ナンキョクブナ Nothofagus といってブナにとても似ているが別の分類をするものがある。

ちょっと覚えておくと便利なラテン語かもしれない。

さらにもっと余談だが Notho がつくものよりももっと沢山存在する「偽の~」を意味するラテン語があるのでこちらを覚えておくともっと便利であろう。

それは Pseudo というもので 「スゥード」 のように発音する。

Pseudolarix (イヌカラマツ) Pseudosasa (ヤダケ) Pseudopanax (プセウドパナックス)Pseudotsuga (トガサワラ)などなど。

pseudoは英語としても使われるものなので覚えておいて損はない。

pseudo スード false 偽の ラテン語 学名・・・・ 頭が痛くなっちゃうなんて言わないで ナンチャッテ と覚えれば楽勝である。

ずいぶん勉強になっちゃったなぁ、今日のハタケニラ。

2010年6月2日水曜日

アリウム Allium giganteum
    
     
今の時期花壇を飾る花は色々あるが、そのがユニークなのがこのアリウムではないだろうか。
   
紫色の花は丸くて、ちょうど野球のボールくらいの大きさがある。
そして草丈も1メートルを超えるので花壇にあってもかなり目立つ花である。

学名 giganteum ってことで数日前にご紹介した世界で一番背の高い樹であるセコイヤデンドロンと同じ種小名であることから、大きいことがその特徴であることが知れる。
   

こういった主張の強い花はそれひとつではなくて幾つか数をまとめて植えるとオオッというくらいに見栄えがするものだ。
どうです、一面この紫色のポンポンで埋まっていたら。
さぞや壮観に違いない。
   
こういった優雅な姿をしているが、アリウムとはタマネギニンニクと同属であり、そうやって考えるとこの優雅な花は ネギ坊主 にすぎないのだ。
   
ちょっとステキなネギ坊主である。
  
   

2010年6月1日火曜日

ヤツデじゃないヤツデ
      
   
ヤツデ Fatsia japonica をご存知か?
   
今更珍しくもなんともない、日陰でも元気に育つ常緑の潅木である。
   
花咲ブログでもその昔取り上げたことがあるが、花も小さくて目立たないし、色も地味だ。
2008年2月8日の花咲ブログを見られたい。
   
なんといってもその手のひらのような形をしたにその特徴がある。
サイズもかなり大きくて、まるで天狗のウチワのようである。
    
ヤツデの語源は恐らくこの葉っぱにあると思うのだがどうだろうか。
そうだとすれば、当然葉っぱは8つに切れ込みが入っていると思うのがコレ人情ってものだろう。
   
ところが、である。
   
このヤツデというやつらは7つ、9つ、もしくは11に裂けることはあっても 8つに裂けることがない のだという。
   
そんなバカな!!
   
   
それでは、と思って片っ端から数えてみるとひとつは9に裂け(左)、ひとつは11に裂けている(右)。
   
なんでだろう?
とっても不思議である。